【硬式野球】「春季リーグ開幕直前特集~辛抱」第2回 畔上、佐藤竜、若林、川名
2015年3月21日(土)
法政大学野球部寮
創部100周年を迎え、悲願の優勝へ闘志を燃やす法大ナイン。春季リーグ戦を間近に控えた監督、選手たちに今季の決意を伺った。第2回は畔上翔、佐藤竜一郎、若林晃弘、川名健太郎の4選手。幹部としてチームをけん引する彼らに、今季の意気込みを語っていただいた。
2015年3月21日(土)
法政大学野球部寮
創部100周年を迎え、悲願の優勝へ闘志を燃やす法大ナイン。春季リーグ戦を間近に控えた監督、選手たちに今季の決意を伺った。第2回は畔上翔、佐藤竜一郎、若林晃弘、川名健太郎の4選手。幹部としてチームをけん引する彼らに、今季の意気込みを語っていただいた。
―ここまでのオープン戦を振り返って
個人的には(調子の)波が激しいので、そこをなくしていきたいです。
―調子の波とは打撃の状態についてでしょうか
そうですね。良い時と悪い時の差が激しすぎるので、どうにかしていきたいです。
―今日も全体練習終了後に居残りで打撃に取り組まれていましたが
やっぱり考え込んでいても意味がないですしね。修正していくしかないので、こういう時には(練習を)やるようにしています。
―開幕も近づいていますが、現在の心境は
ここまではけがなくやれているので、残りの期間でしっかり準備して開幕を迎えられたらと思います。
―沖縄でのキャンプではどのようなことに取り組まれましたか
沖縄ではチームとして「負けない野球」を意識してきました。キャンプ最終日に東海大に負けてはしまったんですけど、良い内容で終われたので良かったです。
―先日は大学日本代表の選考合宿にも参加されましたが
今年は4年生という立場で参加させていただいているので、ある程度自分の実力を出せるかな、という思いでした。それなりのプレーをすることはできたと思います。
―大学野球界のトップレベルが集う中で刺激になった部分は
やっぱり守備ですね。一歩目の打球判断などはすごいなと思いました。
―選考合宿ではチームの方針として複数ポジションを守ることが要求され、一塁に就く場面も見られました
必要とされればしっかりやらなければいけないですし、法大でももしかしたら(一塁を)守る場面というものもあるかもしないので、そういう意味でも良い練習をさせていただきました。
―ここまでのオープン戦では3番を務めていますが、昨年の4番と比較して
3番も(ランナーを)返さなければいけない打順だと思いますし、そんなに特別な気持ちはないです。
―バッティングの仕上がりはいかがでしょうか
今は何とも言えないんですけど、悪い時は悪いなりに修正しようと取り組んでいます。
―現在のチームの雰囲気は
昨日今日と負けてしまってはいるんですけど、そんなに悪くはないと思います。あとは勝てればな、ということですね。
―昨年までのチームに比べて変化した部分は
少しですけど、粘り強くなったかなとは思います。
―開幕が迫る中で主将として意識していることは
もちろん言うときは言いますけど、今は本人のプレーの意思といいますか、みんなそれぞれに考えながらやってくれているので、そこは尊重しながらやっています。
―目指してきたチームに近づけているという実感はありますか
それはあります。負けない、かつ攻撃力のあるチームというものを目指してきたので、まだまだ完璧ではないですけど少しづつ近づいていると思います。
―今村主務からも「4年生の目の色が変わった」というお話を伺いましたが、転機などは
去年おととしと不甲斐ないシーズンだったので、目の色が変わるということは当たり前だと思っています。その中でも実際に行動が変わるか変わらないか、という難しさがある中でしっかり変わってきているので、良いことだと思います。
―同期の4年生はどういった存在でしょうか
すごくしっかりやってくれています。うまく全員がバランスを取りながらやれていると感じます。
―プロへの強い思いがあると思いますが、現時点で進路については
