【自転車】全日本学生選手権クリテリウム大会
第17回 全日本学生選手権クリテリウム大会
2015年4月25日(土)
滋賀県東近江市栗見新田町 東近江ふれあい運動公園特設コース
新シーズン最初のクリテリウム大会が滋賀県で行われた。エース相本を筆頭に法大からは4人が出場し、表彰台を狙う…
試合結果
予選1組目結果
順位 | 名前(学部・学年) | ポイント | 備考 |
---|---|---|---|
8位 | 荒井佑太(営2) | 6 | 決勝進出 |
15位 | 相本祥政(人4) | 2 | 決勝進出 |
予選2組目結果
順位 | 名前(学部・学年) | ポイント | 備考 |
---|---|---|---|
10位 | 白垣良祐(人2) | 5 | 決勝進出 |
32位 | 菊山将志(人3) | 0 |
決勝結果
順位 | 名前 | ポイント |
---|---|---|
7位 | 相本祥政 | 2 |
DNF | 荒井佑太 | |
DNF | 白垣良祐 |
戦評
あいにくの強風に見舞われる中、今年度初の学生選手権である全日本学生クリテリウムが開催された。クラス1、2に所属する男子選手は、予選①、または②グループに出場、両方のグループから上位25名が決勝に進むことができる。またレースはポイントレース方式になっており、予選では毎周回(10周)、決勝では2周に1回(20周)、1~3位で通過した選手にそれぞれ5、3、2点のポイントが与えられる。そして最終周のポイントは2倍。最終ゴール順ではなく、この得点によって順位が決まる。
大会は男子の予選2組のレースから始まった。予選①グループには相本と荒井が登場。2人は序盤から前方をキープ、安定した走りをしていた。しかし3周回、相本が落車。この周からまとまって走っていた選手たちも少しずつバラけ始める。相本は、けがはしていたものの次の周から復帰。荒井も相本も形成されつつある先頭集団を積極的に追いかけた。6周回、相本が3位通過、2ポイントを獲得する。それからも2人は十数人の先頭集団から離れることはなく、最後のゴールスプリントでは荒井が激走。2位でゴールし、6ポイントを手に入れた。落車トラブルこそあったものの、ポイント獲得、及び25位以内にゴールした相本は15位、荒井8位で2人の決勝進出は危なげなく決まった。
安定した走りを見せた相本
続く予選②グループの出場選手は菊山、白垣。レースは序盤からかなりのハイペースで進んだ。選手たちは細長く縦1列という形で走り続け、ペースはどんどん上がっているように見られた。そんな中、菊山、白垣は前方で健闘。展開が変わったのは4周回、3人の逃げ集団が形成される。メイン集団と若干の差が開き、ここから菊山の遅れが見られ始めた。多くの選手に疲れが滲む6周回、白垣が意地のスプリント。この周を1位通過し、5ポイントを獲得した。この周以降は、常に4人の選手が後ろをけん制し、白垣はメイン集団後方から動くことはなかった。6周回以降だんだんと遅れをとり始めた菊山はメイン集団からも大きく離れた後方で走り続けた。 ポイントを獲得した白垣は10位で見後決勝に駒を進め、奮わなかった菊山は32位と惜しくも予選落ちという結果に終わった。
試合前にガッツポーズを見せる白垣(左)、菊山
迎えた決勝、2周回から荒井が躍動。1回目の中間スプリントを3位で通過、さっそく2ポイントを獲得した。まだ逃げが形成されない中、相本はやや前方に、荒井と白垣は真ん中の位置での走りが続く。この間にも数名足切りされる選手が出始めた。6周回、再び荒井が全力のスプリントで2位通過、3ポイントを獲得。しかしこの周から荒井、白垣に疲れが見え始め、だんだんと遅れをとり始める。続く7周回で浦侑樹(東大)が飛び出し、数人の選手がそこを追った。8周回、メイン集団のさらに後ろを走っていた白垣がレースをおろされる。11周回、相本はなかなか逃げ集団をとらえることができない。そしてこの周で荒井も足切りをされてしまった。どんどん人数が減りつつある14周回、相本が先頭集団に合流。さらに次の周回では2位通過で2ポイントを獲得した。相本を含め、この集団は7人。このままゴールまで向かうと思われたが、伊藤宏人(順天大)が落車し、若干乱れた状況で最後の1周へ。相本は先頭集団から離されることこそなかったが、3位以内には入ることができずにフィニッシュとなった。それでも最終結果は7位と入賞を果たした。
