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【アメフト】第36回定期戦 対日大 日大の攻撃を止められず、春シーズン最終戦は悔しい結果となった…

第36回定期戦 対日大 
2023年6月24日(土)
富士通スタジアム川崎

試合結果

トータル試合結果

14 0 1Q 14 46
0 2Q 5
7 3Q 7
法政大学ORANGE 7 4Q 20 日本大学PHOENIX

試合得点

Q ポジション 選手 得点方法 TFP
3 RB 岩田翔太郎(営4) TD
4 WR 飯塚壮太(文4) TD

戦評

春シーズンの最終戦は、20年ぶりの開催となった法日定期戦。ここ2試合で敗戦が続く中、いい形で春シーズンを締めくくりたい法大ORANGEは、大きな盛り上がりを見せるスタジアムで試合に挑んだ。

日大の攻撃から始まった1Qは、日大のチーム力に押され、終始ペースを握られる。パスプレー、ランプレーがつながり、ファーストダウンを重ねられると、TDパスも成功し、法大は先制点を許してしまう。その後も流れをつかめず、日大の勢いを止められないまま再びTDを取られ、0-14で1Qが終了した。流れを取り戻したい2Qでは、序盤に日大ペースとなりピンチを招くも、DB高山晃(2)の見事なパスカットにより凌ぎ、FGの3点に抑える。続く法大の攻撃では、自陣でスナップの失敗があり、セーフティを献上。日大に再び得点を与えてしまう。2Q終了間際にはWR飯塚壮太(4)のパスキャッチやQB谷口雄仁(3)のスクランブルなどでファーストダウンを獲得するが、フォルススタートやパスインターフェアランスなどの反則による罰退により、チャンスをものにできず。0-19で前半を終えた。

ハーフタイムショーで行われたFG対決では、昨年の主将である山田敦也(現富士通フロンティアーズ)が駆けつけ、法大に熱いエールを送った。前主将からの期待や詰めかけた観客の声援に応えたい中で迎えた3Qでは、序盤に再び攻め込まれ、追加点のピンチを招くが、DB長島佑作(4)がTDパスをインターセプト。見事なプレーにより法大に攻撃権が回ると、WR須加泰成のスーパーキャッチによりファーストダウンを獲得する。しかし、3rdダウンでインターセプトされ再び日大ペースに戻されると、隙をつかれ、日大の1年生QB小林伸光がTDラン。0-26と差を広げられてしまう。続く法大の攻撃では、順調にファーストダウンを獲得すると、関大戦でもTDを取ったRB岩田翔太郎(4)がOLの作った穴を縫ってTDラン。待望の今試合初得点を挙げ、7-26で最終4Qへ。

4Q開始直後、日大の攻撃で33ヤードのTDパス成功、QBのTDランにより追加点を許すが、続く法大の攻撃ではWR白井圭(4)がパスキャッチから見事なランを見せ、ファーストダウンを獲得。ここでQB大橋功典(4)から飯塚へのTDパスが成功し、14-39と粘りを見せる。そのまま得点を重ねたいところだったが、試合終了直前でさらにTDを取られ、14-46の大差で試合終了となった。

春シーズンを終え、口々に『日本一』という目標までの厳しさを語った選手たち。各々が挙げた課題を解決するべく、チームとして、また個人として夏には厳しい練習を重ねるのだろう。秋シーズンには再び日大との戦いが控えている。『チャレンジ』を掲げる法大らしく、さらに貪欲に勝利を追い求める姿が見られることが今から待ち遠しい。

選手インタビュー

4年 WR 滝沢叡(たきざわ・あきら)主将

ー今日の試合を振り返って
これが今の現状だなっていう。調子が悪くて、ミスしてプレーが出ない感じでした。今までは、「じゃあ次にやろう」という話になりながらずっとやってきていたんですけど、結局最後にこの終わり方で。うまくやればできると思っていたことが結局できなかったので、これが僕たちの実力なんだというのが今日1番感じたことです。今日は春の集大成で、「次こうしよう」というような試合ではないので、これ以上もないし、これからもないっていう感じですね。

