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【硬式野球】東京六大学野球秋季リーグ戦 第2週 対東大3回戦 猛打復活!3発含む2ケタ10得点で東大を圧倒

硬式野球

【硬式野球】東京六大学野球秋季リーグ戦 第2週 対東大3回戦 猛打復活!3発含む2ケタ10得点で東大を圧倒

東京六大学野球秋季リーグ戦 対東大3回戦
2015年9月21日(月)
神宮球場

開幕カードの勝ち点を懸けた第3戦。2回戦で今季初勝利を収め硬さの取れた法大は、序盤から猛攻を仕掛ける。点差の開いた中盤以降も投打に隙を見せず、14安打10得点で大勝。見事最初の勝ち点奪取に成功した。

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蔵桝は4安打3打点の大爆発

試合結果

トータル試合結果

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
法 大 3 1 1 1 0 2 1 0 1 10 14 2
東 大 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 4 1

(法大)○熊谷(1勝1敗)、菅野―森川
(東大)●白砂、三木、出田、川口、柴田―喜入
[本塁打]
(法)蔵桝1号ソロ(2回=白砂)
   金子凌1号ソロ(3回=白砂)
   大西千1号ソロ(7回=川口)

 

打撃成績

打順 位置 選手 打率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1  (4)  若林   5   2   0  .308 中前安  右飛    中前安    中失    見三振   
2  (7)  蔵桝   4   4   3  .545 右前安  左本①    右前安①    左犠飛①    左前安   
   R  中川   0   0   0   —                   
   7  清水二   0   0   0   —                   
3  (9)  畔上   3   1   1  .300 四球  中飛    四球    中前二①    左飛   
4  (5)  金子凌   3   2   2  .182 左犠飛①    右越え本①  中前安    右飛       
   5  皆川   1   1   0   .500                  三内安
5  (3)  柴田   4   1   1  .417 中前安①    四球  二邪飛      遊ゴロ    三邪飛 
   3  向山   0   0   0   —                   
6  (6)  佐藤竜   4   1   1  .167 右前安①    二飛    一ゴロ    二飛     
   H6  水谷   1   0   0   .000                  左飛
7  (8)  大西千   5   2   2  .400 二ゴロ    二ゴロ    見三振    右越え本①    左中間三① 
8  (2)  森川   5   0   0  .143 右飛    二ゴロ    左邪飛    遊ゴロ    一ゴロ 
9  (1)  熊谷   3   0   0  .000   三ゴロ    遊ゴロ    四球    見三振   
   1  菅野   0   0   0   —                   
    38  14  10  .279                  

 

投手成績

  球数 打者 防御率
熊谷   8  126  32  4.15
菅野   1  17  0.00
9 143  36  3.12

 

ベンチ入りメンバー

10 畔上(キャ4=日大三)  34 鎌倉(法1=日本文理)  35 川口(人1=横浜) 
 11  青木勇(法4=智辯和歌山)   1  若林(営1=桐蔭学園)   6  蔵桝(営4=広陵) 
 13  菅野(キャ1=小高工)   2  皆川(キャ4=西武台千葉)   7  田中(法4=愛工大名電) 
 14  宮本幸(営2=富山一)   3  金藤大(キャ3=西武台千葉)   28  中川(経3=法政二) 
 16  玉熊(法3=北海)   4  柴田(文3=東邦)   29  清水二(法2=中京大中京) 
 17  熊谷(キャ2=平塚学園)   8  佐藤竜(法4=作新学院)   31  米田(営3=智辯学園) 
 18  浅野(法4=中京大中京)   9  金子凌(キャ3=日大三)   39  大西千(営1=阪南大) 
 27  森川(営3=桐蔭学園)   26  水谷(営2=大阪桐蔭)     
 32  中村(営1=多良木)   33  向山(営1=法政二)     

 

リーグ戦結果(9/21現在)

  早大 法大 慶大 明大 立大 東大 試合 勝点 勝率
――          ○○  1.000 
  ――        ●○○  .667 
    ――    ○●○    .667 
      ――  ●○○    .667 
     ●○●   ○●●  ――   .333 
 ●●   ○●●        ―― .200 
 

戦評

 今季最初の勝ち点を懸けた第3戦。東大先発の白砂謙介に対し、法大打線が開始早々襲い掛かる。金子凌也(キャ3)の犠飛を皮切りに、前日に殊勲打を放った柴田圭輝(文3)、佐藤竜一郎(法4)の連続適時打も飛び出し初回から3点を先制する。2回には蔵桝孝宏(営4)の飛球に詰めた左翼手がボールを後逸。フェンス手前へ点々とする間に、蔵桝は激走で一気に生還を果たした。運も味方につけた法大が、みるみるリードを広げていく。

