【硬式野球】2025新入生囲みインタビュー②~只石貫太、境亮陽~

2024年2月中旬

今年も多くの新入生が法大野球部の門を叩いた。2月中旬には、野球部主催の新入生囲み取材会が開催され、当会も取材に参加。新入生4人に話を聞いた。(他の新入生インタビューについては、後日公開予定です。)今回は、その中から只石貫太選手と境亮陽選手のインタビューをお届けする。

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ポジション 氏名 出身高校
投手 槙野遥斗 須磨翔風
宮本恭佑 東海大菅生
櫻田朔 青森山田
捕手 只石貫太 広陵
井上和輝 駿台甲府
岩出純 作新学院
内野手 岩井天史 滋賀学園
岡田翔豪 東海大甲府
武田勇哉 常総学院
西村大和 報徳学園
野上大耀 大分舞鶴
吉田大吾 星稜
外野手 境亮陽 大阪桐蔭
山田頼旺 中京大中京

選手インタビュー

只石 貫太 捕手

――入寮してみて
今Aチームの方々と一緒に練習させてもらってるんですけど、同じキャッチャーでも2個上の先輩が3人いて、ノックひとつにしても、やっぱり意識の高さが全然違うなって感じます。高校のときから自分もこだわってやってきたつもりでしたけど、六大学で優勝を目指すっていう気持ちが普段の練習から伝わってきて、プレーの一つひとつが重いんですよね。自分は今、必死に食らいついているような感じで、先輩たちはめちゃくちゃ練習するんで、負けないようにやっていこうと思っています。

――先輩たちから「1年生のキャッチャー3人はレベルが高い」と言われいるようだが、期待されてる実感は
そうですね。期待されてるからこそ、ノックに入れてもらったりしてるんだと思います。でも、そこにちゃんと応えないといけないし、技術面ではまだまだ先輩には及ばないんですけど、練習量なら負けないつもりなので、そこは意識してやっていきたいですね。

――同級生のキャッチャー2人に負けない強みは
2人ともすごくレベルが高くて、キャッチャーとしてもバッティングも上手いんですけど、自分は高校時代に甲子園を経験しているっていうのが強みかなと思ってます。その経験値は、自分の方があるんじゃないかなと。

――大学進学を選んだ理由は
目標はプロ野球選手なんですけど、高校時代の自分のレベルでは絶対にプロでは通用しないなってわかってたんで、法政大学で一から鍛え直して、キャッチャーとしての勉強をして、しっかり通用するレベルになってからプロに挑戦したいと思って進学しました。

――4年後、プロを目指すにあたっての課題は
正直、全部足りないですね。スローイングもストッピングも配球も、まだまだ全然ダメだなって思いますし、1からしっかり勉強していかないとっていうのを、練習参加させてもらって改めて感じています。

――広陵の先輩は明大に進むのがプロ入り黄金ルートといわれ、ほかにも立大、早大と多様な大学に進むOBがいる中、なぜ法政を選んだのか
一番の理由は、広陵高校の中井監督に「法政に行ったらどうや?」って言われたことですね。自分も六大学でプレーしたいって思ってたし、法政の試合を見てると、最近は優勝から遠ざかってるけど、昔から伝統のある大学で、やっぱり六大学の中でもそこの一員になって戦いたいって感じたので、法政に進みました。

――高校2年の夏、甲子園で慶應義塾高校に延長10回のタイブレークで敗れましたが、慶應の選手たちにライバル意識は
慶應だけじゃなくて、六大学のどのチームにも負けたくないですね。まずはリーグ優勝を目標にしてるので、どこが相手でも全力で戦う気持ちでいます。

――去年、立教に進んだ広陵の先輩・小林隼翔(2年=広陵)選手が昨年リーグ戦で活躍した。刺激は受けたか
めちゃくちゃ受けましたね。自分も1年生から試合に出たいって思ってるので、すぐ上の世代の先輩が活躍してるのを見ると、「自分もやってやるぞ」って気持ちがさらに強くなりました。

