【バレー】 秋季関東大学男子1部-2部入替戦 対山学大 昨年秋以来の入替戦はフルセットの激闘の末、1部残留
2024年秋季関東大学男子1部-2部入替戦
2024年11月2日(土)駒澤大学玉川キャンパス
法大は1部リーグ残留をかけて2部リーグ2位の山梨学院と運命の入れ替え戦に臨んだ。昨年とは反対の立場の降格がかかった試合に緊張が走る。相手の応援の圧もあり序盤は相手のペースに乗せられるも次第に法大らしさを取り戻し、フルセットかつデュースにおよぶ熱戦を制した。これにより晴れて1部リーグ残留が決定した。
試合結果
トータル試合結果
3 |
16 | 1セット | 25 |
2 |
---|---|---|---|---|
26 | 2セット | 24 | ||
22 | 3セット | 25 | ||
25 | 4セット | 23 | ||
16 | 5セット | 14 |
法大スターティングメンバー
背番号 | 選手名 | ポジション |
---|---|---|
10 | 川波颯(文3) | WS |
11 | 小竹飛斗(法3) | WS |
12 | 渡邊秀真(法3) | WS |
13 | 五十嵐健人(営3) | S |
14 | 藤野颯(文3) | L |
15 | 小田周平(営2) | MB |
16 | 村岡蓮斗(法2) | MB |
20 | 関大斗(営2) | L |
途中出場選手
背番号 | 選手名 |
1 | 原海斗(営4) |
3 | 伊藤貴将(文4) |
19 | 近江晴友(文2) |
第1セットは序盤から苦しい展開に。出だしいきなり4連続失点を許すとミスが重なり相手のペースに。9-11の場面で相手に2本連続でサービスエースを決められると法大はたまらず1回目のタイムアウトを要求。試合後半は相手のサーブミスによりなんとか食らいつくが勢いを止められず16-25で第1セットを落とす。
続く第2セット。流れをつかみたい法大は1本目をWS渡邊秀真(法3)に託すと華麗に打ち切り先制点を決める。法大はサーブミスが続くもWS川波颯(文3)が二段トスを決め切るなど互いに一歩も譲らぬ展開に。試合中盤、MB村岡蓮斗(法2)が2本連続でスパイクを決めると相手は真ん中に意識が傾きサイドの選手の得点率が格段と上がる。WS小竹飛斗(法3)、渡邊、川波が立て続けに得点すると法大は2枚替えを行い一気に仕掛ける。20点台に乗った後もシーソーゲームが続くがWS渡邊が緩急をつけたプレーで連続得点を決めると24-23で法大がセットポイントを握る。デュースに持ち込まれるも27-25で第2セットを取りきる。
先に1部リーグへの切符獲得へ王手をかけたい第3セット。試合序盤から法大の流れに。法大のホットライン、S五十嵐健人(営3)とMB小田周平(営2)のコンビが炸裂しスパイクを決める。そのまま小田が相手のスパイクをシャットアウトすると一気に流れを手にする。MBだけでなくWSもブロックポイントを決めるなど全員が満遍なく活躍し会場は熱気あふれた状態に。しかし相手に被ブロック含む4連続得点を許すと11-10の場面で法大は1回目のタイムアウトを要求。1回でサイドアウトを取ることがなかなかできず苦しい法大はラリーを制す場面があったものの徐々に点差を広げられ22-25で第3セットを落とす。
後がなくなった第4セット。いきなり小竹のブロックが決まる。そしてまたも小田がスパイク、ブロックと、ブレイクすると法大がリードした状態でのシーソーゲームに。しかし第3セット同様、試合中盤で相手に連続得点を許すと10-12の場面で法大は1回目のタイムアウトを要求。タイムアウト後、法大は2枚替えで仕掛けるとブレイクに成功。そして渡邊が2本連続でスパイクを打ち切り点差を1点に縮めると、ここでキャプテンのWS原海斗(営4)をリリーフサーバーとして投入。法大は一気に盛り上がるとついにリードを奪う。20点台以降もシーソーゲームが続きサイドの攻撃がきっちり決まり、25-23で第4セットを奪う。
来季の1部2部を分ける運命の第5セット。いきなり互いの意地が見える点の取り合いに。しかし相手のサーブミスをきっかけに法大が反撃し少しずつブレイクを重ねると村岡のブロックそしてスパイクの得点により8-5と法大リードでコートチェンジを行う。直後、相手に技ありブロックアウトを取られるなど4連続失点を喫すると流れを切るべく法大はタイムアウトを要求。互いの今回の試合にかける想いの強さから2点以上の差がつくことなく試合は終盤まで進んだが14-13で法大が先にマッチポイントを握る。相手の反撃によりデュースに持ち込まれるも村岡の勝利を確信するようなブロックポイントでまたもマッチポイントを握る。最後は法大の主人公川波のコントロールされたサーブがネットインをし、そのままサービスエースとなる。これによりフルセットデュースにまで及ぶ激闘に16-14で終止符を打ち、会場を大いに沸かせて法大は1部リーグ残留を決めた。
1部リーグ残留を決めた法大。控えの選手が相手の応援に対抗すべく会場すべてを巻き込んで応援している姿が見られるなどコート内外関係なくチーム全員がともに戦っていた。そんな今のチームも次の全カレにて終了する。4年生は大学バレーの集大成となる。そんな全カレで彼らのバレーのすべてをかけて躍動する姿に期待が高まる。
