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【硬式野球】東京六大学野球2023春季フレッシュトーナメント 慶大戦 一発に泣き手痛いサヨナラ負け…

東京六大学野球2023春季フレッシュトーナメント 慶大戦
2023年6月1日(木)
神宮球場

立大戦で快勝した法大、この日は慶大との1戦に臨んだ。この日も初回から先制点を挙げるも、直後に逆転を許す。5回には相手の失策2つで同点に追いつくと、松下歩叶(営2=桐蔭学園)の内野ゴロと池田惟音(法2=静岡)の犠飛で勝ち越しに成功。しかし、6回に同点に追いつかれると、9回には痛恨のサヨナラ弾を浴び、この1戦を落とした。


自己最速を更新した針谷

試合結果

トータル試合結果

1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
法 大 1 0 0 0 4 0 0 0 0 5 7 1
慶 大 3 0 0 0 0 2 0 0 11 2

(法大)山口凱、帯川、宇山、針谷、●藤森粋—土肥、川上
(慶大)荒井駿、竹内、小川琳、○田上ー坪田
[本塁打]
法:
慶:小堀(9回、藤森粋)

打撃成績

打順 位置 選手 打率 出塁率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 (4) 増田 3 1 0 .500 .500 四球 三ゴ 投ギ 右飛 右安
2 (8) 浜岡 2 0 0 .167 .375 三ギ 二ゴ 投ギ 三振 四球
3 (5) 松下 3 1 1 .167 .444 四球 中2 遊ゴ① 死球 三振
4 (7) 池田 3 2 1 .667 .500 右安 三振 左犠① 左安
7 宮原 0 0 0
H 片山 1 1 0 1.00 1.00 中2
R7 慶野 0 0 0
5 (9) 内山 4 1 1 .125 .111 右犠① 投ゴ 右安 捕飛 遊飛
6 (2) 土肥 2 0 0 .000 .000 中飛 中飛
2 川上 1 0 0 .000 .429 遊ゴ 四球 四球
7 (3) 品川 4 0 0 .000 .000 一ゴ 遊ゴ 中飛 二ゴ
H3 佐藤拓 0 0 0 .000 .333 死球
8 (D) 山下 1 0 0 .000 .200 捕飛 四球
RD 菅野 1 0 0 .000 .000 三振
HD 浅倉 2 0 0 .000 .000 ニゴ ニゴ
9 (6) 石黒 4 1 0 .125 .300 右飛 右安 四球 遊ゴ 三振
31 7 3 .216 .359

 

投手成績

球数 打者 防御率
山口凱 3 57 16 7 2 1 3 9.00
帯川 2 2/3 40 12 3 1 1 2 6.75
宇山 1 1/3 17 4 0 0 1 0 0.00
針谷 1 12 3 0 1 0 0 0.00
藤森粋 0 0/3 3 1 1 0 0 1 9.00
8 0/3 129 36 11 3 3 6 4.24

 

ベンチ入りメンバー

11 帯川翔宇(文2=札幌一) 39 川崎広翔(営1=日大三) 29 松下歩叶(営2=桐蔭学園)
16 針谷隼和(営1=桐光学園) 1 山下陽輔(営2=智辯学園) 38 浅倉大聖(法1=日大三)
17 藤森粋七丞(キャ2=青森山田) 2 浜岡陸(法2=花咲徳栄) 4 慶野壮司(キャ2=桐蔭学園)
19 山口凱矢(営1=桐蔭学園) 3 品川侑生(文2=三重) 7 池田惟音(文2=静岡)
21 宇山翼(人2=日大三) 5 増田凜之介(社2=春日部共栄) 8 宮原一綺(文2=常総学院)
37 片山悠真(文1=八王子) 6 石黒和弥(法2=高岡商) 9 内山陽斗(文2=天理)
20 菅野樹紀(法2=土浦日大) 24 金谷竜汰(法1=東海大菅生) 36 中西悠陽(法2=八代)
22 土肥憲将(キャ1=鳴門) 25 佐藤拓斗(スポ2=日大山形)
23 川上陸斗(キャ2=福岡大大濠) 28 深谷謙志郎(文1=東海大相模)

