【自転車】全日本トラック・レース 1日目 新村・寺崎ペア日本一に輝く!
第84回 全日本自転車競技大会トラック・レース 兼 JCF強化指定選手選考大会
2015 日本パラサイクリング選手権・トラック大会
2015年4月11日(土)
伊豆ベロドローム
全国の強豪が集う全日本トラック・レース大会一日目にオレンジジャージが躍動した。新村・寺崎はマディソンで見事日本一に。学年も新たに、選手たちは新シーズンを迎える。
試合結果
予選結果
種目 | 順位 | 名前(学部・学年) | タイム | 備考 |
---|---|---|---|---|
4Km個人パーシュート | 4位 | 新村穣 (法4) | 4’34″080 | 3-4位決定戦進出 |
7位 | 鈴木康平(スポ3) | 4’40″064 | ||
14位 | 荒井佑太 (営2) | 4’45″544 |
決勝戦結果
種目 | 順位 | 名前(学部・学年) | タイム |
---|---|---|---|
1Km タイムトライアル | 5 位 | 寺崎浩平 (営4) | 1’04″754 |
11位 | 靏良生(文3) | 1’06″170 |
種目 | 順位 | 名前(学部・学年) | タイム |
---|---|---|---|
4Km 個人パーシュート 3-4位決定戦 | 4位 | 新村穣 | 4’42″006 |
種目 | 順位 | 名前 | ポイント |
---|---|---|---|
マディソン | 1位 | 法政A 新村・寺崎 | 22pt |
5位 | 法政B 鈴木・白垣良祐(人2) | 2pt |
戦評
いつもの学生大会とは違い、社会人から高校生まで幅広い選手が出場する今大会。1日目、様々な種目が行われる中、最初に法大勢が出場したのは4km個人パーシュートの予選。タイム上位者2名が1、2位決定戦、次の2名は3~4位に進むことができる。メンバーは新村、鈴木、荒井。3人はそれぞれ快走を見せたが、それ以上に周りのレベルが高く、新村4位、鈴木7位、荒井15位。新村以外は予選落ちという結果に。勝ち残った新村は、3~4位決定戦に挑んだ。序盤、リズムよく走っているように見られたが、終盤で同走の一丸尚伍(ブリヂストンアンカー/太陽の家)がスピードを落とさぬまま猛追。最後には大きく差をつけられ、表彰台は叶わなかった。
1kmタイムトライアルには寺崎、靏が出場した。この種目でも高いレベルの壁が法大勢の表彰台入りを阻んだ。「理想通りではなかった」という寺崎は5位、靏は11位という結果に終わった。
全体的に普段の学生大会と比べると順位は良くないように見えるが、自己ベストの更新など、選手たちにとって得るものの多いレースとなったようだ。(野口愛優)
マディソン
1日目最終種目であるマディソンには、法大勢からは計5人が出場。法政大Aチームには、昨年の同大会の雪辱を果たしたい新村・寺崎、法政大Bチームには海外遠征でもマディソンを走った鈴木・白垣がそれぞれ名を連ねた。また、岡山県代表チームとして、渡部将太(人1)がディフェンディングチャンピオンである鹿屋体育大の原田裕成と共に出場した。レースが始まり、1回目のポイント周回は集団から抜けることに成功した法政Aチームが1位通過する。その後、鹿屋体育大が逃げ、2回目のポイント周回では法政Aチームは3着となる。残り50周ほどの時点で法政A、鹿屋体育大、岡山の3チームが逃げを形成すると、ほかのチームも追いつこうとスピードを上げるが、法政Bチームはその流れにのることができず、3回目のポイント周回を通過。新村が見事なスプリント見せた法政Aチームがまたもや1着でポイントを積み重ねていく。勢いそのままに走る法政Aチームは、ラップに成功すると、先頭集団が法政A・B、岡山、鹿屋体育大の4チームとなる。残り周回22周で、寺崎がアタックをかけ、4回目のポイント通過も圧倒的な走りを見せ1位となり、法政Bチームも3着で通過。集団から逃げに追いつきたい法政Bチームだが、法政Aチーム含む先頭集団との差が約半周まで広がってしまう。一方、法政Aチームはラスト5周でアタックをかけ、最後まで逃げ切り見事1位でゴール。終わってみれば、2位の岡山チームとは8点差で1位に輝き、優勝にふさわしい走りを見せた法政Aチーム。Bチームは2点で5位という結果だった。(宮下尚子)
