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【バレー】『法明戦』にふさわしいフルセットの死闘も涙の2回戦敗退… /第76回 秩父宮賜杯全日本大学男子選手権 対明大

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【バレー】 『法明戦』にふさわしいフルセットの死闘も涙の2回戦敗退… /第76回 秩父宮賜杯全日本大学男子選手権 対明大

第76回 秩父宮賜杯全日本大学男子選手権 対明大
2023年11月29日(水)

第76回秩父宮賜杯全日本大学男子選手権(全日本インカレ)の2回戦は『法明戦』となった。序盤から互いに一歩も譲らない激戦を繰り広げるも、フルセットの末2回戦敗退となった。公式戦での敗戦は6月22日以来160日ぶりの敗戦となった。

山本世代最後の集合写真

試合結果

トータル試合結果

 

2
法 大


22 1セット 25  

3
明 大


25 2セット 21
25 3セット 23
20 4セット 25
12 5セット 15

法大スターティングメンバー

背番号 選手名 ポジション
1 山本帯刀(文4) MB
14 高橋慶帆(営2) WS
15 川波颯(文2) WS
16 小竹飛斗(法2) WS
18 五十嵐健人(営2) S
20 小田周平(営1) MB
19 藤野颯(文2) L
25 関大斗(営1) L
 ※WS…ウイングスパイカー、MB…ミドルブロッカー、S…セッター、L…リベロ

途中出場選手

背番号 選手名
2 安部翔維斗(法4)
4 中田拓斗(営4)
21 村岡蓮斗(法1)

初戦をストレートで勝ち切り、勢いに乗る法大は秋の関東1部リーグを6位で終えた強豪・明大との戦いに臨む。来春から同じ舞台での戦いを繰り広げる両者にとって気合いの入る一戦。法大はこの壁を乗り越え次に駒を進められるか。

第1セット。1点目を主将山本帯刀(文4)のAクイックでもぎ取る。立ち上がりから調子を上げたい法大は果敢に攻めるも、秋リーグ関東1部上位の堅い守備に阻まれ点を取り合う展開に。終盤、相手の強烈なスパイクで流れを持っていかれ3連続得点を許し18-20と2点差に離され、切り替えたい法大はタイムアウトを要求。流れを取り戻したい法大だが差は縮まらないまま19-22の場面で法大は2回目のタイムアウトをとる。しかし、点差は平行線のまま第1セットを22-25で取られる。

勢いを取り戻したい第2セット。法大は序盤から山本のAクイックやOH(アウトサイドヒッター)川波颯(文2)のスパイクと幅を使った多彩な攻撃を仕掛ける。小田周平(営1)のCクイックを皮切りに3連続得点を挙げ9-6。その後は終盤まで互いに拮抗した試合運びに。先に20点台に乗せた法大は最後まで相手にブレイクを許さず、最後はエース高橋慶帆(営2)のスパイクで25-21と第2セットをものにする。

第3セット、ここまで互角の試合を展開していた両者だが、このセットは相手に序盤からリードされ、4-10で6点差と大きく差を広げられてしまう。追いつきたい法大は川波や高橋の強烈なスパイクで連続得点を重ねていき17-16と点差をひっくり返し、相手は1回目のタイムアウトを要求。その後も法大は小竹飛斗(法2)の会心のブロックで更に勢いを強め、最後は相手のサーブミスでセットを連取。

第4セット、序盤で相手に3点差に広げられると相手の勢いは増していき、その後も連続得点を挙げられ8-13と5点差に点差を広げられる。タイムアウトで流れを落ち着かせたい法大ではあったが、相手の高いブロックや粘り強いレシーブを前にあと一歩のところで連続得点を阻止される。平行線の試合展開が終盤まで続き、川波のノータッチサービスエースが決まるも相手に1歩及ばず20-25で第4セットを落とし、勝負は最終セットにもつれ込む。

第5セット、立ち上がりはサイドアウトを取り合う展開になるも、相手OHの力強いスパイクから3連続得点を許し3-6と劣勢に。小竹が相手ブロックを利用し得点するも、相手の多彩な攻撃で連続得点を挙げられ、6-10の時点で法大は2回目のタイムアウトをとる。高橋のサービスエースで11-13と2点差に迫り流れが法大に傾き始めるも、その後は相手にマッチポイントを握られる。デュースまで粘りたい法大であったが、最後はバックアタックが自陣コートに突き刺さり12-15と悔しい敗戦となった。

関東1部の強豪にフルセットまで迫ったものの、あと一歩のところで及ばず1部の高い壁を痛感させられる結果となった。4年生はこれで引退となるが、来春からは新体制で1部リーグを迎えるうえで貴重な実戦経験となったであろう。この悔しさを糧に来年の法大が1部で活躍することに期待したい。

