【バレー】日本代表登録メンバー・高橋慶帆 法大で歩んだ「挑戦」の日々

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【バレー】日本代表登録メンバー・高橋慶帆 法大で歩んだ「挑戦」の日々

先日、昨年に引き続きバレー日本代表登録メンバーに選出された高橋慶帆(営3)に独占インタビューを決行した。高橋が法大で、V1リーグで、そして世界の舞台で得たものとは。
(インタビューの内容は3月6日時点のものです)

高橋慶帆(営3=習志野)インタビュー

前所属・ジェイテクトSTINGSのロゴ入りボールを持つ

自由と実践の学び舎・法大で過ごした2年間

全日本インカレ 対明大戦

ー法政大学を選んだ理由
自分自身スポーツを続けていますけど、セカンドキャリアを考えていて。
本当だったら法政大学より強いチーム、大学も選択肢としてはありました。その中で法政大学を選んだのは、スポーツ選手をいつまで続けられるかわからないことと、怪我がつきものなので、いつ自分のスポーツの人生が終わるかは自分自身わかりませんし、もしかしたら急に来るかもしれません。その時にバレーだけ、スポーツだけでやってきた時は、どうしても希望を見失うと思うので、そうならないようにセカンドキャリアを考えています。
法政大学はSSI(※)という制度があって。自分は経営学部なんですけど、経営の授業とプラスしてスポーツの授業を同時に学ぶことができるので、それが他の大学には無い良いところだと思います。セカンドキャリアを考えてスポーツ以外の何かを学ぶことができるっていうのは法政大学だったのでそこが決め手になりました。
SSI(スポーツ・サイエンス・インスティテュート)に関する公式HPはこちらから

ー法政大学の好きなところ3選
市ヶ谷キャンパスは立地がよく、どこに行くにしても融通が利きやすいところです。あとキャンパスがすごいきれいなところ。あとはおしゃれな店が近くに多かったり、おいしいごはん屋さんが多いというのはいいところなのかなと感じます。

ー市ヶ谷キャンパスのお気に入りスポット
天気のいい日は中央部の広場に日が当たっていて。そこに坂とかもあって、寝てる人も多かったりして。
自分もよく行って友達と話したりしているのでお気に入りだったりします。

ー法政大学の新入生へメッセージ
法政大学のモットーは『自由と実践知』。これが示す通り、実際にチャレンジしてそこで得るものというのはすごく大きいです。チャンスが舞い込んできたとき、それを自分のものにすることが大事になってくると思うので、そのための準備をこの4年間でしていくことが今後の人生につながってくるはずです。

ー大学2年間で1番の思い出は
去年日本代表に選ばれてB代表として、アジア大会で3位を取ったことです。

ー法大バレー部は今春から関東1部の舞台で戦うことに
まず1部に上がるというのが目標だったので、今はそれを達成して、次は1部で戦うことになります。まずは
自分たちのバレーを展開することが第一です。12月の全日本インカレで明治大学と試合した時にも自分たちのバレーを展開できて、フルセットで戦うことができていたので、それができればどのチームにもいい勝負はできると思います。だから、まずはそこにフォーカスしてやっていくことと、チーム内でも5位入賞というのを目標に掲げているので、1勝1勝、目の前の試合に集中してがんばっていくことを第一にやっていきたいなと思います。

「現実でもこんなプレーが起こるのか」V1リーグで得た刺激

※髙橋は23ー24シーズンを日本最高峰・V1リーグに所属するジェイテクトSTINGSで過ごした。

ジェイテクトで得た経験を振り返る

ージェイテクトでシーズンを送ってみて
大学2年生でVリーグでプレーをさせていただくのは貴重な経験ですし、大学生ながらV1リーグでプレーするというのはなかなか他にいないと思うので、そこを快く受け入れてくださったジェイテクトの皆さんにはすごく感謝してます。本当に自分は伸び伸びプレーをさせていただいているので、年齢が自分より上の選手やスタッフと生活も共にする中で価値観とかも共有できたり、色んな価値観に触れ合う機会が多く、プレーのみならず、人としても成長できる素晴らしい機会を与えてくださっているなと感じます。

