【準硬式野球】第63回関東地区大学選手権大会4回戦 対東農大 / 準々決勝 明大戦 法大らしい野球で2年連続準決勝へ
第63回関東地区大学選手権大会
4回戦 対東農大 /準々決勝 対明大
2021年3月19日(金)、22日(月)
バッティングパレス相石スタジアム平塚 /八王子市上袖木公園球場
初戦に勝利し4回戦に勝ち上がった法大は東農大相手に初回から福本陽生(経2)の満塁本塁打で4点を奪い、最終的には二桁得点で準々決勝進出を決める。そして準々決勝では同じ六大学の宿敵でもある明大戦を迎えるも投手戦の中、近藤匠(経3)の先制本塁打を皮切りに4点を奪う。一方先発の石橋錬(社4)が明大打線を完封し、見事2年連続準決勝に駒を進めた。
4回戦(対東農大) 試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
東農大 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 | 0 | 6 | 5 | 4 |
法大 | 4 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 3 | ☓ | 10 | 10 | 1 |
(東農大)●宮崎、阿部ー村上
(法大)〇前芝、長谷川、中村、石橋ー澤野、渡邉
本塁打:福本(1回、満塁)
三塁打:唐橋(8回)
二塁打:古屋(4回)、塩唐松(8回)
盗塁:鈴木(1回)、堀尾(3回)、澤野(5回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (8) | 古屋一輝(経3) | 健大高崎 | 5 | 2 | 0 | 0 |
2 | (4) | 細木雄斗(社4) | 報徳学園 | 3 | 1 | 1 | 3 |
4 | 高橋凌(社2) | 花巻東 | 1 | 0 | 0 | 1 | |
3 | (9) | 鈴木歩夢(社2) | 明星 | 3 | 2 | 0 | 1 |
4 | (3) | 堀尾浩誠(社3) | 報徳学園 | 2 | 0 | 0 | 1 |
3 | 塩唐松宏(社2) | 鳴門 | 2 | 1 | 2 | 0 | |
5 | (指) | 福本陽生(経2) | 星稜 | 2 | 1 | 4 | 0 |
PH指 | 横田涼(社4) | 日大二 | 3 | 1 | 0 | 0 | |
6 | (5) | 堀江悠介(経4) | 健大高崎 | 4 | 1 | 0 | 1 |
7 | (2) | 澤野智哉(社2) | 国士舘 | 2 | 0 | 0 | 1 |
2 | 渡邉慶輝(現4) | 上田西 | 0 | 0 | 0 | 1 | |
8 | (7) | 藤平心(社3) | 藤代 | 3 | 0 | 0 | 0 |
PH7 | 松本翔三郎(経3) | 法政 | 1 | 0 | 0 | 0 | |
9 | (6) | 中井雄也(社3) | 済美 | 1 | 0 | 0 | 1 |
6 | 唐橋悠太(経2) | 桐光学園 | 1 | 1 | 0 | 0 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | |
---|---|---|---|---|---|
前芝 | 6 | 2 | 6 | 2 | 1 |
長谷川 | 1 1/3 | 1 | 2 | 5 | 5 |
湯浅 | 0 1/3 | 1 | 0 | 2 | 0 |
石橋 | 1 1/3 | 1 | 2 | 0 | 0 |
準々決勝(対明大) 試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 2 | 4 | 10 | 1 |
明大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 2 |
(法大)〇石橋、ー澤野
(明大)●高島、前田ー永井
本塁打:近藤(7回)
三塁打:澤野(7回)
二塁打:澤野(2回)、古屋(9回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (8) | 古屋一輝(経3) | 健大高崎 | 5 | 2 | 1 | 0 |
2 | (9) | 細木雄斗(社4) | 報徳学園 | 5 | 2 | 1 | 0 |
3 | (2) | 鈴木歩夢(社2) | 明星 | 5 | 1 | 0 | 0 |
4 | (5) | 堀尾浩誠(社3) | 報徳学園 | 4 | 0 | 0 | 0 |
5 | (指) | 福本陽生(経2) | 星稜 | 4 | 1 | 0 | 0 |
6 | (4) | 近藤匠(経3) | 札幌第一 | 4 | 1 | 1 | 0 |
7 | (7) | 澤野智哉(社2) | 国士舘 | 3 | 2 | 0 | 0 |
8 | (3) | 藤平心(社3) | 藤代 | 4 | 1 | 1 | 0 |
9 | (6) | 中井雄也(社3) | 済美 | 2 | 0 | 0 | 1 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | |
