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【硬式野球】東京六大学秋季フレッシュトーナメント 対東大戦 投手陣がつかまりあわや敗戦の危機 最後は逃げ切りトーナメントの初戦を突破する

硬式野球

【硬式野球】東京六大学秋季フレッシュトーナメント 対東大戦 投手陣がつかまりあわや敗戦の危機 最後は逃げ切りトーナメント初戦を突破する

東京六大学秋季フレッシュトーナメント 対東大戦
2017年11月1日(水)
神宮球場

リーグ戦では、投手が踏ん張れず15年ぶりの勝ち点を東大に献上してしまった法大。このフレッシュトーナメントでも、投手陣が安定せず何度もピンチを招き、8回には同点に追いつかれてしまう。しかし、9回表に相手投手の乱調もあり3点をもぎ取ると、裏はサイドスローに転向した新井悠太朗(営2)が粘りの投球をみせ、何とか逃げ切り初戦突破を果たした。

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勝利後も選手たちの表情は硬かった

試合結果

トータル試合結果

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
法 大 0 0 1 0 1 0 2 2 3 9 9 1
東 大 0 0 0 0 0 0 1 5 0 6 7 0

(法大)内沢、落合、高田、〇新井悠(1勝)
(東大)小林、濵﨑、松田、坂口、●平山(1敗)、川出
[本塁打]

 

打撃成績

打順 位置 選手 打率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 山根 3 1 0 .333 中前安 一ゴロ   四球     遊ゴロ 四球 四球
2 西山 2 1 0 .500 投犠   四球 中飛     左前安 投ゴロ 四球
3 安本 3 2 2 .667 三振   左越え安   死球   左前安① 四球 左犠飛①
4  羽根 5 1 3 .200 右飛   左犠飛①   二ゴロ   中飛 左前安② 中飛
5 福田 3 1 1 .333   中前安 遊ゴロ   左犠飛①   四球 一ゴロ  
  6 佐藤勇 0 0 0                  
6 村田 2 0 0 .000   三振 四球   左飛        
  H 飯泉 1 1 1 1.000             右前安①    
  9 八木 1 0 0 .000               一邪飛  
  9 片瀬 0 0 0                  
7 ⑼7 札葉 4 1 0 .250   右翼線安 遊ゴロ     右飛 死球   右飛
8 宮﨑 5 1 0 .200   三振   中飛   投ゴロ 中飛   右前安
9 内沢 2 0 0 .000   四球   三振   遊ゴロ      
  1 落合 0 0 0               死球  
  H 内藤 0 0 0                  
  1 高田 0 0 0                  
  1 新井悠 0 0 0                 死球
    31 9 7 .290                  

 

投手成績

  球数 打者 防御率
内沢 6 92 22 4 7 3 0 0.00
落合 1 15 4 1 0 1 1 9.00
高田 0 2/3 40 8 2 1 3 4 54.00
新井悠 1 1/3 23 6 0 2 2 0 0.00
9 170 40 7 10 9 5 5.00

 

ベンチ入りメンバー

11 小松陽(営2=法政) 1 福田(人2=大阪桐蔭) 36 羽根(社1=日大鶴ケ丘)
13 新井悠(営2=折尾愛真) 2 安本(営2=静岡) 8 札葉(経2=川越東)
15 落合(法1=常葉菊川) 3 飯泉(営2=法政二) 9 山根(文2=法政二)
17 高田(法1=平塚学園) 4 高津(経2=法政二) 29 内藤(文2=法政二)
18 内沢(キャ2=八戸工大一) 5 清水俊(文2=佼成学園) 31 八木(営2=焼津中央)
21 鈴木昭(キャ1=常総学院) 6 西山(法2=市立和歌山) 33 片瀬(人1=法政二)
20 宮崎(法2=宇部商) 7 髙橋(経2=山形南) 37 村田(人1=横浜)
22 古山(社2=法政二) 26 佐藤勇(法1=中京大中京高校)    
32 伊藤士(文2=中京大中京) 35 宮本隆(人1=健大高崎)    

 

戦評

 東大の先発はリーグ戦での登板経験もある小林大雅。初回、1番の山根将也(文2)が中前安打で出塁し、2番西山翔真(法2)が送りランナーを得点圏に進めるも、続くバッターが三振と右飛で倒れ初回を終えた。法大の先発は慶大戦1試合のみの登板となった内沢。1番笠原健吾に初球を右前に運ばれ、さらに盗塁を決められる。その後、2番山下朋大へと投じた3球目をキャッチャー宮崎佑太(法2)が捕逸してしまい、無死三塁のピンチを招いてしまったが、持ち前の速球を武器に後続を3人で抑えた。

