【硬式野球】東京六大学野球春季リーグ戦 第7週 対東大2回戦 打線爆発で二桁得点 新戦力も数多くデビュー
東京六大学野球春季リーグ戦 対東大2回戦
2016年5月22日(日)
神宮球場
序盤にたたみかけ試合を決めた。打線は初回、柴田圭輝(文4)の適時打などで2点を先制すると、3回までに9安打を浴びせ7得点でリードを広げた。大学初スタメンの舩曳が3安打を記録するなど新戦力も数多く出場し、これからに価値のある勝利となった。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
東 大 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 4 | 5 | 2 |
法 大 | 2 | 2 | 3 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | X | 10 | 6 | 0 |
(東大)●柴田、三木、有坂、出田ー喜入
(法大)○菅野(3勝)、森脇、内沢ー森川
打撃成績
打順 | 位置 | 選手 | 打 | 安 | 点 | 打率 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (8)98 | 大西千 | 5 | 2 | 1 | .321 | 左前安 | 三失 | 中犠飛① | 右前安 | 左飛 | 遊ゴロ | ||
2 | (4) | 小林 | 4 | 2 | 0 | .400 | 空三振 | 一ゴロ | 右前安 | 三内安 | ||||
H | 福田光 | 1 | 0 | 0 | .000 | 見三振 | ||||||||
4 | 相馬優 | 0 | 0 | 0 | — | 四球 | ||||||||
3 | (6) | 川口 | 4 | 2 | 3 | .308 | 四球 | 右前安② | 左飛 | 中犠飛① | 三内安 | 中飛 | ||
4 | (3) | 柴田 | 3 | 2 | 1 | .313 | 左前安① | 中飛 | 投内安 | 死球 | 死球 | |||
1 | 内沢 | 0 | 0 | 0 | — | |||||||||
5 | (5) | 金子凌 | 3 | 3 | 2 | .378 | 死球 | 右越え二 | 死球 | 右越え二① | 中前安 ① | |||
6 | (9) | 向山 | 2 | 0 | 1 | .471 | 遊ゴロ① | 三ゴロ | ||||||
H7 | 中山 | 2 | 0 | 0 | .000 | 遊飛 | 二飛 | |||||||
93 | 宇草 | 1 | 0 | 0 | .000 | 左飛 | ||||||||
7 | (2) | 森川 | 2 | 1 | 1 | .378 | 死球 | 左線二① | 空三振 | 四球 | 死球 | |||
8 | (7)87 | 舩曳 | 5 | 3 | 0 | .429 | 右前安 | 遊内安 | 遊ゴロ | 左中間二 | 見三振 | |||
9 | (1) | 菅野 | 2 | 1 | 0 | .143 | 捕犠打 | 中前安 | 左飛 | |||||
H | 米田 | 1 | 0 | 0 | .000 | 一ゴロ | ||||||||
1 | 森脇 | 0 | 0 | 0 | — | |||||||||
H9 | 清水二 | 1 | 0 | 0 | .250 | 二ゴロ | ||||||||
計 | 36 | 16 | 9 | .293 |
投手成績
回 | 球数 | 打者 | 安 | 振 | 球 | 責 | 防御率 | |
菅野 | 6 | 94 | 25 | 5 | 5 | 2 | 4 | 4.50 |
森脇 | 2 | 23 | 6 | 0 | 5 | 0 | 0 | 0.00 |
内沢 | 1 | 16 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.00 |
計 | 9 | 133 | 34 | 5 | 10 | 2 | 4 | 4.21 |
ベンチ入りメンバー
10 | 森川 (営4=桐蔭学園) | 2 | 川口 (人2=横浜) | 35 | 宇草 (営1=常総学院) |
