東京六大学準硬式野球秋季リーグ戦 対早稲田大 2回戦
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 大 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 3 | 9 | 2 |
早 大 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 6 | 2 |
(法大)○室木(4勝)、高橋-佐藤
(早大)●黒須、沼座、向江-松下
本塁打:高橋1号ソロ(9回)
二塁打:前川(7回)、甲本(9回)、萩原(9回)
盗塁:藤口(7回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 | 打率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | (5) | 萩原幹斗(社2) | 4 | 2 | 0 | 1 | .426 |
2 | (4) | 藤口帝(社2) | 5 | 2 | 0 | 0 | .293 |
3 | (6) | 橘廉(社4) | 4 | 0 | 0 | 0 | .313 |
4 | (9) | 小野慶典(経3) | 4 | 0 | 1 | 1 | .275 |
9 | 内川慶一(経3) | 0 | 0 | 0 | 0 | .000 | |
5 | (7) | 中村聖弥(経3) | 2 | 0 | 0 | 1 | .147 |
6 | (2) | 佐藤裕太(経4) | 3 | 1 | 0 | 1 | .378 |
7 | (3) | 永田直(経3) | 4 | 1 | 0 | 0 | .316 |
8 | (1) | 室木大(経2) | 1 | 0 | 0 | 0 | .083 |
PH | 前川祐樹(社3) | 1 | 1 | 0 | 0 | .286 | |
PR | 窪田剛士(経2) | 0 | 0 | 0 | 0 | .200 | |
1 | 高橋竜大(経1) | 1 | 1 | 1 | 0 | .667 | |
9 | (8) | 甲本裕次郎(社2) | 3 | 1 | 0 | 0 | .333 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | 防御率 | |
---|---|---|---|---|---|---|
室木 | 6 | 3 | 4 | 2 | 0 | 1.32 |
高橋 | 3 | 3 | 3 | 1 | 0 | 0.50 |
リーグ戦結果(10/5現在)
法大 | 立大 | 慶大 | 早大 | 明大 | 東大 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝点 | 勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 | ―― | ○○ | ●○△○ | ○○ | ○○ | 10 | 8 | 1 | 1 | 4 | .889 | |
立 | ●● | ―― | △○○ | ●● | ○○ | ○○ | 11 | 6 | 4 | 1 | 3 | .600 |
慶 | ○●△● | △●● | ―― | ○○ | ○○ | 11 | 5 | 4 | 2 | 2 | .556 | |
早 | ●● | ○○ | ●● | ―― | ○○ | 8 | 4 | 4 | 0 | 2 | .500 | |
明 | ●● | ●● | ―― | ○○ | 6 | 2 | 4 | 0 | 1 | .333 | ||
東 | ●● | ●● | ●● | ●● | ―― | 8 | 0 | 8 | 0 | 0 | .000 |
戦評
前の試合で明大が敗戦したため、勝てば秋季リーグ優勝が決定するこの試合。優勝が懸かっただけに、会場は普段とは違う雰囲気に包まれた。
早めに先制点を取りたい法大であったが、最初にチャンスを作ったのは早大だった。先発室木大(経2)が連続四死球とバッテリーミスで無死二、三塁のピンチを招くと6番勝田の放った鋭い打球は左翼方面へ。この打球を左翼手中村聖弥(経3)がさばき左飛にすると、三塁走者がタッチアップで本塁に突っ込む。これに対して法大は中村、橘廉(社4)による見事な中継リレーで走者を刺し、2死。ここでピンチの芽を摘んだように思われたが、続く7番鈴木が中前安打を放つ。中堅手甲本裕次郎(社2)が本塁に投じた送球が大きく逸れ、二塁走者が一気に生還。守備の名手のまさかのミスで先制点を許した。
