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【硬式野球】東京六大学野球秋季リーグ戦 第7週 対東大2回戦 内沢初先発初勝利!! 最終戦を連勝で飾り、5位で秋季を終える

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【硬式野球】東京六大学野球秋季リーグ戦 第7週 対東大2回戦 内沢初先発初勝利!! 最終戦を連勝で飾り、5位で秋季を終える

東京六大学野球秋季リーグ戦 対東大2回戦
2016年10月23日(日)
神宮球場

 連勝で最下位転落を回避した。初戦を快勝し、勝ち点奪取へ向けてルーキー内沢がリーグ戦初先発。6回無失点の好投をみせると打線もスクイズなど、効果的に得点を重ねて3得点を挙げた。最後は熊谷が締めて勝利し、内沢はリーグ戦初勝利。秋季は5位で終え、4年生は引退となった。

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好投の内沢をベンチで迎える

試合結果

トータル試合結果

  1 2 3 4 5 6 7 8 9 H E
法 大 0 1 1 0 1 0 0 0 0 3 7 1
東 大 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 4 1

(法大)○内沢(1勝0敗)、熊谷-伊藤士
(東大)●三木、柴田-喜入
 

 

打撃成績

打順 位置 選手 打率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 (8)7 大西千 2 1 1 .237 空三振   右中間ニ   投犠打①   死球    
2 (4) 小林 3 0 1 .275 空三振   右犠飛①   遊直   左飛    
3 (3) 柴田 4 0 0 .320 三ゴロ   中飛     左飛    遊ゴロ  
4 (5) 金子凌 3 1 0 .261   左中間ニ   四球   中飛   遊ゴロ  
5 (9) 向山 3 2 0 .368   投犠失   遊併殺   左前打   左前打  
6 (7) 中山 3 0 1 .263   中犠飛①   遊ゴロ    中飛   右飛  
  8 清水二 0  .000                  
7 (6) 相馬優 4 0 .233   二ゴロ     遊内安   右飛   空三振
8 (1) 内沢 1 0 0 .000   見三振     投犠打        
  H 町田 1 0 0 .000             右飛    
  1 熊谷 1 0 0  .111                 左飛
9 (2) 伊藤士 4 2 0 .222     三ゴロ   左前打   右前打   二ゴロ
    30 7 3 .247                  

 投手成績

  球数 打者 防御率
内沢 6 73 21 3 7 1 0 3.09
熊谷 3 36 12 1 3 1 0 5.70
9 109 33 4 10 2 0 5.19

 

ベンチ入りメンバー

10 森川(営4=桐蔭学園) 2 川口(人2=横浜) 29 向山(営2=法政ニ)
12 三浦(法4=三重) 3 森(キャ3=日大三) 34 町田(社3=桐蔭学園)
13  菅野(キャ2=小高工) 4 柴田(文4=東邦) 1 大西千(営2=阪南大)
14  谷川(文4=高松商) 5 水谷(営3=大阪桐蔭) 7 米田(営4=智辯学園)
17  熊谷(キャ3=平塚学園) 6 大崎(法3=智辯学園) 8 清水ニ(法3=中京大中京)
18  内沢(キャ1=八戸工大一)  9 金子凌(キャ4=日大三)  37 中山(人2=履正社)
21  知久(営4=札幌一)  24 小林(法2=中京大中京) 38 舩曳(キャ1=天理)
22  木村(キャ4=如水館) 25 俵積田(人3=阪南大)    
32 伊藤士(文1=中京大中京) 26 相馬優(営1=健大高崎)    

 

リーグ戦結果(10/23現在)

  明大 慶大 早大 立大 法大 東大 試合 勝点 勝率
―― ○○ ○●● ○○ ○○ ○○ 11 9 2 4 .818
●● ――   ○○ ●○○ ○○ 9 6 3 3 .667
●○○   ―― ●○● ●○○ ○○ 11 7 4 3 .636
●● ●● ○●○ ―― ○○ ●○○ 12 6 6 3 .500
●● ○●● ○●● ●● ―― ○○ 12 4 8 1 .333
●● ●● ●● ○●● ●● ―― 11 1 10 0 .091
 

