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【硬式野球】東京六大学野球2023秋季リーグ戦を振り返って 投手編① ~尾﨑完太投手、塙雄裕投手、武冨陸投手~

2023年11月23日(木)

投打がかみ合わず、悔しさ残る4位で終えた秋季リーグ。弊会は秋季リーグ戦後の11月11日にインタビューを敢行。主力として戦い抜いた選手に秋季リーグ戦の振り返り、そして今後の展望についてのお話を伺った。第2回の今回は投手編①と題して尾﨑完太(キャ4=滋賀学園)投手、塙雄裕(法4=常総学院)投手、武冨陸(営4=日大藤沢)投手の4年生投手陣のインタビューをお届けする。(全7回)

ブルペンを支えた塙雄裕

選手インタビュー

尾﨑完太 投手

―今季を振り返って
思うような結果が出なくて、チームにも迷惑かけたなという秋のシーズンでした。

―シーズン通して不調となった要因は
そうですね…フォームかなって自分では考えてるんですけど、自分でもあんまりわかってないって状態だったので、苦しかったですね。

―その中で印象に残っている試合は
最後の明治大学さんとの試合で、ベンチから「最後は尾﨑で締めよう」という形で言ってくれて、感動しながら投げていたというか、それが印象に残ってますね。

―誰が最初に
学生コーチのピッチャー担当で入っている對馬(大浩、スポ4=五所川原)が言ってくれましたね。

―秋のシーズンでは仲のいい後輩の吉鶴投手がブレイクしました
自分は調子が悪くて、吉鶴(翔瑛、営3=木更津総合)は調子がよくて、「吉鶴頼む」というシーズンだったので、悔しい気持ちもありながら頼るべき存在だなと思ってみてました。

―その吉鶴投手には来年どんな成績を期待しますか
自分よりももっともっと上を目指してやってほしいんで、まあ真面目な子なんで、自分は抜かれたくないんですけど、抜いてくれるんじゃないかなと思ってます。

―この法大での4年間はどんな4年間でしたか
ずっと1年生から投げさせていただいて、苦い経験だったりいいピッチングだったりいっぱいあったんですけど、山を越えてから強くなれるなという実感がわいたので、苦しいときの山を越えてからの結果というかそういうことを学んだ4年間でした。

―4年間で1番印象に残っている試合は
3年生の春なんですけど、明治大学さんとの試合(2回戦)で、先発させていただいて、そこで6回無失点という形で一応いい結果で終わったんですけど、その試合がずっと頭から離れないというか、いいイメージだなという感覚があって。いい試合を振り返ってから試合に臨んだりすることもあるんで、その試合が印象に残ってます。

―その試合では先制適時打もありました。そちらの方も含めてよく覚えているか
タイムリーはおまけという感じです(笑)。

―先日のドラフト会議では指名漏れがありました
「行けるかな」っていう軽い気持ちと「もしかしたらいけないかも」という気持ちが半々で。呼ばれなかったときはショックで、1回野球から離れたいなという気持ちにはなりました。

―今はどういうことを
5日くらいは休養を取ったんですけど、朝練習して、夕方ジムに行ってと2年後しか見てないです。

―切り替えるきっかけは
1回実家の方に帰らせていただいて、親と話したり、中学校の時の監督と話したりといろいろなことをして、1番は家族の「ショックやったけど、2年後また期待させるような選手になって戻ってきて」という言葉に助けられました。頑張ろうと思いました。

―社会人ではどういったところを磨きたい
社会人の2年間で大人なピッチングをするようにしたいと思ってて、コントロールとか四死球の多さなど、ちょっと粗削りな部分があったんで、三振は取れるんですけど、大人な投球をしたいなと思います。
その後にドラ1、競合とかなれるように2年間やろうという感じです。

―ファンの方へメッセージ
4年間本当に応援ありがとうございました。辛いときもあったんですけど、ファンの方々の応援のおかげでここまでやってくることができました。今後の法政大学も強いので、応援よろしくお願いします。

(取材・皆川真輝)


尾﨑 完太(おざき・かんた)
キャリアデザイン学部4年 2001年4月20日生まれ
大阪府出身・滋賀学園
175cm73kg・左投左打
今季成績:8試合 23回 21奪三振 与四死球23 防御率5.87 1勝1敗
『昨季はハーラートップの4勝を挙げた左腕も、夏以降の不調に悩まされた。今季は8登板で規定投球回に満たずとなったが、投球回数に肉薄する21奪三振を奪い、現役最多奪三振の記録を守るだけでなく、奪三振能力の高さを見せつけた。指名漏れもバネに、社会人でベースの上で勝負する制球力を身につけ、2年後再チャレンジ。』

塙雄裕 投手

ー今季を振り返って
4年間の中で(個人として)1番いい結果が出たのではないかなと思います。

ーチームとして投打がかみ合わなくて苦戦した試合も多かったが
やっぱり投打が噛み合わないっていうのは、試合前から危惧していたことでした。野手が打てなかったり、逆に野手が打った時にピッチャーが抑えれなかったりっていうのがあって、チグハグだったかなと思います。

ー好成績の要因は
日頃から毎日どんな状況でも、自分がどんな状態でも、常に一定のテンションというか、 パフォーマンスが発揮できるようにっていうのは練習してきたので、その練習の成果が出たのかなって思います。

ー今季14戦の中で12登板でした
監督さんからも、投げさせすぎてごめんみたいな感じではあったんですけど、自分としてはただ投げさせていただけるだけで嬉しかったですし、そんなに疲労とかそういうのはあまり感じなかったですね。

