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【硬式野球】トヨタ自動車・佐藤勇基が悔やんだワンプレーと『見えない貢献』の重要性

試合後に悔しさをみせた佐藤勇基(令和3年卒=現トヨタ自動車)

◇第96回都市対抗野球大会 1回戦 トヨタ自動車(豊田市) 3-5 JR東日本東北(仙台市)

「球際を大切にやってきたが、自分が送球を逸らしてしまったところから追いつかれたので申し訳ないです。」

佐藤勇基(令和3年卒=現トヨタ自動車)の試合後に笑顔はなかった。昨年準優勝のJR東日本東北との注目の1回戦は、トヨタ自動車が3点リードで後半戦へ。しかし8回1死から佐藤が悔やむプレーが生まれる。8番・小鷹葵の二塁ベース右への打球を、セカンドの佐藤はスライディングしながら好捕し難しい体勢から一塁へ送球。だがこの送球がわずかに逸れ内野安打に。抜けてもおかしくない打球とも見えたが、アウトにすれば間違いなく相手の勢いを削ぐビッグプレーだった。

トヨタ自動車はここから相手打線につながれこの回一挙3失点で追いつかれる。さらに延長10回表のタイブレークで2点を先行されると、その裏は無得点に終わり無情のゲームセット。昨秋の日本選手権王者が大会3日目で姿を消した。

優勝した昨秋の日本選手権では首位打者を獲得し、自身2度目の社会人野球年間ベストナインに輝く充実の昨シーズン。下位打線が多かったが、今季は“トヨタの3番”に定着した。「上位打線だから何かを変えることなく、自分のスイングを打席の中でどれだけできるかを意識しています」。その言葉通り、この日も初回の第1打席から相手投手の直球が多いというデータを頭に入れ、その直球をコンパクトに左前に弾き返すチーム初安打を放ってみせた。

中京大中京→法大→トヨタ自動車の球歴の後輩は佐藤以外にも2人いる。23年に主将を務めた今泉颯太(令和6年卒)には「練習もたくさんしますし、声もよく出ますし、チームのキャラとして重要なピース。野球でも一発がある選手なので頑張ってもらいたい」、ルーキーの西村友哉(令和7年卒)にも「パンチ力があって、脚力もあるのでその部分をチーム内でもっとアピールして欲しい」とこの日は出場機会のなかった後輩に期待を寄せる。

ベンチで声を出す23年主将の今泉颯太(令和6年卒=トヨタ自動車)

最後に一つ質問をした。「佐藤選手の能力からしたら大学時代の成績は不十分だったのではないか?」。最後の1年は新型コロナウイルスの短縮シーズンだったこともあり試合数は少なかったが、4年間で通算16安打、打率.205。

「目先の結果にとらわれすぎて、自分のスイングやプレーができなかったです。結果は気になりますけど、過程やゲームでの自分の姿を大事にしたらもっと良かったのかなと思います」と言葉を紡いでくれた。続けて「出ている選手はもちろん頑張るが、出ていない選手の『見えない貢献』を大切にしてからトヨタは勝ってきている。そういったところが勝利につながると思います」。

5年目を迎えた今季の夏は短かった。それでも9月には高校以来9年ぶりに侍ジャパン日本代表に選出され、日の丸を背負う。さらにその先には連覇を目指す日本選手権が待ち受ける。2年連続3度目の年間ベストナインを目指してこの敗戦からリスタートする。

※硬式野球部の写真はスポーツ法政新聞会の公式インスタグラムにも掲載しております。ぜひご覧ください。

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