【サッカー】関東大学サッカーリーグ 第2節 対明大 ミスから失点、強豪相手に互角の試合も勝ち点を落とす
JR東日本カップ2015 関東大学サッカーリーグ戦1部
第2節 対明治大
2015年4月11日(土)駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場
前節予想外の完敗を喫してしまった法大。攻守での改善が必須な状況で迎えた今節の相手は、名門明治大。ほとんどの時間で落ち着いた守備を見せ明大に思うようなプレーをさせなかったが、ミスから失点を重ね敗戦。開幕2連敗となってしまった。
試合結果
トータル試合結果
3 明治大学 |
1 | 前半 | 0 | 2 法政大学 |
---|---|---|---|---|
2 | 後半 | 2 |
得点とアシスト
時間 | 大学 | 得点者 | アシスト |
---|---|---|---|
41分 | 明治大 | 藤本佳希 | |
48分 | 明治大 | 藤本佳希 | |
70分 | 法政大 | 柳沢拓希 | 山田将之 |
80分 | 明治大 | 木戸皓貴 | 藤本佳希 |
88分 | 法政大 | 高田一輝 | 永戸勝也 |
メンバー
明治大学 監督: 栗田大輔 |
法政大学 監督: 長山一也 |
||||
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1 | GK | 八谷惇希 | 1 | GK | 富澤雅也 |
2 | DF | 室屋成 | 2 | DF | 山田将之 |
5 | DF | 小出悠太 | 8 | DF | 青島拓馬 |
6 | DF | 髙橋諒 | 9 | DF | 永戸勝也 |
13 | DF | 工藤将太朗 | 22 | DF | 田代雅也 |
7 | MF | 差波優人 →河面(90+3分) |
10 | MF | 西室隆規 |
8 | MF | 小谷光毅 →土居(64分) |
14 | MF | 白石智之 |
16 | MF | 柴戸海 | 15 | MF | 上田慧亮 →高徳(79分) |
18 | MF | 道渕諒平 →木戸(73分) |
23 | MF | 黒柳駿 |
10 | MF | 和泉竜司 | 31 | FW | ディサロ燦シルヴァーノ →柳沢(62分) |
11 | FW | 藤本佳希 | 18 | FW | 日影健太 →高田(51分) |
サブメンバー | |||||
40 | GK | 長沢祐弥 | 12 | GK | 林翔太 |
12 | DF | 鈴木達也 | 4 | DF | 柳沢拓希 |
20 | DF | 河面旺成 | 13 | MF | 内嶺大輝 |
19 | MF | 早坂龍之介 | 16 | MF | 富田亮輔 |
25 | MF | 土居柊太 | 26 | MF | 川崎雅哉 |
9 | FW | 三苫元太 | 11 | FW | 高田一輝 |
24 | FW | 木戸皓貴 | 19 | FW | 髙徳勇輝 |
※(カッコ内)は、選手の学年、および交代した時間を表示しています。
戦評
今節の相手は明大。大学サッカーの顔とも言える名門校相手とあって、厳しい試合展開も予想された。
しかし序盤は完全に法大のペース。開始直後こそ落ち着きを欠いてあわやのシュートを打たれたものの、その後は素早いプレスからボールを奪い、明大にリズムを生ませなかった。
主導権を握る法大は西室(社4)や白石(経4)がミドルシュートを打ち、積極的な姿勢を見せる。プレスを避ける為かロングボール主体の明大の攻撃も、田代(社4)を中心に跳ね返し続けた。しかしセカンドボールへの寄せが甘い、プレスが緩いなど隙をみせればすぐにバイタルエリアまで侵入され、これまでの相手とのレベルの違いを見せられた。
30分には、永戸(スポ3)のCKに田代が頭で合わせるも相手GK八谷のスーパーセーブに阻まれる。さらに続いたCKは、一度はクリアされるもこれを青島(社4)が拾いクロス。最後は再び田代に渡りGKと1対1となったが、シュートはミートせず枠外へ飛んだ。前半最大の決定機が連続で訪れたが、先制はならなかった。するとこれで流れが変わり、試合は明治のペースに。
38分、裏への抜け出しから中へ折り返されシュートを打たれるも、ここは冨澤(経4)がファインセーブ。一度はピンチを凌いだものの続く41分、自陣からのFKで前に出ていたディフェンスの裏をFW藤本に取られ、田代が追い付き1対1となるもゴール右隅に決められ失点。1点ビハインドで前半を終えた。
前半悪くない試合をしていただけに早めに追いつきたい後半だったが、開始直後に失点を喫してしまう。ドリブルで中央を突破され、一度は止めたもののこぼれ球を藤本に決められ2失点目。
