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【硬式野球】他大学インタビュー2021 明治大学野球部①~田中武宏監督、丸山和郁選手~

硬式野球

2021年3月28日(日)、4月1日(木)
明治大学野球部島岡寮、オンライン

5月8日から明大との『血の法明戦』に臨む法大野球部。弊会は対戦相手である明大野球部にインタビューを敢行した。今回は、田中武宏監督、丸山和郁選手に話を伺った。

明大の指揮を執る田中監督

監督、選手インタビュー

田中武宏 監督

ー昨年を振り返っていかがでしたか
例年もあっという間に終わったなと感じるのですが、(昨年は)試合が半分だったのでさらにあっという間に終わったなと思いました。

ー監督就任1年目でコロナ禍を迎えられました
1年目でも10年目でも初めての経験ですから。夏でしたけど、春季も出来ましたし、秋季も出来ました。そこは本当に連盟の方に感謝ですよね。

ー『人間力野球』という一つの代名詞がありますが、監督の考える明大の野球とは
『人間力』という島岡(吉郎)さんに象徴されることが大きいとは思います。その精神的な考え方とかは選手に対して伝えていかないといけないと思います。先々、ここを卒業した後の世間を出たときにその違いが出ると思うので、一言で言えば『人間力』ですけど、4年間でその内容を分かってもらって、社会に出た時に人に貢献できるようなことが『人間力』だと思いますね。

ーここまでのオープン戦の調子は
ここまではおかげさまで予定通りに出来ています。前半は大学の都合で試合が出来ない時などもありましたけど、かなりの選手がいろいろな経験を積めているなと思います。

ー今季の投手陣の軸は
今回は4年生が多いので、そこが間違いなく軸でしょうね。今日の試合も4年生が3人投げましたから、明日も先発予定は4年生ですし、昨日も4年生でした。

ー明大のエースナンバーである11番を背負う竹田祐選手について
ようやく決めたんですけどね。どうしようかなと思っていて、ベースボール・マガジン社とかには11番不在で出していました。その段階では「11番はいないよ」というのは4年生だけでなくピッチャー全体には伝えていました。その話をした後から確実に結果と内容を出してくる選手が増えました。その中で彼が一番経験も多いですし、近い位置にいた中でもオフにトレーニングにも取り組んでいましたし、最終的に彼にしました。

ー今季の野手陣の軸は
丸山(和郁)でしょうね。打撃というより一番は守りですよ。丸山がセンターでいるかどうかで全然違いますから。たぶんどこの外野手を見ても大学生ではトップだと思います。あれだけ守れて、スローイングの方もタイミングぴったりにアウトにする。一昨年の日本一になった時の森下(暢仁=現広島東洋)も、彼の守備にだいぶ助けられていたと思います(笑)。

ー野手では昨年、スタメンで出場する下級生が多くいました
今日(の試合)も入ってきたばかりの1年生を使っていたらすぐに結果を出しましたし、ピッチャーは上級生がいることもあってそんなに投げさせてはいないんですけど、2年生だけではなく、1年生で使ってみたいなって子がかなり出ていますね。野手では競争が激しいですね。

ー法大の印象は
監督、助監督が代わられたということで、どうなるのかというところはありますね。戦力的には分かっているつもりですけど、投手は3人の力のある子がいますし、野手については昨年の4年生が抜けましたけど、残された選手たちがどのようになるのか興味がありますね。素質のすごい子たちが集まった軍団というイメージは昔からありますので、出てくる選手たちはすごいんだろうなというのはあります。

ー法大の投手について
やっぱり、三浦(銀二、キャ4=福岡大大濠)君と山下(輝、営4=木更津総合)君と古屋敷(匠眞、営4=八戸工大一)君。この3人が中心になって投げてくるんでしょうけど、やっぱり三浦君ですね。昨年足踏みをしましたけど、下級生の頃から投げていますし、今もいろいろな情報からかなりの仕上がりというのを聞いています。良かった頃の状態に戻ってきているんだろうなというふうに思っています。

