【バスケ】シーズン開幕インタビュー ~復権への序章~
2017年3月26日(日)
法政第二高等学校
昨季は2年連続となる降格で3部リーグ行きとなってしまったウィザーズ。新体制となり、気持ちあらたに古豪復活を狙うチームの核となる4名の選手にインタビュー取材を行った。
選手インタビュー
中村太地(法2)・水野幹太(営1)
ーチームに合流して間もない二人ですが、現状は
水野:太地さんがいるので。太地さんのパスで自分が決めたりだとか、太地さんが疲れたときは自分が運んでゲームを作れたら、法政も強くなると思うので、そういうところを意識していきたいと思います。
中村:まだ練習もあまり来れてないので、うまく伝わらないというか。どう言えば自分の描いたようにやってくれるかというのを模索しているところです。
ーチームに足りないところは
中村:やっぱり究極に1対1ができないところですよね。きっていける選手がいない。プレイメーカーがいない。そういう意味で水野選手には期待してます。ドライブもできてシュートもできてパスもできて。チームとして攻め気がないのが現状ですね。
ーBリーグのコートに立たれたお二人ですが、プロの印象は
水野:やっぱりフィジカル面ですかね。210cmとかの外国人選手がいて、そういった選手にどう戦っていこうかとずっと考えていました。相手にパスだけだと思われてるところがあったので、そこを突いてシュートに行くことができたかなと思います。
中村:プレー一つひとつが丁寧ですね。プロのプレーを見て感じて、こうすればいいんだなというのをイメージしながらいろんな視点で見ることができたので、それが大きかったかなと思います。
ー中村選手はBリーグを経て、プレー面で大きく成長した実感はありますか
中村:自分はまたまだターンオーバーが多くて、それを減らすのが一番の課題ですし、前が見えてないところとか、シュートの前のドリブルも強くとか、地に足つけてがんばってるって感じです。
ーチームはガード陣が多く、プレータイムが制限されてしまうことが予想されますが
水野:自分はシックスマンでいいので、出たときに自分の仕事ができればいいと思っているので、そこはあまり気にしてないです。
中村:絶対的、圧倒的存在感を出してゲームをコントロールしていかないといけないですし、そうしないとチームも成長していかないと思います。
ーポイントガードというポジションへのこだわりは
水野:本当はフォワードとかでもよかったんですけど、大学で通用するにはポイントガードだと思っています。
中村:ポイントガードにこだわってやっていきたいです。大きいガードとして台頭していかないと、世界的にもサイズは大きくなってるし、自分はシューティングガードとしてめちゃくちゃシュートが入る訳ではないので、常に1番の視点でやっていきたいと思います。
ーお互いここは負けないという点は
水野:けっこう負けてるんで(笑)。これから太地さんをよく見て、太地さんを越えられるようにやっていけばいいと思うので、しっかりライバル心を持ってやっていきたいと思います。
中村:自分は1対1ですね。激しさだったり、貪欲さだったり、そこは先輩として負けちゃいけないと思ってます。
ー新しいシステムの熟成度は
中村:これからですね。自分がコートの中ではコーチとしてコントロールしなきゃいけないんですけど、またまだです。
ー自分がチームの2部、1部昇格の立役者になってやろうという野心、自覚は
水野:自分も3部でやるのは本意ではないので、1部でやれるようにがんばっていきたいです。
中村:誰も経験できないですからね。こういう経験は。毎年入れ替え戦をやって、っていう。
水野:僕もそれをお父さん(=慎也氏、福島南高コーチ)に言われて入学を決めました。1部の人が経験できないことなので。
ー将来的にどういったプレーヤーになりたいかについて
水野:リードは太地さんがしてくれると思うので、それをサポートして。自分のいいところを出しつつ、太地さんと2部、1部昇格を目指していきたいと思います。
中村:二人で引っ張っていかなきゃいけないと思うので、まずはお互いの個性を理解していきたいです。自分は1つのゲームをびしっとつくれる選手になりたいですね。
植村哲也主将(文4)
ー主将という立ち位置から見て新チームの印象は
昨日初めて全員揃って新1年生でも戦力になりそうな子がたくさん入って来ました。去年と1番違うのは自主性ということですね。去年はコーチ陣が言ったことをそのままやるだけだったんですけど、今年は自分たちで考えてやることが求められます。個性が強いんですけど集中した時にすごい力が出せるチームではあると今の段階では思います。
ー新入生の中で注目している選手は
