第100回関東学生対校選手権
2021年5月20日(木)~23日(日)
相模原ギオンスタジアム
先月行われた関東学生対校選手権(関カレ)の振り返り(ハードル・フィールド編)をお届けする。
インタビューはオンラインと文面にて実施致しました。
※競技中の写真は陸上競技部より提供していただきました。
試合結果
種目別結果
種目 | ラウンド | 組 | 選手名 | 記録 | 順位 |
---|---|---|---|---|---|
男子110mH | 予選 | 1 | 緒方陽也 | 14秒17(+0.8) | 5着 |
3 | 横地大雅 | 13秒85(-0.8) | 1着 | ||
4 | 樋口陸 | DNS | – | ||
準決勝 | 1 | 緒方 | 13秒85(+5.9) | 4着 | |
2 | 横地 | 13秒55(+6.7) | 2着 | ||
決勝 | 横地 | 13秒43(+5.2) | 3位 | ||
緒方 | 13秒97(+5.2) | 8位 | |||
男子400mH | 予選 | 1 | 荒川大輝 | 58秒19 | 8着 |
2 | 黒川和樹 | 50秒98 | 1着 | ||
3 | 児玉悠作 | 51秒30 | 2着 | ||
決勝 | 黒川 | 49秒76 | 優勝 | ||
児玉 | 51秒07 | 4位 | |||
男子走幅跳 | 決勝 | 桑田成仁 | 7m65 (+4.9) | 4位 | |
日髙修杜 | NM | – | |||
男子やり投 | 決勝 | 齊藤一樹 | 68m05 | 5位 | |
男子三段跳 | 決勝 | 秋山裕樹 | 15m65 (+3.1) | 4位 | |
植野諒豪 | 15m11 (+4.8) | 10位 | |||
男子棒高跳 | 決勝 | 石渡雄也 | NM | – | |
男子円盤投 | 決勝 | 岩撫健太郎 | 40m10 | 18位 | |
女子100mH | 予選 | 1 | 川越美咲 | 14秒56(+0.3) | 6着 |
3 | 齋藤碧彩 | 14秒47(-0.1) | 4着 | ||
5 | 菊池愛華 | 14秒37(+0.1) | 4着 | ||
女子400mH | 予選 | 1 | 金森佑奈 | 1分03秒91 | 5着 |
3 | 樋口夏美 | 1分05秒09 | 2着 | ||
4 | 中野なみち | 1分01秒54 | 3着 | ||
準決勝 | 1 | 中野 | 1分01秒47 | 3着 | |
1 | 樋口夏 | 1分04秒93 | 6着 | ||
2 | 金森 | 1分04秒88 | 6着 | ||
決勝 | 中野 | 1分01秒49 | 6位 | ||
女子走高跳 | 決勝 | 橘雛姫 | 1m65 | 9位 |
Pick Up
緒方陽也
110mHで8位入賞を果たしたのが緒方陽也(3)だ。今回の関東インカレは初出場となったが、自身のレースについて「とても緊張しましたが、決勝まで行き入賞するという、最低限の仕事はできたので、少しでもチームに貢献できて良かったと思います」と語った。
予選から同組の順大泉谷選手が五輪参加標準記録を突破するなどハイレベルな戦いを強いられたが、予選を突破。準決勝では13秒85(+5.9)をマークして1組4着。危なげない決勝進出とはならなかったものの、タイムで拾われ見事決勝進出。ハイレベルな決勝では、スタート直後から緒方はやや遅れてしまうものの、最後まで粘りの走りを見せ、タイムは13秒97(+5.2)をマーク。8位入賞を果たし、初の関東インカレを終えた。
「ハイレベルな中に自分も入れた経験は、今後の競技力アップにも繋がる」と語った緒方。今大会、初出場ではあったものの、トップ選手と走り、得たものは本当に多かっただろう。「決勝で走れた経験を生かし、次戦以降も全力で頑張りたい」。緒方の今後の活躍に期待がかかる。(芦川有)
中野なみち
今季調子を上げてきている選手の一人が中野なみち(2)だ。400mHを専門としており、駒大高校在学中からトップ選手として活躍してきた。昨年度の関カレでは予選敗退と辛酸をなめたが、今年に入ってから急成長を見せ、今大会では決勝進出。見事に6位入賞を飾った。
「決勝に進めたことは嬉しかったですが、コンディションの良さから表彰台を狙っていたので悔しさもあります」。試合後には高みを目指す強さをのぞかせた。器用さと持久力が必要となる400mHにおいて、どこまでスピードを維持できるかが鍵となってくる。中野は「前半はかなりスピードを出して攻めていましたが最後まで継続することができなかった」と振り返っており、「スピードを出し切れる走りができるように練習していきたい」と次なる目標を明確にした。
また、関カレでは2日間で400mHとマイルリレー計5本のレースをこなしており、本数を重ねられるタフさを持っている。「とにかく集中力を切らさないように意識していました」と振り返るように、レース間の過ごし方にも強さの秘訣がありそうだ。