強風や、コーナーが厳しいコースであったことから多くの選手が予選落ち、そして決勝では足切りをされる非常に厳しい大会であった。輝かしい結果ではなかったものの、選手たちにとっては良い経験になったように思える。翌日は同じ会場で、RCS第2戦が行われ、この大会と同じメンバーが出場する。相本の「このままでは終われない」という言葉通り、明日も法大らしい頑張りに期待したい。(野口愛優)
選手たちのコメント
相本祥政
―今日のレースを振り返って
そんなにここを目標としてきたという感じではなかったので、これがアジア大学対抗(アジア大学選手権ロード代表チーム)の選考だったのでサポートできればな、というかたちで来ました。
―法政としての作戦は
一応個々で、みたいなかたちで。チームとしては本当に個人で頑張ろうっていう。
―理想の走りはできましたか
本当は前々で走って、最初東京大学の浦選手と朝日大学の秋田選手が逃げをつくった時点で、のらなきゃいけなくて。その後明治が追走したときにものらなきゃいけなかったとき、結局反応できずに後手に回ってしまったので、最終的には追いついたんですけど、展開的にはもっと積極的でよかったなと思いますね。
―落車は大丈夫でしたか
そんなにけが自体はひどいものじゃなかったので、擦りむいたくらいで。ただ自転車がちょっとやばいかもしれない感じです(笑)。
―後輩の走りについて
菊山は予選落ちしたので頑張ってもらわないといけないなって。白垣は自分より後ろの位置で決勝走ってて、一回も前で見てないのでもっと前で。コーナーの位置取りが下手なので、そこら辺はもっと積極的に、前に動かなきゃいけないかなと。荒井は、積極的な意識はいいんですけど時々休まないと、常にスイッチ入った状態だと勝てないのでレースをする上ではオンとオフを切り替えられる選手になってほしいなと思いますね。
―トラックの選手も交えたレースでした
人数も多かったので、トラックの選手はやっぱり速いので前半は特にペース速くて。集団がどんどん小さくなっていくかたちで、きつかったですけど、人数的にも朝日(大学)が結構有利だったっていうのはありますね。
―強風の影響は
やっぱり無風だと集団が少し落ち着いたかなと思うんですけど、風が強い分、集団の後ろの方でもきつくて。前々で走らないと中切れして、おいて行かれちゃうっていうところがあるので、風の影響はかなりあったと思います。
―今日出場するメンバーはどのようにして決めたのですか
自主的に、参加者を募って自分の意志で出場、というかたちです。
―クリテリウムは得意ですか
そうですね、あんまり得意種目ではなくて、登りが入ってくるレースのほうが好きなので。それなりには走っときたいかなとは思います(笑)。
―明日に向けて
菜の花(全日本学生RCS第1戦菜の花飯山ラウンド)は、良い成績残せたので、今回クリテリウムで痛い目にあったので、明日は今日の分をやり返したいなと思います(笑)。このままでは終われないので。
菊山将志
ーレースの感想をお願いします
力不足でした。
ー今日の作戦は
特に無かったんですけど、前に出てレースをするっていうってだけで、お互いが決勝に上がれれば良かったんですけど自分は決勝に上がれなかったんで、そこがいけなかったと思います。
ー今回のコースは平坦でしたが
平坦だったんですけどちょっと風が強くて、スピードが結構落ちなくてそこのパイロンゾーンの所が立ち上がりがきつくて、そこで結構足を使ってしまってって感じでしたね。
ー今日自身のコンディションは
あんまり良くなかったです。
ー今年もRCSに出場していきますか
いや、たぶんバンク班なのでトラックの方に集中していきたいと思います。
ーこの前の菜の花クリテリウムでの大会は満足のいく結果でしたか
初日は最後のポジション争いで、体当たりされてポジションを奪われてしまったので、そういう所が課題かなと思いました。2日目は4人の選手をアシストする感じだったんで、ちょっと大変だったんとすけど完璧なアシストができたかなと思います。
ー次の大会は
5月にある東日本選手権です。しっかり成績伸ばせるように頑張ります。