それでもすぐさま反撃に出る法大。首位打者も視野に入れる萩原幹斗(社2)が安打で出塁すると、続く藤口帝(社2)も安打でつなぐ。橘の犠打で1死二、三塁とすると、打席には主砲小野慶典(経3)。安打とはならなかったが、一ゴロの間に素早いスタートを切っていた三塁走者萩原が本塁を踏み、早くも同点に追い付く。
萩原の安打が同点の糸口に
序盤から得点を奪い合う展開となったが、その後は両投手の投げ合いが続く。この試合までに無傷の3勝を挙げている室木はこの日も好投を見せる。外角中心に攻め、6回を被安打3、1失点。ここでお役御免となった室木の代打に送られたのは、昨日代打で二塁打を放った前川祐樹(社3)。この日も左中間を抜ける二塁打で出塁すると、甲本の犠打で1死三塁の好機を作り出す。続く萩原の打球は平凡な遊ゴロとなったが、送球が悪送球となり勝ち越し点を奪う。
7回からは昨日も抑えとして登板した高橋竜大(経1)がマウンドに。ルーキーらしからぬ落ち着いた投球でアウトを積み重ねていくと、9回表には自ら左越えソロ本塁打を放ち、攻守に躍動する。
そして迎えた9回裏。安打と四球で2死ながら一、三塁とされる。ここで打席に立つ8番向江に対して高橋は強気な攻めを見せる。差し込まれた向江の打球は平凡な中飛となり、このカードを制した。再来週の明大戦を残して、3年ぶりに春秋連覇という快挙を成し遂げた。
試合後、選手たちが見せたのは安堵の表情だった。それは王者の宿命、追われる立場の宿命なのだろう。優勝は決まったが、六大学を圧倒してきた選手たちが「勝ち点4」で満足するはずがない。再来週の明大戦で5つ目の勝ち点、すなわち「完全優勝」を果たすまで、法大の今季は終わらない。(今井惇基)
選手コメント
本間隆洋 監督
ー優勝おめでとうございます
本当に選手たちが頑張ってくれたということに尽きます。
ー春秋連覇を達成しました
やはり簡単なことではないですので、春とは違った形で試行錯誤しながらチームを作っていってくれたと思います。とにかく選手あっての優勝ですので褒めてあげたいです。
ーこの連覇を最高学年で達成した4年生に対してはいかがですか
4年間、いろいろと思うところはあったと思うのですが、ここまで野球を続けてきてまずは「お疲れさん」と言いたいです。また、一つ余裕を持った形で最終戦に入れるということもあるのでできれば明大戦で使ってあげたいです。もちろん勝ち点5を取りにいくというところは絶対に崩してはいけないと思います、公式戦ですから。その中で余裕を持って送り出せるゲーム展開をできるように3年生以下には頑張ってもらいたいです。
ーこの優勝で関東王座への切符も手に入れました
無駄なタイトルというのは一つもありませんので、相手がどこであろうと優勝を取りにいきたいです。
佐野健太 主将
ー優勝を果たしましたが今の気持ちは
春のシーズンが始まる前から、春秋連覇しようということでやってきたので、それが実現できて素直に嬉しいです。
ー連覇を達成しましたが
自分たちのプレーができれば実現できるなと新チームができる前から思っていました。自分たちが崩れずにやり切ることができて良かったです。
ー最上級生、そして主将として春秋連覇に導きましたが
みんな、自分に不満があることもあったと思うのですが、それを口に出さずについてきてくれました。自分自身もやりやすかったですし、チーム全体で楽しくできたと思います。
ー佐野選手から見てこのチームはいかがですか
いろいろな意味で子供な部分もありますが、それ以上に大人な部分も持ち合わせていて、だんだん成長してきているなと感じています。
ーこの勝利で関東王座への出場も決定しました
中央大学や日本大学がいる東都リーグの優勝チームも出てきますし、社会人のチームも出てきますが、そこに勝ち、関東のトップを取って引退できたらいいなと思います。
佐藤裕太(声とプレーでチームを鼓舞する法大の要)
ー優勝おめでとうございます
ありがとうございます。ずっと春秋連覇というのを掲げていたので、夢が叶って嬉しいです。
ーこの1年、六大学でトップを守ってきましたが
ちゃんと野球をやれば弱いチームではないので。一人一人個性の強い選手が多いのですが、それをどのようにまとめるかというところで健太(佐野)がうまくまとめてくれました。就職活動が重なって練習に来れない時もあったのですが、その時は3年生がまとめてくれていて、4年生が抜けたからといってチームが崩れることがありませんでした。一人一人がチームのために動いてくれた、それで優勝できたと思います。
ー最上級生として達成した春秋連覇となりましたが
