【準硬式野球】東京六大学準硬式野球春季リーグ戦 対早大1回戦 西村粘投も6回に勝ち越しを許し今季優勝を決めきれず敗戦…優勝の行方は次戦へと持ち越しに
東京六大学準硬式野球春季リーグ戦
対早大1回戦
2019年5月25日(土)
法大多摩グラウンド
今季も最終戦を迎えた。ここまで勝ち点を落としていない法大は完全優勝を目指して早大と対戦。優勝決定戦となった今カードで、法大は1勝すれば今季優勝が決定。対する早大の優勝条件は法大カードで2連勝という条件の下行われた。法大は3回に堀江悠介(経2)の適時打などで先制するも、6回に勝ち越しを許してしまう。最終回に打線が奮闘したものの、逆転はならず敗戦。今季優勝の行方は明日の第2戦に委ねられた。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法大 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 6 | 0 |
早大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | × | 3 | 4 | 1 |
(法大) ●西村−乘松
(早大) ○久郷、清水ー吉田
二塁打:堀江(3回)、佐々木(3回)
三塁打:土倉(7回)
盗塁:堀江(3回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 出身校 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (5) | 堀江悠介(経2) | 健大高崎 | 4 | 1 | 1 | 0 |
2 | (6) | 大石智貴(経4) | 静岡 | 4 | 0 | 0 | 0 |
3 | (9) | 佐々木勇哉(社4) | 花巻東 | 4 | 1 | 1 | 0 |
4 | (4) | 鎌田航平(社3) | 鳴門 | 3 | 0 | 0 | 0 |
PH | 大石悠月(経3) | 静岡 | 1 | 0 | 0 | 0 | |
5 | (3) | 土倉徳(社4) | 遊学館 | 2 | 1 | 0 | 2 |
PR | 八木達也(社2) | 日大三 | - | - | - | - | |
6 | (7) | 堀皓貴(社4) | 鳴門 | 4 | 2 | 0 | 0 |
7 | (8) | 中川大輔(社3) | 日大三 | 4 | 1 | 0 | 0 |
8 | (2) | 乘松幹太(現4) | 新田 | 2 | 0 | 0 | 1 |
PH | 南太貴(営3) | 法政二 | 1 | 0 | 0 | 0 | |
9 | (1) | 西村勇輝(経2) | 日本文理 | 2 | 0 | 0 | 1 |
PH | 篠崎宰響(社3) | 明星 | 1 | 0 | 0 | 0 |
※通算打率はカード終了時に掲載致します。
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | 防御率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
西村 | 8 | 4 | 8 | 3 | 3 | 2.08 |
戦評
長き戦いもいよいよ大詰め。現在首位をひた走る法大は、勝てば優勝となる一戦に、現在2位で猛追し、2連勝すれば優勝となる早大を迎えた。
法大の先発投手は力強い投球が持ち味の西村勇輝(経2)、対する早大は打たせて取る老獪(ろうかい)な投球を真骨頂とする左腕、久郷太雅。マウンドに登ったのはどちらもエース格。白熱した投手戦が予想されたが、先に主導権を握ったのは法大だった。3回表、1死から西村が四球で出塁すると、続く1番堀江悠介(経2)が高めのボールを叩き、左中間を破る二塁打で一塁から西村が一気に生還。先制に成功する。その後も3番佐々木勇哉(社4)の左中間への適時二塁打で追加点。2点のリードを奪う。打線の奮起に応えるように、先発西村も安定した投球を披露し、早大打線には5回まで1安打と1四球を許したのみというほぼ完璧な投球で試合を作る。
流れが変わったのはグラウンド整備後の6回裏。早大の先頭打者を死球で出塁を許すと、1死後安打でつながれ1死一、二塁。ここで迎えた3番打者に投じた3球目を左翼線に運ばれ、2人の走者が生還。その後もバッテリーミスで計3失点、逆転を許す。