これに対し法大は日影(福4)に代えて高田(スポ3)を投入。すると高田がいきなり良いプレーを見せる。52分、高田がドリブルで持ち上がり、ディサロ(経1)のポストプレーを受けてシュート。これはGKのファインセーブに阻まれたが、交代出場でいきなり存在感を見せる。
その後もミドルシュートを狙ったりサイドからの崩しを試みるなど積極的に攻める法大だったが、次第に疲れが見え始めパスワークが停滞し始める。状況を打開するため長山監督はディサロに代え柳沢(経3)を投入。CBに柳沢が入り山田将(経3)を右SBに、運動量のある青島(社4)を一列前に出した。
すると70分、待望の1点目が生まれる。敵陣右サイドからのFK、西室の触れば入るというような抜群のクロスから、最後は柳沢が押し込んだ。
この1点で再び波に乗りたい法大だったが、試合のペースは上がらず。逆にクリアミスから追加点を奪われてしまい、選手達の足が止まり始めた。このまま終わるかと思われたが88分、永戸(スポ3)の左サイドからのクロスに高田がダイビングヘッドで合わせ1点を返す。途中出場の高田が結果を残した。
1点差に詰めたことで法大はペースアップ。山田将を前線に上げてパワープレーに出た。90分にはFKから白石がポストをかすめるシュートを放つなど惜しい場面も見られたが、結局試合はこのまま終了。開幕2連敗となってしまった。
全体の内容は悪くなく、優位に試合を進めていた時間帯もあっただけに悔しい敗戦となってしまった。集中力が切れた時間帯にミスから失点してしまったことがこの試合の敗因となったが、前節に比べ内容は良くなってきている。明大に対し劣っていた要素は見受けられず、戦術面や個々の能力は十分に通用する事が証明できた。次節は専大との対戦。厳しい日程が続くが、問題点を解決してまずは1勝をめざしてほしい。目標であるリーグ優勝へ、巻き返しはここからだ。(安部雅人)
コメント
長山監督
-今日の試合を振り返って
前節と比べてファイトしてましたし、90分走ってたところはすごく評価できるんですが、前半の残り5分のところの失点と後半開始2分の失点、最後のミスからの失点ということで、ちょっと残念なゲームだったかな、と
-2試合連続3失点だが、それは相手のレベルが上がったというよりチーム内の問題と言えるか
そうですね…前節も含めて「え、それやられるの?」という形だったので。今日の失点に関しても、2失点目はクリアしておけばこぼれ球を拾われずにすみましたし、3点目も、流れを感じて富澤が(流れを)切るとか、そういうことができておけばまったくやれるようなゲームじゃなかったと思います。それは改善できるところなので、流れの中での失点ではないですし、1失点目こそ相手のシュートを褒めるべきでしたけど、修正できるような失点なので、次につなげてやっていきたいと思います。
-田代選手が復帰して守備の安定感が増したと思うが田代選手の復帰の影響は
やっぱり大きいと思います。けど、1失点目のところはもうちょっと距離を詰めておいて、(シュートを)弾くような状況を作るとかはできたかなと。彼も今日初戦だったので、今日もよく声を出してまとめてはくれてたんですけど、次はもっとアップしたプレーが見れるかなと思います。彼の合流はうちには大きいプラスでした。
-前節から右SBに青島選手を起用しているが、狙いは
運動量がありますし、クロスの精度も練習では高いので、起用しています。守備の対応とかちょっと遅れる部分もあるので、そこは修正しないといけないとは思ってます。
-山田将選手をSBとして使うことは考えていないのか
ひとつの選択肢として考えています。柳沢もケガから復帰ましたけど、伊藤も出遅れていますし、そこが入ってきたら選択肢としてはあるかなと思いますし、もちろん山田将もCBとして使いたいですし、スリーバックもやってますし、うちは後ろの選手は揃っているので。守れるなら前に人数をかけたりとかそういうのも考えているので、まだこの先メンバーも変えながら考えていきます。
-明大相手に2得点だが、課題とされてきた攻撃面は改善されてきているか
3失点目のところなんかは流れを持って行かれた状況で頑張れなくなりがちな失点の仕方だったんですけど、そこから高田が一点取ったというのはすごく評価できますし、永戸が高い位置でクロスを上げるシーンがやっと一本出てきたので、あれが2本3本増えてくればと思います。その作りのところでボールがあがる時間がないというのもあるんですけど、そういう状況はもっと作り出していきたいですし、あれができると得点の可能性も広がるかなと思います。
-厳しい相手が続くが、次節に向けて一言
次は勝ち点取れるかなという気持ちで、僕も前向きにとらえています。 0-3、2-3ときてるので、3-3は望んでないんですけど、勝ち点はしっかり取って、もちろん勝ちにいきたいです。徐々に良くはなってきているので、前向きにチャレンジしていきたいと思います。
