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【陸上競技】第35回出雲全日本大学選抜駅伝 号砲まであと6日!直前特集 稲毛崇斗、大島史也インタビュー

【陸上競技】第35回出雲全日本大学選抜駅伝 直前特集 稲毛崇斗、大島史也インタビュー

いよいよ6日後に迫った第35回出雲全日本大学選抜駅伝。オンラインにて、稲毛崇斗駅伝副主将、大島史也にお話を伺った。

エントリーメンバー

選手名 学年 出身高校 5000m自己ベスト 10000m自己ベスト
稲毛 崇斗 4 東北 14分15秒90 29分09秒61
細迫 海気 4 世羅 14分28秒08 29分24秒60
松永 伶 4 専大松戸 13分50秒45 28分31秒80
安澤 駿空 3 法政二 14分13秒28 29分26秒95
小泉 樹 3 國學院久我山 14分16秒32 28分50秒64
武田 和馬 3 一関学院 13分53秒53 29分06秒30
永島 悠平 3 札幌山の手 14分09秒96 29分38秒45
宮岡 幸大 3 宇和島東 14分08秒62 29分33秒62
大島 史也 2 専大松戸 13分50秒04 29分24秒23
重山 弘徳 1 西京 14分31秒55 31分03秒19
選手インタビュー

稲毛崇斗

ーエントリーされて現在の心境は
まず夏合宿でかなり調子が良かったので、「メンバーに選ばれるかな」という風に思っていました。まずはほっとしているというか、そのあとが大事だなという感じですね。

ー夏合宿を振り返って
特に2.3年生の時に夏合宿が例年あったのですが、その際は練習についていくことだったり、先輩の背中を追いかけることが多かったです。ただ、自分自身が後輩に背中を見せたいなというところで、練習を引っ張ったり、チームにストレッチを促したりと、円滑に進むように自分が舵を切っていく気持ちで取り組んでいました。

ーそのような雰囲気は4年生全体であったのでしょうか
そうですね、今年はかなり4年生中心に練習を引っ張っていたのかなと思います。前半の方は下級生も何人か引っ張っていたのですが、後半になるとかなりハードな練習が増えるので、そういった中で上級生が声をかけたり背中を見せることができたと思います。

ー絆記録会を振り返って
記録を狙うというよりも、全体的にペース走のようなイメージでした。コンディションが良かったこともあり、4年生が引っ張りつつも全体的に良い結果で終えることができたのではないかと思っています。

ー現在チームの雰囲気はいかがですか
春の頃は全日本予選で落ちてしまったり、関東インカレでも松永(伶)以外なかなか入賞ができなかったりということがありました。ですが、夏合宿を通じて新戦力の台頭であったり、上級生も力がついた選手が増えてきたりしています。そういった意味でかなり楽しみだなと思っています。

ー稲毛選手が注目している新戦力は
1年生の重山(弘徳)という選手がいるのですが、彼は1年生で唯一夏合宿のメニューを全てこなしています。トラックというよりはロードに強い選手かな、と個人的に見ているので、これから駅伝シーズンに移行するにあたって、楽しみな選手かなと思います。

ー出雲での志望区間は
今年もアンカーで、6区を志望させていただきます。

ーその理由は
まず出雲駅伝は他の区間がかなり短い区間なのですが、僕の強みとして「長い距離が得意」というのがあるので、1番長い距離の6区を志望しているのが一つです。また、昨年の結果が区間10位で、あまり良い結果を残すことができなかったので、最後に良い結果を残して終わりたいという思いもあるので、6区を走りたいですね。

ー昨年6区を経験した上で気をつけたいポイントは
意外と前半にアップダウンがあったりして、昨年はそこで体力を使ってしまった印象があります。なので、最初の1㌔は突っ込んでも良いと思うのですが、そこから先は慎重に走り、しっかり10㌔トータルで終えられるようにしたいなと思っています。

ーチーム、個人としての目標は
去年も5位を目標に掲げていたのですが、それを達成できなかったので、今年も5位を達成したいと思っています。
個人的な目標としては、5位を達成するにあたって、5位以上の結果が必要だと思っています。現実的なところ、そして挑戦的なところでもありますが、6区で区間3位以内を目指しています。

ーチーム目標達成へのポイントは
夏合宿ではかなり良い練習ができているので、ここから先はとにかくコンディションを崩さないことが重要かなと思っています。体調不良者や故障者を出さないようにケアをするだけでも、結果が変わってくると思います。まずはコンディションを意識してやっていきたいと思います。