追いつきたい法大は7回表、先頭の土倉徳(社4)が右中間を破る三塁打で出塁するも、後続の主将堀皓貴(社4)が三振、中川大輔(社3)の遊撃へのゴロで三塁走者土倉が三塁と本塁の間で挟まれ憤死。乘松幹太(現4)が死球でつなぐも西村は空振り三振、走者を生かせず無得点となる。必死に追いかける9回にも、1死後土倉が四球で出塁し、堀と中川大が安打で続き1死満塁と好機を作る。ここで本間隆洋監督が代打攻勢に出る。送り出したのは南太貴(営3)。右打席に入った背番号34番は、初球からなんとか食らいつくも空振り三振。続いてコールされたのは、今季初出場、パワフルな打撃を得意とする右の大砲、篠崎宰響(社3)。わらにもすがる思いだったが、打球は投ゴロとなり試合終了、勝負は明日へ持ち越しとなった。
関東六大学リーグ戦最終カード。初夏の風と勝利の美酒に酔いしれるのは、えんじ色の昨季王者か、橙色の昨春王者か。屈指の好カードを心ゆくまで楽しもう。勝負の行方は、明日の勝者だけが知っている。
(記事:磯田健太郎、写真:村井美咲、中村祐吾)
先制打を放った堀江
監督・選手インタビュー
本間隆洋監督
-今日の試合を振り返って
選手たちが非常に一生懸命に頑張ってくれていたので、やはり勝たせてあげたかったですね。(勝てなかったことは)私の責任だと思います。
-具体的にどの場面で采配ミスが響きましたか
終盤の7回から最終回です。得点圏に走者を置いていたので、あの時に選手に恩情が入ってしまったと言いましょうか、打席に立った選手に対して「何とか打ってくれ」という気持ちになってしまいました。それは間違っていてスクイズをきちっと決めるなど点が取れる場面できちっと取ることが最優先すべきことだったと思います。ですからきちんと得点できる場面で選択を誤ってしまったことが、今日の試合に関しては非常に良くなかったと思っています。
-6回には暴投などが絡み勝ち越しを許したが
やはり投手の疲れや力みが出てしまったと思います。先頭打者を死球で出塁させてしまうなど、競り合った場面で手痛いミスがありました。そういった部分をしっかり修正して明日試合に臨みたいと思います。
―最終回の代打起用について
堀や大石智貴が平日の練習は中心となって選手をよく見てくれています。ですから、代打起用に関しましては堀や大石の考えを尊重して最終回の代打選手は選びました。
-打席に立つ前にかけていた言葉は
簡単に打たないように、という声掛けをしました。やはり最終回では投手の方が苦しいです。ですからしっかり粘るようにしようといいました。やはり南は経験があるのですが、篠崎はまだ経験が浅い部分もあるので、今日の結果は今後に生かして欲しいと思います。
-西村選手の投球について
彼はナイスピッチングだったと思います。これで勝利できなかったということはやはり野手陣が好機を生かせませんでした。バッテリーミスもあったのですが、ロースコアの試合展開で西村はとても頼りになる先発投手だったと思います。
-明日へ向けてひとことお願いします
勝ちたいです。それだけです。やはり序盤からいい形でリードをして競った試合展開にならずに勝利したいです。頑張ります。
佐々木勇哉(3回に追加点をあげる活躍)
ー今日の試合を振り返って
優勝がかかった大事な試合だったので、とても悔しいです。
ー3回で追加点をあげましたが、その時の心境は
やっぱり西村を助けて楽にさせてあげたいなというのと、チャンスだったので3番の役割を果たしたいなと思ってやりました。
ー狙い球は
変化球とかはあまり無かったので、真っ直ぐを狙っていました。
ー先発投手の久郷選手は左腕だったが愛称は
自分はそんなに左投手に苦手意識は無いので、右とか左とかはあんまり意識しないでやっていました。
ー明日に向けてひとことお願いします
明日負けたら優勝無いので、絶対勝ちたいと思います。
土倉徳(7回に三塁打を放つ)
-今日の試合を振り返って
ヒットは所々出ていましたが、それを点に結びつけられなかったことが敗因だと感じています。
-早大の印象は
しぶとい野球をしてくるイメージだったので、それに流されないで自分たちの野球をやろうという意識でした。
-勝負を分けたポイント
7回の好機を生かせなかったところだと思います。
-今日は3度出塁したが、打席での出塁に対する意識は
今日は三振するイメージがあまり無くて、自分の打席を楽しんでプレーすることができたことが大きかったかもしれないです。
-最終回も粘りの攻撃を見せたが
いいイメージで打席に立つことができたことがやはり良かったです。
-明日に向けてひとことお願いします
勝てば優勝なので、しぶとく戦っていきたいです。
フォトギャラリー
- 第1戦敗戦で今季優勝決定戦は明日へ持ち越しに
- 3回に適時二塁打を放った佐々木
- 堀は2安打と気を吐く
- 最終回に好機を作った中川大
- 代打出場の南
- 先制打を放った堀江
- 篠崎は好機で代打出場も安打ならず
- 安定した投球を見せた西村
- 7回に三塁打を放った土倉
- 堀江の適時打で西村が生還
- 西村は粘投も勝利はならなかった