選手たちのコメント
寺崎浩平
―1kmタイムトライアルについて、理想の走りはできましたか
全然できていなくて。一応一週間前のTRSでは自分のベスト(タイム)を更新して。この大会にベストを持ってこようと思ったんですけど、その時よりもギアを一枚重くしたので、どうなるかなと思ったんですけど、それが裏目に出て。タイムを落としてしまったので、インカレと、個人戦(以下全日本学生選手権トラック自転車競技大会)にはギアの調整をしてつなげられたらいいなと思います。
―今回の目標も、TRSの際に出した自己ベストの更新でしたか
はい。
―マディソンについて、自信は
自信はあって。一応去年も出場して、結局一点差で二位という結果に終わって、そのあとの個人戦は優勝したんですけど、鹿屋(体育大学)はいなかったので。最終的には、この全日本のマディソンで優勝することを目標に半年間やってきたので。うまくいったかなと思います。
―チームとしての作戦は
逃げれたら逃げて、ラップできたらラップするというかたちで、ポイント周回も5回しかないので、ポイントとりつつ逃げるタイミングがあったら逃げようという感じだったんですけど、あまり逃げの展開にならずにうまいこと主導権を握れたのでそのままスプリントでやっていこうと思っていました。
―新村選手が4km個人パーシュートで3-4位決定戦に出場したことで多少の疲れがあったと思いますがその点ではなにかチームで考慮しましたか
特にはなくて。自分の意識としては、新村に楽に走らせたいなっていう思いはあって。うまく上で調整したり、交代の感覚を考えるっていうのはありましたね。
―それぞれの種目前、走る前緊張はされていましたか
特にはなくて、1000m(以下1kmタイムトライアル)であまりタイムがでなくて、もうマディソンで優勝するしかないっていう、逆に吹っ切れた感じがありました。
―コンディションは
悪くはなくて。本当に調子は良かったんですけど、1000はギアの選択をミスっただけなので、調子自体はすごく良かったと思います。
―今大会と学生大会との違い
そうですね、ここで結果を出すとやっぱり日本代表、ナショナルのメンバーの候補に入れたり、という大会なのでやっぱり全然学生の大会とは意識が違いますね。
―見つかった課題
1000mに関していえば、ギアの選択、自分は重いギアを踏んでいくというタイプじゃなくて、ある程度のギアを回していくということを再確認できたので、1000mもそれに合わせて回転を意識したメニューを組んでいけたらいいなと思います。
―TRS、今大会と一緒に出場している渡部選手について
一週間前の、TRSでポイントを見ていた感じでは、そんなに走れないのかなとは思ったんですけど、今回マディソン一緒に走ってみて全然思ったより走れているなっていうのはあったので今年は中長距離の選手層が厚いので、今年は出れなくても、来年、再来年法政の核になってくれる選手だと思います。
―オフシーズンの過ごし方
ウェイトトレーニングをしていました。長距離は乗らずに軽く2、30kmを乗ったりというウェイト中心でやっていました。
―今年の目標
個人戦の、個人種目では多分1000mに出るので、1000mで優勝するのと、マディソンも出ると思うのでマディソンで昨年に引き続き優勝して、インカレの団抜き(以下チーム・パーシュート)で優勝するというのが目標です。
―東日本トラック選手権には出場されますか
はい。1km(タイムトライアル)と団抜きに出場します。
―団抜きのメンバーは
自分と新村と青野、鈴木です。
―意気込みを
東日本はバンクが400mなので、インカレとは違うので。1kmはとりあえず優勝しておきたいです(笑)。
鈴木康平
―今日の試合を振り返っていかがでしたか
満足感半分と、これからかなって感じが半分です。
―それぞれ(個人パーシュートとマディソン)考えて臨んだことというのはありますか
個人種目の方は前の週に学連のシリーズ戦(TRS)があって。そっちで同じ種目に出て、知り合いの人にデータを取ってもらっていて、走りの修正点とかを見て弱い所を1週間練習しました。それを発揮できた感じでしたね。