目標としていた全カレ標準突破とはならなかったものの、「多くの収穫がある関カレになり自信もついた大会になった」と、さらなる成長を感じさせる中野。チームとしても、女子400mHに出場した全員が予選を突破するなど、レベルが着実に上がってきていることがうかがえる。これからの飛躍に注目だ。(岩田かおり)
選手インタビュー
横地大雅
—関カレで目標としていたことは何ですか。
3位以内で入賞をすることです。
—冬期練習ではスタートを強化したということでしたが、今大会のスタートの感触はいかがですか。
自分の感覚的にはそこまで悪いと言う印象はなかったのですが、後から動画で見た時はトップの選手とかなり差があったので、よくはなかったかなと思います。
—準決勝と決勝ではかなり追い風が強いレースでした。走るうえで意識したことはありますか。
強い追い風で走ることはほとんどなかったので、インターバルが詰まりすぎないように意識しました。
—110mH3位という結果についてはいかがですか。
とりあえず目標は達成できたかなと言う感じです。1位、2位の人とかなり差があったので嬉しいという感情はありませんでした。
—関カレ後に苅部監督とお話したことはありますか。
レース直後はらドーピング検査の対象選手となってしまって、その日の最終種目直前まで検査室にいたので関カレについてちゃんと話す機会はなかったです。
—5/9に出場された東京2020テストイベントで感じたことや意識したことはありますか。
日本のトップの選手とのレースだったので、少しでも上位に食い込めるよう意識しました。
—今後の目標は何ですか。
国内のハードルのレベルが格段に上がっていて、今現在の自分の持ち記録では到底太刀打ちできないので、僕も五輪標準を突破できるくらいの記録で走ることが今の目標です。
—最後に、今後に向けて一言お願いします。
日本トップ選手といい勝負ができるようさらに練習を積んで頑張りたいと思います。
緒方陽也
—予選では順大の泉谷選手が学生記録を更新されましたが、一緒に走っていた時どのようなことを考えていましたか。
泉谷選手は前半からとても速かったので、少しでもそこに食らい付いて、次のラウンドに進めるようにしたいと考えていました。
—初の関カレでしたが、ご自身で振り返っての総括をお願いします。
初めての関カレということで、とても緊張しましたが、決勝まで行き入賞するという、最低限の仕事はできたので、少しでもチームに貢献できて良かったと思います。
—ハイレベルな戦いであったと思いますが、何か他選手から吸収した部分などはありましたか。
学生のなかでもトップクラスの選手と一緒に走れる機会はなかなかないですし、そのハイレベルな中に自分も入れて走れた経験は、今後の競技力のレベルアップにも確実に繋がると思います。
—力を入れていた練習などはありますか。
法政のハードルブロックでは、矢澤航さん(デサントTC)、金井大旺(ミズノ)さんと、日本のトップを経験している人たちと練習できる環境にあるので、一緒に競る練習だったり、レベルの高い選手の動きを見ることができるので、日々学びながら練習に取り組んでいます。
—次戦への意気込みをお願いします。
直近では、学生個人、シーズンを通しては全日本インカレなど、まだまだ沢山大会が控えてるので、今回決勝で走れた経験を生かして全力で頑張りたいです。
黒川和樹
—関カレの目標は何でしたか
優勝です。
—五輪テスト大会から2週間後の大会でしたが、コンディションはいかがでしたか
疲れが少し残っていました。
—決勝では序盤から相手選手を突き放す展開となりましたが、レースプランなどはありましたか
前半から行くのが自分のレーススタイルなので前半から行きました。
—決勝の隣のレーンは、五輪テスト大会にも出場されていた早大の山内選手でした。意識などはされていましたか
逃げ切る気で走りました
—今大会の収穫はありましたか
初めての関カレ優勝出来て良かったです
—以下は、五輪テスト大会についての質問です。五輪参加標準記録を突破しての優勝について、どのように感じていますか
自分でもびっくりです。
—五輪テスト大会において、レースプランなどはありましたか
前半から積極的に行こうと思っていました。
—48秒68という日本歴代10位タイの記録についてはどう感じていますか
びっくりですが、まだまだタイムは出ると思います。
—五輪本番でも使われる国立競技場を走ってみて、感触や雰囲気はいかがでしたか
かなり走りやすかったです。
—来月の日本選手権で3位以内に入れば、代表に内定しますが、日本選手権に向けての意気込みをお願いします。
優勝目指して頑張ります。
—最後に、今後に向けての意気込みをお願いします。
ここで浮かれずにこれからも上げていこうと思います。
児玉悠作
—関カレで目標としていたタイムや順位はありましたか。
3位以内、日本選手権の標準記録を目標にしてました。
—当日の身体のコンディションはいかがでしたか。
前日練習で調子が良く、そのまま挑むことができました。
