東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦
対慶大戦
2021年10月3日(日)
早大東伏見グラウンド
第1戦を落とし、連敗は避けたい法大は打線を入れ替え、第2戦に挑んだ。序盤から失点し、流れをつかめずにいるも、4回にこの試合で5番を任された高橋の安打で勢い付き、古屋の2点適時三塁打などで、逆転する。その後も、6回、7回と1点ずつ獲り、失点しながらも、二桁安打の猛攻で慶大との乱打戦に見事勝利する。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法大 | 0 | 1 | 0 | 4 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 7 | 10 | 2 |
慶大 | 1 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 5 | 8 | 2 |
(法大) 藤中、〇湯浅、伏見、古川端-澤野
(慶大) ●岡見、津田、長谷川-道本
三塁打:古屋(4回)
二塁打:関宮(6回)
盗塁:塩唐松(3回)、鈴木(7回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (6) | 唐橋悠太(経2) | 桐光学園 | 3 | 0 | 0 | 1 | .000 |
2 | (8) | 古屋一輝(経3) | 健大高崎 | 4 | 1 | 3 | 0 | .261 |
3 | (4) | 塩唐松宏将(社2) | 鳴門 | 4 | 0 | 0 | 1 | .100 |
4 | (3) | 福本陽生(経2) | 星稜 | 5 | 1 | 0 | 0 | .333 |
5 | (4) | 高橋凌(社2) | 花巻東 | 5 | 1 | 0 | 0 | .111 |
6 | (9) | 鈴木歩夢(社2) | 明星 | 3 | 2 | 0 | 1 | .111 |
7 | (7) | 和泉直人(文2) | 札幌第一 | 4 | 2 | 1 | 0 | .375 |
8 | (2) | 澤野智哉(社2) | 国士舘 | 3 | 1 | 2 | 0 | .263 |
9 | (1) | 藤中壮太(社1) | 鳴門 | 2 | 1 | 0 | 0 | .500 |
1 | 湯浅創太(経4) | 国学院久我山 | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
PH | 関宮楓馬(社1) | 静岡 | 1 | 1 | 0 | 0 | .167 | |
PR | 小野寺貴一(経4) | 川越 | 0 | 0 | 0 | 0 | ー | |
1 | 伏見颯真(営3) | 帯広緑陽 | 0 | 0 | 0 | 0 | ー | |
PH | 吉田大晟(人2) | 小山台 | 1 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
1 | 古川端晴輝(社2) | 花巻東 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1.00 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | 防御率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
藤中 | 4 1/3 | 5 | 4 | 3 | 4 | 7.94 |
湯浅 | 0 2/3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.00 |
伏見 | 2 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0.00 |
古川端 | 2 | 2 | 3 | 3 | 1 | 1.93 |
戦評
前日には慶大相手に悔しい完封負けを喫した法大。昨年とはうって変わって、思うように白星を重ねられない試合結果が続く中、上位浮上に向けて巻き返しを図るべく第2戦に臨んだ。
法大の先発は藤中壮太(社1)。これまでリリーフでの登板を重ねてきた藤中にとって、この日がリーグ戦初の先発登板。藤中は初回に打者3人から三振を奪うなど快調な滑り出しを見せるも、1回、2回にそれぞれ左方向への本塁打を浴び不安も残る立ち上がりとなった。
打線は2回表に8番・澤野智哉(社2)の適時打ですぐさま同点に追いつくも、それ以降走者を進められず藤中を援護できない。
前述の本塁打で2点を追いかける展開となり、相手の一発に泣かされる構図かと思われた試合中盤、試合が大きく動く。4回、5番・高橋凌(社2)の中前打をきっかけに、順調に塁を進めると、1番・唐橋悠太(経2)のゴロ性の打球を三塁手が後逸する相手失策で同点に追いつく。2死一、二塁の得点機を迎え、打席には今日ここまで無安打の2番・古屋一輝(経3)。4球目を捉えた打球は右中間を割り、その間に唐橋は三塁まで進塁。走者一掃の適時三塁打となった。この回に法大は一挙4点を獲得して逆転に成功した。
援護を受けた藤中は5回もマウンドに上がったが、この日3本目となる本塁打を浴びたほか、慶大の4番・服部智大には外角を4球続けてカットの末、左安打を許したことで1死一、二塁のピンチを作り、ここで降板。勝敗こそつかなかったものの、ややほろ苦デビューとなった藤中。代わって湯浅創太(経4)が二併に抑え、わずか2球で慶大打線を封じ込めた。
打線の見せ場は7回にも。6番・鈴木歩夢(社2)が内野安打で出塁し、すかさず二盗を決め2死二塁の好機を作る。打席には7番・和泉直人(文2)。「真っすぐ一本に張って、思いっきり打っていこうという意識でいました」と振り返る和泉は、鈴木の二盗の直後に左適時打を放ち、1点を追加した。「和泉がすごく調子がよくて、そこで二塁にいるのと一塁にいるのでは得点力が違ってくる」という鈴木の読みが的中した形だ。法大はその後、最終回に1点を失うもリードを守り切り、7対5で試合終了。慶大戦を1勝1敗で終えた。
秋季リーグ戦は3カード目の戦いを終え、法大はここまで全カードを1勝1敗で終えている。ここから巻き返しての優勝にはさらなる勝利の積み重ねが欠かせない。春の戦いぶりを彷彿とさせる快進撃を演出できるか、昨季王者の真価が問われる。
(記事:相田遼介、写真:山中麻祐子)