11 | 森脇 (経2=掛川西) | 3 | 森 (キャ3=日大三) | 1 | 大西千 (営2=阪南大) |
13 | 菅野 (キャ2=小高工) | 4 | 柴田 (文4=東邦) | 7 | 米田 (営4=智弁学園) |
14 | 内沢 (キャ1=八戸工大一) | 6 | 大崎 (法3=智弁学園) | 8 | 清水二 (法3=中京大中京) |
16 | 玉熊 (法4=北海) | 9 | 金子凌 (キャ4=日大三) | 28 | 中川 (経4=法政二) |
17 | 熊谷 (キャ3=平塚学園) | 24 | 小林 (法2=中京大中京) | 37 | 中山 (人2=履正社) |
18 | 上條 (キャ2=市立川越) | 25 | 福田光 (人1=大阪桐蔭) | 38 | 舩曳 (キャ1=天理)i |
22 | 駒場 (文3=鹿沼) | 29 | 向山 (営2=法政二) | ||
27 | 中村浩 (営2=多良木) | 34 | 相馬優 (営1=健大高崎) |
リーグ戦結果(05/22現在)
明大 | 立大 | 慶大 | 法大 | 早大 | 東大 | 試合 | 勝 | 負 | 勝点 | 勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
明 | ―― | ○● | △○●○ | ○●○ | ○●○ | ○●○ | 15 | 9 | 5 | 4 | .643 |
立 | ●○ | ―― | ○○ | ○●● | ○○ | ●○○ | 12 | 8 | 4 | 3 | .667 |
慶 | △●○● | ●● | ―― | ○○ | ○○ | 10 | 5 | 5 | 2 | .556 | |
法 | ●○● | ●○○ | ●● | ―― | ●○○ | ●○ | 13 | 6 | 7 | 2 | .462 |
早 | ●○● | ●● | ○●● | ―― | ○○ | 10 | 4 | 6 | 1 | .400 | |
東 | ●○● | ○●● | ●● | ○● | ●● | ―― | 12 | 3 | 9 | 0 | .250 |
戦評
昨日、東大に敗れ今季3勝目を献上してしまった法大。絶対に負けられない第2戦の先発は復帰後負けなしの菅野秀哉(キャ2)が上がる。対する東大の先発マウンドには柴田叡宙が上がった。
チャンスは初回から訪れた。1番大西千洋(営2)が左前安打を放ち、すかさず盗塁に成功。3番川口凌(人2)も四球で出塁すると、1死一、二塁の場面で打席には柴田圭輝(文4)。2球目を捉えた打球は左前適時打に。復帰後初安打が先制点を演出する一打となった。その後6番向山基生(営2)の遊ゴロの間にも1点を追加し、この回2得点で主導権を奪う。
さらに2回に2点。3回には7番森川大樹(営4)の左線適時二塁打、今季初スタメンの1年生舩曳海(キャ1)の遊撃への適時内野安打などで3点を追加し突き放すと、守備でも菅野が3回まで一人のランナーも許さない好投で、試合を有利に進めていく。
7対0で迎えた4回表。今日初めてのピンチが訪れる。2番山本克志、3番山田大成から2連打を浴びると、4番田口耕蔵の併殺崩れの間に1点を返された。 その後5回を3人に切って取り、味方から2点の援護をもらうが、続く6回。代打森田穣の右前安打から菅野が乱れ始める。暴投が絡み1死三塁とすると、2連続四球を与え、1死満塁のピンチに。4番田口に投じた2球目。前進守備の三遊間を抜けるかと思われた打球は遊撃手のの川口のグローブに収まるも、体勢を立て直せず送球ができない。その間に三塁走者が生還し、2点目を許してしまった。また後続の併殺崩れ、右前適時打によりこの回3点を失った。
まだ点差は5点あるものの、少しの気の緩みでこれまで何度も悔しさを味わった法大。もう1点もやれない中、7回からマウンドには菅野に代わって森脇一樹(経2)が上がる。今季慶大戦以来の登板と経験は浅いものの、2回5奪三振と圧巻の投球。味方打線も7回に1点を追加し迎えた最終回。マウンドにはルーキーの内沢航大(キャ1)が上がり、195㎝の大型右腕が神宮デビューを果たす。「とても緊張した」と振り返るも、きっちり三者凡退に抑えて見せた。
