【準硬式野球】東京六大学準硬式野球春季リーグ 対東大2回戦 「打ち勝つ野球」を体現し快勝!ついに5季ぶり43回目のリーグ制覇!
東京六大学準硬式野球春季リーグ 対東京大2回戦
2015年5月18日(月)
早稲田大学東伏見グラウンド
ついにこの瞬間を迎えた。
コールドは逃したものの、打線が17安打14得点を奪い、また下級生投手リレーで東大に快勝。
悲願の4季ぶり六大学制覇を成し遂げた。
試合結果
トータル試合結果
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | H | E | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
東大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 |
法大 | 4 | 2 | 1 | 3 | 0 | 3 | 0 | 1 | × | 14 | 17 | 0 |
(東大)●吉篠-佐藤
(法大)○室木(2勝2敗)、竹内、高橋-佐藤
本塁打:小野2号2ラン(4回)、3号2ラン、(6回)、佐藤1号ソロ(4回)
二塁打:萩原(2回)、室木(3回)、橘(4回)、内川(6回)、永田(8回)、福地(8回)
盗塁:橘(3回、4回)
打撃成績
打順 | 位置 | 選手名 | 打数 | 安打 | 打点 | 四死球 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | (5) | 萩原 幹斗(社2) | 5 | 1 | 1 | 0 |
2 | (4) | 藤口 帝(社2) | 3 | 0 | 0 | 2 |
3 | (6) | 橘 廉(社4) | 4 | 4 | 1 | 1 |
4 | (7) | 小野 慶典 (経3) | 4 | 3 | 6 | 0 |
5 | (9) | 内川 慶一(経3) | 4 | 1 | 1 | 0 |
6 | (2) | 佐藤 裕太(経4) | 5 | 4 | 2 | 0 |
7 | (3) | 永田 直(経3) | 5 | 2 | 2 | 0 |
8 | (1) | 室木 大(経2) | 3 | 1 | 0 | 0 |
PH | 前川祐樹(社3) | 0 | 0 | 0 | 1 | |
PR | 窪田 剛士(経2) | 0 | 0 | 0 | 0 | |
(1) | 竹内 悠(社1) | 0 | 0 | 0 | 0 | |
PH | 栗田 和憲(社2) | 1 | 0 | 0 | 0 | |
(1) | 高橋 竜大(経1) | 0 | 0 | 0 | 0 | |
9 | (8) | 甲本 裕次郎(社2) | 3 | 0 | 0 | 0 |
PH | 福地 誉(スポ3) | 1 | 1 | 1 | 0 | |
(8) | 長田 悠志(社4) | 0 | 0 | 0 | 0 |
投手成績
回 | 被安打 | 奪三振 | 四死球 | 自責点 | |
---|---|---|---|---|---|
室木 | 6 | 2 | 3 | 2 | 0 |
竹内 | 2 | 0 | 2 | 1 | 0 |
高橋 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 |
リーグ戦結果(5/18現在)
法大 | 明大 | 早大 | 慶大 | 立大 | 東大 | 試合 | 勝 | 負 | 分 | 勝点 | 勝率 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
法 | ―― | ○○ | ○●○ | ●○○ | ○○ | ○○ | 12 | 10 | 2 | 0 | 5 | .833 |
明 | ●● | ―― | ○○ | ○○ | ○○ | 8 | 6 | 2 | 0 | 3 | .750 | |
早 | ●○● | ―― | ○●○ | ○○ | ○○ | 10 | 7 | 3 | 0 | 3 | .700 | |
慶 | ○●● | ●● | ●○● | ―― | ●○ | ●○○ | 13 | 5 | 8 | 0 | 1 | .385 |
立 | ●● | ●● | ●● | ○● | ―― | ○○ | 10 | 3 | 7 | 0 | 1 | .300 |
東 | ●● | ●● | ●● | ○●● | ●● | ―― | 11 | 1 | 10 | 0 | 0 | .090 |
戦評
156安打。法大が今季放った安打の合計だ。今季のスローガン「打ち勝つ野球」。その裏には相次ぐ主力選手の離脱とチームがそれをカバーするという意識があった。選手一人一人がチームのために尽力し、つかんだリーグ優勝。最終戦となった今日も法大らしさが存分に表れた試合となった。
