2021年度関東学生テニストーナメント大会
2021年5月24日(月)~6月7日(月)
大宮けんぽグラウンド
春関本戦が幕を開けた。まずは男子。ダブルスは2ペアとも勝利を収めた一方、シングルスは8名のうち、4人が2回戦進出を決めるまずまずの結果となった。女子は、シングルスの山﨑、ダブルスの2ペアがともに敗戦と悔しい結果となった。悪天候で延期となり、28日(金)より始まる2回戦からはシード選手も登場する。新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、思うような練習ができない苦しい状況ではあるが、インカレ出場権もかかっている今大会。負けられない戦いが続く。
ファイナルセット、デュースの末に2回戦進出を果たした大野・森田ペア
男子シングルス1回戦
勝敗 |
選手名 |
スコア |
対戦相手 |
〇 |
田中諒弥(経済4) |
2-0(6-3,6-4) |
藤川悠(明大) |
〇 |
森田凌矢(社会2) |
2-0(6-1,6-0) |
本郷荘一朗(慶大) |
〇 |
佐藤太耀(現福2) |
2-1(6-2,4-6,10-6) |
宮永竜聖(明大) |
〇 |
新井翼(スポ1) |
2-0(7-5,6-0) |
坂井修造(明大) |
● |
高清水研人(経済4) |
1-2(6-1,2-6,6-10) |
斎藤成(日大) |
● |
米田圭佑(経済3) |
0-2(2-6,2-6) |
田巻雄介(早大) |
● |
村田雄飛(経済3) |
0-2(1-6,1-6) |
相原一樹(東国大) |
● |
青木一晟(現福1) |
0-2(2-6,2-6) |
三田陽輝(早大) |
男子ダブルス1回戦
勝敗 |
選手名 |
スコア |
対戦相手 |
〇 |
大野文也(スポ4)・森田凌矢 |
2-1(4-6,6-3,11-9) |
小山翔・長谷川諒(上武大) |
〇 |
佐藤太耀・平井健太郎(経済1) |
2-0(6-3,6-2) |
小郷克・三角理旺(駒大) |
女子シングルス1回戦
勝敗 |
選手名 |
スコア |
対戦相手 |
● |
山﨑京花(経済3) |
1-2(6-3,2-6,2-10) |
角田唯(立大) |
女子ダブルス1回戦
勝敗 |
選手名 |
スコア |
対戦相手 |
● |
蛸井涼華(スポ4)・山﨑京花 |
0-2(2-6,0-6) |
松田望愛・足立理帆(早大) |
● |
猪川結花(社会3)・上伊倉理子(社会1) |
0-2(6-7,0-6) |
齋藤優寧・渡邉早和子(早大) |
戦評
田中諒弥
田中諒弥が対戦したのは藤川悠(明大)。4-0と好調な滑り出しを見せるも、その後2つのブレイクを許してしまい4-3に。その後は持ち直すと2ゲームを連取し、6-3で第1セットを奪う。続く2セット目も2ブレイクで4-0とリードするも、相手の反撃を受けて4-3に。しかし、その後は持ち直すと「大事なところで自分から仕掛けて、自分のイメージした形でポイントを取ることが出来たのは良かった」と語るように、最後はしっかりとサービスゲームをものにし、6-4。2-0のストレート勝ちを飾った。
高清水研人
今回、シングルスでは初めて春関出場を決めた高清水。第1セットから積極的な攻撃を見せ第3ゲームをブレイク。続く第5ゲームでもブレイクに成功し、このセットを6-1でものにする。しかし、第2セットでは相手の勢いに押され、思ったようなテニスができず3-6で落とし、試合は最終セットへ。最終セットはお互いに譲らない展開が続くも、徐々にミスショット連発し、相手の勢いに押され6-10で試合終了。1回戦敗退となった。試合後、「就活のせいにはしたくないが、焦って直前に3日間連続で練習したのが体力的に響いてしまった」と悔しさをみせた高清水。残るダブルスに向けての切り替えが鍵となる。
佐藤太耀
佐藤太耀は明大の宮永竜聖と対戦。第1セット開始早々いきなり2つのブレイクを奪い4-0とリード。そのまま流れを引き寄せると、最後は鋭い角度の強烈ショットを繰り出し、6-2でこのセットを奪う。第2セットではストロークでのミスが目立ち相手のブレイクを許してしまい1-3に。すぐさまブレイクし3-3と追いつく。長いラリーをボレーで仕留めるなど積極的なプレーを見せるが、惜しくも4-6。試合はタイブレークへともつれ込む。「ファイナルに入ってからは、気持ちを切り替えて、自分のプレーができたので良かった」と語るように、気持を持ち直して粘りを見せる。10-6でファイナルセットを奪い、見事2-1で1回戦を突破した。
村田雄飛
