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【準硬式野球】東京六大学準硬式野球春季リーグ戦 対東大2回戦 勝ち点5で5季ぶり48度目の完全優勝!

東京六大学準硬式野球春季リーグ戦
対東大戦
2021年5月16日(日)
早大東伏見グラウンド

1回戦を危なげなく勝利し、迎えた2回戦は優勝が懸かる大事な一戦となった。序盤から得点を重ね、終わってみれば15安打19得点と打線が爆発した。先発の前芝は、7回9奪三振1失点としっかり自分の役割を果たし、完投する。そして法大は見事18年春以来、中止となった昨春を除き5季ぶりとなる優勝を決めた。これにより全日本選手権の関東地区予選出場が決定となった。


優勝を決め、マウンドに集まり喜びを見せる選手たち

試合結果

トータル試合結果

1 2 3 4 5 6 7 H E
法大 1 5 1 2 4 6 0 19 15 1
東大 0 0 0 1 0 0 0 1 7 5

(法大) 〇前芝-澤野
(東大) ●八幡、和田、小嶌-吉原、宇野、八幡

三塁打:近藤(6回)
二塁打:唐橋(6回)
盗塁:古屋(1回)、細木(2回)、近藤(3回)、唐橋(4、5回)、鈴木(5回)

打撃成績

打順 位置 選手名 出身校 打数 安打 打点 四死球 打率
1 (6) 唐橋悠太(経2) 桐光学園 5 4 5 0 .435
2 (8) 古屋一輝(経3) 健大高崎 3 2 1 2 .377
3 (9) 鈴木歩夢(社2) 明星 3 1 4 0 .357
4 (7) 関宮楓馬(社1) 静岡 5 3 4 0 .357
5 (3) 近藤匠(経3) 札幌第一 4 1 1 2 .270
6 (4) 細木雄斗(社4) 報徳学園 5 1 0 0 .222
7 (5) 塩唐松宏将(社2) 鳴門 4 1 0 0 .333
8 (2) 澤野智哉(社2) 国士舘 3 1 0 1 .237
9 (1) 前芝航太(営4) 法政二 3 1 0 0 .333

投手成績

被安打 奪三振 四死球 自責点 防御率
前芝 7 7 9 2 1 2.64

 

戦評

3年ぶりの六大学制覇に王手をかけた前日の試合から一夜明け、法大はこの日が今季最終戦。ここまで勝ち点4で首位を走る法大にとっては、全勝優勝も懸かったまさに大一番の試合であった。

先発のマウンドを任されたのは、開幕戦以来の先発登板となった前芝航太(営4)。初回から上位打線を続けて見逃し三振で抑えるなど、上々の立ち上がりを見せる。

試合は終始法大が主導権を握る形となった。初回に2番・古屋一輝(経3)が四球で出塁するとすかさず二盗を決め、3番・鈴木歩夢(社2)の二ゴロの間に三塁へ進塁する。続く4番・関宮楓馬(社1)が遊撃への適時打を放ち、まずは1点を先制する。直後2回には、1死満塁から1番・唐橋悠太(経2)が適時右前打で2点を追加し、続く2番・古屋の右前打と相手失策に加え、さらに3番・鈴木の左犠飛で一挙5点を追加。試合開始直後から降り出した雨をもものともしない見事な攻撃で、相手先発の八幡大輝を2回6失点で引きずり下ろす。

法大打線の見せ場は6回にも訪れる。6番・細木雄斗(社4)が遊撃へのゴロの間に相手失策で出塁すると、9番・前芝が右方向への安打で2死一、三塁の好機を作り出す。すると、1番・唐橋を筆頭に打線がつながり一挙6得点。この回まで6イニング連続で得点を記録し、計19得点をもって東大を大きく突き放した。

大量18点リードで迎えた7回裏、前芝は東大打線をわずか5球で三者凡退に抑え、連盟規定により7回コールドで試合終了。法大の3年ぶり48度目のリーグ優勝が決まった。

昨年の春季リーグ戦が中止になるなど、コロナ禍に苦しめられてきた中でようやくつかんだ栄冠。全勝優勝という結果が、そうした様々な苦労を乗り越えてきた証であることは間違いない。法大は6月の全日予選に1勝すれば今夏、六大学王者として全日本選手権に臨むことになる。悲願の日本一を現実のものとすべく、法大の快進撃は続く。

(記事:相田遼介、写真:渡辺光我)


