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【テニス】2021年度王座出場校決定トーナメント 対慶大 難敵相手に善戦も王座出場の切符は惜しくも掴めず。明日、現体制ラストゲームとなる順位決定戦に臨む。

2021年10月9日(土) 
2021年度王座出場校決定トーナメント 対慶大

王座出場権をかけて行われるリーグ戦。昨年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響により中止となったが、今年はトーナメントという形で実施された。関東1部に所属する大学が2つのブロックに分けられ、各ブロックの勝者が王座に出場する。初戦で中大に勝利した法大は、王座出場を懸け慶大と対戦。強豪相手に善戦するも、総合2-7で敗戦した。現体制としては明大との順位決定戦を残すのみとなった。

王座出場決定に向け負けられない戦いとなった

試合結果

トータル試合結果

2

法政大学

1

ダブルス

2

7

慶應義塾大学

1

シングルス

5

ダブルス

勝敗 選手名 スコア 対戦相手
D1 中川舜祐(社4)・大田空(スポ2) 6-1,6-4 羽澤慎治・藤原智也
D2 佐野有佑(経4)・高清水研人(経4) 2-6,2-6 佐々木健吾・成耀韓
D3 守屋達貴(人3)・加藤木塁(経2) 6-7(6),3-6 白藤成・下村遼太朗

シングルス

勝敗 選手名 スコア 対戦相手
S1 中川舜祐(社4) 1-6,3-6 羽澤慎治
S2 新井翼(スポ1) 1-6,1-6 藤原智也
S3 矢島淳揮(スポ3) 4-6,2-6 下村亮太朗
S4 佐藤太耀(現2) 7-6,4-6,10-3 佐々木健吾
S5 田中諒弥(経4) 0-6,2-6 白藤成
S6 佐野有佑(経4) 3-6,2-6 伊藤竹秋

戦評

ダブルス

王座出場権獲得に向けた大一番のダブルス1番手は中川舜祐・大田空ペアが任された。相手は今年のインカレで優勝を果たした実力者。中川・大田もインカレ準々決勝で対戦し敗れており、リベンジの一戦となった。ファーストセットは大田が「お互いサーブが良かった」と語ったように、サーブから流れを作り勢いに乗ると、第2ゲームでいきなりブレイクに成功する。その後も相手に流れを渡さず、6-1でこのセットを取ると、セカンドセットは、互いに一歩も譲らない展開が続く。試合が動いたのは4-4で迎えた第9ゲーム。大田が鋭いリターンを決めるなど着実にポイントを重ね6-4。見事インカレのリベンジを果たし、大きな1勝をつかみ取った。

ダブルス2番手として出場した佐野・高清水ペア。ファーストセットの立ち上がり、第3ゲームにブレイクを許してしまう。そして第7ゲームにもブレイクを許してしまい、相手の隙を付けず2ー6でファーストセットを落とした。流れを変えたいセカンドセット。佐野のサーブは好調であり、第1ゲームをリズム良くキープする。しかし、再び第3、第5ゲームをブレイクされてしまい2ー6で試合終了。試合を通して1度もブレイクする事が出来ず、リターンゲームでの試合の運び方に課題が見える試合だった。

ダブルス3番手を任されたのは守屋達貴・加藤木塁ペア。ファーストセット、開始早々相手に1ポイントも与えずブレイクを果たしたものの、すぐにブレイクを返され、相手に主導権を握られる展開に。苦しい流れが変わったのは第9ゲーム。ゲームを連取し、勢いに乗った守屋・加藤木ペアは何度もデュースを繰り返し、相手を追い詰める。しかし相手の粘り強いプレーに押され、6-7(6)でファーストセットを奪われた。続くセカンドセット。序盤は両者一歩も譲らない拮抗した展開を見せたものの、最後まで流れを掴みきれずに3-6でストレート負け。試合後「そろそろ勝ちが欲しいですね」と呟いた加藤木。来週の明大戦こそは悲願の勝利なるか。


