【硬式野球】東京六大学野球秋季リーグ戦 立大戦展望
東京六大学野球秋季リーグ戦 対立大戦
2014年9月20日(土)~
神宮球場
開幕2連敗を喫し、スタートダッシュに失敗した法大。切り替えるべく、次なる相手である立大に全力を注ぎたい。投手の中心は抜群の安定感を誇る澤田圭。野手は岡部、大城、佐藤拓など巧打と機動力を絡めた攻撃は要警戒だ。悲願の優勝を成し遂げるには一敗も負けられない。
展望
「残りの試合は全て勝つ」。開幕カードを2連敗で落とした主将の安慶名舜(経4)は取材にこう答えた。決して落とすことの許されない次戦の相手は、今春の王者・慶大に唯一土をつけた立大だ。
法大の先発には昨週同様、石田健大(営4)と玉熊将一(法2)の二枚看板か。しかしその石田は早大との初戦、わずか3回1/3で11安打の猛攻を浴び4失点。一方の玉熊も同大二回戦、逆転満塁本塁打を含む、リーグ戦では自己ワーストとなる7失点で降板している。来るべき試合を前にどれだけ修正し、気持ちを切り替えることができているだろうか。また、好調を維持する鈴木貴也(人4)にも先発の可能性を秘める。昨週の二度の中継ぎ登板で、打たれたヒットはわずかに1本。先頭打者への四死球さえ克服すれば、先発候補に名を連ねるのは間違いない。中継ぎは青木勇人(法3)、川名健太郎(営3)、三浦浩太郎(法2)、藤森祐太朗(法1)の登板が有力視される。
打撃陣の切り札は、けがから待望の復帰を果たし、早速代打で活躍を見せた森本隼平(法4)か。終盤のチャンスに代打で出場し、試合を決める一打に期待が懸かる。スタメンでは新たにリードオフマンとなった若林晃弘(営3)、未だヒット1本の蔵桝孝宏(営3)、主砲・畔上翔(キャ3)といった3年生の覚醒にも期待がかかる。また、負傷した佐藤竜一郎(法3)の復帰が渇望される中、代わってショートに起用された吉澤光隆(文4)がその座を持するかにも注目だ。
対する立大の先発は昨春の最優秀防御率に輝いた齋藤俊介やオープン戦で好調だった澤田圭佑、田村伊知郎の両2年生右腕が見込まれる。特に澤田は今春8試合に登板して防御率は1点台と、他大の主力投手に引けを取らない成績を残している。中継ぎ陣には井上祐太朗、大澤信明、小林昌樹など経験豊富な上級生が控える。盤石なこの投手陣に連打を浴びせなければ勝利は無い。
打線は不動の4番を務める岡部通織を筆頭に、中軸を担う我如古盛次、今春打率.444の伊地知輝、同じく打率4割超で12打点の活躍を見せた2年生・佐藤拓也と強打者揃い。更には打撃も好調ながら9盗塁を決めた韋駄天・大城滉二の機動力にも要警戒だ。巧打者の多い立大打線相手に、先発投手陣が踏ん張れるか否かが試合の要となるだろう。
今春は2連勝で立大を破り、勝率を戻している法大。その流れを再現し、王座奪還への口火を切ることができるか。早くも正念場だ。(伊藤華子)
立大の注目選手
投手
試合 | 勝利 | 敗戦 | 投球回 | 安打 | 四死球 | 三振 | 自責点 | 防御率 | |
齊藤 | 7 | 2 | 4 | 39 2/3 | 38 | 13 | 29 | 11 | 2.50 |
澤田圭 | 8 | 3 | 3 | 52 1/3 | 39 | 10 | 42 | 11 | 1.89 |
田村 | 3 | 0 | 0 | 3 1/3 | 2 | 0 | 4 | 2 | 5.40 |
野手
試合 | 打数 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 | 犠打 | 打率 | |
岡部 | 13 | 49 | 16 | 1 | 9 | 1 | 1 | .327 |
我如古 | 13 | 51 | 13 | 0 | 6 | 2 | 6 | .317 |
大城 | 13 | 52 | 16 | 1 | 4 | 9 | 0 | .308 |
佐藤拓 | 13 | 52 | 21 | 2 | 12 | 2 | 1 | .404 |
※成績はいすれも春季リーグ戦のものです。
フォトギャラリー
- 初戦の先発が予想される澤田圭
- 立大の安打製造機・佐藤拓