練習取材・全日本選手権事後インタビュー
市ヶ谷体育館
2025年12月7日(日)
【ボクシング】練習取材・2025年度全日本選手権事後インタビュー
11月25〜30日の5日間にかけて行われた全日本ボクシング選手権。アマチュアボクシング日本一を決めた戦いが繰り広げられ、法大からは8名の選手が出場した。男子M級・シルバイエシュアが準優勝をおさめるなどの好成績を収めた。本記事では大会の振り返りとして、練習取材を兼ねて監督・選手への事後インタビューを実施した。村橋監督、主将・松久を始め、4名の選手にこれまでの振り返りや今後の意気込みを掲載する。
写真館

松久優作(文4=東福岡)

シルバイエシュア(キャ1=作新学院)

吉田太雅(文1=崇徳)

尾上仁勇(法2=高松工芸)

法大ボクシング部練習風景
インタビュー
村橋薫監督
ーー全日本選手権を振り返って
結果としては一年生1人が2位になって。内容としては3位に持っていきたかった人2人、優勝狙っていた人1人。2位1人という結果になって。ただ内容としては3位に行きたかった人の内容も良かったですし、主将の松久も優勝狙っていましたが、強い若手が出てきたというところで、もっとこう指示すれば良かったなとかたらればばかり考えていますけれど、最終的には内容はよかったですけれど、成績としてはもう少し欲しかったなというのはあります。
ーー今大会の目標など
優勝1人と3位以内に2人か3人でした。
ーー具体的な選手は
松久が優勝。一年生のシルバも上手く行けば優勝狙えたと思います。シルバ、尾上。中川は結果的に狙えたかなと思います。その他は円谷あたりで入賞を狙いたかったなと思います。もちろん浜田も入賞ぐらいはその辺の中で3人は出れたらなと思いました。組み合わせとかも関係してしまいますけれど。あとは吉田太雅も。松久、シルバあたりが優勝、あとは全員の中で3人は3位以内というところです。
ーー大会前のチームの雰囲気など
リーグ戦となると雰囲気は良いですよね。みんなで臨むので。それに比べて全日本となると出る人と出ない人がいるので。個人的にはリーグ戦みたいな盛り上がりは感じられませんですだけれど、全日本に向けて集中して取り組めていたと思います。
ーー今大会の良かった点悪かった点
悪いわけではないですけるど、松久が海外経験もして期待していますけれど、内容は悪いわけではないですが、相手が強くて残念といえば残念というところで。あとは良いというか、若手の1、2年の選手が出てきたので、そこは来年以降のリーグ戦に期待してみようかなと思います。
ーーリーグ戦からの振り返り
リーグ戦は21年ぶりの3位というところで、本当はもうひとつぐらい上に行きたかったですけれど。チームとしての団結とかそういう部分では今年は本当に私が(監督に)就いてから1番良かったのかなと。お互い結果が出たからとかではなくて、1番雰囲気が良くて、良い練習ができて臨むことができたかなと思っています。なのでそれが結果に出たのかなと思います。これをまた次の代に繋げていくことが大事かなと思っています。
ーー来年の目標について
まだ新しく入ってくる一年生の状況がわからないですが、またリーグ戦上位入賞が個人的な目標になります。
松久優作
ーー全日本選手権を振り返って
すごく注目していた子(藤木勇我=興國)と1回戦に当たってしまって、その結果負けてしまいましたが、こうしておけばよかったなどはありましたが、この4年間やってきたことがある程度出すことができて、悔いはないです。
ーー1回戦で藤木選手と対戦してみて
僕とやるまでは17戦連続KO勝ちという記録を出していて、パンチが強いたかなと思っていて。パワフルに来ると思っていましたが、結構技術で戦ってきて、判定で勝つような戦い方をしてきて、予想外というか、作戦ミスというか、ちょっと面食らった部分はありますね。
ーー試合展開の予想やプランなど
もっとガンガンにプレッシャーをかけて攻撃してくることが想定で、こっちもそれに対して合わせたりするというプランで、そこで良いパンチを1発入れて流れをこっちに変えるという作戦でしたが、しっかり距離を使って、ジャブなどの基本動作を多く使ってきたので、それが予想外でした。
