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【アメフト】春シーズン最終戦は関大に力及ばず敗戦 春で浮かび上がった課題を克服し、いざ勝負の秋へ/第74回関西大学定期戦 対関西大学KAISERS

春季オープン戦 対関大
2025年6月22日(日)
千里山グラウンド

齊藤のTD後の高津佐と小松の雄叫び

試合結果

トータル試合結果

 

法政大学ORANGE

3 1Q 10  

関西大学KAISERS 

7 2Q 10
0 3Q 7
14 4Q 21
法政大学ORANGE 24 Total 48 関西大学KAISERS 

試合得点

Q ポジション 選手  得点方法 TFP
1 K 高城颯真(経4=法政二) FG
2 WR 高津佐隼世(キャ4=佼成学園) TD
4 QB 齊藤空大(法4=駒場学園) TD
4 WR 阿部賢利(営3=法政二) TD

第1Qは関大のキックオフで開始された。このキックはタッチバックとなり、法大最初のシリーズは自陣25ヤードから。QB 齊藤空大(法4=駒場学園)からWR 阿部賢利(営3=法政二)へのパス成功により自陣40ヤードまで前進するも、続く攻撃で1stダウンを更新できず、パントを蹴り攻撃権は関大へ。敵陣30ヤード地点からの攻撃は2つのロングパスを通され、自陣11ヤードまで前進される。最後は1st&10で右サイドを駆け上がられ、ランTDを許してしまう。TFPを決められ0-7と先制点を許す展開に。再開後の関大のキックオフはタッチバックにより法政の攻撃は自陣25ヤードから。RB宮本樹音(文2=佼成学園)のランプレーにより、1stダウンを更新し、自陣41ヤードまで前進するも、続く1st&10でパスをインターセプトされてしまい、攻撃権は関大へ。すると2度のランプレーとパスプレーにより自陣24ヤードまで前進されてしまう。それでもLB矢島丈太朗(経4=法政二)のロスタックルやジュッフムハマドゥ(1年)のパスカットもあり相手の攻撃を抑える。しかし4thダウンで関大がFGを選択すると、これを決められ0-10とリードを広げられてしまう。再開後の法大の攻撃は自陣25ヤードから。RB中川達也(法4=明治学院)の2度のランプレーと齊藤のランプレーにより敵陣36ヤードまで前進。さらに齊藤からWR藤田豪(社3=法政二)への中央を通すパスが成功し、敵陣19ヤードまで前進。続く攻撃でTDこそ奪えなかったものの、FGをK 高城颯真(経4=法政二)がしっかりと沈め、3-10と点差を縮めたところで第1Qが終了した。

FGを蹴る高城

第2Qは関大の攻撃からスタートすると、立て続けのランプレーにより自陣27ヤードまで前進される。1st&10でLB内山綾太(営3=佼成学園)のパスカットがあるも、続く2nd&10で中央をつくランTDを決められてしまう。TFPも成功され、3-17といきなり14点のビハインドを追うことに。再開後の法大の攻撃は自陣25ヤードから。すると1st&10での関大の反則に加え、齊藤からWR高津佐隼世(キャ4=佼成学園)へのパス成功により敵陣49ヤードまで前進する。さらにTE矢作一颯(法3=足立学園)のパスキャッチからのフィジカルを生かしたランプレーと、齊藤のランプレーにより敵陣12ヤードまで前進して迎えた1st&10。齊藤からのパスを高津佐がキャッチしたあと、相手のタックルを弾き飛ばして前進しそのままTD!相手ディフェンス3枚を剥がして決めたTDにより10-17と7点差に詰め寄る。

高津佐はTD後に全身で喜びを表現した

再開後の関大の攻撃は敵陣31ヤードから。LB林凌平(営4=法政二)の鋭いタックルがあるも、パスプレーにより1stダウンを更新される。さらに、ランプレーにより自陣28ヤードまで前進されてしまう。その後の攻撃を抑えるも、4th&2となったところで関大はFGを選択。これを決められて10-20と点差は10点に。再開後の法大の攻撃は自陣25ヤードから。齊藤から矢作へのパスが2度通り、敵陣42ヤードまで前進。最後は第2Q残り9秒のところで齊藤から阿部へのパスを投じるも、これは惜しくもキャッチならず。10-20のまま第2Q終了が終了した。