インタビュー

吉田康伸 監督

ー今日の試合を振り返って
昨日は良い滑り出しで行けたんですけども、関東1部で6位のチームとの試合だったので、まああの簡単には勝てないだろうと思っていました。やはり途中終盤とかの競り合いとかも2セット目と3セット目は勝ててたのでまあある程度力は通用するなという意味ではいい収穫だったなと思います。ただやはり勝ちきるためにはもう少しレシーブ力とか、ブロック力、ミスをしないといった面を強化していかなきゃいけないんだなというのを痛感しました。

ー今季の法政のバレーを振り返って
エースの高橋君が全日本に行っていたということもありまして、残ったメンバーでしっかりと1部に上がるという目標を掲げて秋のリーグを負けなしで勝ちきってくれて、入れ替え戦に高橋君が合流していい形で勝ちきりることができ。8年ぶりに1部に昇格できましたので、そこに関しては満足しています。今年の目標を達成してくれたということで、選手がよくやってくれたんだなと思います。

ー引退する4年生に向けて
1年目にコロナで練習ができないという学年で、しかもポジション的にもミドルやらせたりとかサイドやらせたりということで、まあちょっと私の使い方の都合で、いろんなポジションをやらせてしまったということもあるんですが、本当に優しい子たちで、すごく下級生にも慕われてチームをまとめてくれましたので、そういったことが今年の結果につながったのかなという風に思ってますので、ほんとによくやってれたかなと思います。

山本帯刀(文4)選手

ー試合を振り返って
相手が1部校ということで。自分たちは入れ替え戦を勝った後で勢いがあったので、勝つつもりではいたんですけど。
ただいい勝負ができて良かったです。明大は安定感があって、自分たちは荒さが残っていたかなと思います。

ー4年生の活躍が目立つ大会に
持田大樹(営4)や安部翔維斗(法4)、中田拓斗(営4)とはこれまでいつも一緒に練習してきて。最後にしっかり練習の成果や4年生の意地を出せたのではないかなと思います。

ー後輩たち期待すること
自分たちの行動であったり技術に自信を持ってこれからも頑張って欲しいです。

ー後任の主将は
原海斗(営3)がキャプテンです。しっかり頑張って欲しいと思います。

高橋慶帆(営2)選手

―今日の試合を振り返って
今日、1部の格上の相手に対しての試合でした。なので、自分たちがどこまでチャレンジできるかというのが、鍵になる試合でした。また、 今日負けたら4年生が引退という試合だったので、選手みんな本当に気持ちも入っていました。
結果としては、フルセットで負けてしまい、 最後はミスがないチームが勝てるというのが、1部で通用すると思いました。そこは、今後改善していかないといけないなと思います。

―昨年のインカレと比べ、個人で成長した点は
個人としては、戦術理解というのは代表を通して分かってきました。そして、それを自分で伝える能力というのも変わってきたのかなと思います。

―昨年からチームとして成長した点
まずは春リーグと比べて、個々で点が取れる、個人技が上がったと思います。また、チームの雰囲気も明るくなったので、そこは本当に大きく成長したのかなと思います。

―今年1年とても忙しかったと思います。その中で体力や心身の調子はいかがでしたか
やっぱりどうしてもスケジュールが本当にきつくて…。春リーグは、リーグ戦出ながら代表活動行ってという。オフが本当になくて、疲労が溜まりに溜まって、結構きつかったです(笑)。その中で、リーグ戦を終えてからは代表の方に送り出してくださったので、そこからは少しずつリズムが作れました。もちろん、コンディションが悪い時とかもあったりはしたのですが、トレーナーさんとかに見てもらいながら、そして、いい先輩に囲まれながらできたのでよくはなってきていました。ですが、また戻ってきて、環境も変わってきてというところで、まだ少し痛みが出たりするということも多くあります。そこは、怪我をしない体づくりというのも今後必要になってくるなと思います。

―今年の大学でのバレーを振り返って
春リーグ、悔しい結果に終わりましたが、その後自分がいない状況でもチームが勝ち切ることができていたので、本当に素晴らしいチームができていたなと思います。だからこそ、ここで終わってしまうのが、正直本当に悔しいです。 ここまで支えてくださった4年生、一緒にやってきて苦しい時にも寄り添ってくださった先輩方でした。なので、最後1部のチームに勝ち切ることができれば良かったと思いました。悔しい結果で終わってしまったので、また来年春からリーグが始まるので、それに向けてチームを作り直していけたらいいなと思っています。

―試合後4年生から一言ずつお話があったかと思います。どんなお話がありましたか。
キャプテンとかも、自分たちについてきてくれてありがとう、楽しくこの 4年間過ごせたと仰っていました。そして、最後は結果として1部昇格できたので、そこは本当に良かったし、これからも応援していると仰ってくれました。

―最後にVリーグの目標を
まず試合に出て自分が活躍するとして、勝利に貢献できるように自分は頑張っていきたいなと思っています。

(記事:渡辺龍空、写真:嘉藤大太、矢吹大輔)

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