自分が1年生のときに連覇をして、その姿を見てかっこいいなと思っていて、自分たちの代でもやってやろうと思っていました。そんなに簡単にできるものでもなかったので、自分たちの代でできて嬉しいです。
ー関東王座への出場も決まりました
他のリーグはどこが出てくるかというのは分からないのですが、自分としては中央大学に負けたまま終わるというのは嫌なので、最後に1回は勝ちたいです。
橘廉(攻守にわたって存在感示す)
ー優勝の気分はいかがですか
うれしいですね。春(春季)と連続で勝てたので。
ー念願の「春秋連覇」を達成しました
1年のときも春秋連覇したので、始まりと終わりがこういう結果になって良かったです。
ー今季はご自身どのようなシーズンになりましたか
正直良くも悪くもなくといった感じなのですが。でも、安定して4年間できたというのが良かったと思います。
ー最初のカード(東大戦)が出られなかったですが、調整の遅れはありましたか
そうですね。でも、それがあったからこそ集中もできて、(今季初出場の)慶應戦に集中して入れたので良かったです。今逆に悩み時ですね。
ーピークを過ぎてしまった感じですか
そうですね、安定ができずといった感じです。
ー立大1回戦での右越え適時打が印象的でした
久しぶりの試合だったので、思い切りやろうという思いが爆発した打席でした。
ーこれからの目標は
優勝はできたのですけど、勝ち点を全部取って「完全優勝」はしたいです。まず、明治戦を勝ち抜くことですね。あと関東王座もあるので、前回出場した時は優勝していないので、優勝したいと思います。
ー最終戦の明大戦に向けて
最後になりますし、個人のタイトルもかかってくるので、そういうところも意識しながらチームの勝ちに貢献できるような守備や打撃をしたいと思います。
小野慶典(破壊力抜群の頼れる4番)
ー優勝の気分はいかがですか
最高です。
ー小野選手自身、慶大4連戦での大活躍で勝ち点を奪取しましたが、それを振り返って
自分が打って勝ちをつけられたっていうのはすごくよかったなと思います。
ー今季を総括するとどのようなシーズンでしたか
まだまだですね。ここっていうときにもまだ打点が取れていないので、チャンスで打てるようにしたいと思います。
ーこれで「春秋連覇」を達成しましたが、これからの目標は
大会はすべて勝ちたいので、次に関東王座があると思うんですけど、そこに向けてしっかり練習して優勝できるようにやっていきたいなと思います。
ー小野選手の本塁打はすごく魅力的ですが、本数など目標はありますか
あとホームラン1本は打ちたいですね。
ー最終戦の明大戦に向けて
2勝して勝ち点をしっかり取って「完全優勝」したいです。
末次慶一郎(法大が誇る絶対的エース)
ー優勝おめでとうございます
嬉しいですね。春秋連覇なので。
ー春秋連覇と1年間六大学の頂点に立ち続けましたが
ずっと目標にしてきたことなので、やっと実現できて良かったなと思います。
ー今季のご自身の活躍を振り返っていかがですか
秋は足手まといになったというか、みんなに助けられたところが大きかったので、高橋とか室木とか、ピッチャー陣に感謝したいです。
ー関東王座への出場も決定しましたが、そこに向けての意気込みをお願いします
うちのチームの持ち味は打ち勝つ野球なので、それを体現したいと思います。
永田直(来年期待されるリーダーとしての役割)
ー優勝を決めていかがですか
春優勝しましたが、夏の全日本で負けてしまったことで「、秋は絶対優勝しようと言っていました。春秋連覇できたのは嬉しいです。
ー全日本での悔しい思いが、秋につながったということですか
「打ち勝つ」ということをテーマにしてきた中で、(全日本の準々決勝では)チームでヒット2本に抑えられて負けたので、もう一度見直して秋に臨みました。1点差のゲームも、夏の1点勝負の試合を経験したことが活かされているのかなと思います。
ー春、秋と六大学を圧倒しましたが
もちろん嬉しいことは嬉しいのですが、法政大学のプライドとしては目標は全国なので、これは当たり前のことだと思いたいです。もちろん嬉しいのですが、リーグ戦優勝だけで満足せずにやっていきたいです。
ー永田選手としては来年も最上級生としてさらなる連覇が期待されると思いますが
最上級生となりますし、試合に出ている人間として、リーダーとしての役割も担っていかなければならないと思っています。
ー優勝したことで、この先関東王座も控えていますが
4年生と野球をやれることが最後なので、関東王座でも優勝して、4年生と笑顔で終われたらなと思います。
中村聖弥(個人としては悔しいシーズンに)
ー優勝の気分はいかがですか