 3回には開幕から無安打が続いていた悩める4番・金子凌が右翼スタンド上段付近にたたき込む特大の一撃を見舞うなど、打線の勢いは止まらない。終盤にも不調の田中彪(法4)に代わり初スタメンに抜てきされた大西千洋(営1)が、自身初安打を初本塁打で飾る鮮烈デビューで存在感を示した。9回にも左中間への打球を放つと、余裕を持って三塁へ到達。2桁10得点目となる適時三塁打で、その圧倒的な脚力を改めてアピールした。

 先発を託された熊谷拓也(キャ2)は、5回5失点で黒星を喫した1回戦のリベンジのマウンド。前回の反省を生かし、コーナーを突く繊細な投球で凡打の山を築いていく。5回には一二塁間への強烈な打球を一塁の柴田が横っ飛びで好捕。その直後にも熊谷がライナーを素早い反応で自らつかみ取るなど好プレーも重なり、東大打線を無安打に封じ込めたまま5回を終えた。6回1死で喜入友浩に初安打を許し大記録こそついえたものの、8回を1失点にまとめる「本来の投球」(青木久典監督)で今季初勝利をマーク。9回は菅野秀哉(キャ1)が締め、危なげなく試合を終えた。

 波乱の開幕黒星発進から連勝で勝ち点をつかみ取った法大。初戦はやや硬さの見られたナインだったが、無事に開幕カードを乗り切り本来の姿を取り戻している。次なる相手は慶大。ここから優勝へ向けた正念場を迎えることになる。頂点を目指す険しい戦いは、まだまだ道半ばだ。(遠藤礼也)

 

クローズアップ

大西千洋(鮮烈デビューの快速ルーキー 目指すはリードオフマン)

 「ライトフライかと思いましたが、入ってくれて良かったです」。期待の1年生が、はにかみながらそう言った。同じくルーキーの東大・川口寛弥の直球を迷いなく振り抜いた打球は、快音を残し右翼スタンドへ。リーグ戦初スタメンの若武者が、前日までの重苦しい空気を振り払った打線の流れに乗った。3打席凡退で迎えた7回の第4打席。3ボール1ストライク、バッティングカウントの4球目を捉え、見事に指揮官の起用に応えた。

 夏の北海道キャンプでは、課題に挙げた打撃を徹底的に鍛え上げた。売りは自らも語る、抜群の脚力。50㍍を5秒7で駆け抜ける俊足は、六大学でも1、2を争うほどだ。主将の畔上も一目おく足で盗塁を決め、9回には左中間へ抜けた打球で悠々と三塁を陥れた。守備では序盤は緊張もあり硬い動きも見られたが、広い守備範囲も大西千の大きな魅力だ。

 現在外野のレギュラーとして君臨するのは、4年生の蔵桝、田中、畔上という不動の布陣。割って入るのはもちろん容易ではない。しかし、持ち前の走力、守備力に加え課題の打撃でより結果を残すことができれば、それも現実味を帯びてくる。「将来は1番打者として頑張りたいです」。また一人現れた新たなルーキーが神宮の舞台を駆け巡る。法大のリードオフマンになるその日まで。(石川大悟)

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監督・選手コメント

青木久典 監督

―開幕カードで勝ち点を取りました
本来であれば連勝で取らなければいけないところではあります。応援団の方々、ファンの皆さまにはちょっとやきもきさせてしまったと思いますが、いろいろな選手を使えましたし、3試合できたことはプラスに捉えています。

―初回から打線が活発でした
試合前の打撃練習の時から「ボールをつぶすつもりでライナーを打ちなさい」と言っていたんですけど、それを打席で実行してくれたことが良い結果につながったと思います。

―昨日の初勝利を受け、選手たちの硬さが取れたようにも見えます
1勝したことによって少し肩の荷がおりたといいますか。本来の動きになってきたと思います。

―開幕から無安打だった4番の金子凌選手に一発が出ました
(第1打席の)犠飛でだいぶ楽になったように見えました。彼らしい打撃で良かったと思います。

―守備では2失策ともたつく場面も
まだまだ未熟な部分はありますね。日々練習させていかなければいけないです。あの場面(※8回先頭打者のゴロを一塁へ悪送球)はちょっとボールを持ち過ぎているなと思ったので、厳しく言いました。

