2023年6月23日(金)
「アミノバイタル®︎」カップ2023 第12回関東大学サッカートーナメント大会
3回戦 法大ー神奈川大
国士館大学 町田キャンパスサッカー場
今年もこの季節がやってきた。井上平監督体制2年目の今季、絶対にタイトルが欲しい法大は、シードにより3回戦からの参戦となった。大事な初戦の相手は3部で首位を走る神奈川大学。
前半はチャンスを作りながらも、相手の堅い守備を前にゴールを奪うことができない。
エンド変わった後半、分厚いベンチワークを生かし猛攻を仕掛ける。一進一退の攻防の中勝負を決めたのは、途中出場の2人だった。松村の落としを揖斐が振り抜き先制点を奪うと、このゴールを守り切り3回戦突破。
総力戦を初戦から体現した法大。誰が出ても変わらないクオリティを見せた。夏の連戦、コンディション面も心配されるが、この勢いはまさに勝ち進むチームであることを証明した。
まさに黄金の左足、勝負を決めたのは揖斐のゴラッソ。
試合結果
トータル試合結果
1
法政大学 |
0 |
前半 |
0 |
0
神奈川大学 |
1 |
後半 |
0 |
スターティングメンバー
ポジション |
背番号 |
選手名 |
学部・出身校 |
GK |
30 |
川崎淳 |
社会2・浦和レッズユース |
DF |
3 |
木村恵風 |
社会3・横浜F・マリノスユース |
DF |
13 |
林航輝 |
現福4・清水エスパルスユース |
DF |
16 |
島田春人 |
社会1・横浜F・マリノスユース |
DF |
17 |
モヨマルコム強志 |
現福4・東福岡 |
MF |
8 |
渡邉綾平 |
経済4・前橋育英 |
MF |
11 |
中川敦瑛 |
経済3・横浜FCユース |
MF |
14 |
吉尾虹樹 |
現福4・横浜F・マリノスユース |
MF |
22 |
溝口駿 |
経済3・法政二 |
MF |
25 |
中村翼 |
経済3・横浜F・マリノスユース |
FW |
9 |
久保征一郎 |
経済4・FC東京U-18 |
サブメンバー |
GK |
12 |
鈴木涼太郎 |
経済4・法政二 |
DF |
2 |
竹内豊 |
現福3・新潟明訓 |
DF |
18 |
日高華杜 |
経済2・大津 |
DF |
10 |
髙橋馨希 |
社会4・常葉大橘 |
DF |
15 |
揖斐俊斗 |
経済3・柏レイソルU-18 |
MF |
23 |
松村晃助 |
経済1・横浜F・マリノスユース |
MF |
29 |
青木俊輔 |
社会3・東福岡 |
MF |
33 |
根津元輝 |
経済1・前橋育英 |
FW |
19 |
石井稜真 |
経済3・アビスパ福岡U-18 |
試合スタッツ
時間 |
経過 |
大学 |
選手名 |
得点経過 |
62分 |
交代 |
法大 |
中村翼→松村晃助 |
|
65分 |
交代 |
法大 |
久保征一郎→石井稜真 |
|
68分 |
交代 |
法大 |
島田春人→髙橋馨希 |
|
72分 |
交代 |
法大 |
吉尾虹樹→揖斐俊斗 |
|
85分 |
得点 |
法大 |
揖斐俊斗 |
1-0 |
90+1分 |
交代 |
法大 |
溝口駿→青木俊輔 |
|
マッチレポート
直近のリーグ戦からスタメンを4人変更した法大。ゴールキーパーには今季公式戦初出場となる、川崎淳(社2=浦和レッズユース)が入ったほか、センターバックには林航輝(現4=清水エスパルスユース)、右サイドバックにはモヨマルコム強志(現4=東福岡)、ボランチにはキャプテンの吉尾虹樹(現4=横浜F・マリノスユース)が名を連ねた。
