【準硬式野球】東京六大学準硬式野球春季リーグ戦 対慶大1回戦 打線がつながらずまさかの敗戦…連勝は4でストップ
東京六大学準硬式野球春季リーグ戦 対慶應大1回戦
2015年5月2日(土)
法政大学多摩グラウンド
先週の明大戦に勝利し、優勝が見えてきた法大。相手は今季いまだ勝利のない慶大とあって勝利は確実かと思われたが、まさかの結末が待っていた。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法大 | 1 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 8 | 0 |
慶大 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | × | 4 | 9 | 3 |
(慶大)○猪砂-有賀
(法大)●室木(1勝2敗)、高橋-佐藤
三塁打:萩原(1回、5回)、中村(4回)
盗塁:萩原(3回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (5) | 萩原 幹斗(社2) | 5 | 3 | 0 | 0 | .357 |
2 | (4) | 藤口 帝(社2) | 4 | 1 | 1 | 0 | .385 |
3 | (6) | 橘 廉(社4) | 4 | 1 | 0 | 0 | .433 |
4 | (7) | 中村 聖弥(経3) | 4 | 2 | 0 | 0 | .400 |
5 | (9) | 内川 慶一(経3) | 3 | 0 | 1 | 0 | .217 |
6 | (2) | 佐藤 裕太(経4) | 4 | 2 | 0 | 0 | .375 |
7 | (3) | 永田 直(経3) | 3 | 0 | 0 | 1 | .333 |
8 | (1) | 室木 大(経2) | 2 | 0 | 0 | 0 | .286 |
PH | 小野 慶典(経3) | 1 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
(1) | 高橋 竜大(経1) | 0 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | |
PH | 前川 祐樹(社3) | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
PH | 窪田 剛士(経2) | 0 | 0 | 0 | 0 | — | |
9 | (8) | 甲本 裕次郎(社2) | 3 | 0 | 0 | 1 | .308 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | 防御率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
室木 | 6 | 8 | 4 | 2 | 4 | 3.43 |
高橋 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0.00 |
リーグ戦結果(5/2現在)
法大 | 早大 | 明大 | 慶大 | 立大 | 東大 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝点 | 勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 | ―― | ○●○ | ○○ | ● | ○ | 7 | 5 | 2 | 0 | 2 | .714 | |
早 | ●○● | ―― | ○○ | ○○ | 7 | 5 | 2 | 0 | 2 | .714 | ||
明 | ●● | ―― | ○○ | ○○ | 6 | 4 | 2 | 0 | 2 | .667 | ||
慶 | ○ | ●● | ―― | ● | 4 | 1 | 3 | 0 | 0 | .250 | ||
立 | ● | ●● | ―― | ○ | 4 | 1 | 3 | 0 | 0 | .250 | ||
東 | ●● | ●● | ○ | ● | ―― | 6 | 1 | 5 | 0 | 0 | .167 |
戦評
昨季の1位、2位から勝ち点を連取し、優勝街道をひた走る法大。次の相手は今季まだ未勝利の慶大だ。順位上は下位にいるが、勢いに乗らせると怖い相手。油断は禁物だ。
初回、先頭の1番萩原幹斗(社2)が右中間を抜ける三塁打を放ち、早速無死三塁の好機を作る。ここで打席に立った藤口帝(社2)の打球はフライで右翼手の正面へ。打球も浅く三塁走者萩原はスタートを切らなかったが、中継に入った選手の本塁への送球が大きくそれる。その間に萩原が生還し、わずか5球で1点を先制。3つ目の勝ち点へ、最高のスタートを切る。
初回から三塁打を放ち先制のきっかけを作った萩原
さらに4回、4番中村聖弥(経3)が右越えの三塁打を放つと、続く内川慶一(経3)の犠飛で追加点を挙げる。2点のリードをもらった先発室木大(経2)は持ち味の制球力で打者を凡打に抑えていくが4回、2連打と四球で無死満塁の大ピンチを招く。それでも前の試合、粘りの投球でリーグ戦初勝利を挙げた室木。ここでも落ち着いた投球を見せ、続く打者を右邪飛と右飛に抑え、2死。あと1死を奪えばというところだったが、7番堤に二遊間を抜ける2点適時打を許し2-2の同点に。さらに8番井筒の放った強烈な打球は飛び込んだ遊撃手橘廉(社4)のグラブを弾いて外野へ転々と転がる。これも2点適時打となり、一気に4失点。なおも勢いに乗る慶大打線。1番猪砂が右中間へライナー性の打球を放つがこれを甲本裕次郎(社2)がダイビングキャッチ。打者一巡の猛攻をようやく切ったが、2点を先行される。