――攻守のアピールポイントをひとつずつ
守備は試合を作る力、攻撃はパンチ力のあるバッティングですね。

――4年間で目標にしている成績やタイトルは
下級生のうちにベストナインを取れたらかっこいいなと思ってるので、そこを狙いたいです。

――六大学で目標にしているキャッチャーは
六大学には特にいないですけど、高校の先輩・小林誠司さん(現読売ジャイアンツ)にずっと憧れてます。小林さんはピッチャーとのコミュニケーションがめちゃくちゃ上手くて、信頼されるキャッチャーだと思うので。法政にもいいピッチャーがたくさんいるんで、自分も早く信頼される存在になれるように努力したいです。

ーー高尾響(現トヨタ自動車)投手とバッテリーを組んできて
高校時代バッテリーを組んで感じたのは、高尾はこれまで受けてきた投手の中でも特に試合を作るのが上手くて、調子が悪いときでも安定したピッチングをしていました。自分もその流れに乗るような形でプレーしながら、試合の作り方を学ぶことができたと思います。その経験を今後に生かしていきたいです。

――高校時代にバッテリーを組んでいた高尾響投手(現トヨタ自動車)とは、またバッテリーを組みたいですか?
バッテリーを組むより、対戦したいですね。ずっと組んできたからこそ、今度は打者として対峙してみたいなと。(手の内はわかってるから有利なのでは?)有利かもしれません(笑)。もし対戦できる機会があったら、勝負したいです。

――神宮球場はどんな印象か
高校時代はあまりプレッシャーを感じなかったんですけど、大学野球の試合を映像で見ると、応援の迫力とか観客の数がすごくて。実際にプレーしたら緊張するかもしれませんね。

――法政で試合を作る力があると思うピッチャーは
まだあまり多くの投手の球を受けたわけじゃないですけど、野崎(慎裕、営4=県岐阜商)さんのコントロールの良さには驚きました。ブルペンで投げる球数も多いんですけど、高さをほぼ間違えないんです。六大学のエースになるには、やっぱりコントロールが大事だなって実感しました。

――甲子園で学んだことは
ピンチの時にどれだけ冷静でいられるか、ですね。キャッチャーが冷静でいるだけで、最小失点で抑えられる場面が多いと思うので、そこはすごく意識するようになりました。

――印象に残っている甲子園の試合は
やっぱり慶應戦ですね。タイブレークになって、一球の配球ミスで試合が決まる状況だったので、どれだけ自分の引き出しを使えるか、焦らずにプレーできるかっていうのを実践できた試合でした。

――法大は黄金時代を再び築いていけるか
今年からチームに加わったので僕は今年からリーグ優勝を目指してる身ですけど、チームとしてはもちろん前からリーグ優勝を目指しているので、練習から「リーグ優勝」「日本一」っていう言葉がよく出てくるんですよね。下級生としてついていくだけじゃなくて、自分たちがチームを引っ張るくらいの気持ちでやっていきたいです。

――下級生から試合に出るという話があったが、現在の正捕手である中西祐樹選手(営3=木更津総合)から、どのようにレギュラーを奪うか
中西さんは、本当にいろんなピッチャーとコミュニケーションを取っていて、信頼関係がしっかりできていると感じます。まずは、そこをしっかり学ばないといけないですね。キャッチャーとして、いろんなピッチャーと積極的にコミュニケーションを取って、一番信頼してもらえる存在になることが、試合に出るための近道だと思っています。そのために、どんな小さなことでもコツコツ積み重ねて、信頼を築いていきたいです。あとは、実戦で結果を残すことが何より大事だと思うので、紅白戦などでも「このキャッチャーがマスクをかぶると点を取られない」と思ってもらえるようなプレーをしていきたいです。試合で点を取られなければ、負けることはない。そういう印象を残せるように、しっかり守備からアピールしていきたいと思います。

――神宮でホームランはやはり打ちたいか
もちろん打ちたいですけど、ホームランを狙うと打てなくなるんで、まずはチームバッティングを意識して。その上で打てたら最高ですね。打順はクリーンナップを打ちたいです。

――目指すプロ球団は
特にこだわりはないですけど、プロに行くことが目標です!