ーー主将の立場で今大会に向けたチームの雰囲気は
ちょうど1、2ヶ月前に国体(国民体育大会)があって、そこではある程度みんな良い成績を取っていたのとリーグ戦が3位という良い結果で終わり、結構勢いに乗って、良い雰囲気で全日本(選手権)出る人、出ない人も含めて練習はやれたかなと思います。
ーーこの1年間のチームの雰囲気は
他の大学がどうかはわからないですが、上下関係というものをあまり意識していなくて、みんな仲良くて。練習後の掃除の時間も僕たち4年生が率先的にやるようにすることは意識していて。上下関係をなくすというより、全員平等にしっかりやってくることでチームの絆が深まり、21年ぶりのリーグ戦3位という結果にも繋がったと思うので、これから僕は(チームに)残るので、そういうところもサポートしながら競技力を上げて次は優勝を目指したいと思っています。
ーー主将としての1年間の振り返り
1番上の立場というか、引っ張らなければならない立場だったので、僕が勝たなければ説得力があまりないかなと思ったいたので、チームが勝つことが大切ですけれど、まずは自分がしっかり勝って強さを示すと、普段の練習でも一切手を抜かず、背中でしっかり見せながらなおかつ試合で勝って、どんどん流れを持っていって、最終的に全体で勝つということは意識しました。
ーー大学での競技生活の振り返り
1、2年は正直監督に言われるがままにやっていたというか、自分で考えてやっていなかったですが、3年生になって自分なりにしっかりやっていかなければやばいなという時期があって。そこでしっかり考えて、普段の練習からやってきたことがこの3、4年生の成績に繋がったのかなと考えています。良い部分も悪い部分も出ましたけれど、結構いい部分につながって、考えてしっかりやることは大事だなという風に思いました。
ーー競技は続けますか
今はこの全日本選手権で一区切りっていうことを考えたいて、(競技については)一旦コーチみたいな感じで(チームを)サポートしていければいいなと思います。
ーー選手生活を振り返って
小中学生の時は空手をやっていて、高校からボクシングに移って。高校ボクシングは高校3年の時にインターハイで優勝して理想通りの高校生活でした。大学きてからはやってやるぞという気持ちでいましたが、大学のデビュー戦で負けてしまって、やっぱりそこで1、2年全然勝てなくて大学ボクシングの厳しさということもわかりましたし、逆にそれをどう乗り越えるのかということをこの4年間では学ぶことができました。自分にとってはすごく良い経験になりました。
シルバイエシュア
ーー全日本選手権を振り返って
今回の全日本選手権では決勝で負けてしまいましたが、まだ1年生なので、来年もあり、相手が決勝の相手も結構強い相手で、良い試合ができたので、修正点を修正して来年に向けて頑張っていきたいです。
ーー今大会に向けて
自分はサウスポーが苦手なので、決勝の相手がサウスポーだったので、サウスポー選手の対策だったり、バックダッシュなどでスタミナをつける練習を沢山しました。
ーー高校からの変化など
高校からの変化ではやっぱり技術がついたかなと思います。やっぱり大学では力だけでやるというよりかは技術がもっと必要になるので、監督と一緒に技術をもっと磨くことができました。
ーー今大会のよかった部分
準決勝では昨年のチャンピオンと当たり、勝つことができたので本当に良かったです。やっぱり決勝ではフィジカル負けをしてしまったのでもっとフィジカルを強化していきたいと思います。あとはよかったと思います。
ーー課題について
やっぱりフィジカルと無駄なパンチをもらわないことですね。もうちょっとパンチをもらうことが多いので、ガードなどをもっと良くしていきたいです。
ーー1年間を振り返って
高校の時は2分3ラウンドでしたが、大学に入ると3分3ラウンドになったので、最初はきつかったです。スタミナ面で。練習をしていって徐々にスタミナもつけていって、もっと強くなったかなと思います。
ーーこれからの目標
来年のリーグ戦で全勝することです。
吉田太雅
ーー全日本選手権を振り返って
