【フェンシング】 関東学生リーグ戦5・6日目 女子サーブルは準優勝に輝き王座へ! 男子エペは5位でリーグ戦を終えるも、法大フェンシング部史上初の男女総合優勝を達成!!
関東学生フェンシングリーグ戦
2016年5月23日(月)5月24日(火)
関東学生リーグ戦5・6日目。男子エペ団体戦と女子サーブル団体戦の試合が行われた。ここまで男女フルーレ・男子サーブル・女子エペと、行われた種目全てにおいて優勝を勝ち取り、波に乗る法大陣。男子・女子総合優勝が目前に迫る中、男子エペが5位、女子サーブルが準優勝に輝き、法大フェンシング部史上初の男女総合優勝を達成した。
試合結果
種目 | 出場選手 | 試合詳細 | 順位 |
---|---|---|---|
男子団体エペ | 中村豪(人環3)、伊藤寛高(営3)、塩原智輝(生命2)、川北信海(文1)、村山健太郎(デザ工1) | ●32—45早大、●42—45日大、◯45—40中大、●36—45慶大、◯45—37専大 | 5位 |
女子団体サーブル | 真田玲菜(キャ4)、福島史帆実(法3)、服部妃冬未(法1) | ◯45—44慶大、◯45—32早大、◯45—42東女体大、●41—45日大、◯45—38専大 | 準優勝 |
男子エペ団体
昨年の主力選手が卒業し、メンバー編成が大きく変わった男子エペ。昨年逃してしまった王座進出に向け、新たな戦力を迎え今季の初戦に挑んだ。
初戦の早大戦は、第1セットからルーキーの村山健太郎(デザ工1)を起用。先制点を奪い良い形で次につなげるが、徐々に点差を離されてしまう。第7セットには伊藤寛高(営3)が力強く相手を攻め立て10得点を挙げる活躍を見せたが、序盤に離された点差が大きすぎたことに加え、早大陣が好調だったことも相まって巻き返しはならず、黒星でのスタートとなった。
初戦の相手・早大に敗れてしまう
第2戦の日大戦は「1敗して吹っ切れた」と語った中村豪(人3)がいきなり魅せる。相手に付け入る隙を与えず、5-0での幕開けを演出。だが、この点差を守ることは出来ず逆転を許すと、日大優勢の展開となってしまう。5点ビハインドの第9セット、ここでも中村が気を吐き1点差まで追い詰めたが、わずかに届かず42-45で惜敗した。負ければ入れ替え戦も見えてしまう状況で迎えた第3戦の相手は、ここまで無敗の中大。互いに負けられない中で、白熱したシーソーゲームが繰り広げられる。33-33で訪れた最後回りを担うのは中村。先に得点を取ると、しっかりと相手を見ながら丁寧に時間を使うことで優位に試合を進める。そして、2点差を開けたところからは積極的に前へ出て、鮮やかに連続得点を奪取。残り3秒というところで45点目を決めた法大は、エースの頭脳プレーで今大会初勝利を勝ち取った。
2日目の第4戦は対慶大。「緊張で硬さがあった」と大会王者のペースにのみ込まれ得点が停滞。相手から手痛い猛攻にあい、第5セット終了で25-11と大差をつけられてしまい、苦しい展開に。6,7セット目で中村、村山が9点ずつ得点し4点差まで詰め寄ったものの、最後は36-45で敗れた。最終戦は4戦全敗の専大。しかし、負ければ1勝4敗で並んでしまうため最後まで気の抜けない戦いとなった。序盤は接戦となるが、主導権は渡さず法大ペースで進める。最後は中村が激しい攻防を制し、45-37で勝利を収めた。
最終戦はチーム力で制した
初めてのチームで硬さが目立ってしまった今大会だったが、これは次の団体戦となる関カレまでの時間があれば解消されるものだろう。近年タイトルから遠ざかっている男子エペだが、一人ひとりが真価を発揮したとき、新たな風はチームを更なる高みへ連れていくはずだ。(向井知優)
女子サーブル団体
迎えた関東学生リーグ戦最終日女子サーブル団体。主戦力であった栗本ひかるが引退し奥田彩野も不在の中、法大女子サーブル陣は福島史帆実(法3)を筆頭に、女子フルーレ団体を優勝に導いた真田玲菜(キャ4)、新入生の服部妃冬未(法1)の3名で試合に臨んだ。
