【準硬式野球】東京六大学準硬式野球春季リーグ戦 対慶大1回戦 一時同点とするも、それに立ち塞がる宿敵・慶大 歓喜の瞬間は次戦以降にお預けとなる
東京六大学準硬式野球春季リーグ戦 対慶大1回戦
2016年5月28日(土)
法政大学多摩グラウンド
勝利すると優勝が決定するという大一番。
相手は優勝の可能性をわずかだが残している慶大となった。
試合は、負ければ優勝の可能性がなくなる慶大の勢いに押されていく。
中村聖弥(経4)の2点適時打で一時は同点にするも、最終回に本塁打を浴び敗戦。
優勝は明日以降に持ち越しとなった。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
慶 大 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 11 | 1 |
法 大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 10 | 0 |
(慶大)竹原、○高木ー有賀
(法大)●末次(4勝1敗)ー栗田
三塁打:中村(5回)
二塁打:萩原(5回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (5) | 萩原幹斗(社3) | 報徳学園 | 5 | 2 | 1 | 0 | .378 |
2 | (4) | 藤口帝(社3) | 遊学館 | 4 | 2 | 0 | 1 | .350 |
3 | (7) | 中村聖弥(経4) | 藤代 | 4 | 1 | 2 | 0 | .375 |
4 | (9) | 小野慶典(経4) | 静岡 | 4 | 1 | 0 | 0 | .286 |
5 | (2) | 栗田和憲(社3) | 掛川西 | 3 | 0 | 0 | 1 | .194 |
6 | (6) | 三品勇人(社2) | 報徳学園 | 3 | 0 | 0 | 0 | .400 |
7 | (3) | 永田直(経4) | 桐蔭学園 | 4 | 1 | 0 | 0 | .485 |
8 | (1) | 末次慶一郎(社4) | 佐賀北 | 3 | 1 | 0 | 0 | .250 |
PH | 内川慶一(経4) | 佐賀北 | 1 | 1 | 0 | 0 | .500 | |
9 | (8) | 甲本裕次郎(社3) | 鳴門 | 3 | 1 | 0 | 0 | .353 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | 防御率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
末次 | 9 | 11 | 4 | 2 | 4 | 1.96 |
リーグ戦途中経過(5/28現在)
法大 | 慶大 | 立大 | 早大 | 明大 | 東大 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝点 | 勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 | ―― | ● | ○○ | ○○ | ○●○ | ○○ | 10 | 8 | 2 | 0 | 4 | .800 |
慶 | ○ | ―― | ●● | ○●○ | ○○ | ○○ | 10 | 7 | 3 | 0 | 3 | .700 |
立 | ●● | ○○ | ―― | ●● | ○○ | ○○ | 10 | 6 | 4 | 0 | 3 | .600 |
早 | ●● | ●○● | ○○ | ―― | ●○● | ○○ | 12 | 6 | 6 | 0 | 2 | .500 |
明 | ●○● | ●● | ●● | ○●○ | ―― | ○○ | 12 | 5 | 7 | 0 | 2 | .417 |
東 | ●● | ●● | ●● | ●● | ●● | ―― | 10 | 0 | 10 | 0 | 0 | .000 |
戦評
勝てば優勝が決まる一戦。注目が集まる中、マウンドに上がったのはエース・末次慶一郎(社4)。初回は三者凡退の好調な立ち上がり。このまま回を重ねていくかに思われた。
だが、続く2回。1死から6番・大瀬に単打で出塁されると、すかさず盗塁を許し、得点圏にランナーを置かれる状況に。すると、7番・大町のレフトの頭を越える適時二塁打で痛い先制点を奪われる。3回と4回にも単打から盗塁で得点圏に進められると、それぞれ適時打で1点ずつ失い、3点のビハインドを背負った。
一方、打線は、相手先発・竹原に4回まで沈黙。2安打を放つのみでチャンスの糸口すら作れない。しかし、5回1死から8番・末次、9番・甲本裕次郎(社3)、1番・萩原幹斗(社3)の三連打で1点を返す。その後、一人倒れ、2死二、三塁のチャンスで迎えるバッターは、3番・中村聖弥(社4)。初球を力強く叩いた打球は、右中間を破る三塁打に。走者一掃の一打で、同点に追いつき、試合を振り出しに戻した。