---|---|---|---|---|---|
石橋 | 9 | 3 | 6 | 1 | 0 |
4回戦戦評
法大の勢いが止まらない。先日の3回戦では投打ともに完璧な試合展開で勝利を収めた法大準硬式野球部。この日迎えた東農大戦でも打線が爆発し、10得点の猛攻で見事ベスト8進出となった。
先発としてマウンドに立ったのは前芝航太(営4)。初回は三塁打と味方の失策で東農大に先制点を許すも、その裏の攻撃では2番・細木雄斗(社4)が左前打で出塁すると、続く3番・鈴木歩夢(社2)の右前打と4番・堀尾浩誠(社2)の四球で一死満塁のチャンス。ここで打席には福本陽生(経2)。「大きい打球を狙った」と振り返る福本が東農大先発・宮崎の放った5球目を捉えると、打球はバックスクリーンへと突き刺さる逆転満塁本塁打。初回からすかさず流れを引き寄せた法大打線の援護を受けた前芝は、その後快調なマウンドさばきを披露し、5回1失点の好投を見せた。
その後も順調に追加点を重ね、7対1で迎えた8回表に試合が大きく動く。継投態勢の中で、7回から登板した法大の3番手・長谷川遼(社4)が三者連続で四死球を与えるなど制球に苦しむ。続く4番・市川には適時打を浴び、代わった4番手の中村淳太(社3)も5番・原と6番・古舘の二者相手に四球を与えるなどして一時は1点差にまで迫られる。二死満塁、あわや同点の危機という場面でマウンドに上がったのは5番手・石橋錬(社4)。相手をねじ伏せる力強いピッチングで1番・外井を三球三振に仕留める。一瞬の隙をも逃さず結果に繋げようとする東農大打線を見事に封じ込めた。法大はその裏の攻撃でさらに3点を追加し、9回表には石橋が三者凡退に抑え、10対6で勝利を収めた。
今回の勝利でベスト8進出を決めた法大準硬式野球部。チームの調子は上向きで、来月のリーグ戦開幕に向けても期待が高まるところだが、まずは勢いをそのままに短期決戦を勝ち進み、少しずつ見えてきた頂点を現実のものとしたい。
(記事:相田遼介、写真:山中麻祐子)
準々決勝戦評
4回戦で追い上げられながらも東農大に勝利し、準々決勝まで駒を進めた法大は同じ六大学リーグに所属する明大との勝負に挑んだ。これまで以上に緊張感があふれる重要な一戦のマウンドを任されたのは、前回の乱打戦を収めた石橋錬(社4)。
法大の先発石橋は立ち上がりこそ走者を出しながらも、要所を締める投球で相手に先制を許さない。3回以降は制球も安定し味方のエラーによる走者以外出すことのない完璧な投球でチームを支える。
試合は折り返し、後半戦に突入した後も両先発ともに試合の流れを譲らず安定した投球を続ける。
そんな中、試合が動いたのは終盤に差し掛かった7回表。先頭打者が三振に倒れるも、続く今大会初スタメンの6番近藤匠(経3)が目の覚めるような一発を放ち、待望の先制点をあげる。近藤の本塁打の勢いそのままに7番澤野智哉(社2)が三塁打で好機を作り出すと、8番藤平心(社3)の適時打で貴重な1点を追加する。
2点のリードを得た石橋はその後も気持ちを切らすことなく安定した投球を見せ、相手の攻撃を三者凡退に抑える。
さらに9回表、相手のエラーで出塁した走者を進め2死三塁で迎えた9番中井雄也(社3)は冷静に四球を選び、今大会好調を維持する上位打線につなげる。1番古屋一輝(経3)、2番細木雄斗(社4)の連続適時打で2点を追加し、好投を続ける石橋を援護。
味方の援護を受けた後、気持ちを切らすどころかますます気迫のあふれる投球を見せる石橋は7回裏以降のすべての回を三者凡退に抑える。相手打線をわずか三安打にとどまらせる好投で、見事この試合を完封勝利。
ベスト4が決まり準決勝に進む法大が次に挑むのは、昨年の今大会王者である國學院大学。決勝で敗れた因縁の相手を前に、どのような試合を見せてくれるのか。法大にとって大きな山場となると予想される次戦に注目だ。
(記事、写真:山中)
選手インタビュー(※4回戦終了時)
福本陽生
ー今日の試合を振り返って
序盤は得点を重ねて守りでも失点が少なく済んだんですけれど、やはり後半になってからの失点というのがすごく多かったので、それ以上に野手としては得点を重ねて優位に試合を進めていくことが必要なのかなと感じた試合でした。
ー自身の満塁本塁打について
あそこの場面でやっぱり1アウト満塁でゲッツーが一番最悪なケースだなと思ったので最低でも外野への犠牲フライというのを意識して、大きい打球を狙って打ちました。
ー指名打者での出場が続いていますが、守りの後に打席に入るのと感覚の違いは
打席に入るまでの気持ちの作り方であったりリズムというのがやはりDHになると難しくなってくるので、ベンチでの過ごし方というのを意識して試合に臨んでいます。
ー試合後半をベンチで見守っている中で感じたことは
いつも基本的にフルで出させていただいているんですけれど自分の出ていない機会というのが(今回)あったので客観的な視点で自分のチームを見るというところでまた新しく気づくところもあると思うので、ただ声を出して応援するのではなくて試合の流れであったり内容というのを見ていける機会になっているので充実していました。