ー警戒している法大の野手は
キャッチャーの大柿(廉太郎、法3=健大高崎)君とセンターの岡田(悠希、人4=龍谷大平安)君ですね。特に岡田君は丸山に匹敵する守備力もありますし、長打力もあるので警戒していますね。

ー今季の意気込みは
去年の4年生に優勝を経験させてあげられなかったということで2年分の思いですよね。10試合でのポイント制ということで、なんとか粘って優勝してきたシーズンがうちには多いですからうちには不利になるんですけど(笑)。延長戦もないということで9回打ち切りですので、その中でどれだけ集中できるか、それができたら天皇杯に近づけるのではないかと思います。

(取材:五嶋健)


田中 武宏(たなか・たけひろ)
1961年生まれ
兵庫県出身・県立舞子高→明大→日産自動車
『現役時代の守備位置は外野手。明大卒業後は8年間日産自動車でプレーした。2011年から明大のコーチを務め、20年に監督に就任した』

丸山和郁 主将

ー昨年1年間を振り返って
自分が思っていたような結果が出せませんでした。また、優勝にもほど遠い結果で、何もチームに貢献できなかったことが悔しい1年間でした。

ー昨季は全試合に出場していたが
全試合に出たということに関してはあまり何とも思わないですが、出ているからにはもっと結果を出す必要がありますし、もっとやるべきことがあったと思っています。なので、申し訳ない、という気持ちが大きいです。

ーその中で見つかった課題は
一番はバッティングだと思っています。3番を任せられていて、ヒットを打たなくてはいけない場面で打てなかったり、打率も高くなかったり、チャンスメイクが出来なかったことが一番の課題だと考えています。

ー今オフに取り組んだことは
バッティング練習を一番に行いました。バットを多く振るということだけを意識してやっていました。

ー4年生になったが意識の変化などは
ラストイヤーというのも大きいですが、やっぱりキャプテンになったので、もっとちゃんとしなくてはいけないな、という責任感をより強く感じています。

ー自身の調子は
そこそこです。去年と比べたらいい感じではあると思うのですが、まだまだだと感じています。

ーチームの強みは
個性がとても強いので、その個性をしっかりとまとめて試合で発揮できれば強いチームになるのかなと感じています。それがバラバラになってしまうとだめなので、まとめていけたらと思っています。

ー主将の目線から見た期待している選手は
やっぱり、先発のピッチャー二人ですね。髙橋(聖人)と竹田(祐)です。その二人はずっと先発をやってきている二人なので、今年はもっと活躍してくれるのではないかと思います。

ーチームの課題などは
大きな課題はないと思っているのですが、試合を重ねているとやはり細かいミスが出てしまうので、その細かいミスをつめていければいいかなと思っています。また、リーグ戦をやってみないと分からない部分もあります。

ー法大の印象は
やっぱり、投手陣がとても良いという印象があります。三浦投手をはじめとして、古屋敷、平元(銀次郎、営4=広陵)、山下(輝)と良いピッチャーがいるので、そこを打たないと法政には勝てないと思っているので、なんとか打ちたいと思っています。

ー警戒している選手は
データがないのでまだ何とも言えないですが、一番取り上げられているのがピッチャー陣なので、一番警戒しているのはそこかな、という感じです。

ー自身のアピールポイントは
足と、守備です。

ー個人の目標は
打率は3割5分以上で、ベストナイン、首位打者を取りたいと考えています。

ーチームの目標は
優勝一択です。

ー最後に意気込みを
六大学というレベルの高い戦いなので、簡単に勝てるというわけではないですが、一試合一試合やるごとに強くなって、優勝できればいいなと思っています。

(取材:東夏紀)


丸山 和郁(まるやま・かずや)
商学部4年 1999年7月18日生まれ
群馬県出身・前橋育英高校
174cm77kg・左投左打
『走攻守三拍子そろった外野手。昨年は打撃不振に苦しんだが、その悔しさを糧に今季はここまで好成績を残している。主将としてチームをけん引する姿にも注目が集まる』

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