1試合目の相手は慶大。出だしは流れをうまくつかめず、それぞれが1セット目をマイナスで回してしまい7-15。続く第4セット目には真田が1ポイント挽回するも服部は今大会初試合の緊張からか、点差を広げてしまい14—25と11点を追う展開に。しかしエースであり、キャプテンである福島が持ち前の負けん気で巻き返しを図る。第6セット目開始直後から強気の姿勢で5ポイントを連取し19—26。その後も相手が1点獲るごとに2点.3点と返していき、ついに29—29と同点に並ぶ。30点目は相手に奪われてしまったものの、圧巻のプレーで観客を魅了した。勢いを繋げたい法大だったが、服部が5ポイントを奪取され、真田も30点目はなんとか獲得するも30—40と10点ビハインドを負い第9セットの福島に渡る。先制点は得られたものの、点を取ったり取られたりの形で32-42と後がなくなっていく。すると、ここから福島の獅子奮迅の猛追が始まる。33点目.34点目とテンポよく点を加算していくと、44点目まで12ポイント連続取得。44—42と逆転に成功しそのまま勝利するかに見えたが、負けじと相手も意地を見せ44-44と1本勝負に持ち込まれる。2回程同時に攻撃を繰り出すデッドヒートが続いたが、最後は福島が決着を付け、劇的勝利を飾った。
快進撃を見せた福島
続く早大戦は常にリードを保ち、着々と相手との得点差を引き離していき45—32で勝ち星を挙げる。3戦目となる東女体大。第1.2セット目ではそれぞれプラスで回すが、真田が相手に失点を許し14—15と覆されてしまう。それからは各セットで5点を取ることができず、再び最後回りを5点のビハインドで迎えてしまう。窮地に立たされた福島だったが、相手が2点を取得するまでに9ポイントを取得し44—42。最後は落ち着いてランプを灯し1日目を全勝で終えた。
健闘した服部
2日目に入ると日大と対決する。中盤までは追いつ追われつのシーソーゲームを繰り広げ、第5セット目を終え25-23と優位に立つ。しかし相手の追随に気圧され再び32-40で最終セットを迎えてしまう。昨日と同様福島が果敢に攻め込み逆転を狙ったが、「日大のエースが強かった」とあと一歩の所で失点を許し42—45と惜敗を喫する。
最後の試合となった専大戦は準優勝、そして王座が懸かった試合となった。第4セット目終了時点で12—20と大きく突き放された法大。ここで負けるわけにはいかないと福島が反撃の狼煙を上げる。第5セット目で13ポイントを取り25—23と形勢が逆転すると続く真田がプラスで回し、服部は専大エースに対し5点を勝ち取る。そして最後周りはここまで大車輪の活躍を見せた福島がしっかりと抑えて45—38。見事専大に勝利を収め、準優勝に輝いた。
専大に勝利し準優勝が決まった瞬間
幾度ものピンチを乗り越え勝利に繋げた女子サーブル。日大には敗れたものの、見事準優勝。王座への切符も手に入れた。しかしこの結果は福島の大活躍があったからこそ成し遂げられたものである。次なる戦い、王座はさらに熾烈を極める戦いが予想される。優勝をもぎ取るためにも、新入生でありながら主戦力である服部のさらなる飛躍が急務になるだろう。楽ではない道のり。日大へのリベンジを誓い、王座へと進んでいく。(和多慎之介)
選手コメント
中村豪
ー今大会を振り返って
2日間とも最初の試合は緊張とかで硬さがあって、ひとりひとりが自分の力を出せないまま悔しいかたちで負けてしまったなと思います。
—1年生が多い編成となりましたが、どのような戦い方をしようと考えていましたか
1年生は2人ともU-20の中では強い方だったので、いけるならいってくれという感じで、それぞれができるかたちでやってくれればいいかなという思いで臨みました。エペって大学まで団体戦がなくて、初挑戦というか今日はいつもと違う感じだったので、本当はもうちょっと頑張れたんじゃないかなと思います。
—昨年までレギュラー陣は上級生の方が多かった中で、今年は引っ張る立場になりましたが