インカレ優勝ぺアに勝利した中川(右)・大田ペア

シングルス

シングルス1番手で登場したキャプテンの中川舜祐。キャプテン同士の意地とプライドをかけた熱い試合となった。ファーストセット。イージーミスが続いてしまい、第1ゲームをブレイクされる。ラリーでは一歩も引かず、コーナーに突くショットをたて続けに打つが、相手の堅いディフェンスを崩せず、逆にミスを誘われてしまう。第1ゲームから、相手のペースが続き、1ー6でファーストセットを落としてしまう。ハチマキを巻き、気合いを入れ直したセカンドセット。第1ゲームから相手のセカンドサーブを攻めたリターンで押し込み、ブレイクに成功した。続く第2ゲームは40ー0と有利なカウントから逆点されてしまい、すぐにブレイクバックを許してしまう。ファーストサーブの制球に苦しみながらも、ネットプレーや粘り強いラリーでなんとかキープし食らいつく。しかし、相手のファーストサーブの対応に苦しみ、ブレイク出来ず、逆に第6ゲームにブレイクを許す。3ー6でセカンドセットも落とし、試合終了。随所で輝くプレーで魅せたものの、攻めきれず悔しい結果となった。

シングルス2番手を任されたのは新井翼。インカレのシングルスで優勝している難敵相手に、ファーストセットは開始早々ブレイクを許してしまう苦しい展開に。力強いプレーを見せるも相手の正確なストロークに圧倒され、流れをつかむことができず1-6で落としてしまう。続くセカンドセット。鋭いストロークが決まり第2ゲームをしっかりキープするも、第4、5ゲームはデュースにもつれ込むも、なかなかポイントを奪えずストレート負けとなった。

シングルス3番手に登場したのは、前回の中大戦で快勝を収めた矢島淳揮。ファーストセットは序盤から一進一退の攻防を見せた。しかし第9ゲームから相手に流れを奪われてしまい、その後も粘り強く相手に食らい付いたものの4-6でこのセットを落としてしまう。続くセカンドセット。相手の弱点を突きながら着実にゲームをキープする矢島。しかし、相手が繰り出す鋭いサーブやバックハンドに対応しきれず、2-6で試合は幕を閉じた。試合後「負け方が悪かった。もっと声を出して良い負け方をしていれば、他のメンバーの試合展開も変わったと思う。」と自らの試合を猛省する矢島。次戦の明大戦こそは自分の色を出し、勝利をつかみ取れるか。

シングルス4番手として登場したのは、前回の中大戦で勝利を収め、勢いに乗る佐藤太耀。ファーストセット、思い切ったショットを連発し、いきなりブレイクに成功する。その後は、互いにキープを続けた。第10ゲーム、相手が粘り強くラリーを続け、土壇場でブレイクを許してしまい、5ー5。その後は両者一歩も譲らずタイブレークへ。ここで、佐藤の勝負強さが光った。3ー4とリードされてから、攻めの姿勢でポイントを重ねていき、最後はバックハンドのショートクロスで4連続ポイント。タイブレークを制し、激闘のファーストセットをものにした。セカンドセットは序盤から相手に連続でブレイクを許してしまい、0ー4と苦しい展開に。しかし、第5ゲームにブレイクバックに成功し、反撃の狼煙をあげる。第7ゲームもブレイクに成功し、4ー4と追いあげるも、第10ゲームでブレイクを許してしまい、4ー6でセカンドセットを落とした。運命の最終セット。ここで佐藤は、得意のフォアハンドを中心に組み立て、相手を寄せ付けない圧巻のプレーを連発する。見事に最終セットをものにして、セットカウント2ー1で勝利した。長期戦のなか、集中力と強靭なメンタルが表れていた素晴らしい試合だった。

