東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦
対東大戦
2021年9月11日(土)
早大東伏見グラウンド
今春、完全優勝を果たし、春秋連覇を狙う法大は秋季リーグの初戦を迎えた。初回に関宮の犠飛で先制するも、2回表に逆転を許し、東大リードで試合が展開していく。打線も相手先発に苦しみ、なかなか点が奪えないでいると、5回に2本の適時打で点差を広げられる。しかし、6回に澤野の適時打や相手失策などにより、4点を奪い逆転に成功。8回には藤中のダメ押しの本塁打で、追加点を奪い、苦しみながらも初戦に勝利した。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
東大 | 0 | 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 7 | 5 |
法大 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 1 | ☓ | 6 | 6 | 3 |
(東大) ●布施、小嶌-八幡
(法大) 前芝、〇藤中-澤野
本塁打:藤中(8回)
盗塁:鈴木(1回)、高橋(1回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (8) | 古屋一輝(経3) | 健大高崎 | 4 | 0 | 0 | 0 | .000 |
2 | (4) | 高橋凌(社2) | 花巻東 | 3 | 0 | 0 | 0 | .000 |
3 | (9) | 鈴木歩夢(社2) | 明星 | 3 | 1 | 1 | 1 | .333 |
4 | (7) | 関宮楓馬(社1) | 静岡 | 3 | 1 | 1 | 0 | .333 |
5 | (5) | 福本陽生(経2) | 星稜 | 2 | 0 | 0 | 0 | .000 |
PH5 | 塩唐松宏将(社2) | 鳴門 | 2 | 1 | 1 | 0 | .500 | |
6 | 3 | 横田涼(社4) | 日大二 | 2 | 0 | 0 | 2 | .000 |
7 | (2) | 澤野智哉(社2) | 国士舘 | 4 | 1 | 0 | 0 | .229 |
8 | (6) | 栗島駆(経1) | 花咲徳栄 | 2 | 0 | 0 | 0 | .000 |
PH6 | 中井雄也(社3) | 済美 | 1 | 0 | 1 | 1 | .000 | |
1 | 前芝航太(営4) | 法政二 | 1 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
PH | 和泉直人(文2) | 札幌第一 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1.00 | |
1 | 藤中壮太(社1) | 鳴門 | 2 | 1 | 1 | 0 | .500 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | 防御率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
前芝 | 5 | 6 | 9 | 2 | 3 | 5.40 |
藤中 | 4 | 1 | 7 | 1 | 0 | 0.00 |
戦評
9月も中旬に入り、かすかに残る蒸し暑さの中で秋の戦いが幕を開けた。昨季は全勝優勝という破竹の勢いで5季ぶり48度目の栄冠をつかんだ法大。東大ナインを迎え、昨季の勢いをそのままに、まずは大事な初戦を制したい。
この日の先発は前芝航太(営4)。昨季は最優秀防御率のタイトルを獲得した右腕は、初回先頭打者から二者続けて三振に打ち取るなど上々の立ち上がりを見せる。
前芝をバックアップしたい法大は、初回から相手失策や四球で無死満塁の好機を作り出すも、この回の得点は4番・関宮楓馬(社1)の中犠飛での一点に留まり、以降も思うように相手先発を攻略できない展開が続く。その間にも東大打線は着々と得点を重ね、5回終了時点で3点差を追いかける構図を招いてしまう。
流れを取り戻したい法大は6回、4番・関宮が相手失策の間に出塁すると、続いてこの回代打の塩唐松宏将(社2)の左方向への安打、6番・横田凉(社4)の四球で再びの無死満塁の好機を作り出す。ここで打席には、昨季ベストナイン(捕手部門)を獲得した澤野智哉(社2)。澤野の打球は三遊間を抜く適時打となり、まずは一点を返す。この日初めての適時打で調子を取り戻した法大打線はその後も流れに乗り、1イニング4得点で一挙逆転に成功する。
そして、試合の中盤から終盤にかけて存在感を見せたのが藤中壮太(社1)。6回から前芝に代わって2番手で登板した藤中は、投げては安定感のある投球で東大打線を封じ込め、打っては8回に左方向へ完璧な本塁打を放ち、ダメ押しの一発を演出。ルーキーながら投打で鮮やかな結果を残した。
相手のミスに助けられながらもしっかりと打撃で結果を残し、秋季リーグ初戦を白星で飾った法大。今年は上級生だけでなく、若い戦力の活躍も目立っている。悲願の春秋制覇に向けて、今季も準硬式野球部の活躍からは目が離せない。
(記事:相田遼介、写真:渡辺光我)
選手インタビュー
澤野智哉
―今日の試合を振り返って
久しぶりの試合だったので、ミスとかもあったんですが、勝ててよかったです。
―試合前半に投手が制球に苦しむ場面があったが、そのような場面で考えていたことは
フォアボールを出すのが一番いけないので、「フォアボールよりは打たれた方がいいですよ」とはピッチャーに言っていました。
―試合前半、東大に流れがいく展開の中でどのように試合を立て直そうと考えていたか
3点差なら逆転できるかなと思っていたので、焦りとかはなかったです。
―7回、適時打を放った打席で意識していたことは
春リーグでもチャンスで回ってきて、打てなかったことが多かったので。あの場面は打つしかないので、甘いボールを打つだけでした。
―適時打の感触は
サードゴロかなと思ったんですけど、抜けてくれてよかったです。
―初戦勝利となりました
東大相手ですけど勝てたということなので、このまま勢いよくいきたいと思います。
―今季の目標は
一番は優勝したいです。個人では春にベストナインを獲れたので、秋も獲りたいなと思います。
―明日の試合に向けて一言お願いします
4年生が出るので、応援したいと思います。
藤中壮太
ー今日を振り返って
序盤は劣勢で、チームが暗い雰囲気だったので、自分の登板があると聞き、チームの雰囲気を変えたいという考えを常に持ってプレーしました。
ー苦しい試合になったが、チームとしての反省点は
守備において酷いエラーが多くあったわけではなかったのですが、バッティングでもう少し積極的にいくことができたら、相手にプレッシャーをかけられたと思います。
ー前回の試合から長期間空いたが、どんな練習をしていたか
実践練習もなかなかできない中、個人個人が練習をして東大戦に挑み、試合に遠ざかってたのもあり、試合慣れができてなかったと思います。このカードで試合慣れをして、次に臨みたいと思います。
ー本塁打を放ったが、打撃については
高校時代に野手をしていた時期もあったので、久しぶりでしたが、良い感触でした。
ー今季のチームと個人の目標は
チームとしては優勝しかないと思うので、優勝を目標にチーム一丸となっていきたいです。個人としては投手なので、登板の際にはリズムよくアウトカウントを増やし、チームに貢献したいと思います。
ー明日に向けて
2連勝して、1週空けて早稲田戦に向けて走っていきたいので明日も絶対勝ちたいと思います。