戦評

 初戦を快勝し、今季初の勝ち点奪取へ。戦いの火ぶたが切って落とされた。
 
 昨日の1回戦同様、先に主導権を握ったのは法大だった。2回、先頭打者の金子凌也(キャ4)が東大先発三木豪の5球目を逆らわずに逆方向にはじき返し二塁打で出塁すると、敵失で無死一、三塁とさらに好機を広げる。続く6番中山翔太(人2)が犠飛を放ち、あっさり先制に成功する。3回にも三塁に走者を進めると、2番小林満平(法2)の犠飛でさらに1点を追加。5回にもスクイズで得点するなど、そつのない攻撃で着実に点差を広げていった。
 法大の先発はこれまで4カードで先発を務めていた熊谷拓也(キャ3)ではなく、なんと初先発である内沢航大(キャ1)を起用。しかし「思ったほど緊張はなかった」と話すルーキーはマウンドで躍動した。195センチの長身から投げる角度のある直球を軸に、カウントを取るスライダーのコンビネーションで東大打線を封じ込めた。「東大は直球を張って打ってきていたけど、それでも内沢の直球なら押せると思った」とバッテリーを組んだ伊藤寛士(文1)が話すように、唯一得点圏に走者を背負った6回も3番山田大成に対し直球主体で攻め、最後も高めの直球で空振り三振に切って取った。6回を投げて3安打無失点。先発の役割を十二分に果たした。
7回からは2番手として熊谷拓也(キャ3)にマウンドを託す。しかし失策を皮切りに2死二塁の場面を迎えると、7番宇佐美舜也に中前にはじき返され1点を返される。がぜん勢いづく東大だったが、次打者を空振り三振に抑え切り抜けた。9回も走者を背負ったものの、最後の打者を左飛に打ち取った。追いすがる東大を振り切り連勝。待望の勝ち点1を手にした。
 
 勝負の秋も終わってみれば5位。平成24年の秋以降8季連続で優勝を逃し、今日で最終戦を終えた4年生はその瞬間を知らないまま引退する。だが、今季全カードで1戦目の先発を務めた菅野秀哉(キャ2)をはじめ、オーダーに名を連ね主力として活躍したほとんどが下級生。来年も大きく戦力が落ちないのは強みだろう。「法政は常に1位でいなきゃいけない。優勝争いをする使命がある」と青木久典監督。長らく遠ざかる栄冠へ、優勝を知らないまま引退した先輩の無念は、必ず次代が晴らして見せる。(井手一樹)

監督コメント

 青木久典監督

―最終戦を勝利で飾りました
 このような勝ち方を本当は序盤からしていかなきゃいけないですけどね。きっちり取れるところで1点が取れたところが、今日の試合の結果につながったと思います。  

―1年生の内沢投手に先発を託しました
コーチと常々話はしていました。先発はきのうの試合後、寮に戻ってから決めました。

―内沢投手の投球について
1年生で初めての先発で、相手がどこであれ4安打に抑えて、しっかり先発としての役割は果たしてくれたと思います。

―無失点でしたが7回で継投しました
 1年生で身体もまだできていないので、当初から今日は継投と思っていました。5回までと考えていたのが6回までいけただけでも上出来かなと思って、打順が回って来たタイミングで代えました。球数は多くなかったですけど、ボールがバラついて来た部分もあったので、そろそろかなと思いました。

―内沢投手の良さはどのようなところなのでしょうか
 長身なので角度のある球を投げれる。思い切りがいい、しっかりキャッチャーのミット目がけて投げ込むという姿勢がいいと思いますね。

―改めて今季を振り返っていかがですか
 初めから玉熊、金子凌というような主軸とエースをケガで欠いていたのがやっぱり痛かったです。苦しかったですね。どんな時でも応援してくれて、球場に足を運んでくださった方々に優勝することができなかったのが本当に悔しいシーズンでした。屈辱ですよね。2年連続秋5位というのは悔しくてしょうがないですし、応援してくれた皆様に関しては申し訳ない気持ちです。  

―シーズンのターニングポイントになったのは
 やっぱり早稲田の2戦目じゃないでしょうかね。あそこを僅差で負けてしまって第3戦にもつれ込んでしまったところが。そこまで良かった打撃陣も、3戦目に停滞して抑えられて勝ち点を取られてというところだと思います。あそこで連勝して勝ち点を取っていれば雰囲気もいいと思いますし、選手のいいところを引き出していけたんじゃないかなと。  

―課題はやはり投手陣
 ピッチャーが弱いと言われて練習してきたつもりですけど、ケガがあったり結果に結びつかなかったりと課題のまま残りました。ただ後ろ向きでもしょうがないので、今回みたいに投手を強化してもこういう結果だったということは、また秋、冬に徹底的に何が本当にダメだったかを洗い出して、しっかり強化していきたいと思います。  

―下級生がオーダーに多く並びました
 欲張りですけど、1、2年生という立場であればそれなりに良くやってくれたのかなと思います。ただ、あれで良しというのではなくて、能力のある選手だと思いますから、もっともっと結果を出して終わりたかったというのがあります。