(取材:中山達喜)

只石 貫太(ただいし・かんた)
経営学部新1年 2006年8月7日生まれ
大阪府出身・広陵
177cm89kg・右投右打
『下級生時から甲子園の土を踏んだ経験豊富な打てる扇の要。新1年は他に2人捕手がいるだけに、だれにも負けないと語る大舞台での経験値を活かし、法大でも下級生から試合経験を積んでライバルに競り勝ちたい。』

境 亮陽 外野手

ーー入寮日は
2月2日に入寮しました。

ーー練習に合流してみてどうか
高校に比べると自主的に練習する時間が長いという印象です。その時間をどのように使って試合に向けて準備するかが、4年間で大事になってくると思います。時間の使い方を考えながらやっていきたいなと思います。

ーー大学進学を選んだ理由は
大学野球で学べることがあると思って進学しました。もちろんプロ野球選手を目指していますが、大学野球を通してより成長できると思いました。

ーー進学の後押しとなった人は
大阪桐蔭の西谷監督と話をして、大学でしっかり力をつけてからプロを目指してほしいと言われました。自分もそのような考えだったので大学に進学しました。

ーー4年間でどのような力をつけたいか
少しでも早くチームの戦力に早くなれるようにして、チームを通して日本一になりたいです。個人では4年後のドラフトに指名されるように、個人としても注目されるような選手になりたいです。

ーー法大野球部の印象は
練習はもちろん緊張感があってレベルが高いと感じていますが、全体の練習時間が短くて全体の練習が終わった後に、自主練習をしています。そこが高校野球と違って差がつく部分かなと思いました。

ーーどのような選手になりたいか
高校と同じように一生懸命やるのはもちろんですし、どの角度から見てもいい選手というのを自分は目指しているので、隙がないような選手になりたいと思います。

ーー目標とする選手像は
具体的な選手はいませんが、選手像としては走攻守どれを見てもトップレベルの選手になりたいです。そうすれば、プロでも活躍できると思うので、どれかに力を入れるのではなく全体的なレベルアップを大学ではしていきたいです。

ーー六大学に進学した大阪桐蔭の同期である、早大の徳丸(快晴)選手、明大の吉田(翔輝)選手、平嶋(桂知)選手、立大の南(陽人)選手は意識しているか
同級生には負けないようにしていきたいとは思います。特に外野手は3人とも六大学に進学して、比べやすいと思うのでお互い切磋琢磨していけたらと思います。

ーーU18日本代表の中で意識している選手は
六大学で言ったら立大に広陵の濱本(遥大、広陵)が進学したので、同じ外野手として負けたくないです。

ーー自主練習の時間の使い方は
1個上に大阪桐蔭の先輩である小川(大地、営1=大阪桐蔭)さんがいるので、小川さんと一緒に練習することが多いです。1日の全体練習で自分に足りないと感じた部分を練習しています。

ーー高校と比べて練習量に変化はあるか
練習量は高校の方が多いと思いますが、自分のやりたいようにできるのが大学の良さだと思います。自分の体づくりであったりも考えながら練習していけたらと思います。

ーー高校2年生までは投手もやっていたが、投手をやりたい気持ちはあるか
投手としては抑えていけるレベルにないと思うので、外野で勝負していきたいなと思います。

ーー木製バットへの対応は
金属バットより難しいですけど、大学、プロは木で打つのが当たり前だと思うので、対応していけるようにしていきたいです。

ーー今年度の目標は
1年生から試合に出られるように、しっかり準備していきたいです。

ーー4年間の目標は
4年間ではリーグ戦100安打を目標にしています。まだ試合に出られるレベルではありませんが、レベルアップして早く試合に出られるようにしていきたいです。

(取材:松野要)

境 亮陽 (さかい・りょうや)
経営学部新1年 2006年4月21日生まれ
岐阜県出身・大阪桐蔭
181cm79kg・右投左打
『走・攻・守すべてに秀でた六大学のスーパースター候補生。同じく大阪桐蔭でしのぎを削ったがいやのライバルもそれぞれ六大学に進学しただけに比べられやすく負けられないと語る男は、リーグ戦通算100安打を目標とする。』

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