【硬式野球】秋季リーグ振り返りインタビュー⑦~山城航太郎投手~

山城 航太郎 投手

ーー秋季リーグの結果について
チームとしては1カード目の立大戦で手応えというか、チームもいい雰囲気になっていたんですけど早大戦の2戦目の逆転負けが1番の正念場だったなと思います。今季のリーグ戦の流れ、行方を決めちゃった試合なのかなと思うので。あの試合は後半7回までぐらいはこっちのペースで勝てる試合だったのかなと思うのであそこを落としてしまうと、優勝はできないんだなっていうのを痛感しました。(個人としては)春より登板させてもらえる機会が多くなって試合の結果を左右する場面でも投げさせてもらえて。抑えることもできたかもしれないですけど、自分的には、日曜日、早大戦の時に、1点取られたことはすごく悔やまれます。ゼロで抑えることができなかったっていうのが悔しかったです。

ーー優勝を逃した時の心境は
(入学してから)1回も優勝してなかったという状態で臨んだので絶対優勝したいという気持ちがあって。申し訳ない気持ちが大きかったです。(それはファンの方に対してか)それもそうですし、応援団の人に特に思いました。今年から多くの試合で投げるようになったので、プルペンから応援団の方達を見るようになってより一層、応援団、チア、吹奏楽の人の応援の熱量を感じるようなりました。(応援団の方などは)僕ら以上に勝ちたいとか優勝したいと思ってくれてるなというのが自分の印象にあったので、ファンの方とか、応援団たちのに対しての申し訳ないという気持ちの方が大きかったです。

ーーこれから法大が飛躍するために必要なことは
技術の差じゃないと思っています。技術では絶対劣っていないと思うので、例えば早大などを見ていると、人間としての強さというか、土壇場で追い込まれた場面での実力以上のものを発揮したり、そういうものっていうのは、普段の練習、私生活での差だと思います。もう最後はそういうところの差になると思うのでそこを強化してほしいなと思います。「勝てる人間」になってほしいです。

ーー立大2回戦、少し乱れる場面もあったが
けん制ミス、ピッチャーとして当たり前のことのミスが神宮で出ちゃったので、何でなんだろうと考えました。やっぱりそういうプレーが出るということは、スキがあったんだと思うので、そういう事について考え直すいいキッカケになったと思います。

ーー慶大戦では5イニング無失点の好投だったが
5回も投げて途中きつい部分もあったんですけど、途中のベンチ裏でみんなで集まって、「やるしかない」「絶対勝とう」というのをみんなで言い合った時に、自分としては弱音吐いてられないなと思いましたり。そこでギアが入った感じがしました。

ーー状況を立て直すことについて
打たれても反省はするんですけど、気持ちが下がるような反省の仕方はせずに「この反省生かしてこう」というのを意識しています。

ーー神宮にはお兄さんもいらっしゃったが
直接その球場で会えたりはしていないですけど、いつもLINEとかで、試合のこととかを話しています。(どういう話を)試合の内容よりかは応援や励ましが多いです。

ーードラフト前後でマウンドに上がる時の心境は
ドラフト前はどうしても試合前にすごく意識してしまっていました。大事なアピールの場でいいアピールもできれば、悪い印象を与えてしまう場合もあるんで、そういうのはすごく試合前とか意識してたんすけど、試合中になれば、絶対そういうのは気にしないでこうと思ってたので、気にすることはなかったんですけど、緊張は(ドラフト会議)前と後だったらやっぱり前の方があって、選ばれた後はのびのびできました。

ーー優勝決定戦では、来季から日本ハムでチームメイトになる浅利選手、山縣選手が出場していたが
浅利選手は最後、明大戦でも戦って、対戦し、バッターに話を聞くと「すごい」って言ってたので、間近で投球も見たりして球速であったり、回転数というのは全然自分より上だなっていうのは思いました。(山縣選手について)1番は守備です。戦った時も脅威でしたし、相手が嫌がる選手というのはすごく良い選手のポイントだと思います。

ーー日本ハムで憧れや目標の選手は
伊藤大海選手は先発なので僕とは違うんですけど、ああいう存在、チームの中心選手で頼れる人だと思うのでそういう立ち位置になりたいと思います。

ーーBIG BOSS(新庄監督)の印象は
本当に明るい人なので、試合中でもワクワクするような采配というのが多い印象です。自分が今まで経験したことのないような野球っていうのをやらせてくれるのかなと思います。

ーー来季に期待を寄せる後輩は
野崎慎裕(営3= 県岐阜商)です。来年、やはり最上級生が引っぱるのが一番チームとしてもいいと思うので。ピッチャー陣がチームを引っ張っていくには、野崎が一番がんばらないといけないと思います。(野崎投手の良さは)崩れない。オープン戦はとても良かったんですけど、先発で安定していてまっすぐも球速以上の感じるものあると思います。