鈴木が生還し、ハイタッチをする選手たち

選手インタビュー

本間隆洋監督

―優勝を決め率直な気持ちを
本音はめちゃくちゃ嬉しいですね。このような状況下で部活動をやらせてもらっていることに感謝してなんとか全日出場を決めたいという気持ちですね。

―今年のチームは
例年に比べて小粒なチームですね。新チームがスタートしてからこれというとびぬけた力がないチームだったので、そういった中でどうやっていくかについて特にキャプテンの堀江(悠介)が色々苦労しながら作り上げていった、そんなチームだと思いますね。

―今季分岐点となった試合や場面は
やはり立大第3戦、それから明大第2戦のこの2つかなと思いますね。特に明大戦はある程度試合が見えてきた中で最後9回に押し込まれてピッチャー1年生、野手がほとんど2年生という若いメンバーで乗り切ったという意味でまだ先ですが、今度の新チームに財産が残る試合だったと思います。立大第3戦はタイブレークでお互いやらかしたような試合でしたが、どんな形であれ立教さんのミスにも助けられて勝ち切れたというのも1つ大きかったと思います。

―1、2年生の活躍が目立ちました
やはりこのような状況ですから練習がなかなかできない、そして新入生の合流の日程が遅れました。デビューさせる以上良い形でデビューさせてあげたいというのがありましたが、3月20日以降の合流になったので使い方が難しかったですね。当然実力があるのは分かって獲りますが、どこでデビューさせるかというタイミングが難しいシーズンでしたね。

―今季で成長した選手は
キャプテンの堀江ですね。彼に言ったのは堀江が成長することはチームの成長につながるということで、半年前の堀江と今の堀江を比べるとものの見方が全く別人になったのかなというのが私の本音ですね。相当厳しい内容を個別に言いました。私と選手に挟まれた中間管理職のような立場で、そこでどれだけ堀江がついていけるか、ハッタリでもやせ我慢でもとにかく突っ立って我慢して、そういう姿勢を切れずに持ち続けられるのかっていう意味ではよく耐えたなと思いますね。

―今季の反省点は
野球だけに関して言うと失策が多いことです。昨日、今日のゲームで言いますとゼロに抑えることがなかなかできないというのがチームの課題だと思います。今日も無失策、無失点を何が何でもやり切ると言っていましたが、こういうところの弱さがまだまだです。うちは際に弱いところがあり、例えば早稲田大学さんや明治大学さんの方がこういった部分での強さはあると思うんです。うちは結果優勝を飾ることが出来ても際に弱いと言いますか、なにか1つを徹底してやり切るところの強さを全く感じていないので、練習から些細なミス、野手のエラーを減らしていくことをやっていかないといけないです。今季の失策数はなかなかすごい数になっていて、このことを言い続けてのこの結果なので、自分たちは弱いんだと自己卑下する必要はありませんが、このことを前提にも一回チーム作りをやっていきたいですね。

―全日予選、そして本選に向けて
まず応援していただいている方に良い報告ができるように全力で大会に貼っていきたいです。そして東京六大学の代表でうちは5シーズンぶりにはなりますが、ここ10年を見ても全日に出ている回数で言えば六大学で1番だと思うので、あの全国の舞台で東京六大学の代表は法政大学なんだというところを見せ、優勝を勝ち取り、東京六大学と法政大学の名前を全国に知らしめて帰ってきたいと思います。

堀江悠介

ー優勝が決まった率直な気持ちは
嬉しいの一言に尽きますね。僕が出なくても優勝できるっていうのはこのチームの強さだと思っています。キャプテンがダイヤモンドにいなくても細木(雄斗)だったり古屋(一輝)だったり代わりをできる人がいるので、その辺は問題ないと思っていますね。今の気持ちは嬉しいの一言です。

ー印象に残っている試合は
みんなも言っていたんですけど、2週目の早稲田戦です。もちろん立教戦の3戦目も大変だったんですけど、2週目で勝ち点を落とすっていうのは正直嫌だったので(印象に残りました)。僕のヒットになるんですけど、9回の表でツーベースを打てたというのは今でもすごく印象に残っています。

ー最終学年で主将という立場になられて、今までと変わったことは
話しやすいキャプテン、何でも話せるキャプテンになっていこうと僕は思っていました。僕から後輩にもどんどん積極的に声をかけますし後輩とご飯も行ったりするので、気軽に話しかけられるキャプテンみたいなものを目指そうと思ってやっていました。それがリーグ戦中もすごく浸透していたというか、すごく後輩たちも笑いながら話しかけてくれたので今僕的にはいいチームだなと思っています。