初回、一死から今季レギュラーとして定着し数多くの盗塁を残してきた2番藤口帝(社2)が死球で出塁すると、走攻守全てにおいてチームをけん引してきた3番橘廉(社4)が右前安打でチャンスメイク。ここで迎えるは今季けがの影響でチームへの合流が遅れながらも対慶大戦では復活アーチを放った4番小野慶典(経3)。右線際への安打は2点先制の適時打となった。さらに攻守の要としてチームの柱を担い、首位打者争いにも手のかかる6番佐藤祐太(経4)の左前安打、シーズン序盤の不調から劇的な復活を遂げた7番永田直(経3)の右前安打で2点を追加。一気に流れを手繰り寄せた。法大の先発は伸びのある直球とスライダーやチェンジアップなど多彩な変化球を武器に今季の法大先発陣の一枠を務めてきた室木大(社2)。
先発し好投を見せた室木
相手打線をものともしない圧巻のピッチングを見せ付けるとその裏、シーズンを通して他大から恐れられる程の強打者へと成長したチームのムードメーカー1番萩原幹斗(社2)が中後方へのエンタイトルツーベースで出塁する。無死、一三塁から3番橘の右前適時打、ここぞの場面に期待のかかる職人気質のいぶし銀5番内川慶一(経3)の左犠飛でこの回も得点を積み重ねた。3回は8番室木の足を活かした中前二塁打から、好守備で何度もチームを支え続けた9番甲本裕次郎(社2)投犠打、1番萩原の右犠飛で追撃の1点を加えると4回、3番橘の左線際への二塁打を皮切りに4番小野の右本塁打、6番佐藤の左本塁打で10得点目。6回にも4番小野の2打席連続本塁打を含む4連打で3点を奪った。
小野は本日2本塁打を放つ
尚も一死、一二塁のチャンス。ここで法大ベンチは6回無失点の好投室木の打席に代打の切り札前川祐樹(社3)を送り出す。前川は四球で走者満塁となるが後続が続かず得点には至らなかった。7回からマウンドに上がったのは1年生左腕竹内悠(社1)。緩急を用いた打ち気を逸らす投球で2イニングを完璧に抑えた。8回、二死二塁から代打福地誉(スポ3)の左線際適時二塁打で東大にさらなる追い討ちをかけた。最終回を任せたのは高橋竜大(経1)。最後は三振で締めくくり43回目の優勝に花を飾った。
各々が自分の役割以上の活躍をして見せた春季リーグ戦。次はいよいよ全国の壁が立ちはだかる。だが、臆することは何もない。法大らしい「打ち勝つ野球」はきっと全国でも通用するはずだ。(原口大輝)
監督・選手コメント
本間隆洋 監督
―今のお気持ちは
本当に選手が全員力を合わせて頑張ってくれたということに尽きますね。
―今季は佐野選手や小野選手がケガで末次投手も故障明けということでご指導も大変だったと思われます
1月の練習開始の時点ではどうやってチームを作って行けば良いのかという感じでした。選手たちにはよく言っていましたが、「投手陣の柱である末次がどうなるか分からないなかで、とにかく点を取って勝つ」という目標のもとにスタートしたシーズンでした。そのスタイルを貫き、多少のミスは打線がカバーするということが確立できたと思っています。
―今季は下級生の台頭も大きかったですね
去年秋から少しずつ使われてきた萩原や甲本、今年の春に関しては藤口の力が大きかったです。今季はスタメンに定着してきて、昨秋から出始めた萩原辺りよりは出遅れた感じはありましたが、小技から長打まで本当にチームのために頑張ってくれたと思います。
―新人戦の構想は
ずっと優勝が続いている大事な公式戦ですし、リーグ戦に出ているメンバーを中心に優勝を狙いにいきます。下級生のチームではありますが、「勝つ」という経験をさせてあげられたらと思います。
―全日本予選への意気込みをお願いします
他のリーグの1位、2位が出てくる一発勝負のトーナメントとなるので、東京六大学の代表として万全の状態で全日本出場を決めたいと思います。そのために、今後も選手たちと練習に取り組んでいきたいと思います。
―最後に、ここまで頑張ってきた選手たちに向けて一言
この勢いで予選を勝ち進み、全日本出場を決めましょう。全日本に出られる機会は少ないですが、この機会をものにして、佐野を中心とした日本一のチームとなり、今日のような喜びを分かち合いたいと思います。
佐野健太 主将
―優勝おめでとうございます
ありがとうございます。5季ぶりということもあって素直にうれしいです。最初は手強い相手にどうなることかと思いましたが、優勝できて良かったです。
―勝ち点もすべて奪取した完全優勝ですね
驕りではないですが、戦力的にも法大は他大を上回っていたと思いますし、勝って当たり前というプレッシャーを跳ね除けての優勝だったので良かったです。
―今季はどの選手も素晴らしい活躍でした
みんな高校時代から強豪校でやってきて、その力を低下させたら負けてしまうし、維持するというのも難しいと思います。やはり各々が向上心を持っていて、負けん気が強いという法大らしさの賜物かなと思います。
―ご自身としてはケガに悩まされるシーズンになってしまいましたが
人の上に立つという点では、個を殺してでもチームが勝てれば良いと思います。責任面でも本間監督が尻拭いをしてくれたので、良い環境の中で自分がチームを鼓舞できたかなと思います。
―次はいよいよ全日本の予選ですね
東大戦では良い形で試合ができたので、この勢いのまま全日本出場を決められたらと思います。