「打ち勝つ野球」を掲げるだけに2点のビハインド程度は跳ね返したい法大。直後の5回、萩原が猛打賞となる三塁打を放ち2死三塁とすると、続く藤口から適時打が飛び出し1点差にする。しかし、その後の攻撃は二塁までは走者を進めるがあと1本が出ず、足踏みを続ける。7回からは公式戦2戦目となる高橋竜大(経1)が登板。前の試合は緊張によりなかなか制球が定まらなかったが、この試合は堂々のピッチングを披露。3安打を放っている7番堤からも空振りの三振を奪い、2イニングを無失点。逆転への流れを作る。
1年生ながら安定した投球を見せた高橋
8回、中村が安打と失策で二塁まで進む。ここで回ってきたのはチャンスに強い佐藤裕太(経4)。左前へ安打を放ち、俊足の中村は三塁を蹴って一気に本塁へ。左翼手から好送球が返ってきてクロスプレーとなるが、判定はアウト。同点、そして逆転の望みを最終回にかけることに。そして9回、先頭の永田直(経3)が四球で出塁すると代打窪田剛士(経2)の犠打で二塁に進み、同点の好機を得る。しかし甲本が三邪飛に倒れると3安打を放っている萩原も空振りの三振に倒れ、万事休す。3-4で悔しい敗戦を喫した。
勝ち点へ後がなくなったが、優勝のためには絶対に落とせないこのカード。連勝での勝ち点奪取へ、まずは明日の第2戦に挑む。(今井惇基)
選手コメント
中村聖弥(3塁打を含む2安打の活躍)
―今日の試合を振り返って
久々に軟投派のピッチャーということで、緩い球で緩急を使ってくる投手とあたって大振りになって、みんな大きいのを狙ってしまったことが多かったですね。
―今日は2安打、3塁打も打ちましたが
結果は出たのですが芯を食った当たりではなかったですし、打たされて振り切ったという感じでした。自分自身も内容を見ればあまり良くない結果だったのかなと。これから練習してチームのお手本になれるバッティングができたらと思います。
―今日はいつものように打線が繋がりませんでした
ビックイニングを作られたので、それで焦りが出て勝ち急いでしまいました。1点差というのが逆に、1点ならすぐ取れるという気持ちにもなってしまったと思います。
―初対戦となった相手投手について
打てそうなボールを打てないコースに投げてきて、そこから散らしてきて要所を締めてくる、一見打ちやすいようで打ちにくい良いピッチャーだと思います。
―8回に佐藤選手のヒットで2塁からホームを狙い、タッチアウトになった場面について
あれは勝ち急いだ場面の1つだと思うんですよ。タイミング的にはアウトだと思うので、それを回してしまったベースコーチャーも含めてチームが今日は焦っていたのかなと思います。
―明日の試合に向けて
優勝とかではなく、とにかく慶應を倒す、一戦一勝で頑張っていきたいです。
萩原幹斗(打撃好調の1番打者)
―今日の試合について
今日は勝つ気満々で勝たなきゃいけない試合だったのでもっとしっかりしていきたいです。
―室木選手への声がけが目立つ場面がありましたね
あのピンチは自分の失策から始まってしまったので、2アウトまでは良かったですがやはりあの回が全てでしたね。
―室木選手のピッチングについては
いつもよりは良くなかったです。
―萩原選手の三塁打などで今日もムードメーカー的役割でした
初回の得点で勝ったなと思ったんですけど、そんな甘くなかったです。
―今日の安打は内角を器用にさばいていましたね
1打席目は2ストライクに追い込まれていたので、右方向へ(打つこと)考えて打つことにしたのが良かったと思います。
―今のチームに必要なものは
打線は調子は良いので勝てる試合を勝ち切ることです。
―最終打席は外角のボール球を振ってしまいました
体に力が入ってしまい、初球の甘い球を捉えきれなかったです。雰囲気に押されてしまいました。まだまだ自分の甘いところだと思います。
―もう負けられない試合ですね
もう一つも落とさないように頑張ります。
高橋竜大(2回を無失点と好リリーフ)
―今日の試合を振り返って
1点差で負けている場面で登板したので絶対に点は取られたくないと思っていました。自分が良いピッチングをすればチームが勢いに乗ると願って投げました。
―公式戦2戦目の登板となりましたが
前回に比べたら何倍も良かったです。程よい緊張で自分の投球ができたかなと思います。
―今日の投球で良かった点は
前回よりはストレートが走ってて変化球でもカウントを稼げたところです。それにボールが低めに集まっていたので打たせてとれたかなと思います。
―1点差の場面で起用され、信頼度の高さが見られますが
自分はそうは思ってないですが、信頼してもらっているのならありがたいです。
―過密日程で投手陣の疲労も懸念される中、高橋選手の役割も大きいと思いますが
出番があるかは分からないですが出番が回ってきたら今日以上のピッチングをしたいです。
―次の登板に向けて
チームが勢いづくような、バッティングに影響がでるようなピッチングをしたいと思います。
フォトギャラリー
- 三塁打を含む2安打と好調の中村
- 室木は4回に崩れ敗戦投手となった
- 勝負強い打撃が魅力の佐藤
- 橘は攻守両面で活躍を続けている
- リリーフした高橋は2回を無失点の好投
- 藤口は1点差に詰め寄る貴重な適時打を放った
- けが明けの小野が代打で久々に出場
- 藤口(左)と橘を中心に無失策で投手を援護