第58回東京六大学対校陸上競技大会
2025年4月5日(土)
慶応義塾大学日吉陸上競技場
新年度・最初の大会となる六大学陸上。1年生は大学デビュー戦、その他の選手もシーズンインする中、男子は総合優勝を達成し、見事に王者奪還を果たした。長距離種目は、男子対校・3000mSCでは湯田陽平兵(社2=関大北陽)が終始レースを支配し、8:50.38の圧巻の優勝。1500mではルーキー岩上貴徳(経1=樹徳)が3:50.06で3位に入り、上々の法大デビューとなった。また男子OP・5000mでは田井中悠成(経2=滋賀学園)が組1着に入るなど、収穫のあるトラックシーズン開幕となった。

3000mSCで優勝インタビューに応える湯田
▼男子
総合成績
順位 | 大学 | 対校得点 |
---|---|---|
1位 | 法大 | 178点 |
2位 | 早大 | 162点 |
3位 | 慶大 | 116点 |
4位 | 明大 | 71点 |
5位 | 立大 | 71点 |
6位 | 東大 | 48点 |
個人成績(長距離種目)
対校1500m決勝
順位 | 選手名 | 記録 |
---|---|---|
3位 | 岩上貴徳(経1) | 3:50.06 |
7位 | 鈴木雄大(社4) | 3:53.83 |
OP1500m(タイムレース/2組)
順位 | 選手名 | 記録 |
---|---|---|
7位 | 小室凜太郎(経4) | 4:06.36 |
対校5000m決勝
順位 | 選手名 | 記録 |
---|---|---|
4位 | 野田晶斗(社3) | 14:04.39 |
8位 | 清水郁杜(社4) | 14:20.29 |
OP5000m(タイムレース/5組)
順位 | 選手名 | 記録 |
---|---|---|
4位 | 田井中悠成(経3) | 14:14.50(3 |
16位 | 澤中響生(現4) | 14:29.08(4 |
18位 | 花岡慶次(経4) | 14:31.20(4 |
20位 | 平山櫂吏(社2) | 14:31.53(4 |
24位 | 山際晃太朗(経2) | 14:37.66(2 |
27位 | 加庭翔太(社2) | 14:42.31(3 |
29位 | 原口照規(法4) | 14:45.15(3 |
31位 | 加藤智也(情3) | 14:46.14(1 |
32位 | 加藤優弥(社3) | 14:46.42(3 |
37位 | 青手木陽太(経2) | 14:53.26(3 |
対校3000mSC決勝
順位 | 選手名 | 記録 |
---|---|---|
1位 | 湯田陽平兵(3) | 8:50.39 |
6位 | 林裕正(3) | 9:36.48 |
Pick up
岩上貴徳
今大会、法大長距離勢で唯一の1年生出走となった岩上。樹徳高校時代インターハイ1500mに出場経験があるスピードランナーが、その武器を大学初戦でいきなり発揮した。レースは中盤に立大の2選手が飛び出し、後ろは激しい3位争いに。ラスト1周からスパートのたたき合いが始まる中、岩上は常に集団の前方に位置を取り、様子をうかがう。そしてラスト100m手前で飛び出し、そのままフィニッシュ。3位に入り、法大に貴重な6点をもたらした。試合後のインタビューで法大での目標は「箱根駅伝で区間賞を取りたい」と語った岩上、その第1歩を踏み出した。

岩上の4年間の走りに注目だ
インタビュー
湯田陽平兵(囲み取材)
ーレースを振り返って
シーズン初戦だったので、タイムは気にせず1位は絶対というのが目標でした。また来週に金栗があるので、それに向けてイメージ作りしました。
ーハードルの跳び方に変化が
ハードルは去年は足をかけて跳んでいたんですけど、今年からは足をかけずに跳ぶという、新しい挑戦のレースだったので、いいイメージができてよかったです。
ー着地をしたときの衝撃が大きくなるが、その対策は
そこまではやっていません。どれだけブレずに跳べるのかに重点を置いていました。
ーハードルの跳び方を変えた理由は
青木さん(涼真・令和2年度卒=現・Honda)が大学の練習に来たときに、足をかけずに跳んでみたらというアドバイスをもらったからです。
ー今年の目標タイムは
金栗の後に、学生個人でユニバがあるので、とりあえず40秒をきることは絶対として、状態が上がってきたら、青木さんが持っている法大記録(8:32.51)を抜いて、30秒前半で走りたいです。

