2022年3月24日(金)
4月8日に開幕する東京六大学野球春季リーグ戦。春季リーグ戦開幕直前特集7回目の今回はスタッフ編として上田龍弘主務(営4=城北)、竹田圭佑学生コーチ(経4=法政)、下川凌アナライザー(法4=滝川)の3名のインタビューをお届けする。(全8回)
選手インタビュー
上田龍弘 主務
―昨年1年間を振り返って
リーグ戦の結果もそうですけど、なかなか結果が出ない中で取り組んだ一年だったと思います。チームとしてどう優勝にに向けて進んでいくかというところをしっかり課題にしながらやってきた1年間だったので、そういった意味では今年につながるようなよい1年間だったのではないかなと思います。3年生でありながら来年のこともやっていたのでやっていたのでと思います。
―主務として活動する上で気を付けている点は
業務とかもそうですけど、試合に出ている25人だけじゃなくて部員が130人近くいるので、しっかり全体を見るように目を配って、1点を見つめるようにならないようにしていますし、管理の面では自分1人では行き届かない点もあるので、他のマネージャーの力も借りながら「チームを応援していこう」って話はよくしています。
―主務になって変わった点は
1つあるのは先ほども申し上げたとおり、チームとしてどうリーグ戦優勝に向かっていくかというところを今泉(颯太、法4=中京大中京)主将、副将2人と考えたんですけれども、1つは私生活が(野球にも)直結するというところで、昨年中に寮生活でいうと起床であったり点呼、掃除。そういうところを4年生が率先してやっていこうやという話をして、私生活のところをしっかりやらないとグラウンドでの行動はできないという話を具体的にやらせていただいたと。私生活とか野球以外のところを変えていくというところが今徐々に定着しつつあるかなという点が去年のチームと大きく変わった点かなと思っています。
―オープン戦の調子はどう見えるか
勝ち負けは後からついてくる話だと思うのですけど、内容的にも悪くない試合が続いているのではないかと思っています。しかし、やっぱりリーグ戦とオープン戦は違うので、リーグ戦の神宮球場で発揮できるような万全の準備をしなきゃいけないと思っていて、その中ではなかなかいいオープン戦ができているんじゃないかなと思っております。
―オープン戦を通して今のチームの雰囲気は
1番の我々の課題は投打の噛み合いという訳で、やっぱりピッチャーが役割を果たして、そして打撃陣も点を取ると。それぞれの場所で役割を果たさないといけないなというところで、ピッチャーと野手のコミュニケーションですね。そういうところはすごくいいかなと思いますね。ベンチワークであったりとかはまた去年とは違う雰囲気がありますし、スターぞろいではないと思うんですけど、”線”の打線でもあるし、投手陣も1戦にかけるようにリレーしてつないでいくというような決意が見えるので、いい雰囲気じゃないかなと思います。
―開幕まで数週間となりました
明日亜細亜大学さんと試合をして、社会人対抗の法政の試合ですよね。来週3試合あるということで、(開幕まで)残り5試合オープン戦を残していますけど(取材は3月24日に行われました)、1つはけがをしないことが一番大事だと思うので、本人の管理不足というのもあるし、チームのためにもならないので、そこはまずは意識しようってのは考えてます。特別気負うこともなくプレーしてくれているとは思うんですけど、神宮球場は全然違う雰囲気だと思うので、そういった面では気持ち的に徐々に高めていく。みんなそういう部分は練習の雰囲気とかそういうの見ていて感じているので、向かっていくという心の準備が大事かなと思います。
―注目してほしい選手は
今泉キャプテンはもちろんのこと、エースの尾﨑(完太、キャ4=滋賀学園)とかもいるんですけど、今年はセカンドで去年からちょくちょく出ていた高原(侑希、法4=福井工大福井)という右のバッターがいるんですけど、彼はキーマンになるんじゃないかと思ってます。守備の面でも、今泉が中心になるんですけど、二遊間ってのはすごく注目していますし、なかなかいいキャラしているんで(笑)。打撃も一発もあるし、単打も打てると。で足も速いと。そして鼓舞する声も出せると。いいポジションにいるんじゃないかと。副キャプテンの浦(和博、キャ4=鳴門)、内海(貴斗、人4=横浜)もいるんですけど、彼の活躍があればチームも上がってくるんじゃないかと思ってるんで、自分の中ではキーマンだと思ってます。