ー明大2回戦の好投については
自分としても6回投げることはあんまり思わなかったんですけど、中継ぎとして1イニング1イニング抑えるっていう、必死に抑えるっていうのが続いた結果6イニング無失点で行けたのかなっていう風に思います。

ーピンチの登板での心構えは
そこまで僕は緊張とかあんまりなくやるんですけど、黙ったりしちゃうと、より自分の緊張感だったり、ここが大事だみたいな感じで、ちょっと重くなっちゃうんで、なるべく笑顔で、周りに喋りかけたり、声かけたり、みたいなことはよく心がけてました。

ー法大4年間を振り返って
やっぱり下級生の頃っていうのは、上級生っていうのがすごくて、レベル高くてやっていけるか不安になったこともありました。練習だったり、一緒にやらせてもらって得るものも多くて、上級生になってからは、逆に自分が下級生に与える側になって、そういう面で、やっぱり大きな成長は法政大学のおかげで遂げれたのかなと思います。

ー4年間の中の印象的な登板は
3年生の春の慶大3回戦です。最終回に自分が廣瀬(隆太、慶大)さんに逆転2ランを許してしまったんですけど、そのあとに逆転してもらってとても印象に残っています。

ー加藤監督が退任されますが
結構わがまま通させてもらって、ちょっと生意気な部分もあったと思うんですけど、そんな中でコミュニケーション取ってくれて、最後はいっぱい使っていただいて、『最高の友達』って感じです。

ー期待の後輩は
山城(航太郎、キャ3=福岡大大濠)です。
素質はピカイチかなという風に思ってて、でもやっぱり登板回数だったり、怪我だったりで、あんまりリーグ戦は投げれてなくて。でも4年生が抜けて、最上学年になって自覚が芽生えて活躍してくれるのではないかなと思います。

ー来年は篠木健太郎(営3=木更津総合)投手、吉鶴投手が中心になると思いますが
2人には逆にお世話になりっぱなしだったんで、頑張ってほしいです。

ー今後の進路は
社会人野球に進みます。

ー後輩にメッセージを
いい先輩の背中見てきたと思うので、それを受け継いで頑張ってください。

ー応援してくださった方々へのメッセージを
4年間応援ありがとうございます。これからも頑張るので応援よろしくお願いします。

(取材・矢吹大輔)


塙 雄裕(はなわ・ゆうすけ)
法学部4年 2002年3月19日生まれ
茨城県出身・常総学院
180㎝79㎏・右投右打
今季成績:12試合 25 1/3回 19奪三振 与四球6 防御率 1.42 1勝1敗
『今季は14戦12登板とフル回転でブルペンを支えた鉄腕。気持ちを前面に出した投球で何度も窮地を救った。卒業後は社会人の道へ進みプロの世界を目指す!』

武冨陸 投手

―今季を振り返って
4年の春に比べて結構投げさせてもらって結果は出なかった時が多かったんですけど、最後のリーグ戦、試合に出れて良かったなという気持ちはあります。

―今回のリーグ戦で1番印象に残っている試合は
慶應の1回戦の篠木が先発して打たれてしまって僕がすぐ投げたんですけど、そこであまり抑えられなくてチームの流れに乗せさせられなかったという悔しさが印象に残ってます。

―9回を任されることも多かったがどのような気持ちでマウンドに向かったか
最後大事な回なので、気持ちだけ抜けないように本当にしっかりした気持ちで向かいました。

―リーグ戦で見つかった課題は
これから社会人でも野球をやるので、課題っていうのはやっぱり球速アップというのがリーグ戦全体を通して、4年間を通して課題なのかなと思います。

―成長したと感じる部分は
メンタル的には、今まで下級生の時はアップアップで投げていた部分もあったんですけど、余裕を持って投げれるようになったかなというのは成長した部分かなと思います。

―期待している選手は
今2年生の宇山(翼、人2=日大三)と永野(司、営2=倉敷商)っていう左ピッチャー2人いるんですけど、法政でも左ピッチャーが貴重なので頑張って欲しいなと思います。

―どのような4年間だったか
先発を目指してやってきていて、先発は出来なかったんですけど色々な試合を経験できて、本当に自分の中で大きな財産になったかなという4年間でした。

―1番印象に残っている試合は
3年の春の慶大戦(2回戦)で7、8、9回を投げて、最後にプロに行った萩尾(匡也・現巨人)選手に9回裏にサヨナラホームラン打たれた試合があって、それがいまだにチームメイトからもあの試合やばかったなと言われるのですごく印象に残っていて忘れられない試合だなと思います。

ー大変だったことは
本当に楽しくやってきたんでそんなに挫折とかはしたことがなかったんですけど、やっぱりシンプルに大学レベルになると1人抑えるのも大変なので、抑える難しさが知れたかなと思います。

ー野球以外で思い出に残っていることは
僕結構スマブラをするんですけど、寮で練習がない時期とかリーグ戦が終わった時ぐらいにスマブラ大会をして、それがめちゃくちゃ本当に楽しくてすごく思い出に残っています。

ー最後にファンの皆さんへ一言
野球はこれからも続けるので応援よろしくお願いします。

(取材・朝長亜依)


武富 陸(たけとみ・りく)
経営学部4年 2001年7月25日生まれ
神奈川県出身・日大藤沢
173cm71kg・左投左打
今季成績:7試合 11 2/3回 7奪三振 与四球4 防御率4.63 0勝0敗
『強みはどのような場面でも登板できる適応力、常時130キロ台中盤のストレートと持ち味の右打者に切れ込む120キロ台のスライダーで組み立てる投球スタイルで多くの場面を救ってきた!』

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