東京六大学野球2025春季リーグ戦 東大2回戦
2025年5月11日(日)
神宮球場
「チーム松下」にとって初の勝ち点獲得が懸かる重要な一戦。1回戦に続いて打線が奮起し、2回には中村騎士(営2=東邦)の先制打を皮切りに、押し出しや適時打が続き一挙8得点の猛攻を見せ、試合の主導権を握った。7回にも連打で加点し、突き放す展開に。投手陣も粘りの投球でリードを守り抜き、今季初の勝ち点を獲得。10季ぶりの優勝へ望みをつないだ。
勝利を決め、ハイタッチの永野、中西祐バッテリー
試合結果
トータル試合結果
(東大)●増田、高橋、江口、松本慎、佐伯—杉浦
(法大)古川、○宇山、山床、永野—中西祐
[本塁打]
法大:
東大:
打撃成績
投手成績
ベンチ入りメンバー
10 |
松下歩叶(営4=桐蔭学園) |
28 |
川崎広翔(営3=日大三) |
39 |
岩井天史(人1=滋賀学園) |
14 |
宇山翼(人4=日大三) |
3 |
今泉秀悟(キャ2=石見智翠館) |
7 |
浜岡陸(法4=花咲徳栄) |
16 |
永野司(営4=倉敷商) |
42 |
井上和輝(法1=駿台甲府) |
9 |
内山陽斗(文4=天理) |
20 |
藤森粋七丞(キャ4=青森山田) |
36 |
佐藤拓斗(スポ4=日大山形) |
1 |
藤森康淳(営3=天理) |
19 |
古川翼(キャ3=仙台育英) |
4 |
中村騎士(営2=東邦) |
33 |
片山悠真(文3=八王子学園八王子) |
12 |
山床志郎(文2=真鍋) |
37 |
西村大和(法1=報徳学園) |
26 |
境亮陽(営1=大阪桐蔭) |
24 |
槙野遥斗(営1=須磨翔風) |
5 |
品川侑生(文4=三重) |
29 |
山田頼旺(法1=中京大中京) |
22 |
中西祐樹(法3=木更津総合) |
2 |
熊谷陸(人2=花巻東) |
50 |
平尾聡一郎(文4=海星) |
27 |
土肥憲将(キャ3=鳴門) |
8 |
小川大地(営2=大阪桐蔭) |
51 |
鶴丸紘(スポ4=都城東) |
戦評
今季初めての勝ち点獲得に向けて、絶対に落とせない一戦。法大の先発は 古川翼 (キャ3= 仙台育英 )、対する東大の先発は増田滉生(4年=城北)。古川はリーグ戦初先発を担うこととなった。
一回表、東大の攻撃は先頭の1番・酒井に四球を許してしまうも、続く2番・中山、3番・大原から連続三振を奪う。その後も4番・杉浦を三ゴロに打ち取り、この回は無失点で終える。
その裏、法大の攻撃は、先頭の1番・藤森康淳(営3=天理)がフルカウントから四球で出塁すると、初球から盗塁を試み、これを成功させる。しかし、続く2番・境亮陽 (営1= #大阪桐蔭 ) はバットを折りながらも右飛に倒れ、 3番・片山悠真 (文3= #八王子学園 )、4番・松下歩叶(営4=桐蔭学園)ともに左飛に打ち取られチャンスを活かせずこの回を終える。
2回表は1死から6番・秋元に四球を与えると、7番・井之口に左前打を浴び1死一、二塁のピンチを背負ってしまう。さらに8番・増田にも四球を与え満塁とするも、9番・樋口は三ゴロ、1番・酒井は中飛と抑えマウンドでの声掛けの効果もありなんとか無失点で切り抜ける。
2回裏、先頭の5番・今泉が四球を選ぶと6番・熊谷陸(人2=花巻東)が投犠打を成功させる。さらに相手投手の増田の暴投で塁を進め1死三塁にチャンスを広げると、7番・中村騎士(営2=東邦)が左中間に適時打を放ち、今日も先制することに成功する。さらに、8番・中西祐樹(法3=木更津総合)と代打・井上和輝 (法1= 駿台甲府 )の連続四球で1死満塁と再びチャンスを作ると、1番・藤森康が2球目を右方向に適時打を放ち2点目を入れる。なおも1死満塁の場面で向かえるは2番・境。2球で追い込まれるもそこから脅威の粘りをみせ、13球目で押し出し四球をもぎ取り、3点目を追加することに成功する。東大側も高橋直人(2年)に継投するも、続く3番・片山が中方向に落ちる適時打を放ち4点目。さらに4番・松下歩叶(営4=桐蔭学園)が三遊間を抜ける二点適時打を放ち、6点目を追加する。まだ攻撃は終わらない。1死満塁の場面で6番・熊谷がフェンス直撃の二点適時二塁打で8点目を追加する。その後、後続は倒れるも1イニング8得点、打者一巡の猛攻で東大を引き離す。
3回表、古川に変わり宇山翼(人4=日大三)がマウンドに上がる。古川は制球に苦しむも、要所を締める投球で2回無失点で降板。宇山は2番・中山に右前打を放たれるも、松下のダイビングキャッチや中西の捕殺などもあり、無失点でこの回を終える。