ー体調不良者を出さないために何か対策されていることは
世間一般的な感染対策、手洗いや消毒などだけでなく、生活面で対策できる部分が多いかなと思っています。例えば、合宿から授業のある生活に変わり、リズムが乱れてしまうこともあると思うので、睡眠時間を確保したり、食事面を合宿のレベルから落とさないことが重要かなと思っています。

ー合宿の食事で普段と違うところは
お米の量はかなり意識していました。お米の量で競い合ったりすることもあったので(笑)、このような雰囲気は寮の中でも出していきたいと思っています。

ーちなみにどなたが多くお米を召し上がるのでしょうか
2年生の清水郁杜が、毎回お米を500g以上食べていて、かなり驚きますね(笑)。

ー出雲に向けて「この選手には負けたくない」と思っている選手は
青山学院大学の小原響選手や、かなりレベルは上になりますが中央大学の吉居大和選手はライバルかなと思っています。同じ宮城県出身ということもあるので、そういった選手には勝っていきたいと考えています。

ーこの頃はどのような調整を
少しずつ試合が近くなってきたので、試合に向けてスピード面を強化しようと思っています。流しを増やしたり、距離的なものから質的なものへ練習を移行しているところです。

ー先日全日本予選後には「副主将という思いを背負ってしまった」というお話をされていました 現在の心境はいかがですか
特に背負いすぎてしまっている部分はないですね。松永だったり、細迫(海気)や宗像(直輝)だったり、頼れる上級生が何人か出てきたので、そういった選手を頼りにしています。

ーファンの皆さまへ一言
今年の出雲駅伝に向けて、去年よりも良い練習が積めているので、去年以上の結果を求めて、結果を重視して頑張っていきたいと考えています。応援よろしくお願いします。

大島史也

ーエントリーされて現在の心境は
僕自身、今シーズンは春先からしっかり練習ができています。6月に迎えた全日本予選ではチームとして大敗退をしてしまいましたが、そこからここまで合宿を通して練習を継続できています。全日本予選の敗退後に大きな大会として迎えるのが出雲駅伝なので、メンバーとして選ばれることができましたが、全日本予選で出走した経験もあるので、全日本予選については悔しさがあります。まずは出雲駅伝という舞台でチームとしても結果を出し、個人としても箱根につながるように、区間上位での走りをしたいと思っています。全日本予選での悔しさを晴らしたいです。

ー現在のチームの雰囲気は
夏合宿で、チームとしての故障者がほとんどいなくて、みんな練習が継続できていました。そこの要因として、夜のセルフケアや練習に対する姿勢など、意識が上がったことがあると感じています。去年に比べて良い練習もできていますし、チームとしてもとても良い状態なのかなと思います。

ーケアへの意識というのは誰かが引っ張る形なのでしょうか 一人一人の意識の変化なのでしょうか
全体でもセルフケアの大切さや練習への動き出しについて、坪田監督から結構言われていました。ですが、このあたりは見えないところでやることなので、それぞれの選手が意識的にやれていたのかなと思います。

ー夏合宿の中で特に印象に残っている練習は
夏合宿は全部で3回あって、1回目と2回目は妙高で3回目を菅平で行いました。1回目と2回目は土台作りで、ジョグだったり距離走を行って走り込みをしていました。3次合宿でスピード移行をしたんですけど、1番しんどかったのは1次合宿と2次合宿の時の30㌔走です。妙高の野尻湖で30㌔走を行ったんですけど、その練習は天候というか条件も悪くて、結構暑くて。途中で離れてしまう選手も多かったので、その練習が1番きつくて、印象に残っています。

ー暑い中での練習を乗り切るために意識していた部分は
今年の6月くらいに、練習中に熱中症になってしまって。その後の全日本予選でも、実は終わったあとに熱中症で倒れてしまったんですよね。熱中症になりやすい体になってしまっていたので、夏合宿に入る前から脱水や熱の対策をしないといけないなと思っていました。練習前や練習後に水風呂に入ったり、水分を意識的に多めに取ってみたり、食事をしっかり取ったり、暑さ対策で帽子を被ったりと、さまざま意識できていたかなと思います。

ー昨年は大きなレースに出ることがありませんでした けがとはどのようなものだったのでしょうか
1年目は疲労骨折とまではいかないんですけど、骨膜炎を3回やってしまって。脚の大きな骨である大腿部をけがしたので、長期離脱が多かったのかなと思います。