マディソンの方はとりあえず完走ということで。
―目標としていたタイムや順位は
個人の方は自己新も出たのでとりあえずはよかったです。
マディソンはまずはって意味では完走できて良かったんですけど、1周ラップされたのがダメだったなというか、自分がもうちょっと相方を手伝ってやれたらなと思いました。
―マディソンのペア(白垣選手)については、どのように決められましたか
がたいの大きさが近いってのと、あとはやる気ですね。やりたいって言ってくれたので、じゃあやろうってなって決まりました。
―今日のコンディションは
ここ最近では一番良かったです。
―今日見つかった課題は
瞬発力というか、ダッシュ力がもう少し欲しいなと思いました。
―オーストラリア遠征について
結果はあんまり良くなかったんですけど、マディソン含めて良いものを見せてもらったというか、学ぶものがすごく多かったので。今日の個人とかマディソンもそれが生きた部分は多かったなと思います。
―4月4日に行われたTRS第1戦について
この大会のためにデータを取るっていうのを聞いて、手は抜いてないんですけど、程々な感じで走りました。練習っていう感じで。
―今回は全日本の大会でしたが、学生大会との違いは
比較的和やかですね(笑)。大学同士のピリピリ感はあまりないのでやりやすいです。あとは知り合いが多いので良いですね。
―新入生が入ってこられたと思いますが、印象は
今日2位だった渡部(マディソン・岡山チームで出場)とか、(4月4日の)TRSはボロボロだったんですけど、すごく良い動きをしてて。見ててもやっててもすごいなって。全体的にも今までの1年生より走れてる感じがするので、これからに期待です。
―今年の目標は
インカレで、今日個人追い抜き2位だった橋本英也さん(鹿屋体育大学)と1位2位とかで対決できたら。自転車競技やっている中での最終目的がそこなので。
―東日本トラック選手権では何に出場されますか
個人追い抜き(個人パーシュート)と団体追い抜き(チームパーシュート)です。
―意気込みをお願いします
個人追い抜きが外のバンクで、あんまり慣れてないので、挑戦みたいなところもありますね。団体追い抜きはもう優勝しかないと思ってます。
靏良生
ー今日の試合を振り返って
ベストは更新できたんですけど、周りのタイムを見ると自分のタイムは全然出てなくて。結果的にはあまり良くなかったので、練習が足りなかったなと思います。
―何を意識して走りましたか
自分はスタートが遅いので、ゼロスタートをミスしないように走ろうと思ってました。
―目標としていたタイムは
自己ベストを切ることと、1分5秒を出そうと思っていました。
―今日のコンディションは
良くなかったです。
―最近は特にどんな練習をされていましたか
ウェイトトレーニングとか、基礎トレーニングです。
―今日見つかった課題は
スタートがすごい悪くてトップスピードに乗せきれなくて、ゼロスタートが悪かったですね。
―TRSについて振り返って
TRSのときもスタートをミスしてしまって、それで今回はスタートをミスしないようにってしてたんですけど。またミスをしてしまって…そんな感じです。
―学生大会との違いは
全然レベルが違くて、どの種目もレベルが高くて、いい経験になりました。
―新入生の印象は
高校生っていう感じですね。まだまだ若いなと(笑)。
―期待できる新入生はいますか
まだ大会とかで全員走ってないので何とも言えないんですけど、練習を見た限りでは一生懸命さが伝わってくるので、これから伸びてくれるであろう子達だと思います。
―今年の目標
インカレでメダルを取ることです。
―何の種目に出場したいですか
今日出場した、1kmタイムトライアルを狙ってます。
―東日本トラック選手権では何に出場されますか
1km(タイムトライアル)に出ます。
―意気込みをお願いします
自己ベストを切ります
フォトギャラリー
- 全国の舞台で最強ペアを証明した
- マディソンはタッグにより選手交代を行う
- 優勝が決まり笑顔を見せる新村
- 圧巻の走りを見せた寺崎
- 自己ベスト更新も表彰台には届かなかった靏
- 新村はパーシュートでも好成績を残した
- 堂々たる走りの白垣
- 2種目に出場した鈴木