【フェンシング】第66回全日本学生フェンシング王座決定戦 (フルーレ) リーグ戦に続き男女共にアベック優勝を果たした!男子は2連覇!
2016年第66回全日本学生王座決定戦
2016年6月1日(水)
駒沢オリンピック公園体育館
関東・関西で行われるそれぞれのリーグ戦上位2チームが学生NO.1を決める王座決定戦への出場権を勝ち取ることができ、フルーレ部門では法大男女共にリーグ戦で優勝を果たし王座へ駒を進めた。世界でも活躍する選手が集う男子陣は圧倒的な力で危なげなく優勝を勝ち取った。女子陣も安定感抜群のプレーで優勝を飾った。
試合結果
種目 | 出場選手 | 試合詳細 | 順位 |
---|---|---|---|
男子団体フルーレ | 大石利樹(法4)、野口凌平(営2)、敷根章裕(法2)、西藤俊哉(法1)、敷根崇裕(法1) | 準決勝◯45—12同志社、決勝◯45—32早大 | 優勝 |
女子団体フルーレ | 真田玲菜(キャ4)、柳岡はるか(法4)、緒方渚(国文4)、緒方実奈海(法2)、梅津春香(国文1) | 準決勝◯45—14中京大、決勝◯45—36日大 | 優勝 |
男子フルーレ戦評
男子フルーレにとって2連覇が懸かった王座決定戦。NO.1の座を奪い合う熾烈な戦いが始まった。
準決勝の相手は関西リーグ戦2位で勝ち上がってきた同志社大。自チームに勢いをもたらすかどうかが決まる大事な第1セット目。ピストに現れたのは野口凌平(営2)。緊張した様子を微塵も感じさせず5—0で好発進。続く敷根章裕(法2)もプラスで回すと、西藤俊哉(法1)が5連取。1巡目が終わり15—3と完全に主導権を握ると、2巡目もそれぞれが相手の得点数を1点以下に抑える活躍を見せ、第6セット終了時点で30—5。野口は最後周りも託されると、落ち着いたプレーで得点を挙げ、45—12。大石利樹(法4)キャプテンが試合に不出場の中、下級生のみの力でこの王座戦初戦を圧倒的大差で勝利を収めた。
兄である敷根章は第一試合全てをプラスで回した
決勝戦は関西リーグ戦1位の愛知工業大を破った早大と対決。関東同士の対決となった。大石、野口、西藤、敷根崇裕(法1)のメンバーで試合に臨むと、決勝戦とは思えない安定感抜群の攻撃を見せていく。各選手がほぼ全てのセットをプラスで回すと、最後周りは大石。5連取される場面はあったものの、それでも45—32と10点以上突き放し快勝した。
優勝に歓喜する大石
優勝後の男子フルーレメンバー
今回の優勝により見事王座決定戦2連覇、そして今季2冠に輝いた男子フルーレ団体。リーグ戦、王座と行われた全ての試合を10点以上広げて勝利を収めており、今大会においては1年生コンビの西藤と敷根崇は各セットをプラスで回す活躍を見せた。「5冠が目標」と大石が言うように今季の2冠は男子フルーレ陣にとってほんの通過点に過ぎない。関カレ、インカレ、そして全日本5冠へ向けて、今大会以上に磨き上げられた彼らのプレー、そしてチームワークを秋、冬の大会で見ることになるだろう。(和多慎之介)
女子フルーレ戦評
リーグ戦では他の追随を許さず、全勝で優勝を成し遂げた女子フルーレ。王座でも優勝し、真の完全優勝を手にするべく大会に挑んだ。
準決勝の相手は関西2位の中京大。第1セットから真田玲奈(キャ4)がリードを取り、順調な滑り出しとなる。圧巻は、第3、4セットで緒方実奈海(法2)、柳岡はるか(法4)が見せた5連取。相手の攻撃をかわしながら素早いテンポで確実に得点を稼ぎ、気づけば20-5と一気に中京大を突き放した。その後も堅い守りで相手を封じ、45-14と圧勝で決勝戦へ駒を進めた。
1年生ながら試合に決勝戦に出場した梅津