去年までは上級生の先輩に頼っていて自分も気が楽だったんですけど、今回はやっぱり自分が上級生としてしっかり点を取って下につなげていかないといけないというプレッシャーが強くて、逆に点を取られて足を引っ張ってしまったところもありました。昨日の1試合目は本当にそれが目立った試合でしたね。1敗して吹っ切れたのか、2試合目、3試合目は自分のフェンシングができたと思うんですけど。
—ただ攻めるだけじゃなくチームの一人としての戦い方をしていた姿が印象的でした
去年までは無理にいって失点しても先輩たちが助けてくれたんですけど、もうそうはいかないので、自分が試合を操作するというか調整していかなければならない中で、相手と自分のフェンシングの相性とかを考えながら、いくべきなのかいかない方がいいのか、点差はどうかとか、色々考えて工夫して戦った2日間でした。
—勝った試合はそのような戦略での勝利に見えました
そうですね。昨日の中大戦だったら、最後の相手の水口先輩とは相性が悪くなかったのでロースコアで抑えて相手がきたらいこうとか、作戦を上手く立てられたんじゃないかなと思います。
—今大会は4種目すべて優勝で男子エペにつながってきましたが、プレッシャーはありましたか
もうプレッシャーしか無かったですよ(笑)。「全勝優勝で総合優勝だ!」とか言われているなかで、「勝たなきゃ、勝たなきゃ」って土日の練習でもプレッシャーがありました。試合でも、出ている最上級生ということで自分が勝たなきゃいけないというプレッシャーをどのようにはねのけるかが課題だったんですけど、できなかったですね。
—関カレまでは期間が空きますが、どのようなチーム作りをしていきたいですか
1年生2人を入れたチームなので、技術力を上げることはもちろんなんですけど、まずはそれぞれの役割を明確にさせて、関カレとか秋にはそれぞれが自分の役割をしっかりと果たせるようにしていきたいです。
福島史帆実
—準優勝おめでとうございます。今のお気持ちは
嬉しいです。(王座に)行きたいなとは思っていたんですけど、行けるとは思わなかったです。
—試合を振り返ってみて
取り急いで焦ってもたくさん点は取れないと思っていたので、逆転することとか考えずに一本ずつ取れればいいかなと思って頑張りました。慶大戦の1試合目は緊張していました。1試合目は4—5で負けてしまって、緊張しても全然だめだと思ったので、次からは焦らずプレーできました。日大戦は相手のエースが強かったので、32-40で回ってきたときはさすがに厳しいなとは思いましたね。
—精神面は強い方なんですか
メンタルは強くはないんですけど、負けたくない気持ちは強いです。
—作戦はありましたか
作戦はありませんでした。下手に技で攻めるのではなくて、シンプルな技で決めようと思っていました。
—服部妃冬未選手の活躍はどうでしたか
試合の中で成長していっていますね。最後の専大戦ではエースに5本とれていたので、良かったと思います。
—今後の女子サーブル団体のさらなる活躍のためするべきことは
服部の強化ですかね。服部がもっと強くなってポイントが取れるようになったらいいなと思います。真田先輩は"出ていただいてありがとうございます"って感じです。
—王座に向けて
王座の方がもっと厳しいと思うんですけど、力を合わせて頑張りたいなと思います。
フォトギャラリー
- エースとして活躍
- 上級生としてピストに上がる
- サーブルでも活躍した真田
- 一年生ながら出場を果たす
- 笑顔を見せる服部
- 尽力した塩原
- 村山も勝利に貢献した
リーグ戦総合成績
種目 | 成績 |
---|---|
男子フルーレ | 優勝 |
女子フルーレ | 優勝 |
男子サーブル | 優勝 |
女子サーブル | 準優勝 |
男子エペ | 5位 |
女子エペ | 優勝 |
※優勝、準優勝種目が王座へ進出
男子 | 女子 |
---|---|
総合優勝 | 総合優勝 |