それはこれからのリーグ戦次第というところもありますし、自分の進路というよりは本当に今はチームのことだけで頭がいっぱいです。春の結果が良く、秋も良い形で入ることができれば、進路についても良い結果がついてくるのかなと思っているので、今はチームのことですね。
―今季の目標を
一戦必勝という思いで一つ一つ戦っていかなければならないので、勝ち点を一つでも取ること、9回を終わる時にどんな形であれ相手よりも1点でも勝っているゲームをして、勝ちを積み重ねていきたいと思います。
―開幕戦で対戦する慶大の印象
勢いづいたら嫌なチームなので、勢いに負けず、受け身にならずに戦いたいと思います。
―応援してくださるファンの方々へ一言
去年おととしは不甲斐ないシーズンを送ってしまった中、神宮のスタンドで応援してくださった方々がたくさんいたので、今年はその方々の思いに応えたいと思います。自分たちがただ勝てば良いというわけではないので、全員で勝ちを分かち合えたらと思います。
―春季リーグ戦への意気込みを
主将としてチームを引っ張っていかなければならないですし、自分が打つことがチームの勝ちにもつながると思います。そのバランスをうまく取りながら、チームのみんなが最後に笑って終われるように頑張りたいと思います。
(取材:遠藤礼也)
”一戦必勝” 畔上翔
―昨季を振り返って
勝てなくて苦しいシーズンでした。完全に力負けですし、六大学で勝つためにはもっとレベルを上げていかなければいけないと痛感させられました。
―今年は最高学年、副将として迎える1年ですが、気持ちの変化などは
去年は先輩方にチームを引っ張ってもらっていたので、言葉は悪いですけど自分は好き勝手にやっていればいいという感じでした。でも今年は副将にもなりましたし、チームのことを気に掛けながら、勝つための目標を置いてやるように心がけています。
―主将としての畔上選手の印象は
率先して声を出しますし、雑用にも率先して動くキャプテンです。そんなキャプテンだからこそ、みんなが「やらなきゃいけない」という気持ちになって付いていっています。良いキャプテンだなと思います。
―キャンプで取り組んだことは
鴨川でも沖縄でも、自分は守備を重点的にやりました。去年から守備の課題は多かったので、課題をしっかりつぶしてミスをなくしていきたいと考えてやってきました。
―課題とは具体的にはどのような部分ですか
昨秋は5失策と守備で足を引っ張ってしまいました。やっぱりショートは守備の要なので、エラーをしないことは大前提で、ヒット性の打球もアウトにするということです。
―ショートへのこだわりは
昔はあったんですけど、いまはそんなにないです。試合に出て活躍して、チームが勝てればいいということだけなので、こだわりだとかそういう思いはなくなったような気がします。
―その思いが芽生えたきっかけなどは
最高学年になってチームを勝たせたい、優勝したいという思いがより強くなり、自分のわがままだとかそういったものではなく監督に与えられた役割をこなすという気持ちが芽生えてからは、こだわりはなくなりました。
―重点的に取り組みたいことは
開幕戦の慶大は速いボールを投げる投手が多いので、体のキレや体幹などをリーグ戦に向けてしっかりやっていきたいと思っています。
―佐藤竜選手といえば勝負強い打撃が印象的ですが、どのようなことをイメージして打席に立っているのですか
チャンスになればなるほど楽しんでやるようにしています。10回中7回は失敗して当たり前というか、3回打てればいいや、くらいの楽な気持ちで楽しんで(打席に)入るようにしています。
―その勝負強さに期待を寄せるファンの方も多いと思います
いつもたくさんの声援をいただいていますし、特にチャンスには応援も強くなって、そうなると絶対に結果を残す自信があるので、これからもよろしくお願いします。
―期待がプレッシャーに感じることはありませんか
あまりそれは感じないですね。試合自体に緊張して臨んでいるので、チャンスだから特にプレッシャーを感じるということはないです。
―守備の面で意識していることは
全然足が動いていないミスが多いので、足をしっかり動かして攻める守備をやっていけたらいいなと思います。
―昨秋セカンドに転向した若林選手と二遊間を組んでいますが、守備をご覧になっていかがですか