要所でのパスキャッチが目立った矢作

第3Qは高城のキックオフで開始され、関大の攻撃は敵陣24ヤードから。立て続けのランプレーにより、中央50ヤード地点まで前進されるも2nd&9でランプレーに対する内山のナイスタックルもあり、最後はパントを蹴らせることに成功。するとこのパントをRB小松桜河(文4=日大三)がビッグリターン!敵陣21ヤードまだ一気に前進し、さらに小松のランプレー。相手ゴール前まで前進。しかしここではTDを取りきれず。4th&goalでFGを狙うも、高城がこれを決められず。10-20のままスコアは動かず、関大の攻撃は敵陣20ヤードから。するとこのシリーズを止められず。法大の反則も重なり自陣ゴール前7ヤードまで前進されると、最後は左サイドを駆け上がられランTDを奪われてしまう。TFPも決められ、10-27と突き放されたところで第3Qが終了した。

ビッグリターンでチームに勢いをもたらした小松

最終第4Qは法大の攻撃からスタート。するといきなり関大に反則があり、敵陣18ヤードまで前進する。さらにRB竹村真柊(法3=箕面自由学園)のランプレーで相手ゴール前まで前進すると、2nd&goalで齊藤が自ら運んでランTD!TFPも決まり、17-27と再び10点差に詰め寄る。

自らのランでTDを奪った齊藤

再開後の関大の攻撃は敵陣26ヤードから。ランプレーとパスプレーに加え、法大の反則も重なり、自陣21ヤードまで前進されると最後は1st&10でランTDを決められてしまう。TFPも沈められて、17-34とまたも突き放される苦しい展開に。再開後の法大の攻撃は自陣25ヤードから。宮本のランプレーで1stダウンを更新し自陣36ヤードまで前進するも、その後の攻撃で齊藤のパスをインターセプトされてしまい、攻撃権は関大へ。敵陣44ヤードからの攻撃は関大に反則があり10ヤードの罰退があったものの、パスプレーを止めることができず自陣32ヤードまで前進されてしまう。最後は1st&10でRACによりTDを許し、TFPも決められて17-41とさらに突き放される。反撃に出たい法大は再開後の攻撃で、高津佐、藤田と両WRへのパスが通り、敵陣41ヤードまで前進する。その後4th&5となったところで法大はギャンブルプレーを選択。しかし齊藤のパスをインターされるとそのままエンドゾーンまで走り込まれ、痛恨のインターセプトTDを奪われてしまい、17-48。意地を見せたい法大。再開後の自陣25ヤードからの攻撃で矢作と高津佐のパスキャッチや関大の反則もあり、相手ゴール前3ヤードまで前進する。最後は齊藤からのパスを阿部がキャッチし終了間際に意地のTD!試合はそのまま終了し、24-48で敗戦を喫した。

試合終了間際にTDを奪った阿部

春シーズン最終戦となった関大戦は力及ばず敗戦。今試合をもって2ヶ月間で10試合が組まれた春シーズンが終了した。関東勢には勝利を収めた一方で関西勢には全敗と悔しい結果となった。春シーズンを通じて「1対1の強さ」や「フィジカル」が課題としてあげられた一方で、攻守両面において、そして1つのチームとして確かな成長の跡を示したのも事実だ。いよいよ次戦は秋季リーグの開幕戦。この経験を糧にひと夏を越えて、さらにパワーアップした法大ORANGEの躍動が今から待ち遠しい。(文・白戸大貴)

選手インタビュー

主将・矢満田衛良(文4=法政二)

ーー試合前はどんな話が

今日の試合は春の最終戦だったということで、春やってきたことを出し切ろうというので全員全力でやろうという話をしました。

ーー春シーズン全体を振り返って

春を通して、10試合もやったのでいろんな試合でたくさんの反省が出ました。その反省を潰すというのが今年の春シーズンだったなと感じています。自分はケガしていて外からでしか見れなかったんですけど、成長は確実にしているなと見える一方で、こうやって今日の結果もそうですし、今まで10戦やってきた結果を通して、自分たちは全然まだまだ実力が足りないなというふうに感じました。そこの成長スピードという面もこの夏でもっともっと成長しなきゃいけないなという感じです。

ーー具体的に成長した部分と課題が残った部分は

成長した部分でいうと技術面ではないんですけど、1つの取り組みであった集合を早く集まるとかの離合集散というところと、アメフトはすごく伝達とかが重要なので、伝達の「ボイス」だったりとかそういうところは技術外ではすごく成長したなと思います。技術面を取っても全てのポジションがレベルアップは確実にしていると思います。

