【テニス】全日本学生テニス選手権大会 2日目 男子シングルス2回戦、女子シングルス2回戦レポート
全日本学生テニス選手権大会
男子シングルス2回戦、女子シングルス2回戦
2014年8月20日(水)
岐阜メモリアルセンター
昨日順調に1回戦を突破した4人に加え、シード勢も出場した今日の試合。同校試合も含め、9試合が行われたがまさかの結果が待っていた。
試合結果
男子シングルス2回戦
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 |
---|---|---|---|
○* | 大塚拳之助(経4) | 6-3,7-5 | 中島佑介(スポ3) |
● | 山田晃大(社2) | 1-6,3-6 | 森田直樹(関大) |
● | 小林理久(スポ3) | 3-6,2-6 | 栗林聡真(早大) |
● | 竹内遥丞(社4) | 6-3,6(4)-7,0-6 | 梶修登(早大) |
○ | 杉本椋亮(社3) | 6-0,6-1 | 西田昇吾(早大) |
* | 塚越雄人(経2) | 6-3,1-6 | 中村侑平(関大) |
○ | 小村拓也(経3) | 6-2,6-0 | 今多将(北大歯学部) |
○ | 大友優馬(スポ3) | 6-2,6-1 | 加藤隆聖(関大) |
*同校対決となった。
*日没のため、第3セットは持ち越しとなった。
女子シングルス2回戦
勝敗 | 選手名 | スコア | 対戦相手 |
---|---|---|---|
● | 水沼茉子(スポ4) | 6-3,5-7,2-6 | 池田玲(慶大) |
戦評
大会2日目、法大からは竹内、大友、小村、水沼のシード選手に主将・大塚、杉本らレギュラークラスの選手たちが登場し、インカレは熱さを増してきた。
最初に登場したのは女子シングルスで第5シードを持つエース水沼。序盤は相手に粘られながらも、要所を締め第1セットを先取、第2セットもワンブレイクのあとお互いキープをし、5-4で水沼のサーブゲーム、勝利まであと一歩と迫った。しかし、このサーブゲームを落とすと形勢が逆転となる。その後のゲームは押し込まれると、逆にセットを奪われてしまう。続くファイナルセットも劣勢が続き、いきなり4ゲーム連取を許してしまう。最後2ゲームを取り返す意地を見せるも、届かず2-6。勝利まであと1ゲームからまさかの逆転負けを喫した。試合後、「もっと試合をしたかった」と語り、悔しさだけを残して女子部のエース水沼茉子、最後のインカレ・シングルスは幕を閉じた。
杉本は本日、男子の一番として登場すると春から夏にかけて成長した姿を見せた。元々は繊細なボールタッチと粘り強さを武器とするが、今日の杉本はボールの威力が違った。力強いストロークで押していき試合を完全に支配。体幹トレーニングで肉体的にも大きくなった杉本は相手を圧倒し、3回戦へコマを進めた。春関ベスト4の小村、ベスト8の大友はともに力の差を見せつけ、ストレートで完勝。しかし、山田は関西ベスト4の森田の攻めに屈し、敗戦。小林は早大・栗林に挑戦。粘り強いテニスで強者に立ち向かうも、要所で相手を攻めきれず、2回戦で姿を消した。昨年インカレベスト16の塚越は第4シードの中村(関大)と対戦し、緩急豊かに“走るテニス”を展開し、第1セットを先取、第2セットは奪われるも、この時に日没となり、試合はファイナルを残し、明日以降へ延期となった。 そして、主将・大塚と中島とで同校対決が2回戦で実現した。2年連続の顔合わせとなった両選手、手の内を知り尽くした二人は打ち合いの展開で試合は進む。中島はサーブの調子が今一つで勢いに乗れないが、大塚はミスを最小限の抑え、しぶとくポイントを重ねていく。最後まで大塚が粘り、ストレート勝ち。昨年同様、2年連続となる勝利で主将の意地を見せつけた。
第3シードと法大勢最上位シードを持ち、春の関東王者としてインカレに臨んだのは法大の絶対的エース竹内。今回のインカレ優勝候補の一人である竹内は早大・梶相手に第1セットは相手のミスに付け込み奪取。しかし、第2セットは完勝ムードが一転する。いつもと比べ、足が動かない竹内は徐々に梶にペースを握られ、終わってみれば6-7と逆に追い込まれてしまう。「調子も悪かったし、体調も思うほどよくなかった」と竹内はすでに体力的にも精神的にも追い込まれていた。ファイナルは「気持ちがついていなかった」と1ゲームも取れず、まさかの敗戦。竹内は試合の後、「最後のインカレに万全の調子でプレーできなくて悔しい」と涙を滲ませた。法大エース、最後のインカレはあまりにも早すぎる幕切れとなった。
男女のエース竹内、水沼が初戦で敗れるという波乱の展開となり、まさかの2日目となってしまった。しかし、戦いはまだ終わっていない。本日敗れた選手を含めてリーグ戦へ向け、新たな戦いは始まる。インカレで勝利を飾った選手はさらなる上位進出へ向けてまた明日から戦いは続く。さらなる法大旋風が期待される。(芳野 史征)
試合後の選手のコメント
大塚拳之助(同校対決を制し、3回戦進出!)
