【準硬式野球】東京六大学準硬式野球春季リーグ戦　対早大2回戦　あと2人のところで完全試合を逃すも、先発・藤中がチームを勢いづかせる完封勝利！　3回戦へと望みをつなげる！

東京六大学準硬式野球春季リーグ戦
対早大戦
2022年5月1日（日）
早大東伏見グラウンド

早大との初戦を落とし負けられない法大は、藤中壮太（社2）が先発のマウンドへ。初回から打線がつながり、鈴木歩夢（社3）の3打席連続適時打などで序盤に得点を重ねた法大。6点の援護を受けた藤中は完全試合達成に迫るも、9回表に1死を取ったところで初めて安打を許す。早大打線を沈黙させ、見事1回戦の悔しさを晴らす完封勝利を収めた。

鈴木はこの日2本の盗塁を決めた

戦評

早大との初戦を落とし、後がなくなった法大。1回戦に先発するも、2回3失点でマウンドを降りる悔しい登板となった藤中壮太（社2）が連日の先発登板へ臨んだ。

野手陣としてもなかなか反撃ができず、悔しい敗戦となった１回戦の雪辱を果たすように序盤から打線が奮起。四球で出塁した唐橋悠太（社3）を古屋一輝（経4）が犠打で二塁へ。ここで鈴木歩夢（社3）が適時打を放ち、理想的な形で先制に成功する。さらに鈴木が盗塁を決めて得点圏に進むと、堀尾浩誠（社4）の相手失策を誘う内野安打で追加点を奪う。続く高橋凌（社3）と須賀椋也（現2）が四球を選び、満塁とするもさらなる追加点はならず。

一方藤中は初回を三者凡退に抑える完ぺきな立ち上がりを見せ、いい流れで攻撃へ。

2回表、先頭の澤野智哉（社3）がいきなり二塁打を放つと、唐橋の犠打で三塁へ。チャンスで迎えた古屋は初球を仕留め、1点を追加。三塁に到達した古屋を鈴木が適時二塁打で返し、さらに追加点を獲得。早大がここで投手交代するも、攻撃の手を緩めない法大。堀尾が左方向への安打、高橋が死球で1死満塁とする。続く須賀が粘り、押し出しの四球を選んで5点目を奪った。

さらに3回表に3打席連続となる鈴木の適時打で1点を追加し、6点の大量リードをもらった藤中はテンポ良く三者凡退の好投を続ける。早大打線を全く機能させないまま終盤に差し掛かり、球場全体が完全試合を意識し始めた。

独特の緊張感が漂う中、迎えた9回裏。1死を奪い、完全試合まであと2人のところでこの日初めての安打を許してしまう。藤中は悔しそうな表情を見せたもののバッテリー間で言葉を交わし、すぐに打者との勝負に集中。続く打者を落ち着いて三振、最後は右飛に打ち取り、勝ち点獲得に一歩近づく完封勝利を決めた。

(記事/写真：山中麻祐子)

リードオフマン・唐橋が生還し先制に成功

選手インタビュー

藤中壮太

―自身の投球を振り返って
昨日は2回3失点で、また同じ相手に投げるということで昨日の印象が強くて結構自分的にも昨日自信を無くした部分もあったんですけど、今日は本当によかったかなと思います。

―バッテリーで話したことは
今日負けたら優勝がほぼなくなるので何がなんでも勝つこと、とりあえず内容にこだわらずとにかく勝つことを意識してピッチングをしようとは話してくれました。

―完全試合がかかっていた9回のマウンドはプレッシャーがあった
正直完全試合を狙っていたんですけど、最後の最後で詰めが甘かったです。

―安打を許した後は、気持ちを切り替えられた
そうですね、もう全然いいと。完封勝利を次は狙おうかなというふうに切り替えました。

―後半に差し掛かって三振で抑える場面が多くなっていった印象でしたが、何か意識したことは
外のストレートと低めの変化球をきれいに混ぜて、澤野（智哉=社3）さんのリードを信じてうまく投げられたかなと思います。

―早大打線への対策は
バッティングがいいチームだったので、昨日は特に対策はなかったんですけど昨日負けてから今日にかけて1人1人の特徴もわかりましたし、どのコースにどのボールを投げるのかというのは澤野さんと話し合いました。

―ここまで短い間隔で登板されていますが、体の疲れなどは
昨日は2回でマウンドを降りていて、今日は全然疲れはなかったのでよかったです。

―リーグ後半戦に向けて
次の第3戦は早稲田で、これからも立教、明治と気を抜ける試合はないのでとにかく優勝に向けて1つずつしっかり勝っていきます。

鈴木歩夢

―試合を振り返って
昨日はすごく悔しい負け方をしたので、今日は先攻だったというのもあって初回からタイムリーが出て流れがつかめたかなと。それはよかったかなと思います。

―1カードぶりの出場となりましたが、調子は
ここから長い期間リーグ戦あると思うんですけど、前のカード出られていない分調整的にはいい感じできたかなと思っています。それで結果が出てくれたので、これからもその調子でいけたらいいかなと思います。

―中方向へ2本の適時打が出ましたが、打撃面で意識していることは
昨日1本しか（安打が）出なかったので、基本に戻ってという意識でセンター方向を狙ってやっていました。

 ―走塁面でも積極的に見えました
早稲田（の守備）は堅いので、やっぱり動いていった方が点数を取れるかなと思いました。ツーアウトだったので、アウトになってもいいかなと思って積極的にやっていました。

―早大との3回戦に向けて
表の攻撃で裏に投げるという感じなので、1点を取られても攻撃に頼もうというのができない状況でいつもよりプレッシャーがかかっていました。関東大会では後攻で先に投げて後に攻撃という感じが多かったんですけど、いつもより痺れる展開で緊張しました。早稲田に負けてしまうと優勝も取られてしまいます。明日負けたら今日勝っても意味がないので、明日はみんなで総力戦で頑張っていきたいと思います。