―今年からリーグ戦に応援席が復活します。さらなる盛り上がりというのが期待されます
応援団さんも苦しい思いをしながら、僕と同期入学の岸野(友亮団長、法4=杉並総合)もなかなか従来思い描いていた応援じゃなかったと思うんですけど、そこを2年間乗り越えて、こういった風に応援の席が復活するというのは自分たちとしてもうれしいことですし、バックから全力の応援が聞こえてくるとかはさらに一丸となれると思っているので、それを神宮で聞けるのは自分の中でも楽しみでもありますし、未知のことでもあります。それはまた選手たちに新しい力というか、普段出ないような力を出せるようにバックアップしてくれるんじゃないかと思っています。
―ちなみに好きな曲は
チャンス法政ですね。昨日『卒業生を送る会』というのがありまして出席したのですが、(応援団の演舞のコーナーで流れた)チャンス法政でうるっときたのもありますし、野球部のためにじゃないですけど、昔から応援団のOBとお話させていただいても感慨深いものがありますし、いつまでも変わらない応援歌でもあるので一番好きですね。
―ファンの方へメッセージをお願いします
コロナが明けて、徐々に日常生活が戻って、通常通りのリーグ戦が開催できるということもあるので、一つ楽しみながら野球のよさ、六大学の魅力を発信しながら、法政野球を神宮球場で体験して、まずは結果を残すというところでがむしゃらに1戦1戦戦っていきますので、熱いご声援の方よろしくお願いいたします。
(取材・皆川真輝)
上田 龍弘(うえだ・たつひろ)
経営学部4年 2001年7月24日生まれ
熊本県出身・城北
175cm80㎏・右投右打
『元選手の経験も生かしてチームを支える。V奪還へ私生活から見直し、チームの改革を図る。』
竹田圭佑 学生コーチ
―昨年1年間を振り返って
可もなく不可もない1年でした。
―コーチとして気をつけていることは
選手との信頼関係が大事なので、そこの部分については、普段から意識するようにしててますね。そのためにコミュニケーションっていうところで、意識しています。食事の部分で、せっかく寮でご飯とかも出るので、後輩の安達(壮汰、営3=桐光学園)くんでしたり、同じピッチャーの武冨(陸、営4=日大藤沢)くんとは、ほぼ毎日一緒に、昼食も夕食も朝食も取るようにしています。
―オープン戦の調子は
絶好調だと思います!結果としては、少し負けの方が多いのかなって数字から見ると思うんですけど、みんな選手の状態もいいですし、数字っていうのは本当のこと言うけど、数字にはとらわれずにして欲しいです。好調の維持してるのをリーグ戦にぜひ見てもらいたいと思ってます。
―新チームの雰囲気は
とてもいい感じだと思います。その先ほども申しげ上げたように、安達くんとか自分学年が1個違うんですけど、学年関係なく、わざわざ敬語を使う関係でもなく、朝、昼、晩一緒にご飯を食べたりしたりとか、その調子の面でももちろんそうですし、(加藤重雄)監督や(大島公一)助監督と一緒にご飯行く機会とかもあるんで、そういったところで信頼関係の面でも状態はいいのかなと思います。
―新チームになってからの取り組みは
日直制度っていうの始めました。1人1人が全員当事者意識を持つようにミーティングで、学年関係なく、1人ずつ今の思ってることだったりとか、現状を言葉で言うっていうのを取り組んでいます。それを継続してもらっていて、本当にチーム一丸となってる証拠かなと思います。
―新チームの課題は
課題のところに関しては、やっぱ投手の制球難っていうところですかね。武冨であったり、安達であったり、本当にど真ん中でしか投げないピッチングっていうのが非常に多く続いていて、こちらも見ていても、少し気の悪い試合っていうのもかなり続いているので、そういったところでやはりいいピッチングをしてもらいたいです。
―監督さんや助監督さんとどんなコミュニケーションをしていますか