 先制をしたのは法大だった。3回に先頭の西山が四球で出塁すると、3番安本竜二(営2)が左越え二塁打を放つ。無死二、三塁のチャンスが訪れ、4番羽根龍二(社1)の左犠飛で先制点を挙げた。

 5回、7回にも追加点を加え4-0としたが、7回裏から登板した2番手・落合竜杜(法1)が先頭の新堀千隼に死球を与え、さらに盗塁を許す、続く6番廣納敬太には左前安打を打たれ、7番岡俊希の併殺打の間に1点を返された。

 法大は8回さらに2点を加え6-1と大きくリード。流れは法大に傾いたかに思えた。しかしその裏だった。三番手として登板した高田孝一(法1)が、先頭の藤井啓文に右越え二塁打を打たれ、1番笠原に四球を与える。2番山下には犠打を打たれ、1死二、三塁のピンチを迎える。3番堤裕太郎を空三振に抑え2死にするが、4番、5番に四球を与え、押し出しで1点。さらに6番廣納の右前安打や高田の暴投、遊撃手の福田光輝(人2)の失策で4点を奪われ同点に追いつかれる。

 そして9回表。先頭が右飛で倒れるも、8番宮崎の右前安打、9番新井悠太朗(営2)は死球、1番山根は四球で出塁すると、1死満塁のチャンスを迎えた。すでに東大の投手である平山の投球は精彩を欠いており、2番西山への2球目が暴投となりその間に1点を追加する。さらに西山も四球で出塁し、なお1死満塁、5番安本への初球も暴投となり、ここでも1点を得る。そして安本の左犠飛でさらに1点を奪い、この回3得点を挙げた。

 9回裏の東大の攻撃は、新井が先頭を三振で抑え2番山下を遊ゴロに打ち取る。3番代打の和気正純に四球を与えてしまうが、4番岡本を二邪飛に打ち取り、危なげなく試合を締めた。

 この試合は両校2桁の四死球を与えるという、投手乱調の試合となった。法大はこの試合で勝利を収める事こそ出来たが、多くの課題を残す結果となった。次戦までに投手陣の立て直しを図り、フレッシュリーグでの優勝を目指してもらいたい。(中村祐吾)

クローズアップ

安本 竜二 (名門校主将をも務めた努力家 今季集大成として神宮の地を駆け巡る)

 安本のレフトを越える大きな当たりは、先制劇のきっかけとなった。
昨季はリーグ戦2カードにベンチ入りするも、打席に立つことは叶わず、夏のオープン戦でも満足な結果は出なかった。今季も早大戦でベンチ入りするも、出場機会は無しともどかしい日々が続いた。そんな中で行われた今日の東大戦。3回表、無死一塁の場面でレフトの守備を大きく越えた当たりは先制の好機となった。7回にも左前安打で出塁すると、盗塁ですかさず進塁。持ち前の長打力と走塁で勝利に大きく貢献した。

 高校時代には名門・静岡高校で主将を務めた。3年夏には当時超強力打線と呼ばれた「静高」でクリーンナップとして活躍。3季連続の甲子園出場を果たし、法大野球部の門を叩いた。一見、順風満帆に見える安本の活躍の背景には確かな努力の積み重ねがある。というのも、安本にはこんな高校時代のエピソードがある。高校での早朝練習は強制ではなかった。しかし、安本は毎朝バットを振り続けた。「練習の鬼」。安本にはこの言葉がよく似合う。暑い日も寒い日も振り続けた主将の一振りが、チームを甲子園出場へと導いたと言っても過言ではないだろう。

 「新人戦は今季の集大成として挑む」。安本は試合後、このように述べた。今季リーグ戦優勝を逃した法大。来季の栄光を掴むために1、2年生の飛躍は必要不可欠であろう。「これからはチームのことも考えて、自覚と責任を持って取り組みたい」。今日も守備中に三塁から大きなで仲間を鼓舞した。その姿からは、早くも法大の未来を担っていくという覚悟が見えた。(梅原 早紀)

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 選手コメント

新井悠太朗 投手

ー今日の試合を振り返って
今日は納得いかない試合だったので、明日はピッチャー、野手ともに納得できる試合にできたらいいなと思います。

ー具体的に納得できなかった部分とは
僕自身は準備不足でマウンドに上がってしまって。左バッターを抑えることが僕の役目なんですけどフォアボールを出してしまったことです。

