【硬式野球】初出場初スタメンに最終戦で初安打も放った小川大地 内野を全ポジション守ることのできるユーティリティ性で猛アピール(春季リーグ戦振り返りインタビュー⑰)
小川 大地 内野手
――今シーズン、チームの成績と個人の成績を振り返って
チームとしてはリーグ戦序盤なかなかいい結果が生まれなくて、焦りとかもちょっとあったんですけど、途中の方からはリーグ戦にも徐々に慣れてというか、いい試合が増えていったので。その中で勝ち切れた試合もあったし、あと1点で負けた試合もあったので、全体を振り返って見るとまだまだ力が足りていないなと感じました。個人としては、リーグ戦を通してなかなか自分の力が発揮できなかったので、少ないチャンスの中で自分からもっと積極的にいければ良かったのかなと思います。
――今季は卒業された中津大和選手(令6年度卒=現・日本生命)の後を継ぐ形で背番号8をつけたが
背番号の話は貰うまで全くなくて、背番号をいただくってなったときにちょうど8番を渡された形だったので、自分で8番にこだわりがあってとかではないんですけど。去年、中津さんというすごい人がつけていた番号だったので、その名に恥じないようなプレーをしようと身が引き締まりました。
――開幕カードの立大2回戦で4番サードでのスタメンとなったが、スタメンを伝えられた時の心境は
1戦目、最後あのような形で落としてしまったので、あとはないというか絶対に負けられないという気持ちがあったので。自分が出さしてもらう以上は絶対にチームを勝たすぞという強い気持ちで臨みました。
――その試合、初回の守備で三塁線への打球に攻守があったが、あの守備を振り返って
バッターが桐蔭時代の同期の村本(勇海、2=大阪桐蔭)ということもあって、なんの根拠もないのですけど。なんとなく自分のところに打球が飛んでくるのではないかなというのがあって、そしたら飛んできたので。うまく反応出来て、いいプレーができたのかなと思います。
――2回裏の攻撃は先頭打者としてリーグ戦初打席だったが、あの打席を振り返って
ピッチャーが自分のベースターズジュニアで一緒だった田中(優飛、2=仙台育英)だったので、絶対に打ちたいっていう気持ちがあったのですけど、それがちょっとから回りしてしまって、ボール球に手を出してしまたので、ほろ苦い初打席だったなと思います。
――翌週の早大1回戦は8回から守備での出場となった。あまり印象のない、ファーストでの守備となったが振り返って(試合で守ったことはあるのか)
リーグ戦になれば総力戦になるというのはわかっていたので、ポジションはどこでも行くぞっていう感じで準備しておくように監督からも伝えてもらっていたので。ファーストでもセカンドでもショートでもサードでもどこでも守れる準備は常にしていたので、ファーストで出る形になったのですけど、そこまで自分の中での驚きはなかったというか、いい準備ができていたのかなと思います。(いままで試合で守ったことはあるのか)守ったことはないです。(ミットは誰のものを借りたのか)秀悟(今泉、キャ2=石見智翠館)が使っていたものをそのまま借りました。
――そこから2カードは出場機会に恵まれなかったが、同期の2年生や後輩の1年生の選手の活躍もあり、試合を重ねるごとにチームの成長が感じられた。ベンチからはどのように見ていたのか
同期の活躍とか下級生の活躍をベンチから見ていてとても刺激になりましたし、自分の出番が来たときは絶対に自分がやってやるという気持ちで毎試合見ていました。
――明治大学3回戦は8回の守備から久しぶりの出場。最終回、1点差で負けている場面での先頭打者だったが、あの場面はどのような気持ちで打席に入ったのか
『血の法明戦』と言われるくらいの注目されているカードで、簡単に勝ち点を取られるわけにはいかないという強い気持ちを持って、何が何でも出るという気持ちで打席に入ったのが結果的にヒットにつながったので、そこはよかったかなと思います。
――相手投手は大川慈英投手(4=常総学院)だったが
真っすぐの非常に良い投手というか、強さも速さもあるというデータがあったので、基本的には強い真っすぐに振りまけないようにという考えで打席に立ったんですけど、ちょうど甘めに入った変化球に上手く対応できて、上手くひろえたというか。レフト前に落とせたので、そこは良かったかなと思います。
――チームメートから何か声をかけられたか
初ヒットだったので、「おめでとう」とかもありましたけど、やっぱり負けてしまったので、そこまで「おめでとう」とか雰囲気的にはなかったですけど。後日、「あの場面でよく打ったな」とか言ってくれた人もいましたね。