初の本戦に挑む村田雄飛は相原一樹(東国大)と対戦した。第1セットを1-6と大きく差をつけられ落としてしまうが、第2セットでは、「チャレンジャーという立場だが、簡単には負けたくない」と格上相手に粘りを見せ、長いラリーをものにするなど得点を奪っていく。しかし、反撃も及ばず。1-6で第2セットも奪われ、0-2で負けを喫した。「調子が悪いときや相手が強いときに踏ん張る力・どうにかする力がまだまだ全然足りてない」と痛感した村田。「気持を切り替えて次の目標として残りの練習期間で調整していければ」。村田の今後の活躍に期待がかかる。
佐藤太耀・平井健太郎ペア
男子ダブルス1回戦に登場したのは、佐藤太耀・平井健太郎ペア。第1セットを幸先良く先取すると、続く第2セットは相手がミスを連発し、第1ゲームのブレイクに成功。その後、相手にスマッシュを立て続けに決められ、2-2に追いつかれたものの、第5ゲームからは1ゲームも落とさず、ストレートで快勝した。
予選を勝ち上がってきて勢いそのまま1回戦を突破した、佐藤・平井ペア。相手を冷静に分析し、勝利を収めた2人の今後の活躍に期待がかかる。
大野文也・森田凌矢ペア
昨年度に引き続きコンビを組む大野文也・森田凌矢ペアは初戦、上武大の小山・長谷川ペアと対戦した。第1セット、最初のゲームでいきなりブレイクを許すものの、その後は両ぺアともにしっかりとキープを続ける。途中、大野のサービスゲームでは、コンビネーションから森田のネットプレーが冴え、4連続ポイントを奪うなど持ち味を発揮したものの、終盤で再びブレイクを許し、セットを落とした。第2セットでは、第4ゲームで先にブレイクに成功すると、最後は3連続ポイントで相手を突き放し、試合はファイナルセットへ突入。一進一退の攻防を繰り広げ、デュースまでもつれこんだ接戦となるも、集中力、そして気迫を切らすことなく、見事逆転勝利を飾った。
2回戦の相手は、田中諒弥・矢島淳暉ペア。同校対決となるが、「相手は先輩なので向かっていくだけ。去年は2回戦で負けてしまったのでリベンジしたい」(森田)と、昨季の成績越えに向け、意気込みを語った。
単複ともに2回戦へと駒を進めた森田凌矢。
山﨑京花
自身初となるシングルス本戦に臨んだ山﨑京花。第1セットは、互いにキープを続ける拮抗した展開となるも、第8セットでブレイクに成功。そのまま先取した。勢いに乗りたいところであったが、続く第2セットはミスが多く、流れをつかめない。ゲームカウント0-5で迎えた第6ゲーム、そして第ゲームと連取するが、反撃もそこまで。第2セットを落としてしまう。ファイナルセットに入っても、相手のペースで試合が進む。ラリーで粘るものの、競り負け、悔しい1回戦敗退となった。
猪川結花・上伊倉理子ペア
女子ダブルス1試合回戦に登場した猪川結花・上伊倉理子ペア。第1セット序盤から一進一退の攻防をみせ、お互いキープを連続し、そのままタイブレークへ。相手のコートのど真ん中を狙った力強いショットを見せる場面もあったが、相手が繰り出すテクニカルなショットに対応が追いつかず、セットを落としてしまう。続く第2セット、第1セットを取れなかったことが影響してかミスショットを連発し、流れを引き寄せきることができない。そしてそのまま相手の勢いに押され、ブレイクを許し続け6-0でストレート負けを喫した。
この結果を受け、3枠あるインカレ予選をかけたコンソレに臨むこととなる猪川、上伊倉ペア。「枠を掴むためには2回ぐらいは勝たないといけないので、しっかり自分のテニスをできたらいいなと思います」と意気込んだ。インカレ出場への道はまだまだ続く。
1年女子で唯一出場した上伊倉(左)も初戦敗退となった。
(取材:岩田かおり、鳥越花音、宮川昇、溝口真央)
選手コメント
田中諒弥
―試合をふり返って
とりあえず勝てたというのが大きいですね。内容はあまり納得できるものではありませんが、結果的には勝つことができたので、そこに関しては評価できるのかなと思いました。
―中盤苦しい場面も見られました
僕の課題の一つとして、出だしは良くて後半どんどん落ちて行ってしまう、というのがあります。今日も、各セットの最初はリードして、後半追いつかれてしまう、という形になってしまいました。ただ、追いつかれてもサービスゲームでしっかり取る事ができたので、そこは良かったかなと思います。また、大事なところで自分から仕掛けてボレーで決める、という自分のイメージした形でポイントを取ることが出来たのは良かったと思います。
―今回課題だと感じた部分は
就活であまり練習ができていなくて、体力部分の心配があります。集中力を切らさないように、序盤から終盤まで、気を付けてやっていきたいです。
―次戦に向けて一言お願いします
勝ちます!
