• HOME
  • 記事
  • 硬式野球
  • 【硬式野球】他大学インタビュー2023 東京大学野球部②~鈴木健投手、松岡由機投手、別府洸太朗外野手~

【硬式野球】他大学インタビュー2023 東京大学野球部②~鈴木健投手、松岡由機投手、別府洸太朗外野手~

2022年3月27日(月)
オンライン

明大戦での連敗から迎えた早大戦。1回戦を落とすも、底力を発揮して勝ち点を獲得した法大。優勝戦線になんとか生き残った。しかし、開幕から好調の明大は勢い衰えず。早大にも2連勝で勝ち点を獲得したため、勝率で上回ることはなくなり法大の優勝の可能性はなくなった。それでも、東京六大学野球は対抗戦である。各校から勝ち点を挙げることに全力で挑む。弊会は、法大の最終週の相手である東大の左右の柱である鈴木健投手、松岡由機投手、打線の中軸を担う別府洸太朗外野手にお話を伺った。

左の柱である鈴木健投手

選手インタビュー

鈴木健 投手

―昨年を振り返って
個人的には『成長の1年』というのが一番いいと思います。2年生の頃からリーグ戦に出させてもらっていたんですけど、2年生の頃は全く歯が立たなくて、3年生になって少しずつ登板数が増えていったらだんだん通用するようになったという1年だったでしょうか。

―成長の要因は
1番大きいのは制球力かなと思います。リーグ戦を通して右左問わずインコース、アウトコース投げられるようになりましたし、変化球に関しても厳しいコースでカウントを取ったり最後決め球として投げることができたのでそういう点で制球力の成長が1番大きかったかなと思います。

―昨季見えた課題は
逆方向の変化球が欲しいなっていうのが自分の課題としてありました。右バッターに対して少し苦手意識があって、その点で右バッターに通用するようにスライダーと逆方向に曲がる変化球を身に付けたいなという思いがずっとありました。それと制球力が身についたという話はしたんですが、制球が崩れて甘く入った時には簡単にヒットを打たれていたので、球威についても課題だなと感じました。

―オフに取り組んだこととは
2点ありまして、1つは球威を上げるための体重増加ですね。トレーニングと食事を意識して改善して、このオフで体重は7キロほど増加しました。その筋肉量の増加でボールに球威がついてきてリーグ戦で活躍できればいいなと考えています。逆変化の話なんですけど、スライダー方向じゃない新しい変化球の習得というのはこのひと冬を通じて取り組んだ取り組みですね。

―オープン戦を通じて今の状況は
今年の2月から3月にかけては合宿に行っていたんですけど、合宿では思ったような成果は出ていなくてですね、体重が一気に増えて体の動かし方とかが変わってきて、そこで自分の体の動かし方が身につけられてなかったと思うので、それを東京に戻ってきてから覚えてきてだんだん調子が上がってきた感じですね。

―『薩摩おいどんカップ2023』ではプロ野球の打者とも対戦がありました
1番強く感じたのは打球が速いということですね。やはり甘い球を投げてしまうとそれを思いっきり当てられてしまって、内野ゴロに見えても打球が速すぎて内野の間を抜けてしまうような展開が多かったので、制球力の重要さというのは改めて認識したという感じになります。

―今季は投手陣の軸としての活躍が期待されます
まず私が気にしていることがあって、まだ勝利試合に1回も投げたことがないということがあってですね、今年は先発をしたいと考えているので、自分で先発して長いイニングを投げて試合を作って勝利を勝ち取るような投球ができたらいいなと思っています。

―法大の印象は
法政大学さんは身体能力が高い打者が多いという印象で、当たったときの打球がすごく速くて、ジャストミートされたときの打球はプロと遜色ないんじゃないかなと思っているので、その点でも制球力に気を付けて、甘い球を投げずに相手の打者の苦手な部分を攻めていくような投球ができれば、自分の持ち味を生かすことができれば、いい勝負はできるんじゃないかなと考えています。

―対戦したい選手、気になっている選手は
尾﨑(完太、キャ4=滋賀学園)投手は同じ左投手として気になっている部分はありますし、やはり真っ直ぐ、変化球ともに優れていて尊敬している部分もあるので、そういう選手と直接対決するわけではないですが、投げ合って負けずに戦っていきたいなと思います。

―今季への意気込み
自分が抑えて勝利します!