前半、最初のチャンスを迎えたのは法大だった。2分。相手のロングボールを跳ね返し、カウンターを発動。この流れで得たコーナーキックを久保征一郎(経4=FC東京U-18)が合わせるが、相手ゴールキーパーのセーブに遭う。対する神大は9分。ゴールキーパーのロングキックを中盤でフリックし、守屋が抜け出すもシュートまでは至らない。先制点を奪いたい法大は13分、フリーキックのこぼれ球を溝口駿(経3=法政二)、17分に中川敦瑛(経3=横浜FCユース)のスルーパスに抜け出した久保征一郎(経4=FC東京U-18)がシュートを放つも、どちらも惜しくも枠の左に外れてしまう。その後も攻め手を緩めない法大は22分、右サイドで中川敦瑛(経3=横浜FCユース)の縦パスに中村翼(経3=横浜F・マリノスユース)が抜け出すと、そのままペナルティーエリア内に運び、シュートを放つが、ポストに直撃してしまう。38分にはモヨマルコム強志(現4=東福岡)がミドルシュート、コーナーキックの流れから林航輝(現4=清水エスパルスユース)がヘディングシュートを放つもゴールを奪えない。44分には吉尾虹樹(現4=横浜F・マリノスユース)のスルーパスに抜け出した、久保征一郎(経4=FC東京U-18)が前半最大のチャンスを迎えるも、右足で放ったシュートは
相手ゴールキーパーのビッグセーブに遭う。法大は再三のチャンスを活かしきれず、前半は0ー0で折り返した。
勝負の後半。開始早々法大はピンチを迎える。3分。ディフェンスラインの裏を取られ、ゴールキーパーが飛び出したところを、パスを繋がれてペナルティーエリア内でフリーでシュートを打たれてしまう。しかし、これはゴール右に外れ、事なきを得た。その後も守備に追われる時間が続き、10分、12分と立て続けにシュートを打たれるが、川崎淳(社2=浦和レッズユース)、林航輝(現4=清水エスパルスユース)を中心とした固い守備でゴールを割らせない。流れを変えたい法大は16分に松村晃助(経1=横浜F・マリノスユース)、19分に石井稜真(経3=アビスパ福岡U-18)、26分に揖斐俊斗(経3=柏レイソルU-18)を投入する。流れが法大に傾き始めた33分。途中出場の松村晃助(経1=横浜F・マリノスユース)にチャンスが訪れる。先日J1・サガン鳥栖への内定が発表された、渡邉綾平(経4=前橋育英)の浮き玉のスルーパスに抜け出し、右足でシュートを放つ。しかし、これも相手ゴールキーパーのビッグセーブに遭い、ネットを揺らせない。35分。神大・髙橋にディフェンスラインの裏を取られ、シュートを打たれるも、川崎淳(社2=浦和レッズユース)の好セーブでピンチを脱すると、その直後の39分に待望の歓喜の瞬間が訪れる。クロスのこぼれ球をつなぎ、松村晃助(経1=横浜F・マリノスユース)が中央へ折り返すと、途中出場の揖斐俊斗(経3=柏レイソルU-18)が左足一閃。これがゴール左上に突き刺さり、ついに法大が先制に成功する。その後は神大の怒涛(どとう)の攻撃を受けるも、チーム一丸となって耐え凌ぎ、試合終了。
苦しみながらも勝ちを掴んだ法大。「アミノバイタル®」カップは過密日程のため、総力戦が予想される。今こそチームで”結心“し、悲願の優勝を果たして”法政に関わる全ての人々を笑顔に”。全力で栄冠を勝ち取りに行く。
(記事・取材:白戸大貴、矢花怜奈、撮影:大草拓馬)
今季初のCB起用となった林は、監督の期待にしっかり応えた
試合後インタビュー
井上平監督
-試合振り返って
嬉しい!!アミノってやっぱり難しい。去年もそうだったけど、結局痺れる試合になる。俺の中ではもっと余裕で勝てる準備をしてきてやろうと思ってきたけど、難しかった。期待していた林と(川崎)淳。林は喋れるからスタートから入れて、期待していた選手がピッチで躍動してくれて嬉しかった。本当に良かった、粘り強くやってくれたの一言。
-島田に求めていたプレーは
サイドバックというより、中での関わり。溝口を張らせているから、中でのつながりを求めている。前節もクロスに入って行ったりとか、気の利くプレーをしていたので、一つオプションとして使えるなと感じていた。今節も中での関わり、もう少し良さを発揮できれば良かったけど、初戦で少し固かったかな。
