【硬式野球】春季リーグ戦開幕直前特集 第6回 青木勇、金子、玉熊
2014年3月19日
法政大学野球部寮
昨年の雪辱を果たすべく、ひと冬越えて生まれ変わった法大ナイン。天皇杯“奪取”を目指す監督、選手たちの今季に懸ける思いを伺った。第6回は青木勇人選手、金子凌也選手、玉熊将一選手の3人。優勝へのキーマンとなるであろう彼らに、今季の意気込みを聞いた。
青木 勇人
―昨年を振り返って
期待してもらったのですが、自分の思うような結果が出なかったです。
―神宮の登板で緊張はありましたか
緊張はしないですけど、練習していたことができない場所です。
―春は優勝争いの場面でも登板しましたが
良い経験だと思っているのですが、その経験を生かせていないですよね。
―今後に生かすためにはどうすれば良いとご自身で思いますか
正直、気持ちだと思います。少し(気持ちが)弱いところがあります。
―昨年の4年生投手が多く抜けましたが、これからどんな役割を担いたいですか
去年は中継ぎだったのですが、今年は先発か中継ぎか決まっていないので、どこでもできるようにしたいです。
―先発へのこだわりは
こだわりはないですけど、任されたイニングはしっかり投げたいです。
―オープン戦での現在の調子は
今年入って全然調子が上がらないです。ずっと調子が悪くて、試合に出ても「調子悪いから打たれる」とか「調子悪いから四球出す」とか思ってしまうんですよね。
―投げる前からそう思ってしまうということですか
そうです。その気持ちや考えがピッチングに出てしまうので、空回りですよね。上手いこといかないです。
―そういう気持ちが出ないときの投球はどうですか
そういう時は調子が良い時ですね。調子が良かったら、堂々と投げられて「打てるものなら打ってみろ」みたいに腕を思いっきり振って投げられます。けど、今はもう調子悪いし、試合出ても「絶対ダメや」と思って腕も振れないまま打たれたりしてしまう感じです。
―今、調子が良いと思えるボールはありますか
変化球はそれなりに。ストレートになると腕が振れないです。
―ストレートを多く投げている印象がありますが
そうですね。去年はずっとストレートで押しました。去年はストレートの調子は良かったのですが、今年は話にならないですね。
―修正したいポイントは
気持ちの面は調子が良くなったら、良くなると思っているんですよ。だから基本ですね。キャッチボールなど基本をしっかりやっていきたいです。
―沖縄キャンプで取り組んだことはどんなことですか
投げ込みですね。一日200球くらいです。
―石田投手はどのような存在ですか
あの人も多分、状態が良くないと思いますが、状態悪いなりに抑えることがすごいです。そういうところを見習いたいです。
―期待する後輩や新入生は
自分が期待したらだめですよね。期待してしまうと、自分が危うい感じになってしまうので。でも良い選手はいますね。宮本(幸治=営1)とか良いピッチャーです。
―オフの過ごし方は
オフはできるだけ日頃の練習の疲れをとりたいという感じで寝ているか、あとは温泉に行ったりしています。体のケアですね。
―最後にチームと個人の目標をお願いします
チームの目標は優勝です。ですけど、自分が全然ダメで試合にも出られなくて、チームが優勝しても嬉しくないです。だから最高の目標は、自分が調子良くてバンバン投げて優勝することです。
(取材:宮城風子)
金子 凌也
―昨シーズンを振り返って
春は初め何もわからない状態で4試合くらい出させてもらったんですけど、課題が見つかるシーズンでした。その課題をつぶしていって秋を迎えたかったですが、けがというか病気をしてしまって悔しい1年でした
―どこを悪くされたのですか
右膝に菌が入ってしまって2ヶ月近く入院して手術して、その後リハビリも3、4ヶ月したので半年近くかかりました。(今その状態は)だいぶ良いですね。
―昨シーズンが終わってから、オープン戦までに磨いたところは
けがをして何もできなかったので、けがの間にもう1回自分の体を作り直そうと思いました。半年ほどは自分の体と見つめ合ってどこが弱点だとか、良いところをのばしたりして、(結果的に)けがをして良かったなと思えるような期間になりました。
―オープン戦ではクリーンナップを担っていますが、今の調子は
不調ですね。自分の形で打ててないというか。練習内では自分の形で打てているんですけど、試合で相手ピッチャーに対してタイミングを取れていなので。タイミングをしっかり取ることをこれから重点的にやっていこうと思ってます。
―自分の形の理想とは
芯をしっかり持って、どんな球にも柔軟的に対応できるような形です