戦評

昨日の立大戦白星発進からそのままの勢いで行きたい法大。Bブロック1位通過をかけた慶大戦に臨んだ。

先攻は法大。先頭の1番・増田凛之介(社2=春日部共栄)が四球で出ると、2番・浜岡陸(法2=花咲徳栄)が三塁側にうまく転がして送り、3番・松下歩叶(営2=桐蔭学園)も四球で1死一、二塁となる。ここで昨日2本の3塁打を放った4番・池田惟音(法2=静岡)がレフト方向へ安打を放ち、満塁。5番・内山陽斗(文2=天理)が初球を狙い、高く右方向に上がった打球が犠飛となり、見事先制した。

幸先良く先制した

先制を受けてなんとか1点を守りたい法大の先発は山口凱矢(営1=桐蔭学園)。最速150キロの速球が持ち味の期待の1年生の1人である。しかしこの日は少しストレートが浮き気味で、先頭の二宮慎太郎にいきなり右中間に持ってかれる。2番の小山春が犠打で送ると、3番・坪田大郎に右中間への2塁打で同点とされる。流れを断ち切りたい山口凱だったが、1死二塁で4番・今泉将にショートの深いところに運ばれ、内野安打に。5番真田壮之のファーストゴロで走者がそれぞれ進塁すると、6番・宮澤豪太に左中間に大きな2塁打を放たれ、一挙2点を失った。

逆転を許した法大はなんとか追いつきたいものの、慶大の先発・荒井駿也に抑えられてしまう。対する山口凱も2回は立て直したかと思われたが、四球や安打が重なり、3回でマウンドを降りた。4回のマウンドに上がったのは帯川翔宇(文2=札幌一)。テンポよい投球で3人で抑える。

直球に力があった帯川

試合が動いたのは5回。8番の山下陽輔(営2=智辯学園)が四球で出ると、続く石黒和弥(法2=高岡商)が右安打を放つ。1番・増田のところで慶大は2番手投手の竹内丈を送り込んだ。流れを変えようと試みた慶大だったが、犠打の処理で竹内が三塁へ悪送球。その間に山下の代走・菅野樹紀(法2=土浦日大)が生還。続く浜岡も犠打をするが、竹内が今度は一塁へ悪送球。石黒が同点の本塁を踏んだ。さらに3番・松下の遊ゴロの間に3塁走者の増田が生還し見事勝ち越しに成功。4番・池田はレフトへ犠飛とし、この回一挙4点追加した。

今日も池田が打点を挙げた

法大がこのままの流れで逃げ切れるかというところで、6回裏、帯川が捕まる。先頭の5番・真田政泰に死球を与えると、7、8番に連打を許し、1点差に。さらに慶大の反撃は終わらず、9番・小堀の犠飛により、同点となった。勝ち越しを避けたい法大はマウンドに宇山翼(人2=日大三)を上げ、最小失点でこの回を終えた。

連投となった宇山は疲れを感じさせない好救援

直後の7回は四死球やヒットで2死満塁のチャンスを作るもあと一本が出ず。続く8回も走者こそ出すも得点出来ず。9回は先頭のところで代打起用された片山悠真(文1=八王子)が3球目を詰まりながらも中堅手の前へ。「センターが少し逸らしてるのが見えたので必死に走りました!」と一瞬の隙を突いて二塁を陥れる。その後、6番・川上陸斗(キャ2=福岡大大濠)はストレートの四球、7番佐藤拓斗(スポ2=日大山形)は死球を受け、勝ち越しが期待される満塁のチャンスで浅倉大聖(法1=日大三)は二塁手の好守備に阻まれると、9番・石黒は三振となり、ここで法大の勝ちは消滅した。

片山がしぶとくテキサス安打。その後の好走塁も光った

9回裏抑えたら同点で終わる所で、法大は藤森粋七丞(キャ2=青森山田)をマウンドに上げる。バッターは9番の小堀。その3球目だった。左中間に上がった打球はスタンドに収まり、劇的なサヨナラ負けを屈した。

両者点の取り合いとなった今日の試合は惜しくもサヨナラ負けとなったが、選手たちにとっては収穫のある試合だった。得失点差ではまだ1位の可能性もある。
選手たちは与えられた機械を逃さず楽しくプレーしたいとフレッシュらしいコメントを残し、次戦に向けて意気込んでいた。

(記事:高橋芽唯、写真:大嶽佑斗)