(取材:皆川真輝)


鈴木 健(すずき・たける)
教育学部4年 2000年7月21日生まれ
仙台一
185㎝86㎏・左投左打
昨季成績:5試合 30回 10奪三振 与四球7 自責点14 防御率4.20 0勝3敗
『長い腕を駆使して打者を翻弄するみちのくのサウスポー。スライダーに加えて新たに取得した変化球で強打者に立ち向かう。』

松岡由機 投手

―昨年1年間を振り返って
さまざまな場面で、うまくいったこともあったり、失敗したこともあったりってのがありましたが、秋に慶應に勝った試合で、最後のイニング投げてなんとか抑えて勝てたっていうのは、自分の中でもすごくいい経験になったかなとは思ってます。ただ、やっぱり先発した試合で長いイニング投げれなかったりとか、それこそ法政大学さんに最後、サヨナラホームランを打たれたりとか、そういうその大事な場面でチームが負けに繋がってしまうようなピッチングをしてしまったことも多かったので、いまいちチームにうまく貢献できなかったなっていう悔しさの方が強くありますね。

―オフシーズンは何を重点的に取り組んだ
まずは、1からフォームを見直したっていうところと、打たれてしまう時は、割と球が高かったので、今シーズンに向けて、コントロールというか、投げミスをしても、甘いところに行かないように厳しいところで攻めていけるように1番意識してました。

―オープン戦の調子は
比較的自分のやりたいことができている感じではありますし、去年と比べても厳しいところに相手を追い込んでから、三振を取れたりとか、そういった場面が結構多くなってきて取り組みとしては順調に来てはいるのかなと思います。

―今シーズンの意気込み、ご自身の目標は
とにかくチームとして最下位脱出っていうのを目指してやってますので、 その最下位脱出というのを絶対成し遂げなきゃいけないと思います。チームとしてもそうですし、個人としての意気込みにもなりますし、その中で自分が2年前からリーグ戦を経験させてもらって、今のメンバーの中では割と経験値がある方なので、自分が先発で試合を作りたいと思います。個人的な目標としては僕が多分3勝ぐらいしないと、最下位脱出は結構厳しいと思うので、個人の目標としては、先発して3勝を掲げてます。

―東大の野球を一言で表すとすると
自主性になるんですかね。チーム全体で練習することもありますけど、その中でも絶対にこうしろみたいな雰囲気はなくて、個人個人が色々考えながら、それこそ外の施設に個人で通って、自分が学んできたの持ってきたりとか、練習のフレーム自体は全体で統一されてますけど、その中でやることは割と個人個人で自由にやってますし、それぞれが探求心を持って、色々野球に向き合っているので、そういったところで言うと東大野球部の自主性を重んじるのが特徴なのかなと思います。

―主将の梅林浩大選手はどんな方ですか
締めるところをしっかり締めてくれますし、言葉でうまく引っ張ってくれているなって感じがありますね。毎朝集合してキャプテンが挨拶して、練習始まるんですけど、リーグ戦というところに、焦点を合わせたようなことを言ってくれたりするので、毎日チーム全員のモチベーションを上げてくれてる感じはします。すごく頼もしい限りです。

―法大の印象は
本当にその個々の力がすごく強いので、乗せたら怖いっていうのが1番の印象ですし、やはり全員がなんかしらの魅力、ストロングポイントがありますし、中でも長打を打てる選手が多いので、1人1人対戦してても気が抜けないというか、1発があるので、怖い感じはありますね。

―特に警戒している選手、ライバル視している選手は
多分、チームとして警戒するのは今泉(颯太、法4=中京大中京)選手だと思います。やはり去年から4番打ったりしてホームランも何本も打ってるので、ランナー貯めて、今泉選手に回すと結構厄介かなっていうところが、あるので、1番警戒するとは思います。僕個人としては、やっぱり去年の秋に内海(貴斗、人4=横浜)選手にサヨナラホームランを打たれてるので、翌日対戦して、その時は抑えたんですけど、ちょっとまだ仮は返せてないと思うので、 個人的にライバル視してる選手は、内海選手でお願いします。

―取り組みたいことは
自分の中でもフォームが完全に整っているわけでもないので、そこをしっかり自分の理想の形に持っていくというところと、体の状態を整えながら、リーグ戦中にピークを持っていけるようにていうところは、意識してやっていこうかなと思います。