高清水研人
―今日の試合を振り返って
正直ひどかったですし、もうちょっとセカンドセットであがけたのかなと思います。メンタルの面とあとはやっぱり体力です。
―コンディションは
最悪でした。練習不足で直前に3日くらい練習してしまったのが逆に疲れてしまってました。逆にその3日間がなかったらテニス的にはやばくても、体力はあったのかなと思います。どっちを取るかというところでした。でも気持ち的に練習したほうが落ち着くのでしたんですけど、少し練習をやりすぎたかなという感じです。
―相手の印象は
フォアハンドが強いという印象です。なるべくバックに集めてという作戦でした。ファーストセットはそれがうまくハマっていけたんですけど、セカンドが体力的にきつくなってきて、自分から変なミスが出始めました。まあ就活を言い訳にはしたくないですけど、ちょっとダメでしたね。
―ダブルスへ向けて
ダブルスはペアも就活生で全然練習してなくて、どうなるかわかんないですけど、練習試合では勝ったり負けたりで、その勝ちの試合を本番でひきたいなと思います。
村田雄飛
―試合をふり返って
個人としても初めての本戦で、分からないことだらけでしたが、なるようになるかなと考えていました。僕はチャレンジャーという立場でしたが、いつも通りのプレーができず、舞台慣れしていないという経験不足は感じました。また、前半もう少し飛ばせたかなという部分はあって、もっと声を出したりしていければよかったです。相手に対応できる、実力、技術、メンタルが全体的に足りなかったです。
―中盤では粘りを見せる場面もありました
簡単には負けたくないと思っていて、相手の武器のところで粘っていたので、その粘りよりは前に行くというのが大切だったかなと思います。
―今回の試合で見つかった課題は
調子が良いときは行けても、調子が悪いときや相手が強いときに踏ん張る力・どうにかする力がまだまだ全然足りてないなと思いました。練習の時から先輩に言われたりして感じていましたが、今回の試合を通して痛感させられたという感じです。
―次戦へ向けて一言お願いします
1回戦で負けてしまいましたが、インカレ予選があればそこに進むことができるので、次の目標として残りの練習期間で調整していければと思います。負けてしまったものは仕方ないので、気持を切り替えていきたいです。
佐藤太耀
―今日の試合をふり返って
1セット目は勢いでかなり行けていましたが、2セット目に入ってからは相手が年上ということもあり、意地を見せてきました。そこでテンパってしまい2セット目は落としてしまいました。ファイナルに入ってからは、気持ちを切り替えて、自分のプレーができたので良かったと思います。
―1セット目は好調な滑り出しでした
正直、これ行けるかなと思っていました。ただ、ファイナルが10ポイントタイブレークで、1セット取られたらどちらが勝つか分からないなというところだったので、自分の感覚を確かめながら、慎重にやっていこうと思いました。
―今回の試合で課題だと感じた部分はありますか
相手が粘り強く声を出したりしてきたときに、自分が引いてしまった部分がありました。そういった場面でもっと自分も声を出して、勢いで押していけるようなプレーをしていきたいです。
―次の試合に向けて
次の試合はシードで強い選手ですが、自分のプレーをしながら、それが通用しなかったら他の手をどんどん出して、頭を柔らかく、相手を翻弄できるように頑張っていきたいです。
大野文也・森田凌矢ペア
―試合を振り返って
大野:序盤は最初にブレイクされてから始まって、そこから単純なミスが、特にリターンのところで増えてファーストセットを落としてしまいました。セカンドセットは、しっかり自分たちのサービスゲームを考えながら、ファーストサーブを入れてからの組み立てができたので、ミスも減って取れました。最後は強気でいくだけだったので、上手く勝ててよかったです。
―最後はかなり白熱した展開になりましたね
森田:そうですね、とにかく声を出して、相手をひるませることができました笑。
―練習時間が短くなっている中でコンディションはいかがですか
大野:時間は短いですけど、うまく調整はできているのかなと思います。