ー気持ちの面で落ちてしまうことはありませんでしたか
去年の9月にけがをしてしまって、復帰のめどが立たなくなってしまったので、今年の箱根駅伝は諦めてしまって。そこで気持ちは落ちたのですが、箱根駅伝の走路員と給水係をやらせてもらったことで、悔しさと「来年は自分が走りたい」という気持ちになりました。そこから箱根が終わって帰省を挟んで、練習が再開したので、みんな気持ちがだらけてしまうところもあったと思います。でも僕はそこで「今年は1年継続して練習したいな」と思って。けがをしていると練習が止まってしまうので、気持ちも最終目標である箱根駅伝に向けて緩めずにやっていきたいなと思うようになりました。箱根駅伝があったから、ここまで気持ちを入れてやってこられたのかなと思っています。

ー全日本予選から出雲に向けて、暑さ対策以外の技術面で強化された点は
自分の体を理解する上で、自分はけがをしやすいと自負していました。監督とも相談して、走りすぎるとけがしてしまうので、夏に入るまでは距離を落としていました。ただ、箱根駅伝は20㌔走らないといけないので、いつまでも練習を抑えていると20㌔でのスタミナや中盤の粘りが強化できないと思って。長い距離を走ることが苦手だったのですが、距離走やジョグの質を上げることで強化しようと、練習をしていました。

ー9/24の絆記録会では5000㍍で13分50を出されました
合宿中はほとんどスピード練習を行っていなかったのですが、合宿明け1週間後に行われたのが絆記録会でした。僕は5000㍍に出たいと坪田監督に打診したのですが、正直スピードもやっていなかったので、記録を狙うのは厳しいかなと思っていました。ただ、坪田監督からは「今は走れるよ」と言っていただいて。最初は弱気だったのですが、どこまで行けるかやってみようと思うようになりました。走ってみて、13分50秒ということで、自己ベストには0.9秒及ばなかったですが、全盛期のスピードが戻ってきていると感じました。まずは安心したのと、自分の練習してきたことが報われたと感じました。あと、合宿でスピードをやっていなかったので、ちゃんとそこの練習もしていけたら、もっと良い記録で走れたり、上で戦えたりすると身をもって感じられました。その収穫はすごく大きかったなと感じています。

ー同級生の矢原選手は同大会10000㍍でチーム2位の29分19秒を出されています 刺激は
合宿に同期は僕を含めて5、6人いて、ずっと一緒に練習をしてきて。やっぱりきついところでも背中を押し合ったり、刺激し合ったりしてきて。やっぱりライバルでもありましたし、バチバチにやってきていました。記録会で一緒に頑張ってきた同期が結果を出すのを見て、まずは嬉しかったというのが一つあります。一緒に頑張ってきたからこそ、結果が出たのは嬉しかったですし、それに加えて「自分も頑張らないと」とすごく感じました。

ー現在のコンディションは
割と100%に近いのかなと思っています。箱根駅伝を見据えた上だと、まだ60%とか70%くらいだと思うのですが、ここまでやってきたことは消化できているので、出雲に向けて言えば、すごく良い状態なのかなと思います。

ー出雲駅伝で走りたい区間、目標は
2区です。2区は5.8㌔で1番スピード区間と言われているのですが、僕は高校の時からスピードには自信があるので、2区に行きたいというのが1番大きいです。それを見据えて絆記録会で5000㍍にしていますし、2区しか考えていないです。目標は、箱根駅伝に向けての前哨戦でもありますし、6人しか走れないので、出走するのであれば結果を出して、他の大学さんとどのくらい戦えるのか、走った感覚をチームにしっかり持ち帰りたいです。1番はチームとして結果を出して、箱根駅伝にいい流れを持っていきたいなと思っています。

ーライバル、意識している選手はいらっしゃいますか
高校時代に競ってきた同世代の人たちが他大学では活躍していて。駒澤大学の佐藤圭汰さんとか、早稲田の間瀬田(純平)くんだったり山口(智規)くんだったりがいるんですけど、そことは力の差をすごく感じていますし、まだまだ追いつけるわけではないですけど、少しでも追いつけるように食らいついていきたいなと思っています。

ーファンの皆様へ
駅伝シーズンの初戦となる出雲駅伝で、法政大学として結果を出して、勢いをつけて、箱根に向けてやっていきたいと思っています。まずは出雲駅伝で、個人としてもチームとしても結果を出せるように、上位入賞できるように頑張りたいと思っています。応援よろしくお願いします。

(取材・芦川有)

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