―今日の試合を振り返って
同校の中島とで、去年もやってて「またかよ」って思ってやったんですけど、個人戦は個人戦でどんな相手でも、たとえ同校対決でも気持ちを鬼にして勝ちにいこうという思いでやりました。
―中島選手は前に出てくることが多かったですけど
とりあえず、ボールが浅くならないように、速いボールではなくて遅いボールでもいいので深いところに入れて、相手に攻められないような形を作って、どっかで自分の展開を作れればと思ってました。
―改めて最後のインカレですね
学生生活は早いなって思いますね。最後ってことで、ちょっと緊張するところもあるんですけど、この場に立てるのは最後なので1戦1戦楽しんでやろうっていうのはすごい大切だと思っていて、それで自分らしく自分のプレーをしていけば結果はついてくると思うので、そういう風にやりたいです。
―調子のほうはいかがですか
悪くもないし良くもないですね。良いところもあれば悪いところもあって、でもいかに悪いところを隠して自分の展開にもっていくかを常に考えてやっていきたいです。
―今大会の目標は
みんな優勝とか目標に掲げていると思いますけど、結果からみるんじゃなくてまずは1戦1戦自分らしく楽しくやっていけば結果はついてくると思うので、そういう風にやりたいです。
―次の試合に向けて
明日はどういう調子かわからないですけど、その状態でいかに自分らしく楽しくやるかなので、そこを考えながら、もちろん勝ちにいきます。
竹内遥丞(春の関東王者がまさかの敗戦…)
―今日の試合を振り返って
あまり調子がよくなかったんですけど、ずっと我慢をしながらできることだけ頑張ってやろうと思って試合したんですけど・・・。体調もあまりよくなかったので、最後の最後のインカレでもう後がないのに、全力でも戦えないというのを試合中に頭の中でも思ってしまって。そうしたら最後、ちょっと気持ちがついてこなくなってしまいました。
―2セット目の中盤から崩れてしまったのでしょうか
いや、ずっと最初から全然よくなくて。ただ僕よりも相手が酷かったというか、何もしなくても相手が勝手にミスしてくれていたので。セカンドセットもずっとそんな感じだったんですけど、ちょっと僕が我慢できなくなる回数が増えてしまったので・・・。
―相手選手よりもご自身の方で問題があった、という感じでしょうか
あまり調子もよくなくて、まあ調子がいいときもそんなにないのでそれは良いんですけど、でも我慢して戦っているなかで相手もできることをやっていたと思うので、相手もすごいよかったと思います。
―第3シードとしての重圧は
僕自身はそんなに感じてるつもりはなかったです。でも、そのせいなのかは分からないですけど少し体調を崩したりもしてしまったので、感じてたのかもしれないですね。
―昨年は挑戦者としてシードと対戦し、今年は逆にシードとして挑戦を受ける立場でした
春関などでも自分がシードで勝ち上がったりもしたので、それに関しては別に思うことはなかったですね。
―最後のインカレでしたが
そうですね・・・。まあリーグがまだあるので。今はちょっと結果を受け入れられそうにないですけど、早めに、ちゃんとリーグまでにどうにかしたいなと思います。
―リーグ戦はすぐそこに控えていますね
んー・・・勝つか負けるかしかないので、まあ負けることもいつかはあって、それが今だっただけで仕方のないことですよね・・・。時間もないのでなるべく早く受け入れたいと思います。
―リーグ戦に向けて修正したいところはありますか
そうですね、昨日まで全然テニスの調子が悪かったとかでもなかったので。本当に気持ちとか体とかそういう部分だったので。そういうところをしっかりして、みんなのために法政のために、みんなと一緒に頑張っていきたいと思います。
小林理久(攻撃的なテニスで攻めるも、惜しくも敗れる)
―今日の試合を振り返って
今日は、サービスキープができなかったのが流れにのれなかった要因かなと。ブレイクはできていたんですけど、自分のサーブをキープできなかった分、相手に結局流れがいってしまって、とられてしまったかなという感じです。
―ラケットを気にしている場面がありましたが
ボールがとぶな、という感覚があって。ちょっとアウトが多くて、ポンドかなあという風に考えていたんですけど。まあ、それで一応気にしていましたね。
―結果としては負けてしまいましたが、内容はよかった試合でしたね
内容はそうですね、どちらかといえば昨日も今日も攻撃的に行く感じでできていたので。前にも積極的にでていって、内容的にはやろうとしていていたテニスができたかなと思います。
―前に出ていった際の攻撃はセカンドセットによく決まっていた印象でした
そうですね、ファーストセットは前に積極的に出ようという考えがなくて。ワンセットとられた時に何か変えようという意識で、前に積極的にでようとしてやってみた感じです。
―シングルスの結果としてはいかがですか
3年目で、一昨年と昨年は予選で負けてしまっていたので、今年は本選にいけたというのはよかったです。でもやはり、そこでシードに、この試合に勝つか勝たないかというのが自分のレベルアップの指標になると思うので、そこで勝ちきれないというのはまだまだ足りないのだなと感じました。
―明日からダブルスですね
ダブルスはもうペアがいて、ペアはダブルスだけなので。やはりダブルスにかけてくると思うので、ペアと一緒に明日から気持ちを切り替えて頑張りたいと思います。
―ダブルスの目標は
昨年はベスト16という結果だったので、その結果を上回ることが最低条件で。でもベスト8以上はチャレンジャーとして挑んでいきたいと思います。
杉本椋亮(完勝で3回戦進出!)