うれしいですけど、自分の結果は散々だったので悔しさもあります。
ー今季を振り返っていかがでしたか
全体的に全日本が終わって気持ちが切れてしまったのかなという感じがあります。
ー全日で「燃え尽き」ましたか
そうですね。
ー今季不調だった原因は
力んでボールから目を離すようなバッティングになっていて、大きいのを狙っていましたね。
ー念願の「春秋連覇」を達成したわけですが、この先の目標は
リーグ戦がもう1試合残っているので「完全優勝」して、関東王座があるので、それを制覇して4年を気持ちよく送り出したいなと思います。
ー最終戦の明大戦に向けて
絶対勝ちます。
前川祐樹(2戦連続で代打起用に応える)
ー優勝の気分はいかがですか
春(春季)も優勝していたので秋(秋季)も優勝できて素直にうれしいです。
ー「春秋連覇」という最高の形が結果に出ました
目標だったので優勝できてうれしいです。
ー昨日のヒットからきっかけをつかんだように見えましたが
一本出たので楽に打席立てましたね。
ー代打特有の難しさがあると思いますがいつも心がけていることは
甘い球は絶対に見逃さないことですね。
ーこれからのチームや個人の目標は
関東王座にこれから出ると思うので、一戦一戦勝っていければいいと思います。
ー最後に最終戦明大戦に向けて
せっかく優勝したので、最後に勝って終われたらいいなと思います。
甲本裕次郎(持ち味の守備力に加え、打撃も好調を維持)
ー優勝を果たしていかがですか
春秋連覇できて嬉しいです。
ー1年間強さを維持しましたね
自分も試合に出続けることができて良かったです。去年は春は出たのですが秋は出れなくて、悔しい思いをしました。1年間試合に出続けるということも今年の目標の一つだったので、ここまで出続けられて嬉しいです。
ー今季は3割を放ち、打撃好調ですね
今は状態が良くて、球も良く見えています。今日も追い込まれてから左投手からヒットを打てたことは大きいですし、続けていきたいです。
ーこれで関東王座への出場も決まりました
また強いチームと対戦できるので楽しみです。
萩原幹斗(タイトル獲得へ、次節が勝負)
ー優勝の気分はいかがですか
自分たちはこんなところで浮かれている場合じゃないので、もっと上を目指してやっていくっていうのはみんなの意識にあるので、これからも頑張ります。
ー今日も2安打を放ち、打率も4割を維持していますね
4割が自分の最低限のところだと思うので、最低限そこを目指していきます。
ーご自身の目標である首位打者とベストナインも現実味を帯びてきました
現実になりつつありますね(笑)。そこを現実にするのが自分の力だと思っています。
ー再来週の明大戦に向けて
明治戦は2回で終わらせられるように頑張りたいと思います。
藤口帝(走攻守でチームに貢献)
ー優勝の気分はいかがですか
嬉しいですね。
ー今季は最終戦待たずして優勝を果たしました
この優勝は嬉しいですけどまだ試合があるので、それに向けてしっかりとみんなでやっていきたいと思います。
ー今季を総括するとどのようなシーズンになりましたか
授業との兼ね合いであまり練習ができなかったんですが、それなりに結果は出たかなとは思います。けど、もっと高みを目指して頑張っていきたいなと思います。
ー今日は2安打と打撃好調でした
小野さんから「大振りせずに後ろにいいバッターがいるから繋げ」と言われたので、それを思いながら打ちました。
ー二遊間を組む橘選手とはいい関係ですね
いい先輩なので守備もやりやすいですし、見習っていきたいなと思います。
ー最終戦の明大戦に向けて一言
勝って全部勝ち点をとって優勝したいと思います。
高橋竜大(1年生ながら攻守で大車輪の活躍)
ー今日の投球の調子は
フォアボールを出してしまったのであまり納得していないですけど、ゼロで抑えられて勝てたので良かったです。
ー今日は本塁打を放ち自らを援護しましたね
相手バッテリーも(自分が)ピッチャーなので真っ直ぐだけしか投げてこないと思っていたので。振ったらたまたまです。
ー8回や最終回のピンチの場面で佐藤選手から声を掛けられていましたがどのようなことを話されていましたか
覚えていないです、集中しすぎて(笑)。
ー今季を総括するとどのような投球ができましたか
春(春季リーグ戦)に比べたら本当に落ち着いて投げられているので、やっと準硬式に慣れてきたかなと思います。
ー昨日、今日と大事なところでの登板を任されましたが自信にはなりましたか
ついたといえばついたんですけど、まだ緊張します。
ー最終戦の明大戦に向けて一言
優勝が決まりましたけど勝ち点を落とさないで優勝したいので、2つ取りに行きたいと思います。