ー東日本での目標は
優勝です。
荒井佑太
ー今日のレースの感想をお願いします
今回はコース的にも細かいコーナーがあったり、自分の苦手なコーナーが多くあったのでそこで足を使ってしまって、結果的には力不足でレースを完走することができなかったです。悔しいです。
ー決勝でレースを途中で降りたのは
ちょっと力不足で。結果的に自分から辞退する形になってしまいました。
ー今回、作戦や展開は考えていましたか
今日は風が強かったので、前半は落ち着いて冷静になって、チャンスが来るのを待っていました。チャンスがあればいつでも行こうとは思ってたので。早い段階でチャンスだと思える展開が作れたので、そこで今日は飛び出しました。
ー予選では気温が高く、決勝になると強風が吹きましたが
条件は皆一緒だと思うので、そこに関しては特に思うことは無かったです。いつも通りのパフォーマンスを発揮できれば上位に入賞できると思ったので。
ーでは今回は自身にとって満足のいく走りではなかったですか
満足のいく結果ではなくて、最近良い調子でここまできていたので、ある意味では新たな試練がでてきたのでこれから乗り越えられればいいかなと思います。
ー今回は平坦なコースでしたが
平坦なコースの中でも、今回は本当にど平坦なコースだったのでスピードレースになるのは、レースの前から覚悟してて、やはりコーナーが多いのでスピードがゼロになって上がるっていう繰り返しなので、足に段々くるので自分としてはやりにくいコースでした。
ー先週のRCSの結果については
2日目上手い形で、雨っていうコンディションも悪い中優勝できたことは、自分の力が発揮できたので嬉しかったです。
ー普段はトラック専門ですがRCSに出ることで何か意識していますか
やっぱりトラックでは得られない、トラックとは違うスピード感だったりあとはトラックの選手以外のロード選手と走ることで、走行のテクニックだったりトラックでは学べないことを大会では学べるので積極的に出場しようと思ってます。
ー今回の自身の反省点は
やっぱり普段コーナーを速いスピードで突っ込んだり、ゼロからスピードを上げるっていう練習をあまりやってきてなかったので、自転車を操るテクニックももっと身に付けなきゃいけないなって思いました。
ー次の大会は
東日本(トラック)ですね。
ー東日本に向けて意気込みをお願いします
東日本では自分の専門であるトラック競技なのでポイントレースにも出場するので、そこでは必ず優勝を目指してインカレにいい流れを持っていければいいなと思います。
白垣良祐
ー予選と決勝、それぞれのレースを振り返って
予選は、軽くあがれて良かったんですけど。決勝で位置取りとかコーナーの技術がまだ足りなくて、DNFという不甲斐ない結果になってしまったので、もっと練習が必要かなと。課題が見つかりました。
ーコースの走り具合は
風が強いのと、180度Uターンするヘアピンカーブが2つあって。コーナリングとかが重要視されるコースで、すごく苦しいコースだと思いました。
ーポイントレース方式とロードレース方式の違いは
ロードレース方式は最後のゴール着順で順位が決まるので、最後だけもがけばいいっていう楽さがあるんですけど。ポイントレース方式は何周回ごとにポイント周回っていうのがあって何回ももがかなきゃいけないので、ポイントレース方式のほうがきついですね。
ー全日本選手権ではマディソンに出場されていましたが、振り返っていかがでしたか
レベルが高くてすごくいい経験になったと思います。ついていけないとは思っていたんですけど、それは当然と思っていて。完走できないかなとも思っていて、完走できたので、ちょっとは力がついたのかなと自信もつきました。
ーなぜ鈴木選手とペアを組まれたのですか
鈴木先輩がまず出たいって言われてて、自分も全日本系に出たいなと思っていて。マディソンに一緒に出ないかって言われたので、是非よろしくお願いしますって言って一緒に決めました。
フォトギャラリー
- 惜しくも表彰台には届かなかった
- 上位で決勝進出を決めた荒井
- 本調子とは行かなかった菊山
- レース前にストレッチをする相本
- 白垣は予選で存在感を見せた
- カメラに笑顔を見せる相本
- 苦しい表情を見せる荒井
- 完走とはいかなかった白垣