ほぼ全員ですかね(笑)今プレーしてないんで一緒に出てみたいなって思うのは濱田(祐太郎)とか千代(虎央太)とかのフォワード陣ですかね。でも1年生特徴あっておもしろいんで、もっと自分を出してもいいっていうか。わがままになっていいと思います。ちょっと大人しすぎるかなって。
ー新入生以外にも気になっている選手はいますか
今、外から見ているので変化とか分かるんですよ。1番伸びたなって思うのは鈴木悠介ですね。元々自主練とか好んでやる方だったので。成長は著しいですよね。監督もそう言ってたんで。
ー現在ガードが多いように感じられますが
これだけガードいても同じタイプっていないんですよね。例えば玉城(啓太)と海斗(大久保)はどっちもスピードあるけど玉城はシュート打てるし、海斗はディフェンスを崩すのがうまいし、それぞれ特徴があります。自分が出た時は誰と組もうが僕も対応はできると思うんでそこはうまくやっていきたいです。練習から競争率が高くなるということはすごくいいことだと思います。僕も大学で経験をさせてもらってるので後輩たちにもそれを伝えながらやっていきたいです。
ーバスケをプレーしている上で昔から変わらないことはありますか
難しいですね。プレーではないかもしれないんですけど練習をやっている時に手を抜いたことは一切ないって言えます。それには自信があります。僕は0か100かなんで。オフの日は抜け殻みたいなんですけどね(笑)バスケやってる時は妥協はしたくないし、妥協をする自分が嫌だなって思います。
ーラストイヤーの個人的な目標は
この2年間は負けて引退という形でした。僕は下級生のころから出させてもらっていたので先輩との思い出が結構あります。その分、先輩たちの分もっていう気持ちが人一倍強いてます。すごく個性が強くてまとめるのは本当に大変だと思うんですけど自分にしかできないことだと思うので、自分が2部まで引っ張っていきたいと思います。
ーチームとしての目標は
今は緊張感のない時間帯も多いし、まだまだ課題だらけなんですけど、3部だからとか相手が強いからとかじゃなくて今年は自分たちのバスケで勝つっていうことにこだわっていきたいです。ラストイヤーだからこの気持ちが強いっていうのはありますね。正直、2部昇格は義務だと思っています。守りに入らないようにしたいです。失うものはないってくらい失ってきたんで前を向いて。最後代々木で勝って終わりたいと思います。
玉城啓太(法3)
ー上級生として新チームの印象は
新入生は伸び伸びやれてると思います。濱田(祐太郎)なんて10本もスリー打つし(笑)
ー新入生の中で注目している選手は
みんなうまいですよ。千代(虎央太)かな。ジャンプシュートが入るし、能力が高くてリバウンドも強いし。身体が細いっていうのはあるけどウェイトして筋肉つければ当たり負けしなくていいと思います。ちょっと上から目線になっちゃいました(笑)
ー六大学リーグは植村選手が出場しませんでしたが
チームに掛ける声が哲さん(植村哲也)がいなくなったら少なくなったと思いますね。それは自分が声を掛けるべきだと思うんですけどまだそういうのはできないですね。自信がないから。自分がミスしてるのに人に言えないなって思ってしまいます。
ー仲のいい選手は
海斗(大久保)がすごい気になります。馴れ馴れしいんですよね。いい意味で(笑)なんでかは分からないけど仲はいいです。
ー今克服したいと思っている課題は
試合の事でいうと、ここが大事って時にターンオーバーが出てしまうところです。5点差であとちょっとで逆転できるってところでいつもターンオーバーが多いからそこで落ち着くことができればなって思います。
ー新入生も入り、ガードが増えましたが
ガードが増えたらお互い、より高められると思います。プロも2人いるし。そういう意味で学んでいきたいっていう気持ちもあります。試合とかはその日の調子にもよるので出るメンバーが限られるってことかなって思います。
ーバスケをプレーしている上で昔から変わらないことは
シュートフォームですかね。分かんないですけど(笑)よく両手打ちみたいって言われるんですよ。
ー今シーズンの目標は
チームとしては2部昇格ですね。個人としてはディフェンスをもっと頑張りたいです。オフェンスはどういうメンバーがコートにいるかによって変わると思います。合う合わないとかもあるので。ディフェンスを頑張りたいと今は思っています。
フォトギャラリー
- ウィザーズの未来を背負う中村(左)と水野
- 学生コーチである多治美篤(右から3人目=社3)が練習を指揮する
- 佐藤俊二監督と話し込む植村。インタビューではバスケに対するストイックな姿勢を口にした。
- 談笑する大塚恭平(営3)と玉城。チームの雰囲気も上々のようだ
- 練習中には鈴木悠のダンクも飛び出した