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【硬式野球】「ひたむきにコツコツと・・・」社会人7年目の王子・吉岡郁哉が決勝打で“4番の仕事”

決勝打を放った吉岡郁哉外野手(平成31年卒=現王子)

◇第96回都市対抗野球大会 2回戦 王子(春日井市)4-0 西部ガス(福岡市)(9月5日@東京ドーム)

王子(春日井市)が完封勝利で2年ぶりのベスト8進出を決めた。「4番・レフト」で先発出場の王子・吉岡郁哉外野手(平成31年卒)は初回の好機に決勝打を放つ活躍をみせた。

1回戦のパナソニック戦では2安打、1打点でチームの逆転サヨナラ劇に貢献。この日の2回戦でも実力を遺憾なく発揮した。

初回の第1打席は、1死一、二塁の先制のチャンス。「積極的にいくのが自分の持ち味」と外の球を2つ見送り2ボールからの3球目を逆らわずにセンター前に弾き返し先制点をもたらした。

その後も王子は1点ずつ積み重ね、投げては新人左腕の樋口新の完封劇もあり4-0の快勝。ベスト4に入った94回大会以来2年ぶりのベスト8に駒を進めた。

「(先発の)樋口が頑張っていて、なんとか野手が頑張って点を取って勝つことができて率直にうれしいです。年間を通して打点にこだわっていて、それが勝利に結びついているかを大事にしています。」

逆らわずにセンター前へ弾き返した

試合後にこう振り返った吉岡は社会人屈指の打者として恐れられる存在となった。6年目の昨シーズンは2度目の首位打者に加え、初の年間ベストナイン(外野手部門)と輝きを放った。「ライナー性の打球をずっと意識している」と、本塁打を量産する打者ではないが、簡単に三振をしないミート力に自信を持つ。

大学時代は主に4年春からの出場。ラストシーズンの18年秋にはサヨナラ打を放つなど在学時最初で最後の優勝にも貢献したが、同期の向山元基(現NTT東日本)、川口凌(現ENEOS)、中村浩人(現東芝)のように下級生の頃から主力を張っていた選手ではなかった。

「本当にうれしかったのを覚えています。優勝の経験がなかった中で、自分も途中から試合に出ることができて濃い一年でした。ずっと苦しんだ4年間だったんですけど、ひたむきにコツコツとやってきました。今こうやって開花できているのは、大学時代からずっと努力を続けてきた結果です」。腐らず、地道に一歩一歩進んできたことが今につながっている。

18年のメンバーとは大会やオープン戦で一緒になれば交流もある。「僕も刺激をもらっているが、僕の活躍でみんなに刺激を与えられることもあると思うので、切磋琢磨して頑張ります」。入れ替わりの激しい社会人の舞台で7年経った今でも、18年法大戦士は衰えを知らない。

※硬式野球部の写真はスポーツ法政新聞会の公式インスタグラムにも掲載しております。ぜひご覧ください。

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