ー日大のパスが成功し、ディフェンスが追う展開が多かったと思います
法政はマンツーマンディフェンスを敷いていて、向こうのレシーバーにやられたっていうので、スキルとかも一般的に見たら『ディフェンスが悪い』というように見られると思います。ただ、レシーバーの僕的には責任を感じていて。ディフェンスが日大に負けてしまうというのは、僕たちが練習の時に全然勝てていないことや、日大みたいに貪欲にボールに行っていないこと、QBも投げられていないことなどが露わになったということだと思います。こういうところも法政なんだというか、チームとしてのレベルが出たなと感じています。

ー立命館大戦からチームがまとまってきているとのお話でした そのあたりの手応えは
言っていることとか、「やっていこうよ」という雰囲気は個人的にすごく良くできていると思いますが、結局結果がついてきていないので。すごく雰囲気は良いんですけど、上辺だけになっているんじゃないかなとも思います。そこに実力がついていないという印象を受けました。
また、試合後に行ったオフェンスの4年生ハドルでは、それぞれの思っていたことを話す場面がありました。そこでお互いの意見を言い合ったことで、4年生に新しい意識が芽生えたのではないかなと思います。仮に今日勝っていたとしたら、この状況はなかったと思うので、立命館大戦と比べて一体感はなくなったのかもしれませんが、これからの伸びしろはたくさんできたと思います。そのあたりも含め、また秋に向けて、より一体感を見せられるように頑張ろうと思います。

ー春シーズンの総括を
5戦して、桜美林戦と関東学院戦だけ勝ったんですけど、そこはAチームが出ていないので。同格相手には全敗ということで、今までの取り組みが如実に全て出たと感じています。今まで言ったこともそうですし、フィジカルトレーニングもそうですね。個人の意識のレベルと、僕たち幹部としてのチーム体制、目的意識の共有などができていなかったことが今回出たと思います。もっと早く直せたかもしれませんが、春に何も反省がないまま終わるよりは、たくさん反省が出て、やることがある夏を迎えられるので、その点に関しては良い春シーズンになるのではないかと思います。これで秋に結果を出せないと、春がいいシーズンだったとは言えないと思うので、夏に向けて頑張ろうと思います。

ー滝沢選手は春シーズンの出場機会が少なかったと思います ご自身を振り返って
僕と同じポジションで上に出ているメンバーは東谷(純希)と須加(泰成)なのですが、僕は心の中で「あいつら上手いな」と思っていて。ただ、それを超えようという気持ちが全然足りなかったので、実際僕も試合に出られなかったですし、チームのレシーバーユニットを強くできなかったというのが個人的な振り返りです。
たけ(谷口雄仁)は、「この夏を自分のためにも人に厳しくいくから」と言っていて、僕にはその力がなかったんだなっていうことを個人的に感じています。なので僕も今年の夏は人に厳しく、自分にも厳しくチームのために行動しようと思います。

ー秋以降に向けてご自身、チームで強化したい点
まずはフィジカルですね。春はフィジカルで勝っていこうと言っていたところで(同格相手に)全敗で、日大にも明らかにフィジカルで負けていたと思います。フィジカルについてはブレずにやれば強くなると思うので、強化したいと思います。
あとは、僕とチームのことになりますが、目的意識も大事にしていきたいと思います。今年の動きとして色々なことが変わったり、新しい取り組みをしていて。それがうまく回ったらすごく良いと思うのですが、この春を振り返ると、めちゃくちゃうまく回ったというわけではないと思います。『チャレンジ』を掲げるのであれば、もっと目的意識を突き詰めて、幹部としてチームでどう勝っていきたいと思っているかを考え、それをどうプレイヤーに伝えていくのかも大事にして、強化したいと思います。


※写真は桜美林大戦
(芦川有)

4年 WR 白井圭(しらい・けい)