シングルス5番手として登場したのは田中諒弥。ファーストセットでは第1ゲームをブレイクされると終止相手ペースで試合が進み、このセットを落としてしまう。流れを変えたいセカンドセット。序盤はファーストセットと同様の展開になり、0-3とリードを広げられてしまう。しかし、続く第4ゲームをデュースの末、ブレイクに成功。直後のサービスゲームもデュースまでもつれたが、要所でサーブが決まり、このゲームをものにする。流れに乗ったかと思われたが、その後は再び相手ペースとなり、2-6。勝利とはならなかった。

シングルス6番手を任されたのはダブルス2番手にも出場した佐野有佑。試合前の宣言通り、ダブルスの黒星を白星に塗り替えることができるか。ファーストセット。第2ゲームを相手にブレイクされるも、そこから互いにゲームをキープし続け、両者一歩も譲らぬ展開に。しかし第6ゲームを皮切りに相手の勢いに飲まれ、3ゲーム連続で奪われてしまう。声を出して自分を鼓舞しながら健闘するも、3-6でこのセットを落とした。佐野にとっては何としても流れを変えたいセカンドセットであったが、相手の方が一枚上手であった。第5ゲームから4ゲームを立て続けに取られ、2-6で敗戦した。

難敵相手に果敢に挑む新井

                                (記事、写真:齋藤彩名、溝口真央、有賀優大)

選手コメント

中川・大田ペア、岩崎ベンチコーチ

―今日の試合を振り返って
中川:これまでの大会で立て続けに負けていた相手だったんですけど、今日はもう勝つしかないと思っていました。相手のプレーも分かっていたので、2人で話して分析できていました。いつも前半にサービスゲームをキープすることはできるんですけど、なかなかブレイクできなくて落としてしまうことが多くありました。ただ、自分のリターンもすごく良く、そこから勢いに乗れました。空も要所で入れてくれて、流れ的には完璧だったかなと思います。

大田:オーダーを決めるときに僕らが向こうのペアとの対戦を避けて、2番手で確実に一本取りにいくという話も出ていましたが、個人的にはリベンジしたかったですし、チームの方針としても1番手で出ると決まりました。相手の手の内がわかっている中でインカレでは勝てなかったんですけど、手応えはあったので勝負にはなると思っていました。40-40になった時のゲームを多く取れたのでそれが良かったかなと思います。

岩崎:インカレでは負けましたが、団体戦では応援やベンチコーチがいます。僕が加わってどんな形でサポートできるかを考えてやっていました。2人ならどんなペア相手でも絶対に勝てると思っていたので、楽しくベンチコーチをすることができました。

―何度か対戦経験のある相手でしたが、戦略は
中川:藤原のリターンと羽澤の前の動きで結構やられていて、そこをどうにかして止めたいと思っていました。今回は自分たちのサーブから始まる展開だったので、まずは藤原のリターンをなんとかして止めないといけないと思っていて、ファーストサーブを絶対入れることを意識しました。それが上手くハマったのと1ゲーム目の1ポイント目に、藤原がクロスにリターンした時にポーチに出てくれて。そのプレーがすごく大きくて、最後まで響いていたなと思います。

大田:戦術は今のよう中たちで舜さんと話し合っていました。普通のペアだったら僕が前で待っていればチャンスボールが来るんですけど、相手ペアは2人ともストロークが堅くて、そこまで甘い相手じゃないと分かっていました。ストロークがしっかり返ってくるのでラリー戦になると、1人前に出るのが厳しくなるので3球以内に出よう、抜かれてもいいからとにかくプレッシャーをかけるというのを意識して序盤からプレーできたのが良かったのかなと思います。

岩崎:勢いだけで勝てるような相手ではないので、二人が話し合ってきたことを尊重してそこに火をつけるような一言を言いました。

中川:なんて言ったんですか? (笑)

岩崎:「勢いだけじゃ勝てないぞ」という風に言いました。

―プレーを振り返って良かった点は
中川:いつものリーグ戦と違ってノーアドという形になるので、勝つチャンスも増えるし、負ける可能性も増えます。今回はノーアドを活用してゲームを取れたので良かったです。