その裏、1死走者なしの場面で1番・藤森康が右前打を放ち、2番・境が投犠打で走者を進めるも、後続が倒れ無得点に終わる。
4回表、東大の攻撃は先頭の5番・荒井の四球、6番・秋元に左前打を浴び無死一、二塁のピンチに。7番・井之口は二ゴロに打ち取るも、代打・工藤に左方向への適時打を打たれ、1点目を失う。しかし後続は打ち取りこの回を終える。
4回裏、5番・今泉が左前打で出塁するも、後続が倒れ得点はならず。
5回表、3イニング目に突入した宇山は、2番・中山にストレートの四球を与えると、3番・大原に中方向に運ばれ、さらに4番・杉浦にも四球を与えてしまい無死満塁の大ピンチに。5番・荒井との対戦はフルカウントまでもつれるも、二方向への併殺打に打ち取る。しかし併殺の間に三塁走者が本塁へ生還し、東大は2点目を追加する。その後は6番・秋元を左飛に打ち取り、この回を終えた。
5回裏、1死走者なしの場面で一年生の西村大和 (法1= 報徳学園 )がリーグ戦初打席へ向かう。結果は左前安打に。リーグ戦を初安打で飾った。その後1番・藤森康の進塁打で二塁まで走者を進めるも、あと一本が出ず無得点でこの回を終える。
6回表、宇山に変わり昨日リーグ戦初登板の山床志郎(文2=高鍋)がマウンドに上がる。宇山は3回2失点という内容だった。山床は中安打を浴びるもその後は抑え、この回を終える。
6回裏は、4番・松下が遊撃手の失策で出塁し、盗塁を試みるも東大・杉浦の強肩に及ばず盗塁死。後続も振るわず無得点でこの回を終わる。
7回表、東大は上位打線から始まる好打順だったが、山床が三者凡退に抑え、この回を終える。
7回裏、山床のに応えるように無死走者なしの場面で6番・熊谷が左前打を放ち、7番・中村が投犠打を成功させると、8番・中西が初級を捉え中方向への適時二塁打を放ち9点目。さらに9番・山床の投犠打が相手投手の失策を誘い1死一三塁へとチャンスを広げる。さらに1番・藤森康が左方向への二点適時二塁打を放ち、11点目。さらに2番・境が右方向へ適時打を放ち12点目をあげる。後続は打ち取られるもこの試合二桁得点となる攻撃をみせた。
8回表、山床に変わり永野司(営4=倉敷商)がマウンドに上がる。山床は二回を無失点。三者凡退に抑える回もあり、安定した投球を見せた。試合は永野が5番・荒井、6番・秋元を連続三振に仕留め無失点で終える。
その裏の法大の攻撃は、5番・今泉が二遊間を抜ける中前打を放つと、6番・熊谷は相手一塁手の失策で出塁し無死一、二塁のチャンスを作る。しかし後続が続かず無得点でこの回を終える。
最終回の東大の攻撃は、永野が続投する。すると危なげなく三者凡退に抑え、ゲームセット。
二桁点差の大勝でチーム松下初の勝ち点獲得となった。
(記事:加納正義)
選手インタビュー
藤森 康淳 選手
ーー本日の試合を振り返って
まずは今季初の勝ち点取れてホッとしています。
ーー昨日の試合も含めて、フォアボールを良く選んでいるように見えるが、打席では何を意識しているのか
自分はトップバッターを打たせてもらって足も武器なので自分が塁に出たら得点率が高くなるのでまずは打ちたい欲を抑えて、塁に出ることを一番に考えてやっています。
ーー第2打席では2点目となる右前適時打を放ちましたが、どのような気持ちで打席に入ったか
ピッチャーが本調子ではなかったのでこの試合は野手が頑張らないとという気持ちでした。気持ちで打ちました。
ーー第4打席のツーベースの際、相手の隙をつき三塁を陥れましたが、走塁で意識していることは
常に先の塁を狙っています。暴走と好走塁は紙一重なので、そこはしっかり判断して走るべき時に走りたいと思っています。
ーー慶大戦への意気込み
挑戦者の気持ちで死ぬ気で勝ち点取りに行きます

西村 大和 選手
ーー本日の試合を振り返って
ひとつのチャンスをものにして、大量得点できていい攻撃ができたと思います。
ーー神宮初打席を迎える上で意識したことは
とにかく積極的にいくことだけを意識していました。
ーー初打席で左前安打を放ったが、どのようなお気持ちだったか
初球から振れず追い込まれて少し焦った部分もありましたが、ヒットが打ててホッとしました。
ーー開幕からベンチ入りを果たしたものの、なかなか出場機会はなかったが、その間どのような思いだったか
あとから出る選手は流れを変える役目があると言われ続けていたので常に準備して、その結果今日いい内容に繋がったと思います。
ーー次の試合以降への意気込みは
出場する時は終盤だったり接戦の場面だと思うので、初回から最高の準備をして挑みたいと思います。

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