16安打の猛攻で力の差を見せつけた法大。また7名もの1年生が出場し、今後を見据えた上でも価値のある一勝だったと言えよう。明日はついに今季最後の試合となる。勝利で今季を終えるため、若い力から最上級生まで、全員野球で立ち向かう。(鈴木理子)
クローズアップ
舩曳海 (ベール脱いだU-18戦士 初スタメンで猛打賞の活躍)
U-18では大会最多得点を記録。実力十分の期待の新星、舩曳海(キャ1)がついにリーグ戦スタメンデビューを果たした。気になる1打席目は、右前安打。「1打席目にヒットが出たのは大きかった」と自身も振り返るように、大型ルーキーは徐々に調子を上げていく。その後も次々と安打を放ち、計3安打の猛打賞を記録した。
「熊谷(キャ3)さんなどに声がけされてだいぶ緊張がほぐれた」初舞台に緊張するルーキーらしい一面をのぞかせながらも、スタメン出場について聞かれると「準備はしていたので、やってやろうという気持ちだった」と語るその姿は頼もしくもあった。
走攻守がそろった選手であるが、なかでも並外れた「走力」は最大の武器である。今月末には春季新人戦も控えており、アピール次第ではし烈な外野手争いに名乗りを上げることになるだろう。「日本一になるために法政を選んだ」。入部直後にこう決意を語ってくれた。初スタメンでありながら1年離れした存在感を放った舩曳。優勝、そして日本一へ。彼の戦いは、まだ始まったばかりだ。(下河辺果歩)
選手コメント
森川大樹 主将
—今日の試合を振り返って
いらない点を与えてしまったんですけど、昨日の反省である得点圏でのバッティングだったりはみんな修正してやってくれたのかなと思います。
—昨日の敗戦からチームで話し合ったことは
情けない試合をしてしまったので、今まで通り自分たちの野球をしっかりやろうと話しました。
—今日は内沢投手が初登板となりました
思っていたよりも落ち着いていて、しっかりストライクゾーンで勝負できました。これからもっと神宮で投げてもらいたいなと思います。
—投げる前に声かけなどはされましたか
緊張はすると思うし、力みも出てくると思うので、「一球投げてみてそこから修正していこう」という話をしました。
—6回の失点シーンでの菅野投手の投球について
四球が余計だったかなという感じです。
—昨年、東大の連敗をストップさせたときの勝ち投手が柴田投手でしたが、意識したことは
特にその試合のことを意識することはなかったですが、一人のピッチャーとしてどうやって戦っていくかという話をみんなでしました。
—明日への意気込み
春のシーズンで最後の試合になるので、しっかり勝ってみなさんにちゃんとした野球を見せたいと思います。
金子凌也 副将
—今日は大差での勝利でしたがどのような気持ちでしょうか
明日に向けて気持ちを切り替えて、明日勝つことを考えてます。
—今日は3打数3安打と大活躍でした
昨日は打てなかった悔しさもあったので、今日は自分が打ってなんとかしてやるという気持ちが今日の結果につながったと思います。
—今日は2打点です。頑張っている投手を支えようという気持ちがあっての2打点ですか
そうですね。序盤に点数をたくさんとったら若手の投手もたくさん経験が出来ると思っていましたし、ベンチでも早めに点数とりたいという意思があったので、それにしっかり応えられて良かったです。
—明日も試合がありますが意気込みをお願いします
明日は最終戦で、これまでもたくさんのファンの方も応援してくださったので、最後に法政らしい野球を見せたいなと思っています。
川口凌 内野手
—今日の試合を振り返って
昨日東大に負けているので、倍返しにして勝とうと思って挑みました。
—試合前にチームで話したこと
やられたらやり返してやろうという話をして試合に臨みました。
—昨日の敗戦を受けて修正したこと
チャンスで1本が出ていなかったので、チャンスで打てるようにしっかり準備して打席に入りました。
—昨日の試合から遊撃手としてのスタメンですが普段の練習では
ほとんどしていないです。先週いきなり「ショートできるか」って(監督に)言われて「できます」って言ったらショートになりました(笑)。セカンドの方が慣れているので全然違いますね。でも神宮なら大丈夫です!どこでも守れます!