ー同点に追いつかれるなど苦しい展開でしたが、ブルペンではどう見られていましたか
ブルペンで見ていて「僕が行くしかないな」という気持ちでいました。

ー1死満塁とピンチの場面での登板でしたが意識したことはありますか
同点だったので、長打がないようにということは意識しました。

ー今日がサイドスロー転向後、初の公式戦となりました
まだ、自分の中では納得のいくようなピッチングではないので、これからしっかりと自分のピッチングができるように頑張ります。

ー秋の寮取材では「フォームの安定が課題」と仰っていましたが、今はどうでしょうか
まだ物足りないところはたくさんあるので、これから冬を越えて春になったときには、新人戦ではなくてリーグ戦で投げられるようになりたいと思います。

ー打席では、死球を受けた後にガッツポーズでした
自然と出ました(笑)。塁に出たいという気持ちが出ました。

ー明日までに修正したい点はありますか
僕はピンチで出ると思うので、先頭バッターをしっかり(アウトに)取って、チームに流れを持ってこられるようなピッチングをしたいと思います。

ー明日への意気込みをお願いします
明日も厳しい戦いになるとは思うんですけど、全員野球で勝って終わりたいと思います。

内沢航大 投手

ー今日の試合を振り返って
初回から結構フラフラしていたので、そこは見直さないといけないなと思います。

ーリーグ戦では思うような投球が出来なかったのではないでしょうか
リーグ戦は先発の場面がなかったので、なんとも言えないのですが、ずっと投げるとは言われていたので準備して投げられたかなと思います。

ー今日の投球を振り返って
あまり良くなくて2アウト取ってから四球や、初球にヒットなどがあったので、見直さなくてはいけないなと思います。

ー6回無失点という内容については
無失点ではあったのですが、四球や初球に長打などもあって、だいぶ相手に助けられました。次はそう簡単にいかないと思うので、しっかり投げ込んでいきたいと思います。

ー後半は投手陣が崩れてしまいましたが、監督からなにか言われたことは
監督やコーチからは準備が足りないと言われました。自分から見ていても、緊張していたりとかずっと投げていなかったりというところがあったのかなと思います。

ー次回の投球に向けて
今日は結果的に0で抑えられたですが、もっといい内容で投げたいです。今日は6回までだったので、9回まで投げ切れれるようにしっかり準備をしていきたいです。

 福田光輝 内野手

 ー今日の試合を振り返って
自分のミスで同点になったりしたんですけど、勝ててよかったです。

ー今大会は主将を務めていますがどのようにチームをまとめていますか
自分はリーグ戦も出ていて引っ張っていけという監督からの合図だと思うので明日以降ももっと引っ張って頑張りたいなと思います。

ー今日の試合でチームとしての課題は見つかりましたか
自分が自分が、というふうにならないといけないと思うので、まだ学生コーチの指示を待ってしまっている人間もいるのでもっと自分が決めるという気持ちを一人一人が持てばよくなっていくんじゃないかなと思います。

ー現在のご自身の打撃の調子は
そんないい働きはできていないですけど、1本打てたのでよかったです。

ー9回に途中交代しましたが
(8回の守備で)ミスしたからです。

ー先発の内沢投手が好投しました
リーグ戦でも投げているピッチャーで、自分と(一緒に)引っ張っていかないといけないという思いもあったので、しっかり声をかけながら上手く低めのボールで打ち取れていたのでよかったかなと思います。

ー明日の試合に向けて意気込みをお願いします
とにかく強い気持ちを持って今日のミスとかはしっかり個人個人で取り返せるように頑張っていきたいなと思います。

宮崎佑太 捕手

ー今日の試合を振り返って
試合前は東大戦はリーグ戦は負けているので、新人戦だけでも勝ちたいという気持ちで臨みました。

ー実際勝ちましたが、勝ってみて今の気持ちは
正直ほっとしているんですけど、しっかり初戦準備して入ったらこんなに切羽詰まった試合にはならなかったのかなと思ったので、次の試合は気を引き締めて初回からリードできるようにしていきたいです。

ー同点に追いつかれるなど苦しい展開になった要因の1つに投手陣が挙げられると思います
いや、やはりリードしていたのは自分なので。もっと楽に投げさせてあげられたらこんな展開にはならなかったと思うので、そこは自分がしっかりと反省をして、もっとピッチャーに楽に投げてもらえるようにやっていきたいと思います。