ーーこれまでの野球人生で一番濃かった、苦しかった4年間と語っていたが、終えた感想は
とにかく浮き沈みが激しかったです。一時は一番下まで落ちた一方で最後はこうやって投げることもできたので。
でもひとつ言えることは本当に諦めなくてよかったなと思うし、これからの人生においてもすごく良い経験になったのかなと思います。

ーー下級生の時は苦しんだと語っていたがそこからプロへ行くまで至った要因は
一番は考えてやるようになったことです。事後分析に力を入れました。フォームにしても、感覚だけでやるんじゃなくて、ちゃんと考えて、悪い時はこうだから悪いとか、良い時はこういう感じだから良いというのを悪くなった時に考え始めたのが一番今までとの違いかなと思います。

ーー4年間の中で思い出に残っていることは
プライベートだと4年生みんなでバーベキューしたりだとか遊びに行ったのが思い出ですね。(そこでのエピソードは)いつも田所宗大(キャ4=いなべ総合)が火起こしをしてくれるんですけど、やっぱり火起こしは熱いじゃないですか、真夏にバーベキューしていて田所がめちゃくちゃがんばって火起こしをし終わった後に2リットルのカルピスをペットボトルが潰れるんじゃないかってぐらい思いっきり飲んでいた時は、みんなで笑いました(笑)

ーー4年間の中で、特に感謝したい相手は
お兄ちゃんですね。ずっと応援してくれていましたし、トレーニングに行くお金も出してくれていたので今の僕があるのはお兄ちゃんのおかげです。

ーー恩師でもある髙村助監督と離れることになるが
日頃から髙村さんにすごくレベルの高い指導してもらって変わったことっていうのはたくさんあります。
僕が印象に残っているのは、最後、明大戦の1戦目で1点取られた時です。その時はマウンドでこけて、暴投した流れで点を取られたんですけど、その試合が終わった後にベンチで髙村さんに「この先プロ野球の世界に入るってなると、こういう一つのプレー、特にリリーフはそういうのに一番気を付けないといけないから、これからああいうの(マウンドでこけるようなこと)が出ないように気をつけてがんばれ」と言ってくれたのが、印象的でした。

ーー一番お世話になった先輩は
大柿廉太郎(令和5年度卒・現NTT東日本)さんです
1年生の時、同じ部屋ですごく仲良くしていただいて2人でご飯行ったり部屋でじゃれあったりして、下級生の時は1番仲良くしてしていただいた先輩ですね。(今でも連絡は)ドラフト決まった時に「おめでとう」と言っていただけました。

ーー同期と後輩にひとこと
同期はこれから他のステージやそれぞれのチームに行くと思いますけど、それぞれ刺激し合って高め合えたらなと思いますし、またプライベートでもみんなで集まりたいです。
後輩にはこの優勝出来ていない流れというのを変えてもらいたいなと思います。やっぱり自分たちは4年間で1回も優勝できなかったので次の代で、もう来年すぐ春優勝するんだという気持ちを持ってがんばってもらいたいです。

ーーファンの方へひとこと
この4年間を通じて、 すごくたくさんの人に応援していただいてるなというのも感じました。
その期待というのをすごくすごくたくさん感じている中で、 この4年間で1回も優勝できなかったというのはすごく申し訳ないなと思っているんですけど、これからの後輩たちにもまた応援してもらって、優勝をみんなで分かち合えるようにしましょう。

(取材:山口晴暉)

山城 航太郎(やましろ・こうたろう)
キャリアデザイン学部4年・2002年9月3日生まれ
福岡県出身・福岡大大濠
183cm84kg・右投右打
7試合 14 2/3回 13奪三振 与四球3 防御率1.84 1勝 0敗
『今季からロングリリーフに定着した角度のある直球と、曲がりが大きな変化球が武器の最速154㎞/h右腕。10月24日に行われたプロ野球ドラフト会議では、北海道日本ハムファイターズから6巡目指名受けた。持っているポテンシャルは法大投手陣ナンバーワン。3年後にエスコンフィールドHOKKAIDOで躍動する彼の姿を期待したい』

硬式野球部の写真はスポーツ法政新聞会の公式インスタグラムにも掲載しております。ぜひご覧ください。

【秋季リーグ直前インタビュー一覧(公開次第更新いたします)】

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山城航太郎(キャ4=福大大濠)
安達壮汰(営4=桐光学園)
野崎慎裕(営3=県岐阜商)
倉重聡(営1=広陵)
松下歩叶(営3=桐蔭学園)
石黒和弥(法3=高岡商)
藤森康淳(営2=天理)
中西祐樹(法2=木更津総合)
熊谷陸(人1=花巻東)
内海壮太(法4=御殿場西)
中津大和(営4=小松大谷)
姫木陸斗(人4=日大藤沢)
鈴木大照(文4=明徳義塾)
姫野翔学生コーチ(現4=大分鶴崎)
鈴木大紀学生コーチ(法4=法政二)
中山大輔アナリスト(営4=法政二)
大島公一監督
髙村祐助監督

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