東京六大学野球2025秋季リーグ戦 対慶大
2024年9月20日(土)、9月21日(日)
神宮球場
2季連続、4回戦にわたる熱戦を制し慶大より勝ち点を奪った法大の次戦は9月20日(土)第2試合の立大戦だ。この記事では立大の戦力分析と、法大の注目選手を4人紹介する。

立大戦展望
今週火曜日、慶大との第4戦を制し、2期連続で勝ち点を獲得した法大。勢いをつけて迎える次なる相手は、今春2戦とも屈辱的な敗戦を喫し、勝ち点を献上した立大だ。特に第2戦では山形球道(4年=興南)に2本の本塁打を浴び、3-12の大敗。投手陣の課題が浮き彫りとなった。雪辱を果たせるか注目が集まる。
立大の戦力分析 投打に隙の無い充実の布陣
立大の第1戦先発は、お馴染みの小畠一心(4年=智弁学園)が濃厚。法大打線は長らくこの右腕に苦戦しており、今春も6回1失点に抑え込まれた。まずは小畠という壁を打破したい。

まずは念願の小畠攻略を
第2戦の先発候補は大越玲(4年=東筑)、竹中勇斗(4年=大阪桐蔭)、田中優飛(2年=仙台育英)。特に田中優には今春、6回で9三振を喫しただけに、大きく曲がるスライダーを見極めることが攻略のカギとなる。

田中優の奪三振能力に警戒
打線では4番・山形が最大の脅威。今春は打率.444、5本塁打、17打点で打撃三冠に輝いた。さらに、新リードオフマンの鈴木唯斗(4年=東邦)、守備の要・小林隼翔(2年=広陵)にも長打力があり、伏兵・野村陸翔(4年=立教池袋)の足も無視できない。投打ともに充実した戦力を誇る立大は、気を抜くと2連敗の可能性も見える怖い相手だ。
法大投手陣 飛躍のカギを握るのは注目の”秘密兵器”と不振のエース
リーグワーストのチーム防御率4.97と課題を抱える法大投手陣。第1先発を任される山床志郎(文2=高鍋)が奮闘する一方で、中継ぎ陣は安定感を欠いている。そんな中、飛躍のキーマンとなるのが慶大戦でリーグ戦初勝利を挙げた丸山陽太(スポ4=成東)と、不振が続くエース・野崎慎裕(営4=県岐阜商)だ。
丸山は慶大4回戦で先発し5回を投げて自責0。ここまで計7回1/3で失点1、与四死球1、防御率1.23と抜群の安定感を誇る。手術明けであることと疲労を考慮しても第2戦の先発が有力。威力抜群、MAX151km/hの直球で打ち取る投球が武器の右腕が勝ち点獲得のカギを握る。
一方の野崎は今季3試合で防御率9.82と不調。中継ぎ起用が続くが、慶大2回戦では6者連続アウトを奪うなど復調の兆しも見せた。ただし同4回戦では変わった先頭の打者に死球を与え、崩れる姿も。今までも、これからもチームを背負うこの男が今カードで本来の投球を取り戻せるかが、投手陣再建のカギとなる。

エース・野崎の復調が待たれる
法大野手陣 絶好調男とスーパー1年生が飛躍のカギ
法大の野手陣のキーマンはここまで打率.538と絶好調の今泉秀悟(キャ2=石見智翠館)と境亮陽(営1=大阪桐蔭)。
今泉秀は6番に座り慶大戦4試合全てで安打を放っており、うち3試合はマルチヒットと絶好調。4回戦では打った瞬間それとわかる本塁打も放った。「とにかくいいスイングをすることだけを意識している」と語る今泉秀は今一番、波に乗った打者と言えるだろう。

今勢いに乗っている今泉秀
境も4戦全てで安打を放つなど、リードオフマンとして申し分のない働きぶりだが、一方で3、4回戦では変化球に対応しきれず三振を喫する姿も見られた。立大から勝ち点を奪うには、まずはこの男が出塁することから始まる。さらなる飛躍を期待したい。

境のバットにも期待だ
まとめ
今季の開幕カードを『執念』で奪った法大。続く第2カードも勢いそのままに勝ち点を取り、優勝戦線をひた走ることができるか。立大へ春の借りを返すべく”チーム松下”の復讐劇が始まる。
(中山達喜)