DF田代雅也
-今日の試合を振り返って
前節自分たちのやろうとしたことができなかったのに対して、今日の試合は入りからアグレッシブに守備も攻撃もできていたのですが、終了間際の集中力が足りなかったというのと、1失点目に関して僕が裏を取られて1対1の対応が悪かったというのがありました。その失点がなければ今日勝ち点3が取れたんじゃないかなと思います。
-2、3失点目については
3失点ともなのですが、組織的に崩されたわけじゃなくて個人の技術的なミスや判断ミスが失点に繋がっていたので、決してチームとして悪いわけではなく個人の技術、判断を修正していけば勝ち点3は取れるんじゃないかと思いますし、今日もそれがなければ勝ち点1でも奪えただろうと思います。
-相手が昨年2位の明大だったが、強豪相手にも手ごたえがあったということか
そうですね。自分たちがやれるところはあったし、失点したシーンで言えばまだまだ足りないことが明確になったので、できなかったところを詰めていければと思います。
-明大への対策などはあったのか
特になかったです。前節自分たちがやろうとしていたサッカーができていなかったので、相手どうこうじゃなくて自分たちのサッカーを表現するということで、結果として勝ち点3が奪えれば良かったのですが、前の試合に比べれば少しずつ自分たちがやらないといけないこと、やるべきことがはっきりしてきたと思います。
-田代選手は今季初出場でしたが
まだまだやらなきゃいけないことがたくさんありますし、失点のシーンもですし、主将という立場もありますけど、ピンチを防いでチームを活気づけたり、そういうプレーをもっとしなきゃいけないと思うので、今日はあまり良かったとは言えないですね。
-前節欠場されましたが
コンディションがあまり良くなかったので欠場しました。けがではないです。
-次節専大戦へ向けて意気込みを
3連戦の初戦で負けてしまったのですが、残り2戦連勝できるように良い準備をして頑張りたいと思います。
DF山田将之
-今日の試合を振り返って
前節に続いて自分たちのミスで失点してしまったので、自分たちで試合を崩してしまったという気持ちです。実力的にはそんなに差は無いと思ったので、このミスを修正して次の試合にしっかり繋げたいと思います。
-2試合連続3失点だが
1部はレベルが高く、ミスをしっかり突いてきますね。この1.2節で自分たちのミスが失点に繋がるということを学んだので、そういうところをシビアに詰めていかないと上にはいけないなと感じました。
-右SBやパワープレーで前線でもプレーしたが、攻撃面で感じた事は
ある程度は練習でその形をやっていて、自分が違うポジションでやったときのイメージというのはある程度膨らませていたので、すんなりやれました。パワープレーで前線に上がっていったんだったらもっと責任を持ってボールに絡んで行けたらなと思いました。
-次節に向けて一言
ここ1.2節で力の差があるとは感じていないので、自分たちのサッカーをすること、今日みたいに自分たちのミスでゲームを崩さないというのをやれば勝ちは付いてくるんじゃないかと思うので、次戦まで少ない期間なんですけど準備して臨みたいと思います。
FW高田一輝
-今日の試合を振り返って
自分は負けている状況で入って、自分はFWで点を決めて勝ちたいという思いがあったんですけど、でも点を決めれたのは自分でも評価できると思います。ほかにもいろいろと修正する点があると思うのでそこをしっかり修正して次節に臨みたいと思います。
-得点の場面を振り返って
永戸君からいいボールが来て、あのボールスピードだったら自分は頭に当てるだけだったんでしっかり枠に飛んでよかったです。
-明大対策は
対策としてはボランチの一人が攻撃が好きな選手で上がっていっちゃうので、もう一人残ったボランチの脇でボールを受けて、前を向ければチャンスになると言われていたので、そこをチームとして意識していました。
-2試合終わったが、1部と2部の違いは
1部のチームは最後まで体張ってきますし、勝負強さというのは2部にはないものだと感じるので、やっぱり自分たちも数少ないチャンスをしっかり決めきるところとピンチをしっかり守るということを詰めていかないと次からは勝っていけないなと感じました。
-次節に向けて
次節は専修大学で王者と言われてますが、去年の総理大臣杯でも自分達が勝ってますし、自分たちのサッカーを信じていけば勝てる相手だと思うのでチームみんなで頑張っていきたいです。
フォトギャラリー
- 2点目を決めた高田
- 復帰したキャプテン田代
- 果敢な攻め上がりを見せた永戸
攻守で貢献した白石- 安定した守備を見せた山田将
- 司令塔西室
- 1点差まで詰めたがあと一歩及ばなかった