 ―今日で4年生は引退となります
 先ほどもミーティングで話しましたが、本当にこの4年間で優勝できなかったというのはものすごく悔しいと思うし、指揮官として優勝という歓喜を経験させることができなかったのは悔いが残ります。4年生は頑張ってくれたと思います。感謝しています。

―今年の4年生はどんな選手たちでしたか
 力だけを見れば、正直言えば落ちるかもしれません。ただ、人間的になんとか監督やスタッフにくらいついていこうという気持ちが強い代でした。戦い方だったり雰囲気、あとは練習でのモチベーションだったり、チームあっての個人だというところを植え付けていってくれました。後輩たちにいい置き土産をしていってくれたと思います。  

―試合後のミーティングではどのようなお話をされたのでしょうか
 まずは今日の試合の反省をして、次に4年生に送る言葉、最後に3年生以下に「このままで終わったらいけないぞ」と。法政というのは常に1位でいなきゃいけない、優勝争いをしないといけないという使命があるはずだから「これでいいや」とか、今は悔しいけど来春になったら忘れているような集団になるんじゃないぞという話をしました。4年生に関しては4年間で監督が3人目なんですよね。4年間で3人というのは大変だと思うけど、これが社会人野球やプロにいっても監督が代わるわけですし、一般企業に就職する選手たちも上司が代わるので、そこで対応していかなければいかない。だからいい勉強をしたと思って、胸を張っていけよと。  

―「強い法政」の復活を願う人も多いと思います
 今日も優勝が懸かった試合ではなかったですけど、たくさんの方々が温かい声援を送ってくれました。今度は絶対にファンの方々に喜んでもらえるように、この秋、冬は選手たちに、言葉は悪いですけど死に物狂いでやってもらおうと思います。  

―来春に向けて、最後にメッセージをお願いします
  この秋のリーグ戦応援に来ていただき、本当にありがとうございます。こういう結果というのは本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。若い戦力、若い選手が出てきているので、必ず来春は天皇杯を奪取するためにこの秋、冬は頑張ります。また心温かい声援を法政大学野球部にお願いしたいと思います。

真木将樹 投手コーチ

—秋季リーグの投手陣の総括をお願いします  
ピッチャー出身のコーチとして来ているんですけど、大量点を取られて負けるゲームがリーグ戦の序盤から続きました。投手陣の建て直しと言われていたなかでそこの部分については結果が出せなかったというのがすべてです。

—投手陣がふるわなかった原因は
今の投手陣は上級生を含め、リーグ戦での優勝経験もなければ個人で見て勝ち星をしっかり挙げている選手もいないので、勝ち方というか勝つ試合の作り方を知っているピッチャーがほぼほぼいません。そんな中で投げているボールはそれぞれみんな悪くないので、そのボールをどうやって試合の中で生かしていくか、どうやって自信を持たせるかとか、自分が持っている能力を試合の中で最大限発揮するための準備や気持ちの持ち方についてを自分も手探りの状態で選手に伝えきれなかったという部分が反省です。

—そんな状況の中でも成長を感じたピッチャーは
成長とは決して言えないんですけど、強いて言えば2年生の菅野がこの秋のリーグ戦で開幕から5カードに対して1戦目の先発を投げきり、熊谷も今日は若いピッチャーに譲ってもらう形になったんですけど日曜日の先発を4カード投げてくれました。この経験を一冬の間にいい方向にしてもらわないといけないかなと思います。先発ピッチャーをコロコロ変えたりとかそういうことをしていたのでは自覚も生まれないと思うので、菅野、熊谷がどう自覚してこの冬頑張るかがテーマです。

—今後の投手陣育成の方針について
投手に限らず言えることなんですけど、法政大学としてここまで優勝から遠ざかっているということを3年生以下の全選手が真摯に受け止めて、今までのままではいけないんだということを全員が知る必要があると思います。個人としてもですし、チームとしても思い切って何かを変えなきゃいけない部分はたくさんあるはずです。その部分をこの一冬でピッチャー含め、全選手が頑張らなきゃいけないかなと思います。

 ※選手のコメントは順次公開していく予定です。

フォトギャラリー

  • IMG 4967 R来年こそは「強い法政」の復活が期待される。
  • uchisawa1 R初先発ながら堂々の投球をみせた内沢
  • kaneko R先制点につながる二塁打を放った金子凌
  • kobayashi R小林は無安打も犠飛で貴重な追加点を生んだ
  • itou R伊藤士はマルチ安打とバットでも存在感を示した
  • oonishi R3点目は大西千のスクイズでもぎ取った
  • mukoyama R今年大きな成長を遂げた向山
  • kumagai R熊谷は失策からの失点もあったが最後はしっかり試合を締めた
 

 

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