中村の適時打で生還し、ベンチからの祝福を受ける萩原(手前)と甲本
5回以降は、お互いにチャンスを作るも得点を奪うまでには至らず。試合は、膠着状態で終盤を迎える。
3失点を喫した後は尻上がりに調子を上げていた末次だったが、9回に痛恨のミスを犯す。1死から9番・高木に甘く入ったストレートを捉えられ、打球はライト後方へ。外野が一歩も動けない特大の1発で、万事休す。3-4で敗戦した。
末次は、今年初黒星。大事な一戦で手痛い一敗を食らった。優勝の行方は、明日の第2戦に持ち越し。勝てば優勝という状況は変わらないが負ければ一転、優勝決定戦にもつれるという展開になる。果たして、法大ナインはこの敗戦から立ち直り、六大学三連覇を飾れるだろうか。両チームが死力を尽くしたゲームとなることは間違いないだろう。(橋爪優典)
選手コメント
末次慶一郎(9回完投の粘投及ばず、敗戦投手に)
ー今日の試合を振り返って
申し訳ないです。全部僕のせいです。
ー今年初黒星ですが
めちゃくちゃ悔しいです。
ー悔やまれるのは9回の本塁打だと思いますが
今日は球も結構走っていましたし、点を取られたりピンチは何回もあったんですけど、一番(点を)取られちゃいけない場面で一番甘い球を放ってしまったので、本当に失投が悔しいですね。
ー序盤に点を失いましたが、調子はいかがでしたか
苦手意識が慶應さんにあったんですけど、調子自体はそんなに悪くはないと、いい方だなとは思っていました。
ー今日はストレートで空振りも数多く奪っていました
そうですね、僕も三振が欲しいときはストレートで押していけてたし、でもその分最後にちょっと調子に乗ってしまいました。変化球をボール気味に使ってストレート勝負という考えでした。
ー今日の試合での課題は
取られちゃいけないところで取られないということが課題ですね。結果が全てです。
ー次回の登板に向けて一言
まず明日頑張ります。
中村聖弥(同点打放つも、勝利には結びつかず)
ー今日の試合を振り返って
相手が粘り強いチームでした。勝ちたかったです。悔しいです。
ー慶應大学との試合は接戦になることが多いですね
(点差を)突き放してしまえば相手も諦めると思うので、打てたら良かったのですが、今日はチャンスで凡退が多かったです。そこで接戦に持ち込まれたのが相手の流れに行ってしまった要因だと思います。
ー3-3とする同点の適時三塁打を放たれましたが
打ったのは打ったのですが、負けたので全く意味がないです。そのあとのチャンスで凡退したのであそこで一本出たら良かったなと。悔しいですね。
ー終盤の一本の本塁打で敗れることとなりましたが
相手の方が一つ上手だったというのもあるのですが、4点しか取られていないのに末次を負けにしてしまいました。自分を含めた野手陣が明日は奮起したいと思います。
ーこの試合は勝てばリーグ優勝という大一番でしたが、試合前から意識することはありましたか
チーム全体で、末次で勝って優勝しようという気持ちがあったのですが、その思いが空回りしたのかなという感じは若干します。
ー明日も優勝を懸けた試合となりますが、それに向けた意気込みをお聞かせください
明日は切り替えて、この悔しさをぶつけたいです。
萩原幹斗(適時打を含むマルチ安打)
ー今日の試合を振り返って
悔しいですね。今日は優勝のかかってる一戦だったので気合いは入ってたんですけど、しょうがないって感じですかね
ーマルチヒットにタイムリーと、萩原選手個人としては素晴らしい活躍でした
調子は良いと思うんですけど、ここ一番で打たないと意味がないと思います。
ー慶大の竹原投手相手に前回の対戦時にも敗戦していますが、苦手意識は
自分自身は特にないです。変化球とかが多いからかな。特に苦手意識はないです。
ー今日でリーグ戦通算79安打と、3年次での100安打到達という大記録も射程圏内ですが
わざわざかっこいい記録を調べてくれてありがとうございます(笑)。がんばります。
ー明日の試合に向けて
明日は本当に勝つだけだと思うし、気持ちを切り替えて相手と同じ目線で、チャレンジャーぐらいの気持ちでいけば、余裕で勝てるんじゃないかなと思います。
フォトギャラリー
- 同点とする2点適時三塁打を放つ中村
- 反撃の狼煙となる1点目は萩原のバットから生まれた
- 末次は序盤から失点しながらも、9回まで粘りのピッチングを見せた
- 足の負傷を伴いながらもマルチ安打を記録した藤口
- 永田はコンスタントにヒットを放ち、高打率をキープ
- 次戦も脚を絡めた攻撃をしてくるであろう慶大を封じられるか(栗田)
- 最終回、代打として久々の出場を果たした内川は内野安打でチャンスをもたらした
- 決勝点となる本塁打を浴び、肩を落とす末次