ー試合をしてみて感じたVリーグと大学バレーの違い
まず高さもそうですし、技術もそうですし、大学とは比べものにならないくらいレベルが高くて、あとは戦術理解というのが本当に大事になります。相手の傾向、セッターの傾向、スパイカーの傾向ていうのを全て頭に入れて、それを理解しながら、体で実現しなければなりません。それは分かっていてもできなかったら意味が無く、そこをうまく体現するというのは本当に難しいことで、自分も今は試行錯誤しながらやっているところです。その1点1点が自分を追い詰めてしまうこともあるので、そこが大学リーグとかの違いなのかなと感じます。

ーVリーグで出会ったすごい選手
どの選手も素晴らしい選手なんですけど、自チームでいったら関田(誠大)選手。日本一のセッターと皆さん言われていると思いますけど、本当にどの角度からでもボールの下に入り込んでトスをあげることができ、それがしっかりしたトスになるというのは今まで自分は見たことも感じたことも、一緒にプレーしたことも無かった選手だったので、そういうトップレベルのプレイヤーとプレーができているというは素晴らしいなと感じています。

ーVリーグで仲良くなった選手
村山豪選手とかは日本代表に入った4月に自分も代表で、NTCに大学通いながら合宿とか行っていたりしていたときに、代表チームはA代表とB代表のくくりがなくて。豪さんとかもいて、雰囲気ちょっとが怖くてあまり話せなかったんですけど、実際こっちにきて話す機会が多くなってみたら、意外と優しかったり、話しかけてくださって、今ではご飯も一緒に行ったりとかするくらいの仲になっています。

ーVリーグならではの魅力は
日本のVリーグが世界に誇れるリーグであるというのは、この間サントリーさんが、世界選手権で3位に入賞して証明してくださっています。日本のバレーのレベルが高くなっていて、以前と比べると、ブロックとレシーブの関係性というのが、データを用いながらすごく確立してきているので、簡単にはボールが落ちないというところは面白い点だと思います。
見ていて、こんなボールもつながるんだ、ってちょっと漫画の『ハイキュー!!』に似たようなプレーもあると思うので、漫画の世界だけでなくて、現実でもこんなプレーが起こるのかというのは魅力を感じます。また、世界で活躍する日本代表の選手だったり、各国のエース級の選手がチームにいたりして、今までは海外で戦っていた選手が日本国内にいたりして、海外のバレーを広めたりしているので、難しいですけどそういう高いレベルを目指してやっているのはVリーグの魅力なのかなって思います。

 

再び迫る世界での戦い ネーションズリーグ出場へ

座右の銘は「挑戦し続ける」。その言葉を胸に再び世界の舞台へ。

ー日本代表での活動(2023年)を総括して一言
今シーズンは初代表で選出されて、その中で自分がテレビで見るような選手だったり、憧れていたような選手と一緒にプレーして幸せだなと感じたことと、それとは別に自分もその世界に入ってきているのも事実で。
選手だったり、スタッフだったり素晴らしい人が多い中で、そこで1歩引いて「すごいな」と、憧れたりするのではなくて、自分もその中にいるという自覚を持ちながら、今後は遠慮せずコミュニケーション取っていくことがもっと必要になってくるシーズンになると感じました。

ー2024年の目標
ネーションズリーグがあるので、それに向けて今できることをやっていくというのを今年は目標としています。そのためにまずは昨日の自分を超えていくこと。
過去を振り返りながら、「今これができるようになっている」というのを自分でも理解しながら、「次これが必要になってくるな」というのを考えながら、日々ステップアップしてくことを第一にやっていきたいなと思います。

 

プロフィール

高橋慶帆(たかはし・けいはん)
2003年10月13日生まれ
法政大学経営学部経営戦略学科3年
194㌢84㌔ 最高到達点360㌢
千葉県旭市出身 習志野高校卒
好きな食べ物は寿司、趣味は音楽を聴きながら散歩すること

「スポーツ法政276号」1面のメイン写真 2024年のバレー界は法大のスター・高橋慶帆が盛り上げる

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