――シートノックではセカンドも守るなど、リーグ戦を通して内野のほぼ全ポジションで高いレベルの守備を見せていたが、その要因は
高校まではずっとショートしかやってきたことはなくて、他のポジションはほぼやったことのない状態で大学に入ってきて、サードは去年一年間かけてちょっと経験を積ませてもらったんですけど、セカンドとファーストはこのリーグ戦で初めて機会をいただいて、色々経験を積ませてもらったので。要因というのはあまりこれというのはありません。(試合の中でポジションごとに意識している点などはあるか)どのポジションになったとしても、視野を広く持つことはとても大事だと思うので、内野を守る以上は横とのコミュニケーションだったりピッチャーとのコミュニケーションだったりを大事にしていないと臨機応変な対応が取れないと思うので、どのポジションに入ったとしても、コミュニケーションは意識しています。
――内野全ポジションが守れるという点からも全試合でのベンチ入りにつながったのかと思うが、シーズン前と変わらずにショートの守備へのこだわりはあるか
一番はショートを守りたいっていう気持ちはあって、自分がショートで試合に出たいという気持ちはあるんですけど、やっぱり試合で活躍できる幅を少しでも広げていきたいので。自分に与えられたポジションをしっかりとこなしてチャンスをつかんでいくっていう形が今、自分の立場的にはあっているのかなと思います。
――途中出場が多かったが、準備や試合中の心構えなど大事にしていたことは
後半出ていく選手っていうのは、やっぱりチームが苦しいときとか流れを変えたいときとか、何か試合を動かしたいときに行く場面が多いと思うので。序盤から全力でというよりも、最初は客観的にチームを見て「どういう流れで試合が進んでいるな」とか、「相手のピッチャーはどういう傾向にあるな」とかそういうベンチからならではの情報をしっかりと見て、後半いいプレーができるような準備を心がけてやっていました。
――今シーズンを通して見つかったチームとしての良かった点と課題は
バッティングの面ではつながりも出てきて点を取れるパターンというのが後半できつつあったんですけど、守備のミスとか、ピッチャーのフォアボールとかで防げる点をたくさん与えてしまったというのがひとつの課題かなと思います。
――今シーズンを通して見つかった個人としての良かった点と課題は
良かった点はヒットを一本出せたっていうところだけで。あとは自分の力不足しか残らなかったリーグ戦かなと思います。
――色々と課題はあると思うがそれを克服するために、夏の期間を通してどのような練習をしていくか
他大学と比べて、体の大きさとか打球の強さとか、いろいろな面での弱さをチームとしても個人としても感じたので、夏は暑さもあってしんどい練習も続くと思うんですけど、そのなかで体を大きくしたりとか、筋力を上げたりするっていうのができれば、他の大学との差が少しでも縮まると思うので。この夏は『強さ』を自分の中でテーマにしてやっていきたいなと思います。
――春シーズンを通して、チームの雰囲気など何か変わった点はあるか
シーズン前もずっと「力がない、力がない」っていう風に自分たちで自分たちを鼓舞しながらやっていて、春のリーグ戦もやっぱり力負けしたなっていう結果が出たので。特に変わった雰囲気はないですけど、より一層、結果が出たからもっとやらないといけないよねっていう、そういう雰囲気はあります。
――秋シーズンに向けて期待している投打の選手は
投手は同期の菅井颯(営2=日大山形)と倉重聡(営2=広陵)には活躍してほしいです。打者は深谷(謙志郎、文3=東海大相模)さんです。同部屋なので期待しています。
――シーズン前には初ヒットを目標に掲げていたが、秋シーズンに向けての現時点での目標は
春はなかなか自分の力不足で出場機会も少なくて、いい結果も出せなかったので。夏でしっかりチャンスをつかんで、秋はしっかり自分が主力というか、自分がチームを勝たせるくらいの選手になりたいなと思います。
――最後にファンに向けて一言
春は悔しい結果で終わってしまったんですけど、秋は日本一を絶対に獲って、今まで結果を出せなかった分を取り返すので、これからも引き続き応援のほどよろしくお願いします。
(取材:篠崎勇希)
小川大地(おがわ・だいち)
経営学部2年・2005年5月11日生まれ
神奈川県出身・大阪桐蔭
182cm81kg・右投右打
今季成績:4試合 4打数 1安打 0本塁打 打率.250 0打点 0盗塁
硬式野球部の写真はスポーツ法政新聞会の公式インスタグラムにも掲載しております。ぜひご覧ください。
【秋季リーグ直前インタビュー一覧(公開次第更新いたします)】