送球も良くなりましたし、この冬にかけて守備力は確実に上がっていて、自分よりも全然安定感のあるセカンドです。あとは一緒に声を掛け合って、内野を引っ張っていけるように自分も頑張ろうと思えますし、刺激を受けています。
―ここまでのオープン戦を振り返って
チームとしては良い内容で勝つことも多いんですけど、負けるときは結構淡白に負けてしまうので、粘り強さが大切になってくると思います。今日の試合も1-6でしたけど、最終回に1,2点取るとか。そんな粘り強い野球をやっていければいいなと思います。個人的には打撃は良い内容なので心配はないと思いますが、守備でもう少ししっかりしてチームに貢献したいと思います。
―今年は創部100周年という節目ですが、歴史を感じることは
地方にいるたくさんのOBの方々が来てくださってお言葉をいただいたり、熱い指導をしてくださるので、やはり勝たなければいけないということを感じます。
―歴史を築く一員として、どんなプレーをしたいですか
勝負強い打撃は自分の売りだと思いますし、ランナーを返すことが自分の役割だと思っているので、そんなバッティングをしたいと思います。
―ご自身のアピールポイントは
自信のあるバッティングと肩です。
―チーム、個人の目標を
チームの目標はもちろん、全勝優勝です。個人的にはベストナインは絶対、そして首位打者を狙っていきたいです。
―最後に春季リーグ戦への意気込みを
これまで自分がやってきたこと、チームがやってきたことを信じて、監督を男にしたいと思うので期待していてください。応援よろしくお願いします。
(取材:菅野響子)
”首位打者” 佐藤竜一郎
―大学3年間を振り返って
自分が活躍して勝てていないので、自分が出場して勝ちたいという気持ちがあります。
―昨年はセカンドへのコンバートもありましたが
新しい気持ちで、いろんな角度からリーグ戦を経験できたということはとても大きかったです。収穫のある1年でした。
―コンバートまでのいきさつ
入学してからはサードをやっていたんですけど、送球が安定しなかったこともあり、外野手でプレーさせてもらっていました。青木監督が助監督として来られてから「もう一度セカンドをやらないか」という話をいただき、コンバートして育てていただきました。
―二遊間を組む佐藤竜選手の存在は大きいですか
セカンドをやり始めたときは自分自身ものすごく不安だったんですけど、(佐藤は)同学年で経験もあるので支えてもらいました。今もコミュニケーションを取り合いながらやれているので感謝しています。
―若林選手から見た佐藤竜選手の守備はいかがですか
決して派手ではないですけど堅実だと思います。時には三遊間の深い打球でもすごい良いプレーをしてくれたり、中心選手としてチームに流れを引き寄せるようなプレーをしているなと感じます。
―今季は攻守の要として期待が高まっていると思いますが
守備では堅実なプレー、攻撃では足を使って突破口を開くということを意識しています。期待は毎年かけていただいているので、それに応えなければいけないと思っています。
―この冬に取り組んだことは
振り込んだことはもちろん、守備では試合を想定した練習をやったり、盗塁の技術を磨いたりととにかく自分のできることはすべてやってきました。
―キャンプ、オープン戦を通して得たものは
振った分だけ結果も出ていますし、それが自信にもつながっています。盗塁でも思い切ったスタートが切れていますし、守備は試合の中でも落ち着きが出てきたかなと思います。
―打撃に関して
打撃に関しては無駄があると崩れてしまうので、素直にやるために余り考えすぎないようにしています。
―盗塁への意識は
ベンチにいるときから相手投手を観察したりして、かなり意識するようになりました。
―現在のチームの雰囲気は
まとまってきたと感じます。以前よりも声が出ていますし、ここからオープン戦を積み重ねていかにチーム力を上げていくかということが課題だと思います。
―主将としての畔上選手はいかがですか
誰に対してもものを言えることは畔上の強い面だと思います。そういう面があるからこそチームの柱だと思いますし、きりっとした雰囲気になるのですごいキャプテンだと思います。