クローズアップ:針谷隼和『ベールを脱いだ神奈川の剛腕 堂々の3者凡退』

同点で迎えた8回裏。この重要な局面でマウンドを託されたのは公式戦初登板の針谷隼和(営1=桐光学園)であった。高校時代は神奈川の名門、桐光学園高にてエースとして活躍。3年次にはチームを春季県大会優勝へと導いた経歴を持つ注目株だ。そんなスーパールーキーは東京六大学野球のマウンドにおいても落ち着いたピッチングを披露し、上々のデビュー登板を果たした。

注目の初球はストレートが決まりストライク。次の一球を慶大の6番・宮澤豪太にはじき返されるも遊撃手・石黒和弥(法2=高岡商)の好守備に助けられ公式戦初めてのアウトを奪う。名手のプレーに勇気づけられた針谷は続く打者は高校時の最高球速を大きく上回る147㌔を記録するなど力で圧倒。公式戦初となる奪三振を記録した。すると、次の打者も持ち味のノビのある力強いストレートで外野フライに打ち取りスリーアウト。3者凡退という初の公式戦とは思えぬ好投を披露した。試合には敗れたものの、針谷はフレッシュな面々が並ぶ法大投手陣の中で抜群のインパクトを残して見せた。

神宮のスターへ駆け上るその第一歩を踏み出した針谷。本人は4年間の目標を「最終的には日本一に貢献」と語っている。最高球速を3㌔押し上げた伸び盛りの本格右腕が大学4年間をかけて描く大きな成長曲線に今からワクワクが止まらない。

(嘉藤大太)

選手インタビュー

山下陽輔 選手

―今日の試合を振り返って
ピッチャーを中心に守備が粘り強く守り、常に自分たちのペースで試合を運ぶことができました。
昨日とは違い、ボール球やつり玉に手を出すバッターが多かったので決定機を決め切ることが出来ませんでした。

―昨日からDHとして起用されています
自分自身、守備が得意ではあるのでそこからリズムを作るやり方で今までやっていましたが、調子が悪く打席に専念させていただいるので、守備にプレッシャーが無い分DHはやりやすいと思います。
調子が悪い中で、何気なく打つのではなく、一球一球のボールへの入り方を確認して復調できるように取り組んでいます。

―昨日との意識の違いは
昨日は力んで振り遅れることが多かったので、脱力を意識しました。

―次戦に向けて意気込み
次戦も機会を頂ければチームに貢献できるように動いていきたいと思います。

石黒和弥 選手

―今日の試合を振り返って
悔しいの一言です。もっと練習してチームのために活躍できる選手になるだけです。

―5回表の安打がその後得点に絡むなど活躍されていました。毎打席意識されていることは
毎回右中間を意識するのとタイミングの取り方を意識います。でも最近は開き気味なので引っ掛けが多くなってるので、もう一試合あるのでそこまでに修正して必ず打ちます。

―8回裏にはファインプレーもありました。守備で意識されていることはありますか
0歩目と迷わないこと、迷ったら勝負することです。

―次戦に向けて意気込み
フレッシュらしく堂々と楽しくプレーします。応援よろしくお願いします。

片山悠真 選手

―今日の試合を振り返って
チャンスはありながらも勝ちきれなかったのが悔しいです。

―打席に向かう際にはどういったことを意識して向かいましたか
先輩方が初球からいけと言ってくれたのでとにかく初球から行くことを意識してました。

―その打席で安打を放たれました
綺麗なヒットとはいかなかったのですが、とにかく塁に出ることができてよかったです。

―好走塁もありました
センターが少し逸らしてるのが見えたので必死に走りました!

―次戦に向けた意気込み
次はスタートから出られるように頑張ります!

針谷隼和 選手

―今日の試合を振り返って
勝ち切ることができなかったので悔しいです

―公式戦初登板でした
初めての神宮のマウンドだったのですが良い緊張感で普段通りのピッチングができました。

―慶大打線の印象は
甘く入ったボールは一球で仕留めてきてどの打者も怖かったです

―高校時代の最高球速を上回る147キロを記録しました。球速について意識は
一つの基準として意識してます。
周りには良い投手がたくさんいるので良い刺激になってます

―次戦への意気込み
自分の与えられたイニングを0で抑えて攻撃に流れを持っていきます。

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