野球のことに関するコミュニケーションもそうですし、自分が寮に住んでるんで、寮の生活面で意思疎通っていうのは、しっかりと図りながら行う形になってますね。
―開幕までの残り数週間ですが意識されていることは
日直制度に関しては試合でも続けていきたいなっていう風に考えていて、やっぱそういったとこの選手の当事者意識っていうのは、必ず持ち続けて欲しいという意味を持ってる形になります。試合に関しては、相手も強いので、自分の幼稚園の時の同級生も早稲田にいたりするんで、そういった思いもありながら、しっかりと勝ちに行きたいと思います。
―注目して欲しい選手は
今年のキーマンは打者と投手それぞれ挙げるとすると、1年生のキャッチャーの木更津総合(出身)の中西(祐樹、法1)じゃないかなっていう風に考えていて、やっぱり新戦力っていうのも、やっぱ1番大事だと思っていますし、台頭してくれればいいかなっていう風には思っています。投手は2人挙げるとすると、1人目が今一緒にご飯食べてる安達くんです。まだそこまで投げたことないですが、今年の戦力として大きな期待もしています。2年生だと國府田(将久、文2=磐城)っていう左ピッチャーがいるんですけども、リーグ戦に投げれるぐらいまで行けば、リリーフとしても、かなり期待しています。
―ファンの方に一言
しっかりと全勝して優勝したいと思うので、ピッチャーを台頭に頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします。
(取材・高橋芽唯)
竹田 圭佑(たけだ・けいすけ)
経済学部4年 2001年8月1日生まれ
東京都出身・法政
167㎝72㎏・右投右打
『選手との信頼関係を重視し、親身に指導。次世代への戦力育成を担う。』
下川凌 アナライザー
―普段の活動内容は
大きく2つですね。自分のチームの分析と、相手チームの分析というところで、相手チームの分析に関しては想像できるようなことかなと思うのですが、「どこのコースが弱い」とか「どこのコースが強い」とか「このピッチャーはこういうタイミングでこういう球投げるよ」とかみんなが考えそうなことが相手チームの分析でして、自分のチームの分析に関しては、これは長期的になるかなというところですが、ラプソードという機械とか、大谷(翔平、LAA)選手の打球速度何㌔とか、ダルビッシュ(有、SD)選手の回転数がいくつとか結構見たりすると思うんですけど、そういうことを普段の練習でやって、アドバイスをしていくような感じです。
―特に重視している活動は
選手の本来でも気づいていないような魅力、逆に本人でも気づいていないような弱点とかを客観的にデータで出して、選手たちが能力を向上させるようなことをやっていますね。
―今年期待の選手は
もちろん、内海(貴斗)選手とか今泉選手とかが挙げられるかなと思うんですけど、自分としては今回期待しているのは武川(廉、人3=滋賀学園)選手ですね。OPS(出塁率+長打率)というという指数があるのですが、これが最も得点に貢献する指標というか、もっとも選手の価値を測れる指数なんですけど、この数値が結構高いというのが彼の特徴で、足も速いですし、守備もうまいですし、出塁率も高いですし、長打率も高いと。そういった意味ですごくいい選手なんじゃないかなと思ってます。
―他大学のイメージは
東大さんは自分たちのやることをやればというような感じです。早稲田さんは去年は投手力が足りないのかなと思ったのですが、今年は逆に投手力が強くて打力があまりないのかなと。慶應さんは投手力も打力も現状(取材した3月24日)ではあまりよくないのかなと。立教さんも同じような感じかなと。明治さんがずば抜けて強いかなと思います。投手力も打撃力もどちらも一番かなと思います。
―シーズンへの意気込みを
みんながプレーをしやすくなるような、そういった環境をつくっていけたらなと思っております。
(取材・皆川真輝)
下川 凌(しもかわ・りょう)
法学部4年 2001年4月6日生まれ
東京都出身・滝川
172cm84㎏・右投右打
『優勝のため、試合はもちろんのこと、選手の練習もサポートするべく日々躍動する法大の頭脳。』