大島とともに、ユニバ代表を目指す
岩上貴徳
ー大学初のレース、振り返って
ラスト1000mまで余裕を持って走れて、最後得意のスパートで3位に入れてよかったです。
ー大学の練習や生活に対して
入寮してから約1ヶ月となり、いろいろ慣れてきたのですが、大変なところもあって、これから対応していこうと思います。
ー法大を選んだ理由は
坪田監督と話をして、この法政というチームが自分に合っているなと思ったからです。
ー今後の目標は
1年次から駅伝(メンバー)を狙って、チームに貢献する走りをしたいです。また4年間では箱根駅伝で区間賞を取りたいです。
(インタビュー:松下天)

対校1500mを走った鈴木(左)と岩上
新入生インタビュー
神田悦士
ーまずは自己紹介を
豊川高校から参りました神田悦士です。
ー入寮してから約1ヶ月、大学生活への対応は
高校時代、寮生ではなくて自宅から通っていたので、親のありがたさをすごく感じていて、慣れるのに苦労しています。
(具体的には)家事は全部、親に任せていたので、初めて自炊に挑戦したり、手が回らないことがあったりして、そこがきついですね。
ー競技面での違いは
1回1かいの練習の距離が伸びたり、練習前にドリルがあったりして、やることが多くて、大学生の体を作っていると感じます。
ー都道府県対抗駅伝ではケガで欠場、今の状態は
良くなってきていて、来週くらいから全体練習に復帰できると思います。
ー自身の走りの強みは
キツくなってから、粘れるところです。スピードが無い分、根性で耐えるところが強みだと思います。
ー法大を選んだ理由は
ハーフ(マラソン)に挑戦したくて。法政大学の皆さんはハーフのタイムがいいので、ここでならロードの力を磨けるし、ハーフにも挑戦できると思って決めました。
また坪田監督の練習方法が自分と合っていると感じました。
ー法大での4年間の目標は
箱根駅伝で1区区間賞を取ることです。
(インタビュー:松下天)

神田は新入生の中で、5000mのトップのタイムを持つ
太田煌
ー改めまして自己紹介を
和歌山北高校出身、太田煌です。
ー現在感じている高校と大学の違いは
高校に比べて大学は自由な部分があるので、自分で考えて練習に取り組まないといけないので、そこは大学のいいところだと思います。
ー高校時代の寮生活と大学の寮生活の違いは
高校の寮は陸上部の寮ではなかったので、まとまりをあまり感じなかったです。大学の寮は陸上部の寮なので、まとまった感じで規則正しい生活を送れています。
ー都道府県対抗駅伝を経験して
全国となるので、予想していたプランから外れてしまって、思い通りの走り(1区・29位)はできなかったんですけど、無事にタスキを渡すことができて、いい経験をできたと思います。
ー法大を選んだ理由は
文武両道ができるからです。箱根駅伝を見ていて、大会への調整する力が魅力的だと感じました。
ー自身の走りの強みは
どれだけキツくなっても、ラストスパートをかけるところです。またロード適性にも対応できるところも強みの一つです。
ー足をケガしていたが、その状態は
完治しました。
ー大学4年間の目標を
箱根駅伝に出場して、3区区間賞を目指します。
(インタビュー:松下天)

太田のロードでのスパートに注目だ
写真館

レース開始直後に転倒に巻き込まれた清水、そこから持ち直し8位まで順位を上げた

法大ハーフマラソン記録を更新した野田、トラックでも活躍に期待

同級生の湯田の活躍に林も続けられるか

山際晃太朗

加庭翔太(手前)と加藤優弥

原口照規(前)と青手木陽太

澤中響生

平山櫂吏

花岡慶次

田井中悠成
(撮影:山口晴暉、篠﨑勇希)