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【硬式野球】明大のV&胴上げを見事阻止! 計12安打の猛攻で8得点&野崎慎裕再三のピンチを切り抜ける投球で3勝目 勝ち点の行方は明日以降に/明大2回戦

東京六大学野球2025春季リーグ戦 明大2回戦
2025年5月25日(日)
神宮球場

法大が負ければ明大の優勝が決まる今日の一戦。法大の先発は今季初めて2回戦での先発となるエース・野崎慎裕(営4=県岐阜商)。対する明大の先発は三浦心空(3=東邦)の両者による投げ合いで始まった「血の法明戦」2回戦。対明大2019年秋以来の勝ち点奪取へ崖っぷちだったが、投打が噛み合っての勝利となり、勝ち点奪取へ望みをつないだ。また、これで明大が目の前で胴上げすることもなくなった。


粘りの投球を見せ、試合後達成感に浸る野崎

試合結果

トータル試合結果

1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
法大 2 1 2 1 0 0 1 0 1 8 12 0
明大 0 0 1 0 0 0 1 1 0 3 10 1

(法大)野崎、小森ー只石、中西祐、土肥
(明大)三浦、大室、高須、松本直、菱川、大川—福原

[本塁打]
法大:なし
明大:小島 3号ソロ(3回 野崎)

打撃成績

打順 位置 選手 打数 安打 打点 四死球 打率 1回 2回 3回 4回 5回 6回 7回 8回 9回
1 (9) 5 3 2 1 .368 遊ゴロ 右安① 四球 二安 二安① 右飛
2 (6) 熊谷 3 1 0 1 .308 二安 左飛 投犠打 一飛 四球
3 (8) 藤森康 2 1 1 0 .364 四球 四球 右2① 空三振 投犠打
4 (5) 松下 5 2 0 0 .333 二飛 左安 一飛 中安 三飛
5 (7) 片山 3 1 2 1 .325 左安② 捕犠打 四球 二ゴロ 二ゴロ
6 (2) 只石 2 0 0 1 .222 右飛 二失 四球
2 中西祐 2 1 0 0 .278 二飛 右2
H 岩井
2 土肥
7 (3) 今泉秀 3 2 1 1 .273 四球  左安① 右飛 右2 三犠打
8 (4) 中村騎 3 1 1 0 .182 投犠打 左飛 空三振 投犠打 中安①
9 (1) 野崎 3 0 0 0 .091 三ゴロ 空三振 見三振
1 小森 1 0 0 0 .167 空三振 三犠打

投手成績

球数 打者 防御率
野崎 5 98 24 6 4 3 1 5.05
小森 4 59 16 4 2 0 2 4.63

ベンチ入りメンバー

10 松下歩叶(営4=桐蔭学園) 27 土肥憲将(キャ3=鳴門) 39 岩井天史(人1=滋賀学園)
13 赤間梢吾(キャ4=法政二) 今泉秀悟(キャ2=石見智翠館) 7 浜岡陸(法4=花咲徳栄)
18 野崎慎裕(営4=県岐阜商) 23 只石貫太(営1=広陵) 9 内山陽斗(文4=天理)
20 藤森粋七丞(キャ4=青森山田) 42 井上和輝(法1=駿台甲府) 1 藤森康淳(営3=天理)
41 帯川翔宇(文4=札幌一) 45 大西遼多(法2=中京大中京) 33 片山悠真(文3=八王子学園八王子)
12 山床志郎(文2=高鍋) 4 中村騎士(営2=東邦) 26 境亮陽(営1=大阪桐蔭)
17 小森勇凛(キャ2=土浦日大) 37 西村大和(法1=報徳学園) 29 山田頼旺(法1=中京大中京)
24 槙野遥斗(営1=須磨翔風) 2 熊谷陸(人2=花巻東) 50 平尾聡一郎(文4=海星)
22 中西祐樹(法3=木更津総合) 8 小川大地(営2=大阪桐蔭) 51 鶴丸紘(スポ4=都城東)

戦評

負ければ明治大学の胴上げを目の前で見ることになり、法大にとっては今季最終戦となる一戦。絶対に負けられない「血の法明戦」の2回戦。法大の先発は今季ここまでフル回転のエース・野崎慎裕(営4=県岐阜商 )、相手先発は今季途中から第二先発として投げている三浦心空(3=東邦)の投げ合い。