―今日の試合を振り返って
初戦だったので、ちょっと堅い部分があったんですけど、そういう時こそ自分のテニスを貫こうって考えて、なんとか突破できてよかったです。
―ストロークで押していましたね
最近力もついてきて、自信もって打てるようになってきたので、いい感じではあると思います。
―西田選手(早大)とやっていかがですか
前に1回やったことがあって、どういうテニスかも分かっていて、結構繋げてくるタイプだったので、先に自分から攻撃していこうと思ってそれが結構できたのでよかったと思います。
―この夏、強化してきたことは
ストロークの土台づくりですかね。いかにベースラインでのラリーでミスらないかというところを中心に土台づくりをやりました。
―今大会の目標は
やっぱり1個ずつですかね。1個ずつ勝っていきたいですね。
―明日はダブルスもありますが
ダブルスは慶大の高田・上杉とまたやるので、こんな早くリベンジできるとは思っていなくて、二人で今回は絶対に勝とうって言ってて、そこまでには1個勝たないとですけど、まずはそこですね。それでいけるところまでいきます。
―次の試合に向けて
次の相手はやったことなくて、冬のインカレインドアでは結構勝ってたみたいなんで、ノンプレッシャーでとにかく勝ちにいきます。
水沼茉子(惜しくも2回戦敗退となってしまった)
―今日の試合を振り返って
「悔しい」の一言に尽きます。最後のインカレだっていうこともありましたので、自分の中では本当にタイトル取りにいく気持ちもありましたし、シードもついているので.こんなところで負けていちゃダメだな、とは思いますね。
―あと1ゲームで勝利という場面までいきましたが勝ちへの意識はあったのでしょうか
多少そういう部分もあったのかなと思うんですけど、今まで色んな試合をやってきて、そういうところからセット取られることもあるので、それはまだまだ自分の課題だと思います。
―ファイナルセットは気持ちが切れそうなことはありましたか
いや、それはないです。勝ちたいという気持ちはあるので気持ちは持っていました。
―今日の試合の敗因は何だと思いますか
やっぱりセカンドのあと1ゲームっていうところで取りきれなかったのが一番の敗因だと思います。
―最後のインカレはどんな気持ちで臨んだのでしょうか
一番の目標としてはタイトル取りたいのがあって、元々そういうレベルの選手ではないので、「常にチャレンジしていこう」っていう前向きな気持ちで臨みました。
―最後のインカレ、シングルスを終えて、水沼選手にとってインカレはどんな大会でしたか
悔しい大会だったなというのはありますね。もっと上にいきたかったし、大学生の中で上位のシードもついていたり、そういう立場になっていたので、もっと上にいきたかったしもっと試合をしたかった、という悔しい気持ちでいっぱいです。
―明日から最後のダブルスが始まりますね
江見(優生乃:社1)も初めてのインカレ、1年生で出場ということで、私4年生で引っ張っていく気持ちプラス江見も上手いので引っ張ってもらいながら(笑)二人で楽しく打てたらいいと思います。
―今後への意気込み
インカレのシングルスは終わってしまいましたけど、これからリーグ戦もあるので、そこではまた2部昇格できるようにみんなで頑張っていきたいと思います。
フォトギャラリー
- まさかの初戦敗退となってしまった竹内
- 悔しい敗戦となった水沼
- 力強さを発揮した杉本
- 大塚は主将の意地をみせた
- 大友は圧巻のテニス
- 小村も完勝!!
- 山田は惜しくも2回戦敗退
- 塚越は1-1で第3セットを迎える