大田:お互いにサーブが良かったと思います。藤原選手のリターンがいいので、これまでは僕のサーブでリターンエース取られて何もできないということが多かったです。今日僕はファーストはあまり入らなかったですけど、セカンドがいい所に入っていたのでいつもとは違うラリー戦をしたり、相手のリターンミスを誘発できたことが大きかったです。

岩崎:中川がダメな時は大田がカバーして、大田がダメな時は中川がカバーしてそこの役割分担がしっかりできていたと思います。

―順位決定戦への意気込みをお願いします。
中川:もう最後なので笑顔で終われるように、単複しっかり勝って全体としても9-0で勝って、次の代に引き継いでいこうかなと思います。

大田:ちゃんとした試合で舜さんとダブルス組むのも最後になるので、気分よく終わってもらえるように精一杯サポートします。最後はサービスエースで締めてもらいたいです。

中川:このダブルスでは俺が目立たない方だから、最後はいい所もらうかもしれない(笑)。

大田:最後、気持ちよく終わって引退してもらいなと思います。絶対勝たせます。

佐藤太耀

―試合を振り返って
今日は僕が勝たなければ絶対にチームも勝てないという試合だったので、とても緊張して試合に入りました。

―相手の印象は
相手の方とは以前練習試合をやったことがあって、ファイナルセットで勝った相手でした。結構クセの強いプレーをしてくることに加えて左利きで、少しやりにくかったのですが、「自分のテニスをしたら勝てないこともない」と思い、自分のテニスを最後まで貫き、勝てたので良かったと思います。

―ご自身の試合を振り返って良かった点や反省点は
前日から試合に向けての良い準備ができました。試合だからとこだわりすぎず、普段通りの生活をしたことが良かったと思います。反省点はファーストセットの5−4の時のゲームです。サービスキープをしたらファーストを取れるというところで、バックハンドなどを入れにいったりして守りに入ってしまったところですかね。

―順位決定戦への意気込み
今日の試合の結果によって、来週の試合に勝っても負けても4年生が引退になってしまったので、4年生を気持ちよく引退させてあげたいです。そして自分は来年シングルスでいつどんな時でも勝たなければいけないポジションになると思うので、最後の試合も勝って全勝で終わりたいと思います。

矢島淳揮

―試合を振り返って
もちろん悔しいですけど、周りの人への申し訳なさがあります。もっと声を出して、元気を出してプレーするべきでした。3試合同時に行われる真ん中のコートだったので、僕が負けてても声を出して「まだ俺はできる」という姿勢をアピールできていたら、隣のコートの試合展開も変わったのではないかと思います。結果だけでなく、とにかく負け方が悪かったです。

―どのような気持ちで試合に臨みましたか
チーム目標が王者出場、そして優勝することだったので、試合前から「1年の中で1番大事な試合だ」と考えていました。緊張からかいつもより体が重く感じました。1年間の中で1番大事な試合だから「勝ちたい」という気持ちが先行しすぎてしまい、体が追いつきませんでした。

―今日のプレーで反省点は
コートを広く使いながら相手を走らせて、最後にネット際で決めるのが自分の得意とするプレースタイルです。ただ、今日は自分から勝負をするのではなく、相手の嫌なところを突いてプレーの質を落とすという本来はしないプレーをしました。いつものプレーとギャップが生じてしまい、プレーに迷いが生まれて気持ちよくできなかったので、これからはまず得意なプレーで、自分の色を試合中に出していきたいと思います。

―順位決定戦への意気込みをお願いします
今日はチームに迷惑をかけてしまったので、次は絶対に勝ちたいです。これで4年生が引っ張ってくれてたチームが終わってしまうので、最後は恩返しをするために結果を出すのはもちろんですし、残された時間で感謝を伝えていきたいと思います。

フォトギャラリー

試合の写真は、スポーツ法政新聞会の公式ツイッター、また公式インスタグラムに掲載いたします。

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