佐藤裕太(4安打の固め打ちで首位打者は目前)
ー今の率直なお気持ちを
新チームが始まって以来の目標をひとつ達成できたので、少し肩の荷が降りた気がします。
ー打撃は連日の絶好調ですね
打率も上げたいと思っていましたし、10割でいきたかったんですけど1本出なかったのは悔しいですね。
ー「長打を狙わずに」というお話がありましたが本塁打が出ました
今日も狙ってはいなかったですけど、甘く入ってきた球を強く打った結果が本塁打になりました。切れてファールになるかなと思っていたんですけど、うまく入ってくれて良かったです。
ー首位打者については他選手の結果待ちとなりました
そう簡単に取れるものではないと思いますが、自分のやるべきことはやってきたので、(タイトルを)取れなくても打率に関しては満足です。
ー最終回のマウンドで高橋投手に言葉を掛けるシーンがありました
竹内も高橋も新人戦で使うことを考えての登板だと読み取ったので、新人戦につながるように試したいことをやろう、ということを伝えました。
ーこれから全日に向けての戦いが始まります
予選会を勝つことをまず目標にして、全日本ではベスト8は経験しているのでそれ以上を狙って戦っていきたいです。
橘廉(4安打2盗塁でチームを牽引)
―優勝した今の気持ちは
素直に優勝できて嬉しいですし、2年ぶりで自分が1年生の時以来で、それを目指してやってきたので、それが結果として実現できたので嬉しいです。
―優勝が決まる今日の試合はいかがでしたか
初回から良い流れで繋いでくれたので、その流れを切らずに初回から攻めていこうということでやってきて、それが結果として結びついたので良かったです。
―今季は打撃も好調で好守備も見せていましたが、シーズンを通していかがでしたか
自分だけじゃないのですが、全体的に走攻守で安定できていたと思います。去年まではチャンスを生かせないことが多かったのですが、今年はチャンスを生かせたということが強みだと思います。それを全日、まず代表決定戦もありますが、それを生かして勝ち抜いていきたいなと思います。
―試合に出場していた数少ない4年生でしたが、チームを引っ張る立場はいかがでしたか
後輩が活躍してくれていたので、チームを引っ張るということはそこまでしてなかったです。でも自分たちも大一番の時とかは引き締め役をして、しっかりとやれたと思います。
―これから全日予選それに勝てば全日がありますが、それに向けて目標や意気込みを
まず予選を勝たなきゃ意味がないです。一人一人気を引き締め直して、2週間くらい空くので、気持ちを緩めずに練習に取り組んで、変わらず攻めの姿勢を忘れずにやっていきたいと思います。
小野慶典(2本塁打6打点で4番の仕事を果たす)
―優勝した今の気持ちは
素直に嬉しいです。
―今日本塁打2本打ちましたが、今日のバッティングは
個人としても1本目でリーグ通算10本目だったので、嬉しかったです。また何より勝てたことが良かったので、ホームラン打ったことがどうこうというのはないです。
―この試合まで間隔が空きましたが、コンディションはいかがでしたか
各自でしっかりと整えていましたので、それが良い結果につながって良かったと思います。
―今シーズンはけがに苦しみましたが、シーズンを振り返っていかがでしたか
チームに迷惑をかけてしまって、そこから苦しかったのですが、その中でもホームランも打てましたし、今日の優勝決定戦の東大戦でもしっかりと結果を残せたので、全国の予選や全日で結果を出せたら良いと思います。
―全日予選、それに勝てば全日に出場しますが、目標や意気込みを
日本一を目指します。
高橋竜大(最終回を完璧に抑える)
―優勝をつかんだ今のお気持ちを
先輩たちについていった結果こういう経験ができたので、先輩たちに感謝したいです。
―最終回のマウンドに向かう際の心境は
正直7、8回で試合が(コールドゲームで)終わるかなと思っていたのですけど、気持ちは切らさずに最後のマウンドでは冷静に抑えられたと思います。
―マウンドで佐藤選手から伝えられたことは
優勝どうこうではなく、自分たちはこれから新人戦が控えているので、それに向けて投げたい球を首振ってでも投げてこい、と言っていただきました。
―投球内容を振り返って
真っすぐをインコースの厳しいところにしっかり投げられていたので、満足しています。
―新人戦を迎えるに当たって伸ばしていきたい部分は
末次さんのように無駄な球を減らして、9回を一人で投げられるような投球をしたいと思います。
―今後の試合に向けて
やるからにはすべて優勝したいので、自分たちはやることをやって日本一、新人戦は4連覇を目指して頑張りたいと思います。
フォトギャラリー
- 胴上げされる本間監督
- 先発室木は6回無失点の好投
- 首位打者に向けて4安打を放った佐藤
- 橘は5出塁し、盗塁も決め足でも相手をほんろう
- 2本塁打を放ち6打点をあげた小野
- 永田も2安打2打点の活躍
- 竹内は2回被安打ゼロで無失点に抑えた
- 高橋は3番手で登板し試合を締めた