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【硬式野球】「もっと大舞台で力を発揮できるように」日本生命・中津大和が都市対抗で示した可能性

野球人生初の全国の舞台で活躍をみせた中津大和(令和7年卒=現日本生命)


◇第96回都市対抗野球大会 準決勝 三菱自動車岡崎(岡崎市)2-1 日本生命(大阪市)(9月7日@東京ドーム)

日本生命・中津大和(令和7年卒)の1年目の都市対抗は準決勝敗退で幕を閉じた。

実は今大会が小学校1年生から始めた野球で初めての全国大会だった。ルーキーながら全4試合で「1番・センター」としてフルイニング出場。チーム最多の18打席に立ち、4安打、2打点で打率は.222だった。「1年目からこの舞台を経験できたことはとても良かったが、打てないことの方が多かったので、大舞台で力を発揮出来るように、もっと強くなりたい」。2回戦・JFE西日本戦では延長11回タイブレークでの同点タイムリーをはじめインパクトも残したが、本人のポテンシャルからしたら決して満足のいく成績ではないだろう。

日本生命を率いる梶田茂生監督は中津を入社してから「1番・センター」として起用し続けてきた。「高いポテンシャルを持っています。最初は社会人のスピードや、研究されてからの攻めに戸惑っていた部分があって結果が出なかったが、予選の最後でようやくなじんできて、形になり出しました。」と評する。

目指すのは解禁となる来年のドラフト会議でのNPB入り。入社後は小さく動く変化球の多い社会人の投手に対応するためにバットを改良。振り切りやすいように少し細いものに変えた。さらに打撃フォームでも、「調子が悪くなった時に上下移動が激しくなったので」と大学時代よりもヒッチを小さくよりシンプルにした。

打席での意識に関しては福留孝介特別コーチからの指導が大きい。「ボールが来た!と思った時に力が入らないように、7割、8割の力で打てば結果が出る」との教えもあり調子も上向いたという。今大会は盗塁は1つのみだったが、東京六大学で2度のシーズン最多盗塁を記録した走力は健在で、準決勝では一塁から一気に本塁を陥れる好走塁をみせた。

目指すのは「唯一無二」の選手だ。「打撃であればソフトバンク・近藤健介選手のように長打も打てて、出塁率を残せるようになりたい。プラスた武器でもある50m5秒9の脚力を活かして、広い守備範囲と走塁で違いを出したい」。

NPB入りには大舞台での結果も大きな要素となる。準々決勝で対戦した今秋ドラフト上位候補とも言われる鷺宮製作所・竹丸投手とは3打席対戦。捉えた打球もあったが結果はノーヒットと絶好のアピール機会に一本出なかった。

「1年目なんですけど、周りの選手に可愛がられている。成長できる資質、性格であると思います」との梶田監督の言葉もあるように、素直に野球に向き合う姿勢も取り柄の一つ。まずは日本選手権予選を勝ち上がり、再び全国の舞台で戦うために研鑽の日々は続く。

※硬式野球部の写真はスポーツ法政新聞会の公式インスタグラムにも掲載しております。ぜひご覧ください。

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