今回の大会のうち2本(の試合)を振り返ると、自分の良かったところと悪かったところの両方が出たと思います。1戦1戦自分の良いところも伸びたし、悪かったところもしっかり見つかったので、そこを改善して来年は優勝したいです。
ーー良かった点、悪かった点について
良かったところは(試合中の)落ち着きが出たところと遠くの距離での戦い方が良くなったところです。改善点は自分のパンチの回転力の遅さが目立ったことともう少し強いパンチを打てることができればいいなということが分かりました。
ーー全日本選手権に向けてどのような練習を
今回の全日本選手向けて駆け引きのフェイントと遠くの距離での戦い方を意識しました。
ーー今回の結果について
結果は上手く出なかったですがしっかり楽しんで競技ができたので悔いはないです。
ーーこの1年間を振り返って
先輩方に自分の悪いところを指摘して貰い、その部分を改善することで自分で強くなったという実感を持てるようになったので、まだまだ弱いので、もっと色々な人に教えてもらい強くなりたいと思います。
ーー高校3年間とこの1年の変化など
気持ちの面(での変化)が1番あったと思います。気持ちの面で結構緊張していましたけれどコントロールが段々できるようになったのと練習での1個1個の考え方が変わったので、成長につながったのかなと思います。
ーーこれからの目標
来年のリーグ戦で階級賞を取って、全日本選手権も優勝することです。
尾上仁勇
ーー全日本選手権を振り返って
1カ月に前にあった国民スポーツ大会では5位だったので、ずっと5位ばかり取っているので、そろそろ表彰台に上がりたいなという気持ちで(全日本選手権に)挑みましたが、やっぱり今回も5位という結果で終わり、正直悔しいです。
ーー今大会に向けてどのような試合のプランを
階級がまた変わってきて、自分の大会にも強い選手が集まってくるので、どんな相手が来ても自分の力を出し切ることができるようにという気持ちで、対策を考えてもとにかく自分がやるべき練習をやったという感じです。
ーー1回戦目の勝利から
1回戦目の相手(山崎湊=拓大)は1度リーグ戦の方で今年の5月に対戦したことがある相手で、そこでは勝利することができたので、負けられないなという気持ちもありましたし、そこで圧倒して勝つことができたので、自信につながりましたし、次の相手は(学年が)2個上の国スポ(国民スポーツ大会)のチャンピオンで絶対勝ってやりたいなという気持ちでいきました。2回戦目の挑むまでの気持ちはだいぶ良かったと思います。
ーー同学年の円谷健聖選手(営2=水戸桜ノ牧)と同階級での出場になったが
僕と円谷選手は結構仲が良くて(試合前に)ギスギスすることはなかったですけれど、試合前から当たるのは嫌だねみたいな感じで、とにかく反対ブロックで決勝やれたらいいねという話はしていて。1カ月前から練習内での対人練習避けといて、お互いずっとやっていたから試合の時変わってしまうので。同じ良いライバルとして2人で高め合えたかなと思います。
ーー今回の大会でよかった点と悪かった点
良かった点としては1回戦の最初の方、1,2R目はアウトボクシングといってスタイルでいってそこで(判定を)取れたので、3R目からは少し変えてみようということで、元々相手はガツガツ来るタイプだったので、自分は当てて逃げる戦法でいましたが、近い距離でも自分は勝そうだなとわかったので(戦法を)変えて、今までやったことのないスタイルで行きましたが、それでも通用することができたので良かったですね。試合までの気持ちの持っていき方などは良かったかなと思います。
ーー春リーグからの振り返り
正直自分は満足していなくて、もっと上に行って日本代表になってジャパンを背負いたいという気持ちがあるので、全然満足していないですし、あと2年どう捉えるかが自分だと思うので、練習に励んで頑張っていきたいなという気持ちがあります。
ーーこれからの目標
まずは表彰台に入って同年代で格が違うような選手になって、いずれはジャパンを背負いたいです。
(記事・撮影:山鳥優里、飯沼美音)
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