ーー関西勢には全敗という結果になったが

昨年からトーナメント方式に変わったので、甲子園に行くためには関西に勝たなければならない。甲子園で勝つのにも日本一を目指すためにも関西は必ず避けられない相手なので、この関西全敗というのをそこは重く受け止めて、また事実は変えられないので、あとは直向きにこの点数を埋める作業というのが必須かなと思ってます。

ーー主将としてこの2ヶ月間、声掛けや行動で意識した部分は

自分が1番やらなければいけないと思うので、キャプテンというのは当たり前ですけど選手の代表なので、そこは1番自分が動いたりとか声を掛けたりというのは徹底したと思うんですけど、まだまだ自分も足りない部分が今日の結果にも確実につながったのかなと思います。そこは自分にとっても、秋試合に出た時に自分の力で勝利を掴めるような選手になりたいです。

ーー秋に向けて

秋シーズンは負けられない戦いが始まるので、一戦必勝で駆け抜けて、部員全員の人が人としても技術面でも成長して、日本一を掴んで素晴らしい社会人になれれば良いなと思います。

(取材・白戸大貴)

高津佐隼世(キャ4=佼成学園)

ーー今日の試合を振り返って

春最後の試合で、勝てなかったことがチームとして悔しかったです。その反面チームとしての課題が大きく出て、対選手としては互角にやりあえましたが、チームの組織としては良くないところが試合に出てしまったと思います。

ーーTDを振り返って

フィジカルの部分でTDを取れたのは、自分の強みでもあるので良かったです。個人で3枚剥がしてTDできて、チームを勢いづけられたと思います。自分はチームを勢いづけられる選手を目指しているので、これからもそういった選手になれるように向き合っていきたいです。

ーー春シーズンを通じてのオフェンス陣の課題は

オフェンス陣としてはフィジカルで、1対1で勝ちきれないというのがありました。チームとしても全ポジション関西相手になると、フィジカルでやられてしまっていました。頭が良くてもできるスポーツではないので、フィジカル面や体重管理などを自分は4年生として目を配って管理をして、夏につめていきたいです。

ーー秋に向けてはフィジカル強化に取り組んでいくということか

自分自身もそうですが、レシーバーも層が厚くはないというのが課題です。下級生に対してのアプローチができていないので、チーム全体としてフィジカルを上げて、自分自身も周りを巻き込んでフィジカルを強化していきたいです。

ーー春シーズンのオフェンス陣の収穫は

毎週試合でタフにやっていく中で、最初は全然オフェンスとしてまとまっていなくて、課題が多かったです。それでも、課題を1週1週潰していって、まだまだ課題は多いですが徐々に成長していたと感じました。

ーー関西勢には全敗という結果になったが、秋勝つために必要だと思うことは

個人としては自分で打開する力が必要になってくると思います。関西のレシーバーは自分にないものを持っていたり、学ぶ場面が多いので参考にしていきたいです。チームとしては自分はオフェンスリーダーですが、昨年副将をやっていたので、昨年学んできたことをチームに発信して、組織として強くなるために動いていきたいです。

ーー秋リーグに向けて

この春の試合を経て課題を潰して、まずは秋の初戦に備えていきたいです。今年もリーグ戦のあとはトーナメントになるので、まずは甲子園に出場して、日本一になるという目標があるので、そこに向けてチーム作りをしていきたいです。

(取材・松野要)

内山綾太(営4=佼成学園)

ーー今日の試合を振り返って

前半はすごい良かったんですけど、後半は流れを持ってかれて不甲斐ない結果になってしまったので前半の気持ちを切らさずに後半もいけたらなと個人的には思います。

ーーディフェンス陣で意識していたことは

春シーズンずっと言ってたんですけど、タックルは一つ課題として上がってて、そこはすごい意識して試合に臨みました。

ーー前半を振り返って

インターミスはあったんですけど、タックルは何個かいいものがあったのでそこはポジティブに捉えようと思います。

ーー関大とのオープン戦を終えての課題は

むだな反則と後半バテてきた分タックルミスがすごい多かったので、そこは秋シーズン初戦は暑い日が続くと思うのでそこは意識してやっていきたいと思います。

ーー春シーズンを通しての成長と課題は

今まで課題として上がっていたタックルは前半に関してはすごい成長したなと自分は思ってて、課題でいうと選手全体が一丸となって、フィールドにいる選手もそうでない選手も一体となってプレーすることが今日すごい大事だと思ったので、そこは課題だなと思いました。

ーー秋リーグに向けて

春の課題を生かして秋全勝できるように、自分自身もビックプレーを出来るように頑張ります!

(取材・加納正義)

 

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