―リーグ戦も迫っていますが開幕までに取り組みたいことは
確実性を上げることや、もう一度基本に戻って自分のスタイルを見つめ直したりしながら準備したいです。
―昨秋は全試合フル出場という経験をしました
結果も全然出ていないですし、(試合に)出させてもらった、という感じです。最後まで集中を切らさずにやっていけるかが勝負だと思うので、それを学べたことは良い経験になりましたし、生かさなければいけないと思います。
―今季のご自身の目標は
打率3割以上、盗塁は1試合に1つは決めたいです。
―今季の意気込み
100周年という大事な年なので、これまでは3季連続5位という結果に終わっていますけど、なんとかして優勝をもぎ取りたいです。
(取材:川畑あかり)
”首位打者” ”盗塁王” 若林晃弘
―大学3年間を振り返って
3年春まではほとんど戦力になれず、苦しかったです。投球フォームの変更が転機となってチャンスがもらえるようになって、3年秋の初登板から得られたものは大きかったです。
―フォーム変更のきっかけは
大学生活も半分が過ぎて、このままじゃ変わらないのであがいてみようかなと思ったことがきっかけでした。
―ここまでで最も苦労したこと
試合で勝つ投手になるということです。
―最も印象に残っていることは
1年秋の優勝です、三嶋一輝(現横浜DeNA)さんが連投して優勝したことはすごく印象に残っています。
―甲子園出場などの経歴を持つ同期もいる中で、ご自身をどのようにアピールしてきたのですか
僕には実績がないので、今自分にできること、ほかの人にはできないことを探しながらやってきました。
―現在の調子はいかがですか
そう悪くはないと思います。
―キャンプやオープン戦を通して得た課題などは
課題は無駄な四球です。僕はそれが失点につながることが多いので。あとはランナーを出してからの投球です。
―オフの期間に取り組んだことは
スタミナやスピードなど、身体づくりに取り組んでいます。もっと大きくというか(笑)。
―今後強化していきたい部分は
より打ちづらい球になるように、キレを上げていきたいです。
―ご自身の武器は
サイドスローです。
―チーム内でライバル視している存在は
僕は投手全員ライバルだと思っています。中でもやっぱり先発するような投手には負けたくないです。
―他大学で意識する選手は
立大の齋藤(俊介)です。同じ千葉県出身なので。
―今季は投手陣の柱としての役割の期待されますが
最終学年として中心になっていかなければいけないかなということは、投手責任者という立場をいただいてからはずっと考えています。僕が投げて優勝したいです。
―先発起用も予想されますが
昨年は中継ぎでずっとやっていて、今季からは先発で長いイニングを投げるということなので、気持ちの面でも負けないようにしていかなければと思います。
―畔上選手はどのような主将ですか
厳しいキャプテンだなと思います。練習から一つ一つのプレーに対して厳格というか、(悪い部分は)放っておかない、信頼できるキャプテンです。
―ラストイヤーに懸ける思いは
僕が投げて勝つということが本当は一番嬉しいんですけど、やっぱりチームの勝利に一番重点を置いて、僕が投げても投げなくてもチームが勝ってくれれば良いと思っています。
―春季リーグ戦の目標
チームとして優勝、個人としては胴上げ投手になることです。
―春季リーグ戦への意気込みを
チームの勝ちにつながるような投球をしたいと思います。
(取材:宮田祐子)
”胴上げ投手” 川名健太郎
畔上翔(あぜがみ・しょう)
キャリアデザイン学部4年
1993年5月20日生まれ
東京都出身・日大三
178cm、85kg 左投左打
佐藤竜一郎(さとう・りゅういちろう)
法学部4年
1993年4月6日生まれ
栃木県出身・作新学院
181cm、72kg 右投左打
若林晃弘(わかばやし・あきひろ)
経営学部4年
1993年8月26日生まれ
東京都出身・桐蔭学園
180cm、79kg 右投両打
川名健太郎(かわな・けんたろう)
経営学部4年
1993年12月11日生まれ
千葉県出身・安房
191cm、94kg 右投右打