―今シーズンから応援席が復活しますが
本当に東大を応援してくれる方々に関しては、僕らはコロナが始まった時に入学した代でコロナ前の状態で経験したことがないので、今まで感じたことない心強さを感じると思いますし、逆に自分は守備の場面で法政大学さんだったり、他の大学さんの応援席の熱気に飲まれないようにしなきゃいけないなと思います。

―ファンの方々へ一言
いつも応援していただいて、ありがとうございます。先ほどもありましたが、今年から応援席が復活するとのことなので、より近い距離で好きなチームだったり、好きな選手を応援していただけたら嬉しいです。

(取材:高橋芽唯)

松岡 由機 (まつおか・ゆうき)
経済学部4年 2001年4月20日生まれ
駒場東邦
172㎝77kg・右投右打
昨季成績:6試合 29回1/3 12奪三振 与四球9 自責点13 防御率3.99 0勝3敗
『東大・右のエース。巧みにボールを操り試合を作る好投手がリーグ戦経験を生かして投手陣をけん引する。』

別府洸太朗 外野手

―昨年1年間を振り返って
昨年は中軸の方打たせてもらうことが多くなって、自分が打つか打たないかが結構試合の展開に影響することを経験させてもらったので、今年にその経験を繋げたいなと思いました。

―オフシーズンは何を重点的に取り組んだか
オフシーズンは特にトレーニングで、実力を上げるっていうところを主に取り組みました。怪我してるというのもあったんですけど、打球の距離だったり、一瞬の瞬発力を上げれるように取り組みました。

―オープン戦の調子は
最初ちょっと合わないところがあったんですけど、最近は徐々に調子上がってきて、結構いい感じでリーグ戦に入れるんじゃないかなって思ってます。

―今シーズンの意気込み、ご自身の目標は
今シーズンの意気込みは去年なかなか3割に届かなかったので、打率3割を目標にしてます。

―チームとしての目標は
チームとしては勝ち点を取るのと、最下位脱出するというのを目標にずっと新チームからやってきました。

―新チームも雰囲気は
梅林が結構キャプテンとしてしっかりしてるので、梅林を中心に勝てるチームの雰囲気を作ろうって結構いい感じで毎日やれてると思います。

―東大の野球を一言で
粘り強さです。大体終盤まで近い点差でついてって、最後どうにか粘り勝つっていうのが勝ちに繋がるゲームなんで、粘り強さでお願いします。

―東大のキーマンは
キーマンは新2年生の酒井捷でお願いします。フレッシュも結構活躍したんですけど、足速くて、出塁もよくしてくれるので、出塁してくれると、大体チャンスで自分や中軸に回ってくるんで、 点を取れるチャンスがいっぱい増えるのかなと思って、酒井にしました。

―法大の印象は
結構スイングも早いし、ピッチャーの球も速くて、スターがいっぱいいるってイメージですかね。みんなが知ってる高校時代のスターがいっぱいいて、結構花があるチームかなと思ってます。

―法大で特に警戒している選手、ライバル視している選手は
ピッチャーの尾﨑完太(キャ4=滋賀学園)くんは、まだヒット打てたことなくて、いつもバチバチに抑えられているので、今年はどうにかヒットを出したいなっていう気持ちで対戦したいと思います。

―ここからシーズンに向けて取り組みたいことは
バッティングの面で言うと、できるだけ多くピッチャーの球見て、いろんなピッチャーに合わせられるように、調整していきたいです。守備は各大学のバッターが打ちそうな打球を想定しながらもうちょっと守備練習は詰めたいなと思ってます。

―応援席復活について
初めて聞いた時は、めちゃめちゃ嬉しかったです。あの応援に憧れて六大学目指したっていうのも1つの理由なので今年は結構気合が入ってます。

―ファンの方々へ一言
最後の学年になりますが、今年こそ赤門旋風を起こせるように、チーム一丸となって頑張りますので、応援よろしくお願いします。

(取材:高橋芽唯)


別府 洸太朗 (べっぷ・こうたろう)
教育学部4年 1999年7月30日生まれ
東筑
174㎝78kg・右投左打
昨季成績:9試合 35打席 31打数 5安打 0本塁打 2打点 3四死球 4三振 打率.161
『東筑高校時代は法大OBの石田旭昇(令4年度卒)らとともに甲子園出場経験もある大型外野手。今季はここまで4番として出場する機会もあるなど、チームの中心として活躍。』

関連記事一覧