昨日とは大きく打順を変えて臨んだ法大の1回表の攻撃。1死から、今日2番に入った熊谷陸(人2=花巻東)が内野安打で出塁すると続く3番・藤森康淳(営3=天理 )が四球で続く。相手の暴投も絡み1死二三塁で4番・松下歩叶(営4=桐蔭学園)はセカンドへのフライで2死。しかし、5番・片山悠真(文3=八王子学園)が逆方向へ上手く合わせ、左前適時打。二塁走者・藤森の好走もあり2点を先制する。その裏の守り。マウンドには今シーズン初めて2回戦の先発マウンドに上がる野崎慎裕(営4=県岐阜商)。簡単に2死を取るも、3番・榊原七斗(3=報徳学園)に左中間を破る三塁打を打たれる。続く打者には四球を許すも、今季ここまで首位打者の宮田知弥(4=横浜)を粘られながらも最後は空三振に取り無失点に抑える。

2回の表、7番起用の先頭の今泉秀悟(キャ2=石見智翠館 )が四球で出塁すると続く中村騎士(営2=東邦 )は犠打で走者を二塁に進めるも、続く9番・野崎は三ゴロで2死二塁。打順は先頭に返り、今日初の1番起用、境亮陽(営1=大阪桐蔭)が右前適時打を放ち今泉の好走塁もありさらに1点を追加。明大はここで大室亮満(2=高松商)にスイッチ。代わった大室に抑えられ、この回は1点止まり。
その裏、1死から7番・若狭遼之助(3=星稜)に四球で出塁を許すと、続く友納周哉(3=福岡大大濠)にも右前安打でつながれ、代打の河原崎琉衣を三振に取り2死。しかし1番・田上夏衣(2=広陵)に安打を打たれ満塁のピンチを招いたが、左翼の片山の好捕もあり無失点で切り抜ける。

続く3回。明大は早くも3人目、高須大雅(4=静岡)がマウンドへ。先頭の藤森康が四球で出塁すると4番・松下も左前安打で続く。5番片山が初球で犠打を決め、1死二三塁とする。6番・只石貫太(営1=広陵)のフラフラっと上がった打球を相手の二塁手、木本圭一(4=桐蔭学園)が落球し、三塁走者が生還。さらに1死一三塁から今泉秀の放った打球も左翼手の前に落ち、5-0とその差を広げるも、後続は倒れる。その裏、1死から4番・小島大河(4=東海大相模)に右翼席へのソロ本塁打を打たれ1点を返される。その後、2死から内野安打と四球で一二塁のピンチを招くも後続を打ち取り最少失点にとどめる。

4回の表。この回先頭の1番境が四球を選ぶと続く熊谷の犠打で二塁へと走者を進める。打席には3番・藤森康。相手のワイルドピッチもあり走者を三塁に進めると、右越二塁打を放ち、すぐさま1点を追加。続く松下は倒れ、2死となるも連続四球で満塁のチャンスを作るも、今泉は右飛に倒れて1点どまり。その裏、味方の好守もあり簡単に2死を取ると、2番・福原聖矢(3=東海大菅生)の放った打球は投手野崎を直撃する強襲安打。野崎は一旦治療のためベンチに下がるが、続投。後続を断ち、無失点に切り抜ける。

5回の表は代わった明大、松本直(3=鎌倉学園)の前に簡単に2死を取られる。境が今季20本目となる内野安打で出塁するも熊谷が一飛に倒れ無得点。
その裏、明大は4番小島から始まる好打順も、野崎はこの試合両者通じての初の三者凡退に抑える。

グラウンド整備明けの6回。1死から松下が中前安打で出塁すると、続く片山の内野ゴロの間に二塁へ進むも、途中出場の中西祐樹(法3=木更津総合)が二飛に倒れ得点ならず。その裏、2番手には昨日からの連投となる小森勇凛(キャ2=土浦日大)が登板し、わずか6球で抑える好投で流れを渡さない。

7回は校歌の流れる中、先頭の今泉が右翼線への二塁打で出塁すると、8番・中村騎が犠打を決め、1死三塁の好機を演出する。小森は空三振に倒れるも、1番・境の内野安打の間に三塁走者が生還し追加点。境は盗塁を試みるも失敗でこの回は終了。
裏の明大の攻撃は1番からの好打順。小森が簡単に2死を取るも、榊原に内野安打で出塁を許すと4番・小島にもにも安打でつながれ、2死一三塁から、ボテボテのゴロが内野安打となり、1点を返されるも、後続は断ち最少失点に抑える。