—2打席目は適時打となりましたが
昨日もああいうチャンスを生かせず後半に逆転されたので、ここで突き放したいなと思って打席に入りました。
—打席で心がけることは
甘い球を積極的に打って強いスイングをすることです。
—明日は勝っても負けても今季最終戦となりますが
優勝はもうなくなってしまいましたけど、来季につながるような試合をして勝って終わりたいと思います。
—最後に意気込みをお願いします
自分も打って絶対勝ちます!
菅野秀哉 投手
—今日のピッチングについて
あまり良くなかったですね。6回に3点取られましたし、「抑えていくぞ」と言っていたんですけど点数を取られてしまって。あまり良くなかったなと。
—「抑えていくぞ」というのは、いつ言っていたのですか
5回が終わった時に、森川さんと「整備後だからしっかり投げていくぞ」と。整備を挟むと一回途切れてしまうので。
—ご自身の打撃については
そろそろ一本打っておかないといけないなと思っていたので。打てたので良かったです。
—昨日のミーティングの内容は
「明日は負けられない戦いになるから総力戦で行くぞ」という話をしました。
—1年生が多く出場しましたが
舩曳とかはのびのびやっていて、しっかり結果も出していたので良かったと思います。
—ご自身が1年生のころは
自分が1年生のときは、ずっと緊張していましたね。
—内沢投手には、何か声をかけましたか
試合前に「点差が離れたらあるから準備しておけよ」という話はしました。
—明日に向けて
しっかり勝って、勝ち点を取って。次のシーズンに向けて良い試合ができればいいと思います。
内沢航大 投手
—リーグ戦初登板でしたが
初登板ということもあり、とても緊張しました。
—緊張した中で、三者凡退に抑えました
しっかり腕を振って、自分の投球をすることだけを意識して投げた結果だと思います。
—登板前に他の選手やコーチからはどのようなことを言われましたか
コーチやキャッチャーの森川さんから「全力で投げろ」と言われたので、しっかりと腕を振ることを心がけて投げました。
—自分の中で自信のある球種は
ストレートを力強く投げることを練習から常に意識しているので、ストレートには自信があります。
—明日の試合に向けて
登板機会があるかわかりませんが、しっかりと準備して出番があれば抑えられるようにしたいです。
舩曳海 外野手
—リーグ戦初のスタメン出場となりました
1打席目にヒットが出たということが1番大きかったのかなと思います。ファーストストライクを狙えたので良かったです。
—スタメンでの出場はいつ言い渡されたのですか
今日の朝告げられました。準備はしていたので、やってやろうという気持ちでした。
—試合前や試合中に先輩から声がけはされましたか
熊谷さんとかに「緊張してるのか」と声をかけられて、だいぶ緊張はほぐれました。
—今日見つかった課題はありますか
最終打席のファーストストライクは結構甘めだったんですけど、いいピッチャーになるほど甘い球は少なくなっていくので、甘い球をしっかり振っていけるようにしたいです。
—明日に向けての意気込みをお願いします
今季の優勝はなくなってしまいましたが、まだ1年春でこの先も試合はあるので、一球一球を大事にやっていきたいなと思います。
フォトギャラリー
- 今日3打点の川口
- 二塁打を2本放つなど好調の金子凌。打率も2位に浮上
- 先制の適時打を放った柴田。クリーンアップで6打点を記録
- この日2盗塁の大西千はリーグトップタイの7盗塁
- リーグ戦初出場の中山。パワフルな打撃が魅力だ
- 2番手で登板した森脇
- 舩曳に続き、同じU18選手の宇草も神宮デビューを果たした
- 長身右腕の内沢も初出場。無失点の活躍を見せた