ー宮崎選手ご自身は、3回のバント処理など要所で好守備が見られました
練習の成果がしっかり出たかなと思います。落ち着いてプレーできていたので、そこはこれからも続けていきたいと思います。

ー普段リーグ戦には登板していない選手も多い中で試合前どのような声かけをしていきましたか
リーグ戦ではなく新人戦なんですが、大会であることには変わりないので、(大学の公式戦で)投げなれていないピッチャーもいると思うので、「しっかり自分の球を投げれば抑えられるから、安心してミットめがけて投げてこい」ということは伝えました。

ーピンチの場面では
ピンチの場面を迎えても1つ1つアウトを取ることが大事だと思うので、「欲を出さずに打者1人1人に集中して投げてほしい」ということは言いました。

ー明日までに修正していきたい点はありますか
打撃面だと、まだ最後の1本しか打てていないですし、チャンスの場面でも回ってきていますし、そこで1本何とか打てるように頑張っていきたいです。ただ、打撃よりも今一番大事なのはキャッチャーとして試合を作ることと、ピッチャーに安心して投げてもらうことなので、しっかりリズムを作って野手も攻撃に繋げられるような守備にしていきたいです。

ー明日への意気込みをお願いします
明日勝ったら決勝なので、決勝に繋げられるように明日の試合は全力で初回からやっていきたいと思います。

安本竜二 内野手

ー今日の試合を振り返って
結果勝てたからいいんですけど、初戦ということもあって立ち上がりの硬さが目立った試合でした。中盤はいい感じで点を取ることが出来たんですけど自分も思ったようなプレーが出来なかったので今日の反省を活かしていきたいと思います。

ー両校四死球の多い試合でしたが
相手が多くても自分たちはきっちり守らないといけないと思います。もう一度投手陣含めて考え直さなくてはと思います。

ー新人戦としてのチームの雰囲気はいかがですか
2年生が多くベンチに入っているので、全体としては明るく元気にやっていると思います。

ー3回、7回には得点に繋がる安打がありました
1打席目にチャンスで凡退してしまい悔しかったので次の打席では打てるようにと思っっていたのでしっかり役割を果たせて良かったと思います。

ー今日は三塁の守備でしたが
もともと三塁手だったんですけど、大学に入ってからは一塁も守るようになりました。今回はコーチの方から三塁に入るように言われました。

ー明日に向けて一言お願いします
今日の反省を活かして、初回からどんどん攻めていけるようにします。

羽根龍二 内野手

ー今日の試合を振り返って
新人戦初戦ということもあって、入りがみんな硬くてなかなか先制点が取れなかったです。でも内沢さんが試合を作ってくれて、先制点が取れて追加点も取って、いい流れできてたのですが、ミスが続いてしまいました。トーナメント戦なので勝てて良かったのですが、課題はたくさんあります。

ーフレッシュリーグの4番としてスタメン入りを果たしました
春も同じ立場でやらせていただいて。でも夏に一度調子を崩してしまってフレッシュリーグのメンバーに入れるか分からなくて。秋のリーグ戦の間の紅白戦だったりで結果を出したことで、新人戦に出させていただけてありがたいです。

ー8回に適時打を放ちましたが、どんな気持ちで打席に立ちましたか
前の4打席で凡退していたので、4番としての役割というか。終盤で3点差くらいだったので、自分の一打で決めてやろうという気持ちで打席に入りました。

ー遊撃手からの送球を逸らしてしまう場面がありました
初回にも福田さんの打球でショートバウンドが来て、そこはうまく捌けたのですが、8回では自分がカバーしないといけないポジションにいたのにカバーしきれなくて。申し訳ないというか、取れる球だったのでもっと練習したいと思います。

ー今日も羽根選手の声掛けが印象的でした
内沢さんに代わってから落合や高田といった1年生ピッチャーで、内野には1年生が自分しかいなかったので、しっかりファーストから積極的に声を掛けるようにしました。

ー東大はリーグ戦で先輩たちが破れた相手でしたが
2連敗して完全にやられてしまっていたので、新人戦はコールドもあったので完膚なきまでに潰すという勢いで臨みました。

ー明日への意気込み
明日明後日とまだ試合は続くので、自分個人の結果よりもチームで勝つということを全員で意識してみんなでまとまって勝ちたいと思います。

フォトギャラリー

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