―今季はファーストでの出場が予想されますが
最初はサードをやらせてもらっていて、(今は)ファーストなんですけど、(試合に)出られればと思っています。秋とかは(試合に)出られなくて悔しい思いをしていたので、とりあえずファーストでもサードでもどこでもできることは自分にとってすごい嬉しいというか、意気に感じてるので、使ってもらえることに感謝してファーストでも頑張っていきたいと思います。
―ポジションへのこだわりは
サードやりたいです。でも与えられたポジションはしっかりやっていこうという気持ちです。
―沖縄キャンプではどのようなことに取り組みましたか
実践を4試合やって、その実践の中で課題が見つかったところを練習で潰していくという感じだったので、自分も練習試合で自分の中の打席の課題をその後の練習で修正というか、直していくという感じでした。主にタイミングの取り方を意識しています。色んなタイプのピッチャーと対戦できたことは、自分にとって経験になりました。
―理想のプレースタイルは
試合を決めるような一打だったり、ここぞという勝負所で一本打ったり、そういうところだったら絶対打てるような信頼の厚い選手になりたいです。
―今シーズン注目して欲しいところは
バッティングですね。ここぞという所でのバッティングもそうなんですけど、一打席一打席でのバッティングを見て欲しいです
―同じ六大学リーグには高校の先輩たちがいますが意識はしていますか
活躍とかも耳に入るので意識はしますね。活躍を聞くと自分も活躍したくなりますし、使命というか、やらなきゃいけないという気持ちになります
―法大野球部の同級生の中では刺激になる人や期待する人は
みんな刺激になりますね。みんな僕のバッティングとか見て気づいたことがあったら言ってくれるし、逆に僕が他の人のバッティングを見て修正点が見つかることもあります。ピッチャーもピッチャーの立場の気持ちを伝えてきてくれて、「この初球を打たれたら嫌だよ」や、ピッチャーの心理とかも教えてくれるので、毎日同級生から刺激をもらっています。
―期待する人は
ピッチャー全員ですね。僕の代はピッチャーみんな良い素材が集まっているので期待してます。
―今シーズンの目標をお願いします
レギュラーに定着して、勝負所やチャンスで打てて、信頼を勝ち取るようなシーズンにしたいです。
(取材:望月千草)
玉熊 将一
―昨シーズンを振り返っていかがですか
1、2試合目は中継ぎで登板させてもらい、そこは無失点で抑えることができてよかったです。でも、3試合目に先発させてもらった時は自分の投球ができず交代することになり、その悔しさを忘れず、その反省を生かしてこの冬練習に取り組もうと思いました。
―今オフに重点的に取り組んでいたことは
低めのコントロールを意識して投げることです。
―沖縄キャンプはいかがでしたか
暖かく、良い環境の中でとても良い練習ができました。
―未来のエース候補としての呼び声が高いですが、ご自身ではどのように受け止めていますか
まだまだ自分には足りないところが多いです。3、4年生にはいい選手がたくさんいるので、先輩方からいい部分を盗んでもっと成長していきたいと思います。
―投手陣の中で、理想としている方はいますか
石田さんは素晴らしい選手だと思います。右ピッチャーでは鈴木貴也さんがストレート、変化球ともにいいボールを持っているので理想としています。
―開幕まであと1か月を切りましたが、現在の課題は
自分の思ったところにボールがいくように、最終的に詰めの段階に入っているのですが、まだばらつきがあるのでそこを練習することです。
―アピールポイント、見てほしいところなどは
コントロールです。
―春季リーグの目標は
まずは試合で投げられるように準備をして、投げる場面があるなら自分の今まで練習してきたことを生かせるように頑張っていきたいと思っています。
(取材:高橋由希)
プロフィール
青木勇人(あおき ゆうと)
法学部法律学科3年
1993年5月5日生まれ
大阪府出身・智辯和歌山
180cm、70kg・左投げ左打ち
金子凌也(かねこ りょうや)
キャリアデザイン学部キャリアデザイン学科2年
1994年6月4日生まれ
東京都出身・日大三
180cm、80kg・右投げ左打ち
玉熊将一(たまくま しょういち)
法学部政治学科2年
1994年6月17日生まれ
北海道出身・北海
180cm、80kg・右投げ右打ち
フォトギャラリー
- 勝負の1年間となる青木勇
- 右膝の病気から復帰した金子
- 制球力とスライダーが持ち味の玉熊
- 課題は精神面の克服・青木勇人
- チーム屈指のミート力・金子凌也
- 先発として有力な右腕・玉熊将一