森田:去年からこのペアで組んでいて、2回戦で負けてインカレで届かなかったので、今年はリベンジという形で臨んでいます。お互いのペアリング、どこをどうすればいいかというのは良く分かっているので、上手く調整しながら仕上がっていると思います。
―お互いにプレーしていていかがですか
森田:大野さんのサーブが素晴らしいので、僕はすごく動きやすいです。
大野:サーブがちょっと…なので、代わりに僕が頑張らないと笑。
―2回戦に向けて
大野:同校対決なので、相手がどうくるかはある程度分かっています。自分たちのペースを先につかんで、強気で攻めていきたいと思います。
森田:僕からしたら相手は先輩なので、向かっていく感じで、オラオラ系でいきたいです笑。
佐藤太耀・平井健太郎ペア
―試合を振り返って
佐藤:試合前は相手が強いという噂を聞いていたので無理かなと思っていたんですが、自分たちのやるべきことをやっていくことで、ポイントをしっかり取ってセットを締めくくれたので良かったと思います。
平井:自分達がつないぐことで相手によりボールを触らせることを意識したら、相手のミスが増え、自分達もそこに乗って勝てたので良かったと思います。
―相手の印象、相手を踏まえた上での戦略
佐藤:相手が一発で決めるボレーとかストロークを持っておらず、自分たちが一球でも多く返したら相手がミスをしてくれる印象がありました。なので途中からチャンスボールが相手に行ってもいいから、自分達のミスを無くしてプレーするという作戦で行きました。
平井:相手はレシーブが弱点だと感じたので、とりあえずサーブを返させました。あとは、相手の前衛に一球でも多くボールを触らせてミスをさせるという作戦で行きました。
ー自身の得意なプレー
佐藤:リターンから打って、自分達の攻めのプレーに繋げるというところが得意です。
平井:僕はボレーが1番得意で、ボールがきたら全部決められる自信があります。
―今日の勝因は
佐藤:勝因は最初、焦らずゆっくり相手を観察しながら特徴をしっかり見つけて、そこに対応して勢いに乗っていけたのが良かったと思います。
平井:相手が繋げたらミスをしてくれるタイプだったので、とりあえず相手にボールを触らせて、自分達の流れに乗ることができたので良かったと思います。
猪川結花・上伊倉理子ペア
―試合を振り返って
猪川:ファーストで5-3の長いデュ―スがあって、それを取り切れなくて流れが向こうにいってしまって、6-6で落としたのでそこを攻めれたら変わってきたのかなと思います。あと、2セット目がファースト取られたことで相手が乗ってきてあたしたちもちょっと落ちちゃったこともあってそのせいで、最後までいったので、ポーチに出るとかもうちょっとしたほうがよかったと思います。
上伊倉:相手のボールが重かったです。でもファーストは相手もまだポーチとかあまり出てきてなくてラリーになってたんですけど、5-3のデュースで結構いいラリーをしてたのに最後ポーチに出られて落としてから、相手ペースになってしまったなと思います。
―相手の印象は
猪川:(相手は)1年生と3年生ペアで、3年生の方は去年に新進でお互い違うペアで対戦して負けてたのでなんとなくどういうところに打ってくるとかわかってました。1年生の方は高校の時に全日本も準優勝とかしている子だでした。そこにもうちょっと食いついてラリーできたら違ったかなって思います。
上伊倉:1年生の齋藤さんは結構ボールが早くて自分たちが押されちゃうと分かってたので、1本出れたりしたらよかったのかなと思います。でも厳しいボールが多かったので、難しかったですね。セカンドに入ってからは3年生の方がポーチにいっぱい出られてて、そこで自分もさらにポーチに早く出るとかできたらよかったなと思います。
―コンディションは
猪川:コンディションは悪くなかったんですけど、相手のボールに押されたり、リターンもうまく返せなかったり、ラリーも押されてボールが全部浅くなってしまった感じです。
上伊倉:ファーストセットぐらいまでは結構いい感じでラリーもできてたんですけど、セカンドからは相手のポーチを気にしてミスが増えたりとかして勢いがなくなってしまったかなと思います。
―コンソレに向けて
猪川:3枠なので2回くらい勝たないといけません。とりあえず1つずつ頑張っていきたいと思います
上伊倉:今日負けちゃったけどまだコンソレがあるので、しっかり頑張っていきたいと思います。