-髙橋馨希を左サイドバックで投入
彼も気が利くのと、ボールを動かす上であそこ(左サイドバックのポジション)に左利きをおいた方がスムーズにミゾシュン(溝口)にもつながるし、ビルドアップもつながるからスッと入れた。練習のところも、今週「左サイドバックをやってくれ」と準備をしてくれていて、クロス対応もすごく良かった。もう自信を持って変えられた。
-今季初クリーンシート、守備の準備は
相手は4-1-4-1で、サイドの19番の選手(中村大輝)の仕掛けや、9番の選手(守屋練太郎)の抜け出しがかなり厄介だった。そこを潰す準備と、サイドの対応のところを準備してきたんだけど、なんだかんだ、林の声というのが全て出た試合。なぜかはわからないけど、林はシュートブロックを確実に体に当ててくれる、今日もいっぱいブロックしてくれた。今日も絶対にゴール前でピンチがやってくるから、あいつがいてくれたら絶対止めてくれる、と期待させてくれたし、期待通りやってくれた。
-立教戦に向けて
もう少し法政らしいサッカーをトーナメントでもできるようにしていきたい。トーナメントだから結果が大事というのもしっかりわかっているが、応援してくださる方々のためにも、しっかり準備して行けたらなと思っています。
揖斐俊斗選手
ー試合を振り返って
スタートメンバーではなくて、もし途中から試合に出たらやってやるという気持ちをもちろん持ってたし、その時に決め切る自信も自分の中にはあった。その事もあり結果に繋がったし、シンプルにチームが勝てたというのが1番良かった。
ー途中出場となったが、監督から何を言われてピッチに入ったか
自分は吉尾と交代して、(交代する前までは)ボランチの押し上げが出来ていなくて、攻撃の厚みが出ていなかった。自分が試合に出て、攻撃の厚みを出すことや、ゴール前でのクリエイティブな試合運びをすることを監督から言われていた。点につながって良かった。
ー得点を振り返って
自分の周りにスペースがあったということは分かっていたし、あとは晃助(松村)が自分の所を見ていてくれてた。
優しいボールでメッセージがこもったパスを出してくれたから、自分はゴールに流し込むだけだった。晃助(松村)に感謝です。
ーアミノバイタルカップへの思い入れ
自分は3年生という立場で、4年生が大好きだし、4年生と勝ちたいという思いが1番強い。1つ1つの試合を勝っていく所で今回は自分が結果を出せてチームを勝たせることが出来た。3年生が中心となってチームを勝たせていきたいと大会前に話していたので、もっとこれから意識してやっていきたいと思う。
ー次節 立教戦に向けて
中一日で時間が無いので、ピッチ内外のことを常にコミュニケーションを取りながらチームがいい方向に、ひとつの勝利に向かってやっていけるように頑張ります。
川崎淳選手
ー試合を振り返って
自分は前日に急遽スタメンなって、Aチームの公式戦に出場するのは初めてだったので、緊張を最初してたんですけど、上手くゲームに入れたし、集中してプレーができた。ピンチも何本かあったけれど、チームで、みんなで体張って守ってくれて、クリーンシートで勝てたことが良かった。
ー今回初出場で、どのような気持ちで試合に挑んだか
真くん(中川)が出れなくなって、4年生で最後の大会で色んな思いを持っていると思う。そこで自分が試合に出て、しっかり結果を出し、初戦を勝つというのを1番思っていた。
ー今季初のクリーンシート試合の感想
素直に嬉しい。最高でした(笑)
ー次節 立教戦に向けて
去年も立教と戦って勝ったけれど、今年も勝てるとは限らないし、難しい試合になると思う。だけど、また明日準備して、明後日の試合を迎えたいと思う。