ー主将から見て、特に頼りになった選手は
まずは細木ですね。やっぱりずっと出てくれて、デッドボールとかが何回かあって肘を痛めたりしたんですけどしっかり踏ん張って出てくれました。僕の代わりというのはなんですが、引っ張ってくれて内野は任せられるなという雰囲気がありました。あと1人は僕の後輩の古屋くんですね。高校の時から野球の頭がいいとずっと見ていました。大学に来てもそれは変わらず、いい走塁だったり自分の役割とかをしっかりわかってくれているので打席で一番信頼しているバッターですね。それとやっぱりピッチャーですかね。(西村)勇輝、前芝(航太)、石橋(錬)。この3人はこのリーグ戦ですごく踏ん張ってくれたと思っています。すごくこの3人には感謝していますね。

ー今後に向けて意気込みを
ミーティングでもみんなに言ったんですけど僕的には予選会が終わって、予選会でしっかり勝って春が終わったと思っているので春の予選会が終わるまでしっかり引き締めていけよと(伝えました)。まずは体調管理ですね。コロナになるなという言い方ではないですけど、感染予防はしっかりしておけよという話をしました。そこで全員の調子も悪くないので、今年のシーズンのためにしっかり練習して予選会に挑もうという話をしました。

石橋錬

ー優勝が決まった率直な気持ちは
自分たちの学年で優勝できたことがすごく達成感というか、嬉しい気持ちが強いです。

ー自身の投球に点数をつけるとすると
40点くらいですかね。自分的にはすごく調子が悪かったので満足のいく投球はできなかったですけど、チームがこうして優勝できたっていうのはすごく嬉しいなという気持ちです。

ー最終学年となって今までと変わったことは
自分たちの代が一番上なので下にあまり気を使わせないように、積極的にコミュニケーションを取ったりとかは気をつけてやっていました。

ー西村選手と2人で先発を担う形でしたが、何か話したことは
2人ともすごく楽観的なので、毎日気負わず自分らしい投球ができたらいいなみたいな話はしましたね。

ー今後の抱負を一言
全国優勝します!

西村勇輝

―優勝おめでとうございます。今の心境は
とにかく純粋にうれしいです。

―今季の戦いを振り返って
基本先発を任されてたんですけど勝てない試合もあったので、そこは悔しいなと思いますけど、みんなでこうやって優勝できたのはうれしいですね。

―法大好調の要因は
本当に(チームの)まとまりがいいというのと、キャプテンや主務、トレーナーの方もしっかりついてくれて、そういうサポートがあったからこそみんな怪我なくやってこれたのかなと思います。

―シーズンの中で個人として成長できたことは
気持ちの部分で、やっぱり最後の年というのもあったので、そこで気持ちを切らさず最後のリーグ戦まで優勝することができたので、良かったなと思います。

―自身の役割は
試合に出ている身なので、練習や試合で気持ちを前面に出して、かつ4年生なので引っ張っていこうという気持ちは常に持っていました。

―チームの雰囲気は
優勝もしてすごくいい雰囲気で来れているので、予選会もしっかり1試合で終わらせて、全国大会で優勝できるように頑張りたいなと思います。

―全日本選手権に向けて意気込みをお願いします
本当に泥臭く、粘り強くやるだけなので。僕らの強みは粘り強く勝っていけることだと思うので、それを前面に出して優勝したいと思います。

細木雄斗

―優勝おめでとうございます。今の心境は
率直にうれしいです。大学で一番うれしいです。

―今季の戦いを振り返って
早大戦、立大戦で1戦目を落としたのが結構苦しかったし、これまで去年、一昨年と早大には勝てていなかったので、そこで勝てたのが大きかったかなと思います。

―法大好調の要因は
やっぱりキャプテンですかね。堀江(悠介)が練習でも試合への入り方でも、常にチームのことを思って動いてくれていたなと思うので、キャプテンのおかげだなと思います。

―主将の姿勢が自身にもたらした影響などは
監督からの言葉はキャプテンが受け継いで僕らに言ってくれる形だったので、僕に対してもプレーのことも態度のことでも、監督からの助言というのはキャプテンを通して聞いてきたので、それは糧になりました。