インタビュー
川波颯(文3) 選手
ー1部残留を決めた今の心境
嬉しいという気持ちとすごくホッとした気持ちがあります。
ー1-2セット間で雰囲気が良くなったと感じたが、チーム内ではどのような話し合いがあったのか
1セット目は自分も含めて緊張からなのかチーム全体的にバタついている雰囲気だった。1セット目の後半に調子を戻しつつ、2セット目から仕掛けていこう、1セットを取られた後にも自分たちのバレーをミスせずにやっていこうという話をしていました。
ー今日はブロックでの得点も目立っていたが、ブロックで意識したことやミドルの選手と話し合ったことはあるか
自分はチームの中ではブロックは断トツで苦手だと感じているのでとにかく後ろの選手に迷惑がかからないように(手を)真っ直ぐ出すという意識と後ろが取りやすいようにコースを絞りたいという意識だけ持っていたらたまたま止めれたのが多いっていう感じですね(笑)
ー最後のサーブの前の心境は
「いや俺かあ」という感じだったんですけど(笑)
その前にサーブの調子は戻せていたので26番さんを狙えば崩れるかあわよくばエースを取れるだろうとは思っていてまさかのあんなに綺麗にネットインできると思っていなかったのでびっくりしました。
ー今後の意気込み
1部残留は出来たんですがまだまだ自分たちの中で課題が多すぎるのでこれからの期間はすぐ近くには全カレがあってそこももちろん視野に入れつつ大前提一番は春リーグ1部で上位を目指して個々の力とチームの力がもう1段階2段階ぐらい上がらないとまた同じような結果を繰り返すと思うのでこの半年でみんなで詰めてやっていきたいです。
五十嵐健人(営3) 選手
ー今日の試合を振り返って
今日の試合振り返っては1セット目から自分たちのリズムが作れなかったので、相手のペースに持ち込まれてしまったのが、ちょっとグダグダってなってしまった原因かなって思います。
ー入れ替え戦終えての今の心境
入れ替え戦勝ってホッとしたっていう感じですね。1部に残留できるのでとりあえず来春季からまた頑張りたいと思います。
ーブロックがよく決まっていたが何を意識してプレーしていたか
相手があまり高さのあるチームではなかったので抜けるコースを読んでそっちに手を出したりみたいな感じで。感覚でやったら意外と止まりましたね。
ー今日の試合の組み立てでの意識は
Aパスが帰ったら相手ブロッカーが1対1になりやすかったので、サイドに振って1対1でスパイカーに勝負させるというところを目的に上げてました。
ー秋リーグ全体を振り返っての感想
チームの感想としては、自分たちのミスが多くて相手に流れが行って最後勝ちきれないとかが多かったので次に向けて自分たちのミスを少なくしてレシーブ面を強化していきたいです。
個人の課題としては、日大戦の前から相手コートを見るということを意識してやっているのと、レシーブ面で簡単なボールを落とさないようにっていうのを次の1部リーグに向けて頑張っていきたいなと思います。
ー1年通して楽しかったか、それとも苦しかったか
自分的には1部リーグでできて楽しかったっていう部分が多くあるんですが、それでもチームの雰囲気が勝てない時はよくない時も多くて入れ替え戦に行ってしまったので、そういう部分で苦しいなっていう風に思いました。
ー全カレへの意気込み
4年生の分まで頑張って全カレでいい結果を残せるようにしたいと思います。
関大斗(営2) 選手
ー1部残留が決まった心境は
もともと1部5位入賞という目標だったんですけど、今回11位という入れ替え戦までいってしまう順位になってしまいました。しかし自分は昔から1部でプレイするのが夢だったので、今は1部残ることができてほっとしています。
ー今日の試合を振り返って
1セット目からの入りが、チームの中で皆会話がなかったり、盛り上がりとかなくて、なかなか自分たちも波に乗れないという状況の中で、自分はリベロとして結構声をかけたりプレーの面で支えることができたのかなという風に思います。
ー良いレシーブが多くあったと感じたが、自身の手応えは
ラリーが続いた時とかにあげられたり、チームを鼓舞する1本というのは意識していたので、そういった場面では自分の中では上出来だったのかなと思います。
ー相手チームの声援が大きい中で、最終セットのチームの雰囲気はどうだったか
序盤に比べてだんだん1人ずつみんな声かけ合うようになったりとか、もっとこうしようという会話が増えてきたのが分かったし、お互いにアイコンタクト取ったりとか、結構そういう会話ができてたので、チーム全体で盛り上がることができたのかなと思います。
ー全日本インカレ、来年の春リーグに向けて強化したいことは
全日本インカレは4年生が最後の大会ということで、自分たちの力を出し切れるとこまで全部出して、登りつめられるとこまで登りつめたいというのがあります。来年の春に向けて、秋リーグでは自分のミスが目立ってしまった場面が多かったり、自分のせいで負けてしまったということが多かったので、チームに貢献できる、プレーだけじゃなくて、声かけとかコート内でもっと支えるプレイヤーになりたいなと思ってます。
(記事:佐藤桃香、撮影:宮下柚葉、渡辺龍空)