ー今日の試合を振り返って
この点差がチームの今の現状というか。自分たちは『日本一』を掲げていて、それに対しての取り組みにおいて、春はもちろん全員全力でやってきたつもりではあるんですけども、日大と春の試合をして、これだけ点差が離れてしまいました。この結果で、本当にチーム全員が日本一、甲子園を目指せているのかなっていうのは自分の中で思いました。4年生もしっかり日本一に向き合えているのかだったり、4年生を見て下級生たちが、どう行動するかも出てくると思うので。しっかり全員が日本一に向き合いながら1試合、1試合自分たちの反省を潰していかないと本当に秋シーズン1回も勝てないなっていうのは自分の中で感じました。

ーチームとしての攻守の狙い
オフェンスはスリーバイワンになった時に、日大のコーナーはマンツーマンでベタについてくるってなっていたので、そこは絶対に1対1で勝とうっていうのと、レシーバーはキャッチだけじゃなくて、ブロックだったり、やれることを全部やり切る。作戦というわけじゃないんですけど、全員で勝つっていうところ。自分たちの1個上の代の強い人たちが抜けて、4年生だけじゃなくて、チーム全員で勝たなきゃいけないってなったので、チーム全体で勝つっていうのは自分たちの中では強くありました。

ー第4Qではタッチダウンにつながるナイスランがありました
絶対にタッチダウンを取り切らなきゃいけない場面ではあったかなと思います。最後に飯塚壮太(4)が結果的にタッチダウン出来て、すごい良かったんですけれども、これでタッチダウン出来てなかったらって考えると怖いので、もっと足速くして、自分でタッチダウン取るべきだったのかなって思います。

ー秋シーズンに向けての個人・チームの課題
個人の課題としては、キャッチだったり、ルートにこだわってしまう部分がすごくあると思います。ただ、レシーバーはキャッチするだけでなく、ランビーだったり、走るコースを開けるっていう役目もしっかりあるので、パスだけじゃなくてランブロックにも参加できるように、ランブロックも高めていきたいなと思います。チームの課題としては、全員が日本一に向けて、最大限取り組みが出来ているのかということがこの試合で顕著に出たと思います。この結果がすべてかなって思ったので、次の試合までには夏もあると思うので1日1日、1分1秒を絶対に無駄にせず、絶対にチーム全員が日本一を目指して、甲子園に出て、必ず日本一になりたいです。

ー応援してくださる方へ一言
いつも応援してくださりありがとうございます。自分たちだけでアメフトができているわけでは絶対ないので、応援してくれている方々一人ひとりの力があって、この法日戦だったり、定期戦が出来ていると思うので、普段から感謝しきれないほど感謝しております。絶対に法政ORANGEは日大も倒して、早稲田も倒して、関東王者になって日本一になるので、一人一人の熱量だったりをみながら、全力で応援してほしいです。よろしくお願いします!


(白戸大貴)

4年 WR 飯塚壮太(いいづか・そうた)

ー試合を振り返って
個人として最後タッチダウンを取れたことは良かったです。ただ最後フォースダウンで勝負所を取りきれなかったのは、秋に向けて球際のところの練習をしないとなと感じています。

ータッチダウンを振り返って
あのプレーは日大戦に向けて練習してきたプレーなのですが、ずっとあの形で決めたいと思っていたので、できて良かったです。

ー自身のプレーを振り返って
100点満点で言うと65点です。タッチダウンを取れたことはよかったのですが、反省点もあるので、しっかり球際完璧なレシーバーになりたいと思っています。

ーこの春シーズンを振り返って
レシーバーユニットで言うとみんな仲が良くていい意味でフラットでした。ただ仲良しなだけだったので、言いたいことが言えるような関係ではなかったです。レベルも似たような選手同士なので、切磋琢磨しあって高め上げていけたらなと思っています。

ー秋シーズンに向けての意気込みをお願いします
自分は3年生まであまり試合に出られなかったのですが、最後のシーズンは自分がチームを引っ張るエースレシーバーだと思って、甲子園ボウルで優勝を目指していきたいと思います。


(大草拓馬)

試合ハイライトは関東学生アメリカンフットボール連盟の動画よりご覧ください。

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