―シーズンの中で個人として成長できたことは
リーグ戦にフルで出るのが初めてだったので、やっぱり「こんなにしんどいんだな」というのは感じましたし、守備ではそれなりに貢献できたかなとは思います。

―自身の役割は
4年生で野手として中心で出ているのは僕だけなので、チームを引っ張ることもそうですし、まとめる、声を出すっていうのも自分の一番の役目かなと思います。

―チームの雰囲気は
このご時勢の中でも練習をやらせてもらっていますし、試合も出来ているので、野球を出来ていることに感謝して、一戦一戦頑張っていきたいという気持ちでみんながいると思います。

―全日本選手権に向けて意気込みをお願いします
僕たちも苦しみながらリーグ戦勝ちましたし、強いチームだとも思ってないので、一戦必勝で、出来ることをやって、一個ずつ頑張っていきたいです。

前芝航太

ー優勝した今の心境は
久しぶりの優勝ということで、リーグ戦で優勝することがチームの目標だったので本当に嬉しかったです。

ー優勝の懸かった大事な一戦に向けて試合前意識していたことはあるか
相手が東大とはいえ、大事な一戦だったので丁寧に投げようと思っていました。

ー本日のピッチングの組み立て方は
今日は全体的にボールが高めに浮いてて力んでいたのですけど、低めを意識して打たせて取ることを常に心がけていました。

ー毎回のように味方が得点を挙げる中で、ピッチングの変化などはあったか
最初緊張していた所もあったんですけど、野手が打ってくれたので楽に投げることができました。

ーリーグ戦を通して個人として成長できた点は
自分自身、規定投球回に達したことが初めてだったので、チームを少しでも支えることができたと思います。

ーリーグ戦を通して課題点は見つかったか
ピンチで粘ることができず、今日の試合でもピンチで粘り強いピッチングができれば良かったと思います。

ーリーグ戦を積み重ねていく中で、チーム内での変化はあったか
今年は活気のあるチームでしたが、試合を積み重ねていく上でチームの雰囲気がよく、優勝に向けて良い準備ができていたと思います。

ー全日本選手権予選会へ向けての意気込みは
チーム一丸となって勝って、全日本選手権でも優勝できるように頑張りたいです。

古屋一輝

ー優勝した今の心境は
このチームで優勝したいと思っていましたし、大学に入ってから優勝したことがなかったので素直に嬉しいです。

ー優勝の懸かった大事な一戦に向けて試合前意識していたことはあるか
過去のリーグ戦で負けた試合も関東大会で負けた試合も、自分が打てなくて負けたと思っていましたし、その中で自分が結果を出してチームを引っ張っていく存在だと思ったので、結果出そうという意識で試合に臨みました。

ー本日の打席内容を振り返って
甘い球を仕留めることができましたし、ショートゴロの内野安打に関しても、ツーストライク追い込まれてからのバッティングでしたので、今日の打席内容は良かったと思います。

ー攻撃が繋がっている際に、打席内で意識していることはあるか
自分で攻撃を止めてはいけないと思いますし、このチームは上位で点を取っていくチームだと思いますので、とにかく流れを止めないように意識しました。

ーリーグ戦を通して個人として成長できた点は
リーグ戦で初めてスタメンでずっと使っていただいたので、まずは全試合を通して活躍するように心がけていましたし、高校での一発トーナメントとは違う中で、探り探りやるのではなく、一試合一試合全力でやり切ろうという意識で取り組みました。

ーリーグ戦を通して課題点は見つかったか
リーグ戦の最初は一番打者として、早く打ちにいったのは悪くなかったですが、凡打の内容が悪かったので、本日の内野安打のような逆方向の内野安打が本来の自分の持ち味だと思うので、今日の感覚をまた次に活かせるように課題として克服していきたいです。

ーリーグ戦を積み重ねていく中で、チーム内での変化はあったか
このチームは先輩方がとても声をかけてくれて、風通しが良いチームなので、一試合一試合勝ちに対する気持ちや関東大会に負けてからリーグ戦優勝しようとすぐに切り替えることができ、最初の慶応のカードを取って良いスタートを切れたことがいい流れに繋がったと思います。

ー全日本選手権予選会へ向けての意気込みは
予選会は一発勝負であり、1回勝てば全日本選手権出場が決まるので、その一試合までの2週間の期間で調整して自分がチームの勝利に貢献したいと思っています。

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