—予選で意識していたことはありますか。
2着以内の着順で決勝に進むことです。
—400mH4位という結果についてはいかがですか。
3位以内の目標を叶えられず、情けない限りです。
—昨年の関カレと比べて、成長したと感じる点は何ですか。
体幹部分を意識して練習に取り組んできたのが結果に繋がったと思います。
—今回の試合で課題だと感じた点や、強化していきたいポイントはありますか。
ハードルの技術とスピード、判断力を強化したいです。
—関カレ後に苅部監督とお話したことはありますか。
ハードルについて動きの改善点や、レースプランについてお言葉をいただきました。
—今後に向けて一言お願いします。
自己記録更新に向けて練習を積んで行きたいです。
秋山裕樹
—関カレで目標としていたことは何ですか。
上位入賞です。
—当日の身体のコンディションはいかがでしたか。
いつも通りでした。
—4位という結果をふり返っていかがですか。
一安心しましたが、もっと行けたかなと思いました。
—1回目の跳躍が終わった段階で2位につけていましたが、その時に考えたことや意識したことはありますか。
安心してしまったので気持ちを入れようと思ったのですが、4本目まで気持ちが入らなかったので課題だと思います。
—5回目、6回目と記録を伸ばすことが出来た要因は何だとお考えですか。
順位がどんどん落ちていき焦りと根性で飛べたと思います。
—これから強化していきたいポイントは何ですか
足が遅いのでもっと早くなりたいです
—今後の目標を教えてください。
16m飛べるように頑張ります。
—最後に、今後に向けて一言お願いします。
今後も点数をとれるように頑張っていこうと思います
齊藤一樹(投擲主任)
—大会前のコンディションはいかがでしたか。
コンディション自体は良かったです。
—試合を通して、投擲の感触はいかがでしたか。
1投目の入りから良くなかったですね。1投目で試合の流れを作れなかったです。5投目だけは感触自体は良かったですが、助走スピードが遅かったので70mに乗せれらなかったです。
—68m05の5位で入賞ということについてどのように捉えていますか。
勝てる試合を落としたので、何も満足いく結果では無いと思ってます。
—今大会で見つかった課題や修正点などはありましたか。
助走スピードの問題が大きいと思います。
—次戦へ向けて一言お願いします。
学生個人と全日本インカレで挽回します。
齋藤碧彩(女子主将)
—女子主将として、今大会の総括をお願いします。
複数種目で入賞するなど、これからの女子チームの活躍が期待できる大会になったと思います。
—ご自身の110mHのレースをふり返っていかがですか。
悔しいレースでしたが、次の大会に向けての課題が見えた試合になったので、まだまだ成長していきたいと思いました。
—個人種目に関して、今後強化していきたいポイントは何ですか。
中盤から後半の伸びを意識したレース展開ができるよう、走力アップと体幹トレーニングに励んでいきたいです。
—チームとしての今後の目標は何ですか。
1人でも多くの女子選手が全カレ標準を突破し、個人としてもチームとしてもレベルアップしていきたいです。
—今後に向けて一言お願いします。
これからも法政大学陸上競技部の応援をよろしくお願い致します。
中野なみち
—関カレで目標としていたタイムや順位は何ですか。
全カレの標準記録である60秒切りを目標としていました。
—当日の身体のコンディションはいかがでしたか。
かなり良かったです。
—女子400mHに出場された選手全員が予選を突破されました。この点についてはいかがですか
チームで一歩勝ち進めたという喜びから準決勝へのモチベーションに繋がりました。
—400mH6位というご自身の結果についてはいかがですか。
去年は予選敗退で終わってしまったので決勝に進めたことは嬉しかったですが、その日のコンディションの良さから表彰台を狙っていたので悔しさもあります。
—リレーについて、スターターとして意識したことやメンバーからかけてもらった言葉などはありますか
結果かなり出遅れてしまいましたが、いい位置で2走にバトンを繋ぐという意識で走っていました。強豪が揃う決勝なので、メンバーからは「自分のペースで大丈夫」と声を掛けてもらいました。
—2日間で5レースを走ったことについて、レースの間の過ごし方で意識していたことはありますか。
走るたびに疲労は出てくるので、終わったらすぐに何か食べて栄養を摂るようにしていました。少しでも回復することが必要だったので多少の睡眠もとり、とにかく集中力を切らさないように意識していました。
—今後強化していきたいポイントは何ですか
400mH決勝で、前半はかなりスピードを出して攻めていましたが最後まで継続することができなかったりので、400mでスピードを出し切れる走りができるように練習していきたいです。
—今後に向けて一言お願いします。
多くの収穫がある関カレになり自信もついた大会になったので、今シーズンのバネになればいいなと思います。