決勝戦は、関西1位の同大を破り勝ち上がってきた日大との対戦となった。リーグ戦では勝利しているが、中盤までは競っていたことを考えると油断はできない。そんな懸念をよそに、第1セットから真田が5連取で良いスタートを切ると、続く柳岡、緒方も失点を最小限に抑え、第3セット終了時点で15-3と大幅なリードを奪う。安定したプレーで得点を重ねるが、優勝が見えてきた第8セットでここまで順調の法大に陰りが生じる。相手に4連取されると、日大ベンチは大盛り上がりとなり、流れが相手に渡ってしまう。まだまだ点差はあるものの、嫌な空気を変えることができないまま、このセットだけで9得点を許し最終セットへ。反撃に燃える相手にまたしても4連取を奪われてしまう。だが、「最初は緊張したけど自分のペースでできた」と立て直し、最後はチームキャプテンの真田がしっかりと締め勝利を掴んだ。
最後をしっかりと締め王座戦覇者に
全員が力を発揮し、王座奪還を果たしたチーム女子フルーレ。盤石の戦いで春の2つのタイトルを制した。今後は「チームワークの向上が鍵」と語った真田。今でも向かうところ敵なしだが、さらに進化していく彼女たちからこの秋も目が離せない。(向井知優)
選手コメント
大石利樹
ー優勝おめでとうございます。今のお気持ちは
優勝したことについては嬉しいです。ですがリーグ戦の時よりも早大に点を多くとられてしまって複雑な感じです。男女ともに優勝できてよかったです。
ー自身のプレーを振り返って
最初の1.2試合目は失点を抑えられました。最後の締めは多く点を取られてしまったので甘かったなと思いますね。
ー最後に5点取られた原因はなんですか
気持ちですかね。残り2点の時に相手が時間を使って攻めてきて、その時に流れが変わってしまいました。悪い流れを変えられないまま試合に入ってしまったので、気を引き締め直して失点を抑えていくべきだったなと思いましたね。
ー1試合目の同志社大では下級生に試合を任されていましたが
コーチが"全員使っていきたい"と言っていたのもありますし、僕が出なくても彼らがやってくれるので。安心感はあるんですけど、ベンチが暗いイメージがありましたね。まだまだです。(笑) 余裕をもって試合を回しているからこそ声を出して欲しいですね。そういうところが甘いです。ちゃんとやれって感じです。(笑)
ー前回”勝つのは当たり前”とおっしゃっていましたが
もちろん当たり前です。全日本優勝を目標にしているので学生の試合では負けられないですね。
ー今後の目標は
関カレ、インカレ、全日本団体を優勝して5冠に輝くことです。
真田玲菜
―リーグ戦に続き優勝となりました
うれしいですね。リーグ戦も王座も春のタイトルを取れてよかったです。
―決勝では終盤に相手の追い上げがありましたが
点差はあったんですけど、相手に勢いがあるなと思ったのでベンチで声をかけるようにしました。実際自分の番になって相手の追い上げを感じて、最初は緊張してしまったんですけど、最後の方は自分のペースでリラックスしてできたので良かったと思います。
―チームが安定している要因は
個々人のレベルが高いのもそうだと思うんですけど、やっぱり今はチームの雰囲気が良いですね。多少取られてしまっても「次に回せば大丈夫」とかベンチワークがリーグ戦もこの王座でも良かったのかなと思います。
―安定しているなかでも課題はありますか
全体的な課題としては、自分も含めてもっと元気よくできたかなという気がします。関カレではそこを意識したいですね。
―関カレに向けて
今よりも、もっとチームワークを向上させていきたいです。
フォトギャラリー
- 優勝へ導いた真田
- 剣を眺める西藤
- ロースコアに抑える柳岡
- 決勝戦で活躍した敷根崇
- 安定感のある存在・野口
- 主力メンバーの一員・緒方
- 強さを見せつけた敷根章
- 喜びのハイタッチ