―どのようなお言葉を掛けられたのですか
三遊間のゴロで、流れで一発で投げればいいところをステップを無駄に踏んでしまっていたので。それで打者走者が視界に入ったことで力みが出たと思うので、「流れで一発で投げなさい」ということです。

―初スタメンに抜てきされました大西千選手が素晴らしい活躍でした
オープン戦でも状態は良かったんですよ。終盤に調子を崩したこともあって田中を起用していたんですが、実力的には劣ることのないポテンシャルを持っています。いつかどこかで使いたいなと考えていたんですが、よくこのチャンスをものにしてくれたなと思います。

―記録した2安打は本塁打、三塁打と長打が目立ちましたが
パワーもあるのでしっかり捉えればああいう長打も打てます。スピードもありますしね。狙っていったわけではないでしょうし、結果として長打になったということで良かったんじゃないですか。

―先発の熊谷投手は8回1失点の好投でした
これが彼本来の投球なので、これくらいはやってもらわないと困るなと思います。

―最終回は菅野投手が登板しました
こういう(大量リードを持った)試合展開はなかなかないと思うので、今後の試合のことも考えるとここで神宮のマウンド、雰囲気を味わわせたいなと思って投げさせました。

―次戦は慶大戦となります
打線が活発ですし、それを抑えられるように明日からバッテリーでミーティングをしながら強化していきたいと思います。

―中軸にはここまで3本塁打を記録している谷田成吾選手、打率.500の横尾俊建選手の並びが予想されます
その打者たちをどう抑えるか、またその前にいかに走者を出さないかがポイントになってきます。しっかり分析してやっていきます。

―慶大戦への意気込み
なんとか勝ち点を取れましたので引き続き2つ目が取れるよう、慶大戦でも一戦必勝で戦っていきたいと思います。

 

畔上翔 主将

―最初のカードで勝ち点をあげた感想
チームとしては勝ち点を取れて良かったです。

―今カードは敗戦からのスタートでしたが
負けは負けなので切り替えていくしかないと思っていました。気にしてはいなかったですけど、勝てて良かったです。

―ミーティングではどのようなことを話されたのですか
そんなに特別なことは話していないです。みんなでやっていこう、ということだけですね。

―本日はチームで3本の本塁打が出ました
みんな振れているので、チームとしては良い結果だと思います。

―大西千選手はリーグ戦初安打が初本塁打となりました
思い切りがあるので、非常に良い選手だと思いますね。

―以前、大西千選手の走力を絶賛されていたとうかがいました
みんな見て分かる通り、めちゃくちゃ速いんです(笑)。

―ご自身も開幕から毎試合安打が続いていますが
結果として安打になっているだけで、好調とは言えないです。内容は本当に良くないので、(慶大戦までの)この4日間で上げていきたいと思います。

―今カードで出た課題、収穫は
課題としては、僕のボーンヘッド(※6回、アウトカウントを誤り帰塁しきれず)しかないです。収穫としてはみんなが振れていることです。今日は勝ったから良かったですけど、この先僕の不甲斐ないプレーで流れを持っていかれることがないように気を付けていきたいです。

―慶大戦にむけて
変わらずにやっていきたいです。

 

蔵桝孝宏 外野手

―試合を振り返って
まず勝てて良かったということが一番です。自分の結果もしっかり出て、チームとしても個人的にも慶大戦につながる試合になったかなと思います。

―4打数4安打の大活躍でした
しっかり結果が出て、良かったなと思います。

―2回にはランニング本塁打もありました
左前安打が結果的に本塁打になって、自分的にはラッキーな打席になりました。

―好調の要因は
しっかり積極的に振っていっているのが、結果につながっているかなと思います。

―3試合を戦われてみて、東大の印象は
勝たなければならない相手なんですが、強く油断ができない相手だなと思いました。

―次戦に向けて取り組みたいことは
球速も変わってくると思うので、しっかり速い球に対応していきたいです。東大戦のビデオを見て、自分の打席を1打席1打席振り返っていきたいと思います。

―次戦に向けて意気込み
1試合1試合しっかり勝って、勝ち点を取れるようにやっていきたいと思います。

 

金子凌也 内野手

―試合を振り返って
序盤に良い形で点が取れたので、優位に試合を進められたと思います。

―リーグ戦2本目となる本塁打を放ちましたが
安打が出てなかったので、とりあえずどんな形でも安打を打つつもりでいました。たまたま本塁打になったので良かったなと思います。