8回の表、明大は5番手・菱川一輝(4=花巻東)がマウンドへ。法大は菱川の同じ高校の2つ後輩、先頭の熊谷が四球で出塁すると、犠打で走者を二塁に進める。しかし、4番・松下、5番・片山が倒れ無得点。
その裏、先頭を安打で出塁を許すと、暴投の間に二塁へと進まれ、続く打者の内野ゴロの間に三塁へ進まれる。続く代打・岸本一心(3=横浜)の内野ゴロの間に三塁走者が生還し1点を返され、7-3とされるも後続は打ち取る。

最終回、法大の攻撃は先頭の中西が右翼の前に落ちる二塁打で出塁すると、内野ゴロの間に走者を進め、中村騎の中前適時打でダメ押し。その中村騎を犠打で二塁へと進め、チャンスは続くが、1番・境は右飛に倒れ、得点ならず。小森は、4イニング目のマウンドへ。二者連続三振を取るなど3人で締め、ゲームセット。「血の法明戦」の決着は明日に持ち越しとなった。

法大は、三者凡退のイニングを一度も作ることなく12安打と常に塁上を賑わした。安打数こそ明治とは2本差ではあるものの、相手の四球やミスをつく隙のない野球を展開。投げては、開幕当初の第一、第二先発の継投リレーで2人合わせて6奪三振3四死球、3失点と粘りの投球を見せ勝利を呼び込んだ。
2試合先取の勝ち点は2019秋以来逃している法大。負ければ今日にも明大の優勝が決まると言う一戦で投打が噛み合い、意地の勝利となった。

(記事:篠崎勇希)

選手インタビュー

野崎 慎裕 投手

ーー本日の試合を振り返って
目の前での優勝を絶対に阻止しようと思っていたので法政の意地を見せられてよかったです。

ーー初回は二死ピンチを招いたが抑え込んだ。ピンチの場面ではギアをあげているのか
ピンチでは無意識にギアが上がっていると思います。点を与えたくないという気持ちを全面に出せてると思います。

ーー4回まで毎回安打を浴びる展開だったが、本日の調子は
なかなか思った球を投げれない苦しい状態でしたが気持ちが入っていた分結果に繋がったと思います。

ーー今季で一番投げてる途中に援護点が舞い込む展開だったが、気持ちに余裕があったのでは
ありました。ほんとに野手のみんなに感謝したいと思います。

ーー打球が当たりベンチ裏に下がる場面もあったが、なにか声はかけられたか
前回の慶應戦も足に打球を受けてそのあとにツーランを浴びるという展開だったので、高村さんからアクシデントが起きた後はより気持ちをしめるという声を掛けていただきました。

小森 勇凛 投手

ーー本日の勝利を振り返って
チームを勝利に導くことができてすごく嬉しかったです。

ーー4回2失点の粘投だったが、どのような気持ちでマウンドにあがったか。
明治に目の前で優勝させることは絶対に阻止しなければという思いで上がりました。

ーー四球を一つも出さずに投げ切ったが、コントロール面で意識したことは
今日は調子がそこまで良くなかったので、キャッチャーの構えたところにテンポよく投げようと意識しました。

ーー最終回は2者連続三振だったが、何か意識したことは
先頭打者を出してしまうと相手の勢いがついてしまうので、全力で押さえに行きました。

ーー慶大4回戦ではリーグ戦初勝利を挙げたが、率直なお気持ちは
正直、自分が勝利をもらってもいいのかという気持ちはありましたが、初めてのリーグ戦で初勝利を挙げられてよかったです。

ーー明日の試合に向けての意気込みは
優勝は無くなってしまいましたが、最後の最後まで諦めずに勝ち点をもぎ取ろうと思いますので応援よろしくおねがいします!

片山 悠真 選手

ーー本日の試合を振り返って
初回のチャンス、その後もチャンスをチームでものにできてよかったです。
投手陣も辛抱強く投げてくれました。

ーー1回の先制タイムリーの打席はどのような気持ちで臨んだのか
絶対に打ってやるという気持ちで入りました。

ーー2回裏の守備でもファインプレーがありましたが、守備の面で何か意識していることは
自分は足が特別速いというわけではないので自分が守れる範囲はちゃんと守れるように意識してます。

ーーご自身が思う打撃好調の要因は
初球から打ちに行っていることだと思います。

ーー打順が3番から5番に変わったが、気持ちに変化は
特にありませんでしたが、試合前から絶対チャンスで回ってくると思ってました。

ーー明日の試合に向けて意気込み
ずっと勝ち点が取れてない相手なので、チーム一丸となって勝ち点取りに行きます!

硬式野球部の写真はスポーツ法政新聞会の公式インスタグラムにも掲載しております。ぜひご覧ください。

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