ー次戦に向けて一言
トーナメントなのでやっぱり1試合をどうにか勝ちにいくということで、目の前の1試合1試合丁寧に戦っていきたいなと思っています。
鈴木歩夢
ー前戦に引き続き好調を維持されています。自身の手応えは
練習試合、オープン戦から結構調子はよかったので落とさないようにしていた分今回の調子も維持できたかなと思います。
ーそのために心がけていたことは
練習とかで大きいのを狙うとバッティングが崩れてしまうのでセンター前とか(を狙って)、崩さないようにティーとかも丁寧にやっていました。
ー試合の後半は乱打戦になりました。見ていた心境は
エラーとかがなければ勝てるなと思ってあとはピッチャーにまかせるしかなかったので、打つことしかできることはなかったのでバッティングで貢献できればいいかなというふうに思っていました。
ー次戦に向けて一言
次は六大学で一緒の明治なのでしっかりリーグ戦の前に勢いをつける面でも勝てるようにしていきたいです。
ー鈴木選手から見て、チームの雰囲気は
いつもより得点力が上がっているので勢いはいいかなと思うんですけれど、その分勢いでやらないでしっかり丁寧にやっていければ優勝を狙えるんじゃないかなと思います。
ー自身の役割をどのように考えているか
今は3番に立っているのでしっかりたまっているランナーを返せるように、チャンスで打つという面で積極的にいくように心がけています。
選手インタビュー(※準々決勝終了時)
近藤匠
ー試合を振り返って
相手が明治であり、良い投手であった事は分かっていたので、序盤中々攻略できませんでしたが、初球を振っていこうと徹底した結果、自分がホームランを打った初球もストライク球だったので思いっきり振れて、良い結果につながりました。
ーホームランを打った打席の心境
自分はこれまでの打席で直球が多かったので、初球を張っていく中で直球がきたので思いっきり振った結果がホームランにつながってよかったです。
ー投手戦の中での打席の入り方
守備では先発の石橋さんが粘って0点に抑えてくれていたんですが、一方で相手投手から連打で点数を挙げることも考えられなかったので、四球や死球でもいいから塁に出ることを心がけました。
ー守備から意識していることはあるか
点数が入らない時は、守備の時からどれだけ点数を取られないかを意識することが大事であり、強い相手であるほど、点数が入りにくいと思うので、いかに守備で粘れるかが勝つキーポイントになるのではないかと思います。
ー試合が短い期間の中で続いている時の準備について
サードはいつもキャプテンの堀江さんが守っていますが、本日は試合に来れないという状況の中で自分が代役を務めさせていただき、キャプテン不在でも勝てるようにチーム一丸で頑張りました。
ー優勝まで残り2試合ありますが、今後の意気込みをお願いします
今後はもっと強いチームが出てくると思うので、チーム一丸となって、残りの試合ではチーム力が試されると思うので、明日しっかり練習をして、準決勝に挑みたいと思います。
石橋錬
ー自身の投球を振り返って
立ち上がりは苦しかったんですけれど、丁寧にコントロールを重視して投げれたのでよかったと思います。
ー明大打者陣の印象は
粘り強いという印象でしたね。
ー試合がなかなか動かなかった序盤の心境は
ここは1点もやれないという気持ちで投げました。
ー味方の援護をもらった後の気持ちの切り替えは上手くできた
油断せずに今までと同じ気持ちで丁寧に投げることができたと思います。
ー前回の登板に続いて今回は先発として登板。疲れによるコンディションへの影響は
正直疲れはすごくあったんですけれど、チームのためなので頑張って投げました。
ー大会も終盤に差し掛かっています。チームの状態は
あまりいい流れではないかなと思ったんですけれど、今日の一勝でチームが流れに乗ったと思います。
ー今後の試合に向けて一言
(自分が)投げる試合は1点もやらずに、チームのために頑張りたいと思います。
藤平心
ー試合を振り返って
今日はめちゃくちゃ締まった試合になるとは予想していたんですけれど、最初は近藤(=匠 経3)のホームランからこうやって4点取れてよかったです。
ー締まった試合になると予想とありましたが、明大に向けての分析などは
同じ六大学で明治大学さんは力もあるので、そこでリーグ戦でも負けているのもあって(展開を)予想していました。
ーチームにとって貴重な追加点となる適時打を放った打席での意識は
前の打席の相手ピッチャーの高嶋さんがすごく球が速くて怖かったので、何とか当てようと思ってそれでヒットが打ててよかったです。
ー試合間隔が短いように思われますが、疲れなどは
自分(のポジション)はレフトで試合中そんなには動かないので、ピッチャーやキャッチャーは大変だと思うんですけれど自分は大丈夫です。
ー次戦に向けて一言
自分を含め、下位打線から上位打線に回して上手く点を取って優勝できるように頑張りたいです。
ーベスト4進出を決め、大会も終盤ですがチームの雰囲気は
チームは堀江(=悠介 経4)主将になってからいい意味で後輩と先輩の差がなく、上手くチームが去年よりももっと活気あるものになっていると思います。