―狙い球は
特に何も考えていなかったです。感覚は特になくて、無心でした。

―本塁ベース付近で柴田選手と笑顔でハイタッチする場面も見られました
あいつが「やったな」と言ってくれたので「ありがとう」と一言返しました。

―同学年でもあり、主軸を共に担う柴田選手とは打撃についてお話しされることはありますか
「打つぞ打つぞ」って言い合ったりします。

―開幕から無安打が続いていましたが、修正したことは
ビデオなどを見て技術面の修正はしてたんですけど、一番気にしたことはメンタル面です。マイナスなことを気にしちゃ駄目だなと思って一瞬一瞬切り替えてはいたので、やっとここにきて結果が出たなと思います。

―結果が出ない際にマイナスに考えたりすることがあったのでしょうか
試合が終わって反省点を考えたりすると落ち込むこともありました。そこは良い方に持っていって、次の日にプラスの気持ちを作ることを意識したので、自分のやっていたことは間違っていなかったなと思います。

―この試合は2つの失策を犯しました
まだまだだなと。これから経験して、今日のミスをプラスに考えたいなと思いました。

―安定感を上げるために取り組みたいことは
もう数をこなすしかないですね。皆川(普=キャ4)さんにはいつもアドバイスをもらったりするので、皆川さんがいるうちに学んでいきたいです。

―チームは連勝で勝ち点を奪いましたが、改めて敗戦した1回戦を振り返って
主軸が打てなかったですし、エースの熊谷が打たれてしまったりチームの中心選手が乱れたなと思います。

―慶大戦に向けて
どんな投手相手でも自分のスイングをすることが大切なので、相手どうこうよりも自分の打撃を見つめ直して次に生かしたいです。

 

熊谷拓也 投手

―試合を振り返って
自分にとって今日の試合は背水の陣だったので、割り切って臨みました。

―6回1死まで無安打投球を続けていましたが、意識はしていましたか
特に意識はしていませんでした。いつか打たれるとは思っていたので割り切っていました。

―前回の登板から意識して修正したことは
1番は力を抜くことです。欲を出さずにしっかりコーナーをつけるようにと思っていました。

―この試合での達成度は
できたといえばできましたが、もっとできると思いました。

―序盤から打線も好調でしたが、ベンチの雰囲気は
良かったです。ここで勝ち点を取りにいかなければならなかったので。

―次戦に向けての意気込み
優勝に向かっていくだけなので、一戦一戦自分の欲を出さずにチームの勝利に貢献できる投球をします。

 

大西千洋 外野手

―勝利の感触は
東大にもう負けられない状態だったので、勝てて良かったです。

―リーグ戦初スタメンでした
最初のほうは緊張していたんですけど、だんだんと点差に余裕が出てきたので気持ちにも余裕が出てきて、最後にはしっかり打てたので良かったです。

―スタメンを告げられてからどのように準備しましたか
いつも通りアップをして(試合に)入りました。

―第1打席はどのような気持ちで臨みましたか
2点先行していたので、転がしたら何とかなると思ってたたきつけました。

―盗塁も決めました
自分の持ち味なので、決めることができて良かったです。

―守備はいかがでしたか
神宮球場のたくさんのお客さんの前でプレーすることが初めてだったので、少し慌てていたというか、緊張していました。

―リーグ戦初安打が本塁打となりました
最初はライトフライかと思っていたんですけど、入ってくれて良かったです。うまく体を回転させて打つことができました。

―打った感触は
いい感じでした。うれしかったです。

―続く打席では左中間への当たりを俊足を飛ばして三塁打にしましたが、三塁を最初から狙ってましたか
狙っていました。

―チームの雰囲気は
良かったです。

―チームメートにはどんな声を掛けられましたか
「ナイスバッティング」と言ってもらいました。

―次戦への意気込み
1年生らしく、全力でいきたいと思います。

 

菅野秀哉 投手

―試合を振り返って
今日は負けられない試合ということで、しっかり勝つという気持ちを持って投げました。

―今季初登板でした
学生コーチから「楽しんでいけ」と言っていただきましたし、点差もあったので緊張することなくしっかり投げられたと思います。

―調子はいかがですか
調子は良いと思うのですが、悪いカウントにしてしまったところは反省点です。

―先発で登板したいという思いもありますか
先発で投げたい気持ちもありますが、まずはチームが勝てれば良いと思うので、どの場面でもしっかり投げたいと思います。

―勝ち点が決まった後のチームの雰囲気は
次の慶大戦に向けてしっかり切り替えられています。次戦も必ず勝ちたいと思います。

―今季の目標
優勝して、神宮大会に出たいと思います。

―次戦への意気込み
どの場面で投げるかまだ分からないので、しっかり準備していつでも投げられる状態にしておきたいです。

 

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